Nothing Special   »   [go: up one dir, main page]

JP2002022923A - カラーフィルタ、その製造方法および製造装置、カラーフィルタを備えた表示装置および該表示装置の製造方法、該表示装置を備えた装置および該装置の製造方法、表示装置用のパネル、該パネルの製造方法及び製造装置 - Google Patents

カラーフィルタ、その製造方法および製造装置、カラーフィルタを備えた表示装置および該表示装置の製造方法、該表示装置を備えた装置および該装置の製造方法、表示装置用のパネル、該パネルの製造方法及び製造装置

Info

Publication number
JP2002022923A
JP2002022923A JP2000208175A JP2000208175A JP2002022923A JP 2002022923 A JP2002022923 A JP 2002022923A JP 2000208175 A JP2000208175 A JP 2000208175A JP 2000208175 A JP2000208175 A JP 2000208175A JP 2002022923 A JP2002022923 A JP 2002022923A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
color filter
display
manufacturing
display device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000208175A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3814468B2 (ja
Inventor
Koichiro Nakazawa
広一郎 中澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2000208175A priority Critical patent/JP3814468B2/ja
Publication of JP2002022923A publication Critical patent/JP2002022923A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3814468B2 publication Critical patent/JP3814468B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)
  • Ink Jet (AREA)
  • Optical Filters (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 表示部を形成するための第1の凹部内におい
て複数の材料が混ざり合うことを低減あるいは抑制する
ことが可能な表示素子(カラーフィルタ・EL素子等)
の製造方法を提供すること。 【解決手段】 表示部を形成するための第1の凹部と非
表示部を形成するための第2の凹部とを共に有する基板
を用い、該基板の第1凹部に対して材料を充填して表示
素子を製造するに際し、第1の凹部に対して材料を吐出
する直前に、第2の凹部に対して材料を予備吐出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板上に設けられ
た仕切り部材により囲まれた凹部にヘッドから液体材料
を付与することにより製造されるカラーフィルタ、その
製造方法および製造装置、表示装置および該表示装置の
製造方法、該表示装置を備えた装置および該装置の製造
方法、表示装置用のパネル、該パネルの製造方法および
製造装置に関するものである。この表示装置用の素子と
しては、例えば、カラーフィルタやEL素子等がある。
【0002】
【従来の技術】近年、パーソナルコンピュータの発達、
特に携帯用のパーソナルコンピュータの発達に伴い、液
晶ディスプレイ、とりわけカラー液晶ディスプレイの需
要が増加する傾向にある。しかしながら、更なる普及の
ためには液晶ディスプレイのコストダウンが必要であ
り、特にコスト的に比重の高いカラーフィルタのコスト
ダウンに対する要求が高まっている。従来から、カラー
フィルタの要求特性を満足しつつ上記の要求に応えるべ
く種々の方法が試みられているが、いまだ全ての要求特
性を満足する方法は確立されていない。以下にそれぞれ
の方法を説明する。
【0003】第1の方法は顔料分散法である。この方法
は、基板上に顔料を分散した感光性樹脂層を形成し、こ
れをパターニングすることにより単色のパターンを得
る。さらにこの工程を3回繰り返すことにより、R、
G、B のカラーフィルタ層を形成するものである。
【0004】第2の方法は、染色法である。染色法は、
ガラス基板上に染色用の材料である水溶性高分子材料を
塗布し、これをフォトリソグラフィー法により所望の形
状にパターニングした後、得られたパターンを染色浴に
浸漬して着色パターンを得る。これを3 回繰り返すこ
とによりR、G、Bのカラーフィルタ層を得るものであ
る。
【0005】第3の方法としては電着法がある。この方
法は、基板上に透明電極をパターニングし、顔料、樹
脂、電解液等の入った電着塗装液に浸漬して第1の色を
電着する。この工程を3回繰り返してR、G、Bを塗り
分けた後、樹脂を熱硬化させることにより表色層を形成
するものである。
【0006】第4の方法としては、印刷法がある。この
方法は熱硬化型の樹脂に顔料を分散させ、印刷を3 回
繰り返すことによりR、G、Bを塗り分けた後、樹脂を
熱硬化させることにより着色層を形成するものである。
また、上記いずれの方法においても着色層上に保護層を
形成するのが一般的である。
【0007】これらの方法に共通している点は、R、
G、Bの3 色を着色するために同一の工程を3回繰り
返す必要があり、コスト高になることである。また工程
が多いほど歩留まりが低下するという問題点を有してい
る。さらに、電着法においては、形成可能なパターン形
状が限定されるため、現状の技術ではTFT 方式のカ
ラー液晶ディスプレイには適用が難しい。また、印刷法
は、解像性、平滑性が悪いためファインピッチのパター
ンは形成が難しい。
【0008】これらの欠点を補うべく、特開昭59−7
5205号公報、特開昭63−235901号公報、特
開昭63−294503号公報、あるいは、特開平1−
217320号公報等には、インクジェット方式を用い
てカラーフィルタを製造する方法が開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、インク
ジェット方式の場合、一定時間(例えば1分間程度)イ
ンク吐出を休止すると、インク中の揮発成分である水や
溶剤が蒸発してインクが高粘度となり、インクの吐出状
態が安定しにくい。特に、インク吐出を休止してからイ
ンク吐出を再開するまでの時間が長くなると、インクの
吐出方向がよれる、インク吐出量が多くなり過ぎる、イ
ンク吐出量が少なくなり過ぎる等の現象が起こり、イン
ク吐出動作がより不安定になりやすい傾向がある。ま
た、インク吐出を再開したとき、特に再開後の1発目の
インク吐出は安定せず、吐出が乱れやすい傾向がある。
【0010】カラーフィルタのように、高精細にパター
ンニングされた凹部内にインクを着弾させる場合、1発
目のインクの吐出方向が乱れると隣接する異なる色の画
素にインクが入り込み混色を発生させてしまったり、イ
ンク吐出量が変化して所望の色濃度が得られなくなり画
素間で濃度ムラが発生してしまったりするという問題が
発生する場合がある。
【0011】このような問題を回避するために、通常イ
ンクジェット方式では、情報を表示するための表示領域
として機能することになる領域(凹部)に対してインク
を吐出する前に、基板外の所定位置で予備吐出動作を行
っている。ところが、近年、NTSC規格やPAL規格
の色再現範囲に近づけるために、カラーフィルタの色再
現範囲の拡大化がなされ、これに伴ってインク中の色材
の比率は高まってきており、インク粘度が高粘度化して
いる。その結果、吐出再開時の1発目のインクの吐出特
性変化が発生するまでの時間が短くなってきており、基
板外での予備吐出動作だけでは不十分である場合も多
い。
【0012】このようなインクジェット方式の課題を解
決するために、特開平9−101410号公報、特開平
10−73712号公報、特開平10−73709号公
報、特開平10−186123号公報等では、基板上の
表示領域以外の周辺領域に対して予備吐出動作を行って
いる。例えば、特開平10−186123号公報では、
表示領域の第1画素に対して吐出する前に、表示領域の
周辺領域である遮光部上(BM上)に直接インクを予備
吐出している。これにより、第1画素に対してインクを
吐出するときには既に吐出状態は安定しており、正確な
位置にインクを吐出することができる。
【0013】しかしながら、遮光部上に残ったインク
(遮光部上に直接付着しているインク)は、カラーフィ
ルタの平滑性の問題や保護膜成膜時における塗布不良の
問題、保護膜と遮光部との密着性不良の問題等を引き起
こす場合がある。また、特開平10−186123号公
報では撥インク性を有する遮光部上にインクを予備吐出
させているが、この場合予備吐出されたインクが遮光部
上を自由に移動してしまい混色を発生させてしまう場合
がある。また、このような現象は、基板上に設けた隔壁
により囲まれる凹部内に自発光材料(EL発光材料)を
付与することで形成されるEL素子を製造する際におい
ても同様に起こり得る。
【0014】本発明は上述した課題に鑑みてなされたも
のであり、表示領域に対してインクを吐出させる際の吐
出状態を安定させ、異なる色の画素間での混色を低減さ
せることが可能なカラーフィルタの製造方法、その製造
装置を提供することを目的とする。
【0015】また、本発明は、保護膜と遮光部との密着
性が十分なカラーフィルタ、該カラーフィルタを製造す
ることが可能なカラーフィルタの製造方法および製造装
置を提供することを目的とする。
【0016】また、本発明は、平坦性のよいカラーフィ
ルタ、該カラーフィルタを製造することが可能なカラー
フィルタの製造方法、その製造装置を提供することを目
的とする。
【0017】また、本発明は、上記製造方法もしくは製
造装置により製造されたカラーフィルタ、該カラーフィ
ルタを用いた表示装置の製造方法、該表示装置を備えた
装置の製造方法を提供することを目的とする。
【0018】また、本発明は、表示領域に対して材料を
付与する際の付与状態を安定させ、画素領域において異
なる材料が混合することを起こりにくくすることが可能
な、表示装置用のパネルの製造方法及び製造装置を提供
することを目的とする。また、上記製造方法もしくは製
造装置により製造された表示装置用パネルを提供するこ
とを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、基板上に設けた仕切り部材により囲まれる
複数の凹部内にインクジェットヘッドからインクを吐出
して複数の着色部を有するカラーフィルタを製造する方
法であって、表示に用いられる着色部を形成するための
第1の凹部と、表示には用いられない非表示部を形成す
るための第2の凹部とを共に有する基板を用意する工程
と、前記基板上の前記第2の凹部に対し前記インクジェ
ットヘッドからインクを吐出した後に、前記基板上の前
記第1の凹部に対し前記インクジェットヘッドからイン
クを吐出することで前記着色部を形成する工程と、を備
えることを特徴とするものである。
【0020】また、本発明は、基板上に設けた仕切り部
材により囲まれる複数の凹部内にインクジェットヘッド
からインクを吐出して複数の着色部を有するカラーフィ
ルタを製造するための装置であって、表示に用いられる
着色部を形成するための第1の凹部と表示には用いられ
ない非表示部を形成するための第2の凹部とを共に有す
る基板と、前記インクジェットヘッドとを相対的に移動
させるための移動手段と、前記移動手段によって前記基
板と前記インクジェットヘッドを相対移動させながら、
前記基板上の第2の凹部に対し前記インクジェットヘッ
ドからインクを吐出した後に、前記基板上の前記第1の
凹部に対し前記インクジェットヘッドからインクを吐出
することで前記着色部を形成するように、前記インクジ
ェットヘッドと前記移動手段とを制御するための制御手
段と、を備えることを特徴とするものである。
【0021】また、本発明は、請求項1乃至19のいず
れかに記載の製造方法により製造されたカラーフィルタ
であることを特徴とするものである。
【0022】また、本発明は、基板上に設けた仕切り部
材により囲まれる複数の凹部内にインクが充填されてな
る複数の着色部を有するカラーフィルタであって、表示
を行うために用いられ、前記基板上の第1の凹部に前記
インクが充填されてなる着色部と、表示には用いられ
ず、前記基板上の第2の凹部に前記インクが充填されて
なる非表示部と、を有することを特徴とするものであ
る。
【0023】また、本発明は、基板上に設けた仕切り部
材により囲まれる複数の凹部内にインクが充填されてな
る複数の着色部を有するカラーフィルタを備えた表示装
置であって、請求項39乃至45のいずれかに記載のカ
ラーフィルタと、光量を可変とする光量可変手段と、を
備えることを特徴とするものである。
【0024】また、本発明は、基板上に設けた仕切り部
材により囲まれる複数の凹部内にインクが充填されてな
る複数の着色部を有するカラーフィルタを用いた表示装
置を備えた装置であって、請求項46に記載の表示装置
と、該表示装置に画像信号を供給するための画像信号供
給手段と、を具備することを特徴とするものである。
【0025】また、本発明は、基板上に設けた仕切り部
材により囲まれる複数の凹部内にインクが充填されてな
る複数の着色部を有するカラーフィルタを備えた表示装
置を製造する方法であって、請求項1乃至19のいずれ
かに記載の製造方法によりカラーフィルタを製造する工
程と、前記製造されたカラーフィルタと、光量を可変と
する光量可変手段とを一体化する工程と、を備えること
を特徴とするものである。
【0026】また、本発明は、基板上に設けた仕切り部
材により囲まれる複数の凹部内にインクが充填されてな
る複数の着色部を有するカラーフィルタを備えた表示装
置を製造する方法であって、請求項39乃至45のいず
れかに記載のカラーフィルタを用意する工程と、前記用
意されたカラーフィルタと、光量を可変とする光量可変
手段とを一体化する工程と、を備えることを特徴とする
ものである。
【0027】また、本発明は、基板上に設けた仕切り部
材により囲まれる複数の凹部内にインクが充填されてな
る複数の着色部を有するカラーフィルタを有する表示装
置を備えた装置を製造する方法であって、請求項48ま
たは49に記載の製造方法により表示装置を製造する工
程と、表示装置に画像信号画像信号を供給するための画
像信号供給手段と、前記製造された表示装置とを接続す
る工程と、を具備することを特徴とするものである。
【0028】また、本発明は、基板上に設けた仕切り部
材により囲まれる複数の凹部内にヘッドから表示に用い
られる材料を付与して表示部を有する表示装置用のパネ
ルを製造する方法であって、表示に用いられる前記表示
部を形成するための第1の凹部と、表示には用いられな
い非表示部を形成するための第2の凹部とを共に有する
基板を用意する工程と、前記基板上の前記第2の凹部に
対し前記ヘッドから前記材料を付与した後に、前記基板
上の前記第1の凹部に対し前記ヘッドから前記材料を付
与することで前記表示部を形成する工程と、を備えるこ
とを特徴とするものである。
【0029】また、本発明は、基板上に設けた仕切り部
材により囲まれる複数の凹部内にヘッドから表示に用い
られる材料を付与して表示部を有する表示装置用のパネ
ルを製造するための装置であって、表示に用いられる前
記表示部を形成するための第1の凹部と表示には用いら
れない非表示部を形成するための第2の凹部とを共に有
する基板と、前記ヘッドとを相対的に移動させるための
移動手段と、前記移動手段によって前記基板と前記ヘッ
ドを相対移動させながら、前記基板上の第2の凹部に対
し前記ヘッドから前記材料を付与した後に、前記基板上
の前記第1の凹部に対し前記ヘッドから前記材料を付与
することで前記表示部を形成するように、前記ヘッドと
前記移動手段とを制御するための制御手段と、を備える
ことを特徴とするものである。
【0030】また、本発明は、請求項51乃至60のい
ずれかに記載の製造方法により製造された表示装置用の
パネルであることを特徴とするものである。
【0031】また、本発明は、基板上に設けた仕切り部
材により囲まれる複数の凹部内に表示に用いられる材料
が充填されてなる表示部を有する表示装置用のパネルで
あって、表示を行うために用いられ、前記基板上の第1
の凹部に前記材料が充填されてなる表示部と、表示には
用いられず、前記基板上の第2の凹部に前記材料が充填
されてなる非表示部と、を有することを特徴とするもの
である。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
ついて、添付図面を参照して説明する。
【0033】なお、本発明において定義する表示装置用
パネル(表示用素子)とは、表示に用いられる表示部を
有するものをいう。より具体的には、表示装置用パネル
とは、例えば着色部を備えるカラーフィルタあるいは自
己発光する材料により形成された発光部を備えるEL素
子等を含む、表示装置に使用されるパネルのことであ
る。カラーフィルタであれば着色部が上記表示部に相当
し、EL素子であれば発光部が上記表示部に相当する。
【0034】また、本発明において定義するカラーフィ
ルタとは、着色部と被着色体(基体)とを備えるもので
あり、入力光に対し、特性を変えた出力光を得ることが
できるものである。
【0035】〔第1の実施形態〕図1はカラーフィルタ
の製造装置の一実施形態の構成を示す概略図である。図
1において、51は装置架台、52は架台51上に配置
されたXYθステージ、53はXYθステージ52上に
セットされたカラーフィルタ基板、54はカラーフィル
タ基板53上に形成されるカラーフィルタ、55はカラ
ーフィルタ54の着色を行うためのR(赤)、G
(緑)、B(青)のインクジェットヘッド、56はカラ
ーフィルタの着色状態(画素の白抜け・混色・濃度ムラ
等)をモニタするためのカメラ、58はカラーフィルタ
製造装置90の全体動作を制御するためのコントロー
ラ、59はコントローラの表示部であるところのティー
チングペンダント(パソコン)、60は59の操作部で
あるところのキーボード、62は情報を表示するための
表示画面を示している。
【0036】尚、R(赤)、G(緑)、B(青)の各イ
ンクジェットヘッドを有するヘッドユニットは、カラー
フィルタ製造装置90の支持部に対して着脱自在に、か
つ水平面内で回動角度を調整可能に装着されている。ま
た、XYθステージ52の延長上に、各色のインクジェ
ットヘッド55(R)・55(G)・55(B)のイン
ク吐出ノズルからインクを吸引してノズルの吐出不良の
回復を図るための回復ユニット(不図示)を配置しても
よい。尚、この回復ユニットには、ノズルをキャッピン
グするキャップ部がある。
【0037】図2はカラーフィルタ製造装置90の制御
コントローラの構成図である。59は制御コントローラ
58の入出力手段であるパソコン、62は製造の進行状
況及びヘッドの異常の有無等の情報を表示する表示画
面、60はカラーフィルタ製造装置90の動作等を指示
する操作部(キーボード)である。
【0038】58はカラーフィルタ製造装置90の全体
動作を制御するところのコントローラ、65はパソコン
59とコントローラ58のデータの受け渡しを行うイン
タフェース、66はカラーフィルタ製造装置90の制御
を行うCPU、67はCPU66を動作させるための制
御プログラムを記憶しているROM、68は異常情報や
予備吐出動作を行うために必要な情報等を記憶するRA
M、70はカラーフィルタ基板上における凹部内に対す
るインク吐出動作を制御する吐出制御部、71はカラー
フィルタ製造装置90のXYθステージ52の動作を制
御するステージ制御部、90はコントローラ58に接続
され、その指示に従って動作するカラーフィルタ製造装
置を示している。
【0039】図3は、上記のカラーフィルタの製造装置
90に使用されるインクジェットヘッド55の構造を示
す図である。通常インクジェットヘッドはR,G,Bの3
色に対応して3個設けられているが、これらの3個のヘ
ッドは夫々同一の構造であるので、図3にはこれらの3
個のヘッドのうちの1つの構造を代表して示している。
【0040】図3において、インクジェットヘッド55
は、インクを加熱するための複数のヒータ102が形成
された基板であるヒータボード104と、このヒータボ
ード104の上にかぶせられる天板106とから概略構
成されている。天板106には、複数の吐出口108が
形成されており、吐出口108の後方には、この吐出口
108に連通するトンネル状の液路110が形成されて
いる。各液路110は、隔壁112により隣の液路と隔
絶されている。各液路110は、その後方において1
つのインク液室114に共通に接続されており、インク
液室114には、インク供給口116を介してインクが
供給され、このインクはインク液室114から夫々の液
路110に供給される。
【0041】ヒータボード104と、天板106とは、
各液路110に対応した位置に各ヒータ102が来る様
に位置合わせされて図3の様な状態に組み立てられる。
図3においては、2つのヒータ102しか示されていな
いが、ヒータ102は、夫々の液路110に対応して1
つずつ配置されている。そして、図3の様に組み立てら
れた状態で、ヒータ102に所定の駆動パルスを供給す
ると、ヒータ102上のインクが沸騰して気泡を形成
し、この気泡の体積膨張によりインクが吐出口108か
ら押し出されて吐出される。従って、ヒータ102に加
える駆動パルスを制御、例えば電力の大きさを制御する
ことにより気泡の大きさを調整することが可能であり、
吐出口から吐出されるインクの体積を自在にコントロー
ルすることができる。
【0042】図4は、この様にヒータに加える電力を変
化させてインクの吐出量を制御する方法を説明するため
の図である。
【0043】この実施形態では、インクの吐出量を調整
するために、ヒータ102に2種類の定電圧パルスを印
加する様になされている。2つのパルスとは、図4に示
す様にプレヒートパルスとメインヒートパルス(以下、
単にヒートパルスという)である。プレヒートパルス
は、実際にインクを吐出するに先立ってインクを所定温
度に暖めるためのパルスであり、インクを吐出するため
に必要な最低のパルス幅t5よりも短い値に設定されて
いる。従って、このプレヒートパルスによりインクが吐
出されることはない。プレヒートパルスをヒータ102
に加えるのは、インクの初期温度を、一定の温度にまで
上昇させておくことにより、後に一定のヒートパルスを
印加したときのインク吐出量を常に一定にするためであ
る。また、逆にプレヒートパルスの長さを調節すること
により、予めインクの温度を調節しておき、同じヒート
パルスが印加された場合でも、インクの吐出量を異なら
せることも可能である。また、ヒートパルスの印加に先
立ってインクを暖めておくことにより、ヒートパルスを
印加した時のインク吐出の時間的な立ち上がりを早めて
応答性を良くする働きも持っている。
【0044】一方、ヒートパルスは、実際にインクを吐
出させるためのパルスであり、上記のインクを吐出する
ために必要な最低のパルス幅t5よりも長く設定されて
いる。ヒータ102が発生するエネルギーは、ヒートパ
ルスの幅(印加時間)に比例するものであるため、このヒ
ートパルスの幅を調節することにより、ヒータ102の
特性のバラツキを調節することが可能である。
【0045】なお、プレヒートパルスとヒートパルスと
の間隔を調整して、プレヒートパルスによる熱の拡散状
態を制御することによってもインクの吐出量を調節する
ことが可能となる。また、ヒーターに対して与える(印
加する)電圧パスルの電圧値を変化させる、すなわちヘ
ッドの駆動電圧を変化させることでインクの吐出量を調
節することも可能である。
【0046】上記の説明から分かる様に、インクの吐出
量は、プレヒートパルスとヒートパルスの印加時間(パ
ルス幅)を調節することによって制御することも可能で
あるし、またプレヒートパルスとヒートパルスの印加間
隔を調節することによって制御することも可能である
し、ヘッドの駆動電圧を調整することによって制御する
ことも可能である。従って、プレヒートパルス及びヒー
トパルスの印加時間、プレヒートパルスとヒートパルス
の印加間隔、ヘッドの駆動電圧等を必要に応じて調整す
ることにより、インクの吐出量やインクの吐出の印加パ
ルスに対する応答性を自在に調節することが可能とな
る。
【0047】次に、上記で示したインク吐出量の調整に
ついてより具体的に説明する。例えば、図4に示す様
に、各吐出口(ノズル)108a,108b,108c
に対して同じエネルギーを与えたときに、各ノズルから
のインク吐出量が異なる場合について説明する。詳しく
は、一定温度で、一定エネルギーを印加したときに、ノ
ズル108aのインク吐出量が36pl(ピコリット
ル)、ノズル108bのインク吐出量が40pl、ノズ
ル108cのインク吐出量が40plであり、ノズル1
08aに対応するヒータ102a及びノズル108bに
対応するヒータ102bの抵抗値が200Ω、ノズル1
08cに対応するヒータ102cの抵抗値が210Ωで
あるものとする。そして、それぞれのノズル108a,
108b,108cの吐出量を全て40plに合わせた
いものとする。
【0048】それぞれのノズル108a,108b,1
08cの吐出量を同じ量に調整するためには、プレヒー
トパルスとヒートパルスの幅を調整すれば良いのである
が、このプレヒートパルスとヒートパルスの幅の組み合
わせには種々のものが考えられる。ここでは、ヒートパ
ルスにより発生するエネルギーの量を3つのノズルで同
じになる様に設定し、吐出量の調整は、プレヒートパル
スの幅を調整することにより行うものとする。
【0049】まず、ノズル108aのヒータ102aと
ノズル108bのヒータ102bの抵抗値は同じ200
Ωであるので、ヒートパルスにより発生するエネルギー
を同じにするには、ヒータ102a,102bに同じ幅
の電圧パルスを印加すればよい。ここでは、電圧パルス
の幅を前述したt5 よりも長いt3 に設定する。一方、
ノズル108aと108bとは、同じエネルギーを加え
た時の吐出量が、36plと40plと異なるため、ノ
ズル108aの吐出量を多くするために、ヒータ102
aには、ヒータ102bのプレヒートパルスの幅t1 よ
りも長いt2 のプレヒートパルスを加える。このように
すれば、ノズル108aと108bの吐出量を同じ40
plにそろえることができる。
【0050】一方、ノズル108cのヒータ102cの
抵抗値は、他の2つのヒータ102a,102bの抵抗
値よりも高い210Ωであるため、ヒータ102cか
ら、他の2つのヒータと同じエネルギーを発生させるた
めには、ヒートパルスの幅を長くする必要がある。その
ため、ここでは、ヒートパルスの幅を前述したt3 より
も長いt4 に設定している。また、プレヒートパルスの
幅に関しては、一定エネルギーを加えた時のノズル10
8bと108cの吐出量が同じであるため、ヒータ10
2bと同じにすればよく、t1 の幅のプレヒートパルス
を加える。
【0051】以上の様にして、抵抗値と一定エネルギー
を加えた時のインク吐出量の異なる3つのノズル108
a,108b,108cから同じ量のインクを吐出させ
ることができる。また、同じ手法により、インクの吐出
量を意識的に異ならせることも可能である。なお、プレ
ヒートパルスを利用するのは、ノズルごとの吐出のバラ
つきを低減するためである。尚、カラーフィルタを製造
する場合、各吐出口から吐出される各々のインク体積
(インク吐出量)を略同一に揃えることが好ましい。各
吐出インクの量が同一である場合、同一でない場合に比
べ画素間のムラをより低減できるからである。また、こ
こでは熱エネルギー方式によるインクジェットヘッドの
例を説明したが、本発明はこれには限定されず、例え
ば、電気エネルギーが与えられることによって変位し前
記変位に伴う圧力変化によってインクを吐出させる圧電
素子(ピエゾ素子)を備えたヘッドも適用可能である。
【0052】尚、上記の説明では、各色に対応して1個
のインクジェットヘッドを設けることとしたが、これに
は限定されず、各色に対応して複数個のインクジェット
ヘッドを用いることとしてもよい。例えば、Rヘッドを
2個、Gヘッドを2個、Bヘッドを2個用いてカラーフ
ィルタを製造してもよい。このように各色に対応して複
数個のインクジェットヘッドを用いる場合、一度に着色
可能な領域が広くなるため着色時間の短縮化を図れる。
【0053】図5は、カラーフィルタの製造工程を示し
た図である。以下に、図5を参照してカラーフィルタ5
4の製造工程を説明する。
【0054】本実施形態においては、基板(基材、基
体)として一般にガラス基板が用いられるが、カラーフ
ィルタとしての透明性、機械的強度等の必要特性を有す
るものであればガラス基板に限定されるものではない。
例えば、プラスチック基板でもよい。
【0055】図5(a)は、光透過性の基板1上に設け
た撥インク性を有する隔壁(仕切り部材)2aにより囲
まれる凹部32内に、インクジェットヘッド55からイ
ンク14を付与する工程を示したものである。
【0056】本実施形態において隔壁(仕切り部材)2
aは、インク14を受けるための凹部を形成し、且つ隣
接する凹部32間で異なる色のインクの混色を防止する
ために設けられる部材である。
【0057】隔壁2aは、例えば感光性樹脂をパターニ
ングして容易に形成することができるが、該隔壁2aを
ブラックマトリクスやブラックストライプで兼用するこ
ともでき、その場合には黒色の樹脂をパターニングすれ
ば良い。
【0058】本実施形態において、隔壁12は光透過性
基板1上に直接形成しても良いが、必要に応じて他の機
能を有する層を形成した基板、例えばTFTアレイを作
製したアクティブマトリクス基板上に形成しても良い。
いずれの場合にも、硬化性インクの拡散性を高めるため
に、基板上表面に何らかの表面処理を施しても良い。
【0059】具体的に本実施形態では、先ず、透明基板
1上に黒色顔料含有レジストを塗布し、一般的なフォト
リソグラフィ法によりパターニングしてブラックマトリ
クスを形成する。この時、ブラックマトリクスの厚みを
0.5μm以上にすることが好ましい。厚みが0.5μ
m未満の場合、ブラックマトリクスの光学濃度が低くな
り、遮光層としての機能が低下してしまい好ましくな
い。また、厚みが0.5μm未満の場合、インクジェッ
ト法によりインクを付与した際に、隣接する異なる色の
インク同士が混じり合うという現象、いわゆる混色を引
き起こしてしまうことがある。即ち、隔壁2aの厚みが
0.5μm未満の場合、隔壁が混色防止壁としての十分
に機能しないことがある。
【0060】また、隔壁2aの材料としては黒色顔料含
有レジストの他に、クロム、酸化クロム等の金属膜を用
いることが可能である。隔壁2aとして金属膜を用いる
場合、厚みを0.5μm以上とするため、インクの混色
を防止するための混合防止壁として機能するシリコーン
ゴム等の層を金属層の上部に設ける必要がある。いずれ
にせよ、隔壁2aの上部は撥インク性であることが好ま
しく、また遮光性と混色防止の観点から厚みを0、5μ
m以上とすることが好ましい。
【0061】本発明において適用可能なインク14は、
少なくとも色材成分、エネルギー付与により硬化する硬
化成分を含有するものである。ここでエネルギーの付与
とは、例えば、光照射を行うこと、熱処理を行うこと、
或いは光照射及び熱処理の双方を行うこと等である。本
発明において適用可能なインク14は、光照射又は熱処
理、或いはこれらの併用によって硬化するので、硬化性
インクということもできる。硬化性インクとしては、液
状インク、ソリッドインク共に使用可能である。また、
硬化成分としては、市販の樹脂や硬化剤を用いることが
でき、具体的には、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、
メラミン樹脂等が好適に用いられる。
【0062】上記色材としては、染料、顔料、いずれも
適用可能である。染料としては、直接染料、酸性染料、
反応性染料、分散染料、油溶性染料等が挙げられるが、
これらに限定されるものではない。これらの染料、顔料
はインク中で0.1〜20重量%の範囲で使用されるの
が好ましい。エネルギー付与により硬化する化合物(硬
化成分)としては、例えば、熱硬化型の化合物として、
公知の樹脂と架橋剤との組み合わせが使用できる。具体
的には、メラミン樹脂、水酸基或いはカルボキシル基含
有ポリマーとメラミン、水酸基或いはカルボキシル基含
有ポリマーと多官能エポキシ化合物、水酸基或いはカル
ボキシル基含有ポリマーと繊維素反応型化合物、エポキ
シ樹脂とレゾール型樹脂、エポキシ樹脂とアミン類、エ
ポキシ樹脂とカルボン酸又は酸無水物、エポキシ化合物
などが挙げられる。また光硬化型の化合物としては、公
知の光硬化型材料、例えば市販のネガ型レジストが好適
に用いられる。上記した化合物は熱或いは光だけでなく
これらを併用して硬化させても良い。
【0063】本発明に用いるインクとしては、種々の溶
媒を用いることができる。特にインクジェット方式に用
いる場合の吐出性の面から、水及び水溶性有機溶剤の混
合溶媒が好ましく用いられる。水としては、イオン交換
水(脱イオン水)を用いるのが好ましい。本発明におい
て併用し得る任意の溶剤成分としては、例えば、メチル
アルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコー
ル、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、
sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコー
ル等の炭素数1〜4のアルキルアルコール類;ジメチル
ホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;ア
セトン、ジアセトンアルコール類のケトン又はケトアル
コール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテ
ル類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコ
ール等のポリアルキレングリコール類;エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ト
リエチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオー
ル、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチ
レングリコール等のアルキレン基が2〜6個の炭素原子
を含むアルキレングリコール類;グリセリン;エチレン
グリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエチ
レングリコールメチル(又はエチル)エーテル、トリエ
チレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル等
の多価アルコールの低級アルキルエーテル類;N−メチ
ル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチ
ル−2−イミダゾリシノン、さらにベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ヘキサン、オクタ
ン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素類;プロピレンカーボ
ネート等が挙げられる。上記有機溶剤の中でもジエチレ
ングリコール等の多価アルコール、トリエチレングリコ
ールモノメチル(又はエチル)エーテル等の多価アルコ
ールの低級アルキルエーテルが好ましい。また、上記の
熱或いは光硬化型化合物を安定に溶解或いは分散させる
ためにはエチレングリコールモノメチル(又はエチル)
エーテル、ジエチレングリコールメチル(又はエチル)
エーテル、トリエチレングリコールモノメチル(又はエ
チル)エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエー
テル類;N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン
が好ましく用いられる。さらに、インクの吐出の安定性
を得るためには、エチルアルコール、或いは、イソプロ
ピルアルコール、又は多価アルコールの低級アルキルエ
ーテル類を添加することが効果的である。これはこれら
溶剤を添加することによって、熱エネルギー方式による
インクジェットヘッドにおける薄膜抵抗体上でインクの
発泡をより安定に行なうことができるからと推測され
る。本発明に用いるインクは、上記成分の他に必要に応
じて所望の特性を持たせるために、界面活性剤、消泡
剤、防腐剤等を添加することができ、さらに、市販の水
溶性染料などを添加することもできる。例えば、界面活
性剤としては、インクの保存安定性に悪影響を及ぼさな
いものであれば好適に用いることができ、脂肪酸塩類、
高級アルコール硫酸エステル塩類、液体脂肪油硫酸エス
テル塩類、アルキルアリルスルホン酸塩類等の陰イオン
界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、
ポリオキシエチレンアルキルエステル類、ポリオキシエ
チレンソルビタンアルキルエステル類、アセチレンアル
コール、アセチレングリコール等の非イオン性界面活性
剤があり、これらの1種又は2種以上を適宜選択して使
用できる。また、インクの保存安定性を保つために、p
H調整が必要である場合に用いられるpH調整剤として
は、例えば、アンモニア、或いはジエタノールアミン、
トリエタノールアミン等の各種有機アミン、水酸化ナト
リウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム等のアルカリ
金属の水酸化物等の無機アルカリ剤、有機酸や無機酸が
挙げられる。また、上記した光或いは熱硬化型化合物の
うち、水或いは水溶性有機溶剤に溶解しないものでも安
定に吐出可能なものであれば、水や水溶性有機溶剤以外
の溶媒を用いても構わない。また、特に光により重合す
るタイプの硬化性化合物を用いる場合には、色材をモノ
マーに溶解した無溶剤タイプとすることもできる。
【0064】図5(b)は、隔壁2aで囲まれる各凹部
32内に硬化性インク14が付与された直後の状態を示
している。ここでは、付与インクの高さが隔壁2aの高
さより高くなっている。
【0065】その後、必要に応じて乾燥処理を行い、光
照射又は熱処理、或いはこれらの併用によってインクを
硬化し、着色部(画素部)3を形成する(図5
(c))。この図5(c)では、着色部3の高さ(膜
厚)が隔壁2aの高さよりも低くなっているが、これに
は限定されず、着色部3の高さ(膜厚)と隔壁2aの高
さとが略同じになるようにしてもよい。尚、着色部表面
の平坦化の観点から、着色部3の膜厚(着色部3の底面
から表面までの高さ)を隔壁2aの高さ(隔壁2aの底
面から表面までの高さ)の20〜80%とすることが好
ましい。また、着色部の表面をより平坦化させるために
は、40〜60%とすることが好ましい。
【0066】その後、必要に応じて保護膜(保護部)8
を形成する(図5(d))。尚、保護層8としては、光
照射又は光照射と熱処理による硬化する樹脂組成物が好
ましく用いられ、カラーフィルタとしての透明性を有
し、その後のプロセス、例えばITO膜形成プロセス、
配向膜形成プロセス等に耐え得るものであれば使用可能
である。また、本発明においては、保護膜8はなくても
構わない。
【0067】図6乃至図8は、本発明に係わるカラーフ
ィルタを組み込んだカラー液晶表示装置30の基本構成
を示す断面図である。11は偏光板、1はガラスなどの
透明基板、2aは隔壁、3は着色部、8は保護層、16
は共通電極、17は配向膜、18は液晶化合物、19は
配向膜、20は画素電極、22は偏光板、23はバック
ライト光である。54は上記のカラーフィルタ、24
は対向基板である。
【0068】本発明におけるカラー液晶表示装置(カラ
ー液晶ディスプレイ)は、本発明に係るカラーフィルタ
基板1と対向基板21を合わせこみ、液晶化合物18を
封入することにより形成される。液晶表示装置の一方の
基板21の内側に、TFT(Thin Film Transistor)(不
図示)と透明な画素電極20がマトリクス状に形成され
る。また、もう一方の基板1の内側には、画素電極に対
向する位置にRGBの色材が配列するようカラーフィル
タ54が設置され、その上に透明な対向電極(共通電
極)16が一面に形成される。ブラックマトリクス2
は、通常カラーフィルター基板1側に形成されるが(図
6参照)、BM(ブラックマトリクス)オンアレイタイ
プの液晶パネルにおいては対向するTFT基板側に形成
される(図7参照)。さらに、両基板の面内には配向膜
19が形成されており、これをラビング処理することに
より液晶分子を一定方向に配列させることができる。ま
た、それぞれのガラス基板の外側には偏光板11,22
が接着されており、液晶化合物18は、これらのガラス
基板の間隙(2〜5μm程度)に充填される。また、バ
ックライトとしては蛍光灯(不図示)と散乱板(不図
示)の組み合わせが一般的に用いられており、液晶化合
物をバックライト光の透過率を変化させる光シャッター
として機能させることにより表示を行う。尚、液晶化合
物は、カラーフィルタに照射される光量を可変する機能
を有しているため、光量可変手段ともいえる。
【0069】また、図8に示すように、画素電極20上
に着色部を形成し、カラーフィルタとして機能させるよ
うにしても良い。すなわち、カラーフィルタを構成する
着色部は、ガラス基板上に形成されることに限定される
ものではない。
【0070】このような液晶表示装置を情報処理装置に
適用した場合の例を図9乃至図11を参照して説明す
る。尚、この情報処理装置は、本発明に係るカラーフィ
ルタを有する液晶表示装置に画像信号を供給する画像信
号供給手段を接続することにより製造されるものであ
る。
【0071】図9は上記の液晶表示装置をワードプロセ
ッサ、パーソナルコンピュータ、ファクシミリ装置、複
写装置としての機能を有する情報処理装置に適用した場
合の概略構成を示すブロック図である。
【0072】図中、1801は装置全体の制御を行う制
御部(画像信号供給手段)で、マイクロプロセッサ等の
CPUや各種I/Oポートを備え、各部に制御信号やデ
ータ信号等を出力したり、各部よりの制御信号やデータ
信号を入力して制御を行っている。1802はディスプ
レイ部で、この表示画面には各種メニューや文書情報及
びイメージリーダ1807で読み取ったイメージデータ
等が表示される。1803はディスプレイ部1802上
に設けられた透明な感圧式のタッチパネルで、指等によ
りその表面を押圧することにより、ディスプレイ部18
02上での項目入力や座標位置入力等を行うことができ
る。
【0073】1804はFM(Frequency Modulation)音
源部で、音楽エディタ等で作成された音楽情報をメモリ
部1810や外部記憶装置1812にデジタルデータと
して記憶しておき、それらメモリ等から読み出してFM
変調を行うものである。FM音源部1804からの電気
信号はスピーカ部1805により可聴音に変換される。
プリンタ部1806はワードプロセッサ、パーソナルコ
ンピュータ、ファクシミリ装置、複写装置の出力端末と
して用いられる。
【0074】1807は原稿データを光電的に読取って
入力するイメージリーダ部で、原稿の搬送経路中に設け
られており、ファクシミリ原稿や複写原稿の他各種原稿
の読取りを行う。
【0075】1808はイメージリーダ部1807で読
取った原稿データのファクシミリ送信や、送られてきた
ファクシミリ信号を受信して復号するファクシミリ(F
AX)の送受信部であり、外部とのインタフェース機能
を有する。1809は通常の電話機能や留守番電話機能
等の各種電話機能を有する電話部である。
【0076】1810はシステムプログラムやマネージ
ャープログラム及びその他のアプリケーションプログラ
ム等や文字フォント及び辞書等を記憶するROMや、外
部記憶装置1812からロードされたアプリケーション
プログラムや文書情報、さらにはビデオRAM等を含む
メモリ部である。
【0077】1811は文書情報や各種コマンド等を入
力するキーボード部である。
【0078】1812はフロッピー(登録商標)ディス
クやハードディスク等を記憶媒体とする外部記憶装置
で、この外部記憶装置1812には文書情報や音楽ある
いは音声情報、ユーザのアプリケーションプログラム等
が格納される。
【0079】図10は図9に示す情報処理装置の模式的
概観図である。
【0080】図中、1901は上記の液晶表示装置を利
用したフラットパネルディスプレイで、各種メニューや
図形情報及び文書情報等を表示する。このディスプレイ
1901上ではタッチパネル1803の表面は指等で押
圧することにより座標入力や項目指定入力を行うことが
できる。1902は装置が電話機として機能するときに
使用されているハンドセットである。キーボード190
3は本体と着脱可能にコードを介して接続されており、
各種文書機能や各種データ入力を行うことができる。ま
た、このキーボード1903には各種機能キー1904
等が設けられている。1905は外部記憶装置1812
へのフロッピーディスクの挿入口である。
【0081】1906はイメージリーダ部1807で読
取られる原稿を載置する用紙載置部で、読取られた原稿
は装置後部より排出される。またファクシミリ受信等に
おいては、インクジェットプリンタ1907よりプリン
トされる。
【0082】上記情報処理装置をパーソナルコンピュー
タやワードプロセッサとして機能する場合、キーボード
部1811から入力された各種情報が制御部1801に
より所定のプログラムに従って処理され、プリンタ部1
806に画像として出力される。
【0083】ファクシミリ装置の受信機として機能する
場合、通信回線を介してFAX送受信部1808から入
力したファクシミリ情報が制御部1801により所定の
プログラムに従って受信処理され、プリンタ部1806
に受信画像として出力される。
【0084】また、複写装置として機能する場合、イメ
ージリーダ部1807によって原稿を読取り、読取られ
た原稿データが制御部1801を介してプリンタ部18
06に複写画像として出力される。なお、ファクシミリ
装置の受信機として機能する場合、イメージリーダ部1
807によって読取られた原稿データは、制御部180
1により所定のプログラムに従って送信処理された後、
FAX送受信部1808を介して通信回線に送信され
る。
【0085】なお、上述した情報処理装置は図11に示
すようにインクジェットプリンタを本体に内蔵した一体
型としてもよく、この場合は、よりポータブル性を高め
ることが可能となる。同図において、図10と同一機能
を有する部分には、対応する符号を付す。このように表
示装置を備えた装置は、まず、本発明に係るカラーフ
ィルタを用意し、次に、用意したカラーフィルタと対
向基板との間に液晶化合物を充填して表示装置を製造
し、最後に、その表示装置に、画像信号供給手段を接
続することにより、製造されるものである。
【0086】次に、本実施形態の特徴的部分である、基
板に対して実行する予備吐出動作について説明する。本
実施形態では、表示領域の周辺の領域にある遮光部に凹
部を設け、その凹部内に予備吐出を行うことを特徴とし
ている。これに関して、図12〜図14を参照しながら
詳述する。尚、予備吐出が行われた部分が非表示部とな
る。
【0087】図12は、隔壁2a(仕切り部材、例えば
BM)により囲まれる複数の凹部32を有した基板1を
示す図であり、着色する前の状態を示している。尚、図
12(a)は基板を上から見た上面図であり、図12
(b)は図12(a)のA−Aの線で切断した断面図であ
る。図13は、図12の基板に対してインクを吐出する
様子を示しており、着色途中の状態を示している。尚、
図13(a)は基板を上から見た上面図であり、図13
(b)は図13(a)のA−Aの線で切断した断面図であ
る。図14は、着色後の状態を示しており、カラーフィ
ルタが完成した様子を示している。尚、図12〜図14
に示されているように、本実施形態では第1の凹部と第
2の凹部とが隔壁(仕切り部材)を挟んで隣接している
ような構成となっている。
【0088】図12において、1はガラス基板、2aは
凹部32を形成するための隔壁(仕切り部材)である。
32は隔壁により囲まれる凹部であり、第1の凹部32
aと第2の凹部32bとから構成される。第1の凹部3
2aは表示のために用いられ、表示部を形成するための
部分であり、第2の凹部32bは表示には用いられず、
非表示部を形成するための部分である。第1の凹部32
aは色を表す領域として機能し、該第1の凹部の各々に
はRGBの各着色部が形成される。第2の凹部32bは
予備吐出領域として機能し、該第2の凹部32bには2
色以上のインクが予備吐出される。35は表示に用いら
れる複数の表示部を有する表示領域である。37は表示
領域35の周辺の領域である周辺領域であり、この周辺
領域には遮光部が形成されている。尚、この周辺領域3
7は、表示には用いられない非表示部となる部分であ
る。
【0089】通常インクジェットヘッドは、インクを連
続して吐出している状態では各ノズルからのインクの吐
出量が安定している。ところが、一旦インクの吐出を休
止させると、ノズル内でインクが乾燥し増粘する等の影
響で吐出を再開させたときのインクの吐出量が安定しな
かったり、吐出方向が乱れたりする場合がある。具体的
には、インクの吐出を数分間休止するとその後吐出を再
開したときの初めの数発から十数発はインクの吐出が安
定せず、インクの種類によっては、数十秒停止させただ
けでもインクの吐出が安定しなくなる場合もある。ま
た、第1の凹部32aの着色の際にインク吐出状態が安
定していないと、第1の凹部で混色が生じ、不良品のカ
ラーフィルタとなってしまう。
【0090】そこで本実施形態では、図13(a)と図1
3(b)で示すように、第1凹部32a内にインクを吐出
する前に、表示領域35の周辺の遮光部に形成された第
2の凹部に向けてインクを吐出するようにしている。
尚、第2の凹部に対するインク吐出動作は着色部を形成
するためでなく、単にインクの吐出状態を安定化させた
めに行う予備的な吐出動作であるので、ここでは予備吐
出と称することとする。このように第2の凹部に対して
予備吐出を行うことで、ノズル内のインクがリフレッシ
ュされるため、第1の凹部32aに対してインクを吐出
する際の吐出状態を安定化させることができる。尚、こ
の第2の凹部は表示に用いられず非表示部39となる部
分であるため、複数色のインクを予備吐出させて第2の
凹部内で混合させても問題は生じない。また、第2の凹
部に対する上記予備吐出動作は、インクの吐出状態が安
定化するまで実行することが好ましい。また、予備吐出
動作の回数や予備吐出動作を実行する時間の長さは、使
用するインクの種類や吐出口径、吐出方式等に応じて適
宜決定すればよい。例えば、粘性の高いインクを使用す
る場合や吐出状態が直ぐに悪化するような系にてインク
吐出を行う場合は、予備吐出動作の回数を多くしたり、
予備吐出動作を実行する時間の長さを長くすればよく、
反対に、粘性が低いインクを使用する場合や吐出状態が
あまり悪化しないような系にてインク吐出を行う場合
は、予備吐出動作の回数を少なくしたり、予備吐出動作
を実行する時間の長さを短くすればよい。
【0091】本実施形態において上記予備吐出領域の大
きさは、インクジェットの吐出開始時に発生する吐出不
安定さを解消できる大きさに設計することが好ましい。
そのためには、吐出量が安定するまでの全吐出総量を受
容できる大きさであることが好ましい。また、吐出方向
の乱れによるインクの着弾位置のズレ量を受容できる大
きさであることが好ましい。しかしこれらは、使用する
インクジェットヘッドの性能、インクジェットヘッドと
基板との距離、吐出していない休止時間、クリーンルー
ムの温湿度環境、使用するインクの特性等の多くの条件
により左右されるため、それぞれの使用条件・製造条件
等により実験的に大きさを決定することが好ましい。
【0092】上記第2の凹部(予備吐出領域)32b内
に複数色のインクが予備吐出されることにより形成され
た非表示部39は、RGBの色を表示するための部分で
はなく、情報を表示するための部分でもない。この非表
示部39はカラーフィルタの額縁に相当する部分であ
り、通常、カラーフィルタが液晶表示装置に組み込まれ
たとき該液晶表示装置の表示パネル(画面)における最
外郭の黒色の部分に相当する箇所である。従って、予備
吐出領域32b内に形成される非表示部39は黒色系に
着色されていることが好ましい。仮に、非表示部39が
赤色や緑色等の黒色以外の色に着色されていると、ユー
ザーが画面を見たとき、その部分だけが周りの色と異な
るためユーザーに違和感を持たせる場合がある。そこ
で、本実施形態では、第2の凹部(予備吐出領域)32
b内において2色以上のインクが混ざり合うようにして
いる。つまり、この第2の凹部内では複数色のインクが
混合しており、減法混色領域となっているのである。
【0093】また、本実施形態においては、非表示部3
9の光学濃度が1.0以上となるようにしている。仮
に、この非表部の光学濃度が低いとこの部分からバック
ライトが回り込んでしまうことがあり、その場合ユーザ
ーの視認性の観点から好ましくない。つまり、この非表
示部は、遮光性機能を有することが好ましいのである。
そこで、本実施形態では、複数色のインクを第2の凹部
内にて混合させて、黒色系且つ光学濃度が1.0以上の
非表示部を形成している。具合的には、第2の凹部内に
RGBの3色のインクを吐出して、それを混合して黒色
としている。また、RGBの3色のインクを混合させる
ことには限定されず、RGBのうち任意の2つの色を混
合させるだけでもよい。2色のインクの混合でも、カラ
ーフィルタの額縁としての機能を十分に果たす程度の黒
色系となるからである。また、上記RGBのインクとは
異なる色のインクを第2の凹部内に更に付与すること
で、非表示部を形成するようにしてもよい。上記異なる
色のインクとしては、黒色系のインクや、予備吐出され
る複数色(RGB)のインクの減法混色の補色となるイ
ンクが好ましく、これらのインクを付与することで、遮
光部の可視波長依存性を均一にして、より一層の遮光性
能を確保することが可能である。
【0094】尚、上記のように、第2の凹部(予備吐出
領域)32b内において2色以上のインクが混合するこ
とは必須ではないが、非表示部を黒色系にする点や光学
濃度を1.0以上にする点等から2色以上のインクを混
合することが好ましい。また、上記では、凹部内に予備
吐出されたインクを混合させると説明したが、凹部内に
予備吐出されたインク同士は勝手に混じり合うため、何
らかの手段を講じインクをわざわざ混合させる必要なな
い。凹部の底面は親水性を有するガラス基板であり、予
備吐出されたインクは該ガラス上に付着し直ぐに広がる
ため、インクの混合は勝手に起こるのである。
【0095】また、本実施形態では、予備吐出領域が凹
状に形成されていることが特徴である。仮に、上述した
特開平10−186123公報のように表示領域の周辺
の遮光部上にインクを予備吐出すると、予備吐出された
インク151が遮光部上を自由に移動してしまい混色を
発生させる場合がある(図15)。尚、図15ではR色
の予備吐出インク151が、G色の着色部及びB色の着
色部に入り込んでしまい、混色が発生してしまってい
る。一方、本実施形態では上記図13のように、予備吐
出されたインクは凹部内に充填されるので、予備吐出さ
れたインクが遮光部上を自由に移動することがない。
【0096】また、表示領域の周辺の遮光部上に予備吐
出を行うと、平滑性の点及び密着性の点において不十分
となってしまう。これを図16を参照しながら、以下で
説明する。尚、図16は、カラーフィルタ54と対向基
板24との間に液晶化合物18を充填することにより形
成された液晶表示装置の断面図であり、周辺の遮光部上
には予備吐出されたインクが付着している。また、遮光
部上及び着色部上には、表面を平坦化し且つ着色部を保
護するための保護層が形成されている。
【0097】まず、平滑性について説明する。図16の
ように周辺の遮光部上に予備吐出インク151が付着す
ると、着色部3や他の隔壁部に比べ予備吐出されたイン
ク部分が盛り上がってしまう。このような状態で保護層
を形成すると、予備吐出インク151上の保護層が他の
部分に比べ盛り上がってしまい、保護層の表面が平坦化
しにくい。(図16のように、平坦性の悪い部分160
が発生する)。保護層の表面が平坦化していないと、カ
ラーフィルタと対向基板とを平行に保持することが困難
となってしまう。このようにカラーフィルタの保護層の
表面は平滑性を有していることが好ましいのであるが、
上述したように遮光部上に予備吐出インクが付着してい
ると、表面の平滑性の点で不十分となってしまう。
【0098】次に、密着性について説明する。図16の
ように周辺の遮光部上に予備吐出インク151が付着す
ると、この予備吐出インクと遮光部との密着性が不十分
であるために、予備吐出インクと遮光部との接触部分1
63において膜剥れが生じる場合がある。上記接触部分
163において密着性が不十分となるのは、遮光部上が
發インク性を有しているからである。
【0099】これに対し、本実施形態では、図13のよ
うに周辺領域の遮光部に設けた凹部内にインクを予備吐
出するため、着色部3や他の隔壁に比べ予備吐出された
インク部分が盛り上がることはない。その結果、保護層
を形成したとき保護層表面が平坦化しやすく、カラーフ
ィルタと対向基板とを平行に保持しやすくなる。また、
本実施形態では、親水性のガラス基板に予備吐出インク
を付着させているので、予備吐出インクとガラス基板と
の密着性が十分であり、図16の場合に比べて膜剥れの
発生をかなり抑制できる。このように凹部内に予備吐出
を行うことで、カラーフィルタ表面が平滑性を有するよ
うになり、且つ膜剥れの発生を抑制することができる。
【0100】上記のように予備吐出動作を実行した後
に、第1の凹部内の各々に対してインクを吐出して各着
色部の形成を行う。このようにして着色されたカラーフ
ィルタを図14に示す。図14では、RGBの着色部3
の列がストライプ状に形成されている。また、第2の凹
部内に予備吐出された、RGBの3色のインクにより非
表示部が形成されている。この非表示部は、黒色を呈し
ている。尚、着色部は、ユーザーに視覚的に色を認識さ
せるための部分であり、情報の表示を行うための部分で
もあるので、表示部ということもできる。
【0101】次に、基板とインクジェットヘッドとを相
対的に移動させながら隔壁を備えた基板に向けてインク
を吐出し着色を行っていく様子を、図17〜図19を用
いて説明する。尚、図17は、カラーフィルタの着色工
程を示すフローチャートであり、図18、図19は予備
吐出領域(第2の凹部)と表示領域領域の位置関係を示
した図である。また、本実施形態では、基板を載せたス
テージとインクジェットヘッドとを相対的に一回または
複数回走査させながら、第1の凹部内にインクを吐出し
て各着色部を形成する。その際、表示領域の第1の凹部
のうち端部に位置する凹部に対する着色を開始する前
に、第2の凹部(予備吐出領域)に対してインクを適宜
吐出させている。
【0102】まず、図17のステップS1において、カ
ラーフィルタ製造装置90のXYθステージ52上にカ
ラーフィルタ基板53をセットし、位置決めを行う。本
実施形態では、図18・図19に示すようなカラーフィ
ルタ基板を用いる。すなわち、1枚のカラーフィルタ基
板から多数枚のカラーフィルタを取ることが可能な基板
である。この図18・図19では、基板の大きさが36
0mm×460mmの場合を示しており、10インチサ
イズのカラーフィルタであれば、その中に4枚のカラー
フィルタ54a、54b,54c,54dを形成するこ
とが可能である。尚、本実施形態では、予備吐出領域
(第2の凹部)32bと、カラーフィルタとして機能す
ることになる第1の凹部(表示部)を含む表示領域35
とを共に有する基板を用いることとする。
【0103】次に、ステップS2において、カラーフィ
ルタ基板53とインクジェットヘッド120とを相対的
に移動させて、基板53の予備吐出領域32b(32b
−(A))の真上にインクジェットヘッド55を位置さ
せる。この相対移動はXYθステージ52を移動させる
ことにより実行しても良いし、インクジェットヘッドを
移動させることにより実行しても良い。
【0104】次に、ステップS3において、インクジェ
ットヘッド55から予備吐出領域32b(32b−
(A))に対してインクを吐出する(予備吐出工程)。
また、カラーフィルタとして機能する表示部と、この表
示部を有する表示領域の外側にある予備吐出領域との位
置関係は、図18のように表示領域35の片側にだけ形
成されていてもよいし、図19のように表示領域35の
両側に形成されていてもよい。いずれにせよ、本実施形
態では第1の凹部を着色する直前に、カラーフィルタ基
板上であってカラーフィルタとして機能しない領域(予
備吐出領域32b)に対して予備吐出を行っている。こ
れは、予備吐出を行ってから第1の凹部を着色するまで
の時間を短くするためである。予備吐出を行ってから第
1の凹部を着色するまでの時間を短くすることで、イン
クの吐出を休止して吐出を再開するまでの時間が長くな
ることに起因して生じるインク吐出の不安定性を低減す
ることができるとともに、第1の凹部の着色の際には常
にインクの吐出状態を安定化させることができる。
【0105】ステップS3にて予備吐出動作を行った
後、ステップS4において、カラーフィルタ基板53と
インクジェットヘッド55とを相対的に移動させなが
ら、インクジェットヘッドから基板に対してインクを吐
出して複数の第1の凹部を着色する。このステップS4
では、基板とヘッドとの相対移動を1回行う。すなわ
ち、図18における32bの位置からY2の位置まで基
板をヘッドに対して相対走査させるのである。その後、
ステップS5へ進む。ステップS5において、予め設定
された所定の回数だけ、ヘッドと基板とを相対移動させ
たかどうかを判定する。所定回数移動させたと判定され
れば、ステップS6へ進み、そのカラーフィルタ基板の
着色は終了する。一方、ステップS5において所定回数
移動させていなければ、ステップS2へ戻り、ステップ
S2以降の工程を繰り返す。すなわち、今度はヘッドが
Y2に位置しているので、Y1の方向に向けてヘッドと
基板とを相対走査させて、ヘッドが予備吐出領域32b
(32b−(B))の真上にくるようにし、予備吐出領
域32b(32b−(B))に対して予備吐出を行い、
その後、第1の凹部を着色していくのである。上記から
分かるように、1回目・3回目…等の奇数回目の相対走
査では、32b−(A)もしくは32b−(C)の予備
吐出領域に対して予備吐出を実行するのに対し、2回目
・4目…等の偶数回目の相対走査では、32b−(B)
もしくは32b−(D)の予備吐出領域に対して予備吐
出を実行する。このように1回走査する度に予備吐出を
行っているので、走査と走査の間の休止によって生じる
吐出安定性の低下を招くことがない。また、奇数回目の
相対走査では基板に対してヘッドをY1からY2の方向
へ移動するのに対し、偶数回目の相対走査では基板に対
してヘッドをY2からY1の方向へ移動する。
【0106】尚、上記ステップS3における予備吐出を
実行するタイミングや位置は、上述したタイミングや位
置に限られるものでない。上記ステップS3では、図1
8に示すような位置に対して予備吐出動作を行うと説明
したが、本実施形態では図19に示すような位置に対し
て予備吐出を行ってもよい。すなわち、図19に示すよ
うに表示領域35の両側に予備吐出を行ってもよい。こ
の場合、1回の走査中では、下記〜の工程が順々に
行われる。予備吐出領域32b−(A)に予備吐出を
行う工程、カラーフィルタ54aにおける第1の凹部
にインク吐出を行う工程、予備吐出領域32b−
(E)に予備吐出を行う工程、予備吐出領域32b−
(F)に予備吐出を行う工程、カラーフィルタ54b
における第1の凹部にインク吐出を行う工程、予備吐
出領域32b−(B)に予備吐出を行う工程。図19の
ように両側に予備吐出を行うことでインク吐出状態の更
なる安定化が図れる。
【0107】このように予備吐出動作を実行すること
で、インク吐出開始時において吐出量の不安定性や吐出
方向の不安定性等が存在したとしても、表示領域内を着
色するときには吐出状態が安定化しているため、混色が
なく且つ均一な色濃度を有するカラーフィルタを製造す
ることができる。
【0108】尚、上記では第2の凹部(予備吐出領域)
内は全く区画されていないが、第2の凹部内を複数に区
画してもよい。
【0109】[実施例]上記第1の実施形態を適用し
た、より具体的な実施例を以下に説明する。
【0110】(実施例1)13.3インチサイズのガラ
ス基板上に黒色顔料含有レジスト(商品名:BK−73
9P,新日鐵化学社製)をスピンコート法により塗布
し、露光、現像、熱処理により、厚さ1.0μmのブラ
ックマトリクスパターン(BMパターン)を形成した。
尚、ここでは図12に示すようなBMパターンを形成し
た。次いで、インクジェットヘッドにより該ブラックマ
トリクスの開口部(凹部)に対して、R、G、Bの各イ
ンクを付与した。尚、インクとしては下記の組成のもの
を用いた。
【0111】 (Rインク) C.I.アシッドレッド 118 5重量部 γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 0.5重量部 エチレングリコール 20重量部 エチルセロソルブ 15重量部 エチルアルコール 2重量部 イオン交換水 53.5重量部 以下の〜からなるアクリル系共重合体 4重量部 アクリル酸 3重量部 メチルメタクリレート 45重量部 ヒドロキシエチルメタクリレート 30重量部 N−メチロールアクリルアミド 22重量部 (Gインク) C.I.アシッドグリーン25 5重量部 以下Rインクに同じ (Bインク) C.I.アシッドブルー 113 5重量部 以下Rインクに同じ
【0112】尚、着色動作は以下のように行った。ま
ず、基板外に設置されている回復ユニットに対して予備
吐出動作を行った。その後、インクを吐出しない休止時
間を45秒間おき、まず表示領域の周辺の遮光部に設け
られた第2の凹部に対して複数色(R,G,B)のイン
クを5発ずつ吐出させた。その直後に、第1の凹部のう
ち端部に位置している凹部(端部凹部)から順々にイン
クを吐出させて表示部(着色部)を形成した。そして、
220℃30分間の熱処理により該インク(着色部)を
硬化させた。
【0113】このようにして製造されたカラーフィルタ
は、端部凹部において異色間の混色は観察されなかっ
た。また、端部凹部に形成された第1の着色部と端部凹
部に隣接する凹部に形成された第2の着色部の色差△E
ab*(F10光源下、2°視野角における色差)は、
0.1から0.5の値を示した。また、予備吐出領域
(第2の凹部)に形成された非表示部の光学濃度(O
D)は、10カ所測定した平均値が1.15であった。
このようにして完成したカラーフィルタを液晶表示装置
に組み込んだところ、表示品位は良好であった。
【0114】(実施例2)表示領域の着色工程が終了し
た後に、以下の処方からなる黒色系インクを予備吐出領
域(第2の凹部)に吐出し、その後220℃30分間の
熱処理により該インクを硬化させた以外は、実施例1と
同様の方法及び材料によりカラーフィルタを製造した。
【0115】 (黒インク) C.I.ダイレクトブラック 154 5重量部 以下Rインクに同じ
【0116】このようにして製造されたカラーフィルタ
は、端部凹部で異色間の混色は観察されなかった。ま
た、端部凹部に形成された第1の着色部と端部凹部に隣
接する凹部に形成された第2の着色部の色差△Eab*
(F10光源下、2°視野角における色差)は、0.1
から0.45の値を示した。また、予備吐出領域(第2
の凹部)形成された非表示部の光学濃度(OD)は、1
0カ所測定した平均値が2.2であった。このようにし
て完成したカラーフィルタを液晶表示装置に組み込んだ
ところ、表示品位は良好であった。
【0117】(比較例1)予備吐出領域(第2の凹部)
に対して予備吐出動作を実行しなかったこと以外は、実
施例1と同様の方法及び材料によりカラーフィルタを製
造した。
【0118】このようにして製造されたカラーフィルタ
では、端部凹部において異色間の混色が7カ所確認され
た。また、混色していない凹部における、端部凹部に形
成された第1の着色部と端部凹部に隣接する凹部に形成
された第2の着色部の色差△Eab*(F10光源下、2
°視野角における色差)は、3から5の値を示した。こ
のカラーフィルタは、着色部の色濃度の均一化の点にお
いて不十分であった。
【0119】(比較例2)予備吐出領域に形成される非
表示部を10箇所測定したときの平均光学濃度が0.8
になるようにインク吐出動作を制御した以外は、実施例
1と同様の方法及び材料によりカラーフィルタを製造し
た。
【0120】このように製造されたカラーフィルタで
は、端部凹部において異色間の混色は観察されなかった
が、カラーフィルタを液晶表示装置に組み込んだところ
表示領域の周辺部で減法混色領域が視認できた。
【0121】上記実施例1、2及び上記比較例1とか
ら、予備吐出動作をおこなうことにより混色がなく且つ
均一な色濃度のカラーフィルタを製造できることが明ら
かになった。また、比較例2により、減法混色領域が遮
光性の機能を必要とする場合は、光学濃度(OD)を
1.0以上にすることが好ましく、光学濃度が1.0以
上の場合、表示品位を損なわないことが分かった。
【0122】以上のように本実施形態によれば、第1の
凹部の着色の直前に第2の凹部に対して予備吐出動作を
行っているため、第1の凹部を着色する際にはインク吐
出状態が安定しており、表示領域における混色の発生を
低減あるいは抑制することができる。
【0123】〔第2の実施形態〕上記第1の実施形態例
では第1の凹部と第2の凹部とが隔壁(仕切り部材)を
挟んで隣接するように構成された基板を用いたが、この
第2の実施形態では第1の凹部を囲んでいる隔壁(仕切
り部材)と第2の凹部を囲んでいる隔壁(仕切り部材)
とが接触していないように構成された基板を用いること
を特徴としている。この特徴以外の部分は上記第1の実
施形態と同じであるので説明を省略する。
【0124】本実施形態では、表示領域35の周辺の遮
光部の更に外側に、隔壁2aにより囲まれる凹部32b
を設け、その凹部32b内に予備吐出を行うことを特徴
としている。これに関して、図20〜図22を参照しな
がら詳述する。尚、予備吐出が行われた部分は非表示部
となる。
【0125】図20は、隔壁2a(仕切り部材、例えば
BM)により囲まれる複数の凹部32(32a、32
b)を有した基板1を示す図であり、着色する前の状態
を示している。尚、図20(a)は基板を上から見た上
面図であり、図20(b)は図20(a)のA−Aの線で
切断した断面図である。図21は、図20の基板に対し
てインクを吐出する様子を示しており、着色途中の状態
を示している。尚、図21(a)は基板を上から見た上
面図であり、図21(b)は図21(a)のA−Aの線で
切断した断面図である。図22は、着色後の状態を示し
ており、カラーフィルタが完成した様子を示している。
尚、図20〜図22に示されているように、本実施形態
では第1の凹部32aを囲んでいる隔壁2aと第2の凹
部32bを囲んでいると隔壁2aとが接触しておらず、
第2の凹部32bはカラーフィルタ54と分離できるよ
うに構成されている。
【0126】図20において、1はガラス基板、2aは
凹部32を形成するための隔壁である。32は隔壁によ
り囲まれる凹部であり、第1の凹部32aと第2の凹部
32bとから構成される。第1の凹部32aは表示のた
めに用いられ、表示部を形成するための部分であり、第
2の凹部32bは表示には用いられず、非表示部を形成
するための部分である。第1の凹部32aは色を表す領
域として機能し、該第1の凹部の各々にはRGBの各着
色部が形成される。第2の凹部32bは予備吐出領域と
して機能し、該第2の凹部32bには2色以上のインク
が予備吐出される。35は表示に用いられる複数の表示
部を有する表示領域である。37は表示領域35の周辺
の領域である周辺領域であり、この周辺領域には遮光部
が形成されている。
【0127】第1の実施形態と同様に本実施形態におい
ても、インク吐出状態を安定化させるために、表示部と
なる第1の凹部内にインクを吐出する前に、予備吐出動
作を行っている。図21(a)及び図21(b)で示すよう
に、第1凹部32a内にインクを吐出する前に、表示領
域35の周辺の遮光部の外側に形成された第2の凹部3
2bに向けてインクを吐出(予備吐出)するようにして
いる。このように第2の凹部に対して予備吐出を行うこ
とで、ノズル内のインクがリフレッシュされるため、第
1の凹部32aに対してインクを吐出する際の吐出状態
を安定化させることができる。尚、この第2の凹部32
bは表示に用いられず非表示部39となる部分であるた
め、複数色のインクを予備吐出させて第2の凹部内で混
合させても問題は生じない。
【0128】上記のように予備吐出動作を実行した後
に、第1の凹部内の各々に対してインクを吐出して各着
色部の形成を行う。このようにして着色されたカラーフ
ィルタを図22に示す。図22では、RGBの着色部3
の列がストライプ状に形成されている。また、第2の凹
部32b内に予備吐出された、RGBの3色のインクに
より非表示部が形成されている。この非表示部は、黒色
を呈している。
【0129】このようにしてカラーフィルタが形成され
た後、図22のB線を切断することによりカラーフィル
タ54と非表示部39とを分離することが可能である。
不要な非表示部39を分離することで、ITO膜形成工
程・配向膜形成工程等の後工程において上記非表示部が
原因で何らかの不具合が生じるという虞がない。また、
製造時間の短縮を重視するのであれば、上記切断を行な
う必要はない。尚、第1の凹部を形成するための隔壁の
材料(第1の材料)と第2の凹部を形成するための隔壁
の材料(第2の材料)とは同じでなくても構わない。第
1の材料は遮光性機能を有する材料が好ましいが、第2
の材料は遮光性機能を有する必要はない。第2の材料と
しては、例えば感光性樹脂が適用可能である。また、第
1の材料と第2の材料とが同じである場合、第1の凹部
と第2の凹部を一度に形成する方が時間の短縮化の観点
から好ましい。
【0130】ここで、第1の実施形態における効果と第
2の実施形態における効果の差違について述べる。下記
(i)と(ii)が主な効果の差違である。(i)第1
の実施形態では表示領域の周辺の遮光部に第2の凹部を
設けており、第1の凹部と第2の凹部とが隣接している
のに対し、第2の実施形態では表示領域の周辺の遮光部
の外側に第2の凹部を設けており、第1の凹部と第2の
凹部とが隣接していない。このように第2の実施形態に
比べ第1の実施形態の方が第1の凹部と第2の凹部の距
離が短いため、予備吐出の効果がより高く、インク吐出
状態をより安定化させることができる。(ii)第1の
実施形態では非表示部がカラーフィルタの額縁部分の一
部となっているのに対し、第2の実施形態では非表示部
はカラーフィルタの額縁部分の一部とはならず、額縁は
隔壁(BM)のみで形成されている。このように第2の
実施形態では額縁がBMのみで形成されているため、光
学濃度の点で第1の実施形態より好ましい。
【0131】[実施例]上記第2の実施形態を適用し
た、より具体的な実施例を以下に説明する。
【0132】(実施例3)13.3インチサイズのガラ
ス基板上に黒色顔料含有レジスト(商品名:BK−73
9P,新日鐵化学社製)をスピンコート法により塗布
し、露光、現像、熱処理により、厚さ1.0μmのブラ
ックマトリクスパターン(BMパターン)を形成した。
尚、ここでは図20に示すようなBMパターンを形成し
た。次いで、インクジェットヘッドにより該ブラックマ
トリクスの開口部(凹部)に対して、R、G、Bの各イ
ンクを付与した。尚、インクとしては下記の組成のもの
を用いた。
【0133】 (Rインク) C.I.アシッドレッド 118 5重量部 γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 0.5重量部 エチレングリコール 20重量部 エチルセロソルブ 15重量部 エチルアルコール 2重量部 イオン交換水 53.5重量部 以下の〜からなるアクリル系共重合体 4重量部 アクリル酸 3重量部 メチルメタクリレート 45重量部 ヒドロキシエチルメタクリレート 30重量部 N−メチロールアクリルアミド 22重量部 (Gインク) C.I.アシッドグリーン25 5重量部 以下Rインクに同じ (Bインク) C.I.アシッドブルー 113 5重量部 以下Rインクに同じ
【0134】尚、着色動作は以下のように行った。ま
ず、基板外に設置されている回復ユニットに対して予備
吐出動作を行った。その後、インクを吐出しない休止時
間を45秒間おき、まず表示領域の周辺の遮光部の外側
に設けられた第2の凹部に対して複数色(R,G,B)
のインクを5発ずつ吐出させた。その直後に、第1の凹
部のうち端部に位置している凹部(端部凹部)から順々
にインクを吐出させて表示部(着色部)を形成した。そ
して、220℃30分間の熱処理により該インク(着色
部)を硬化させた。
【0135】このようにして製造されたカラーフィルタ
は、端部凹部において異色間の混色は観察されなかっ
た。また、端部凹部に形成された第1の着色部と端部凹
部に隣接する凹部に形成された第2の着色部の色差△E
ab*(F10光源下、2°視野角における色差)は、
0.3から0.44の値を示した。このようにして完成
したカラーフィルタを液晶表示装置に組み込んだとこ
ろ、表示品位は良好であった。
【0136】(比較例3)予備吐出領域(第2の凹部)
に対して予備吐出動作を実行しなかったこと以外は、実
施例3と同様の方法及び材料によりカラーフィルタを製
造した。
【0137】このようにして製造されたカラーフィルタ
では、端部凹部において異色間の混色が10カ所確認さ
れた。また、混色していない凹部における、端部凹部に
形成された第1の着色部と端部凹部に隣接する凹部に形
成された第2の着色部の色差△Eab*(F10光源下、
2°視野角における色差)は、2から5.5の値を示し
た。このカラーフィルタは、着色部の色濃度の均一化の
点において不十分であった。
【0138】上記実施例3及び上記比較例3とから、予
備吐出動作をおこなうことにより混色がなく且つ均一な
色濃度のカラーフィルタを製造できることが明らかにな
った。
【0139】以上のように本実施形態によれば、第1の
凹部の着色の直前に第2の凹部に対して予備吐出動作を
行っているため、第1の凹部を着色する際にはインク吐
出状態が安定しており、表示領域における混色の発生を
低減あるいは抑制することができる。
【0140】〔その他の実施形態〕なお、本発明は、そ
の主旨を逸脱しない範囲で、上記実施形態を修正又は変
形したものに適用可能である。
【0141】例えば、近年TFTアレイ側にカラーフィ
ルタを設けたパネルも存在するが、本明細書で定義して
いるカラーフィルタは、色材により着色された被着色体
であり、TFTアレイ側にあるか否かにかかわらず、ど
ちらも包含する。
【0142】また、上記実施形態ではR・G・Bの色材
を用いた場合について説明したが、色材はこれに限定さ
れるものではなく、例えば、C(シアン)・M(マゼン
タ)・Y(イエロー)の色材を用いることができる。特
に、反射型のカラーフィルタの場合、CMYの色材を用
いることが有効である。
【0143】また、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではなく、本発明の趣旨の範囲で種々に変更して
適用することが可能である。
【0144】本発明は、たとえば、EL(エレクトロル
ミネッセンス、electroluminesence)表示素子の製造方
法や製造装置等にも適用可能である。EL表示素子は、
蛍光性の無機および有機化合物を含む薄膜を、陰極と陽
極とで挟んだ構成を有し、前記薄膜に電子および正孔
(ホール)を注入して再結合させることにより励起子を
生成させ、この励起子が失活する際の蛍光或いは燐光の
放出を利用して発光させる素子である。こうしたEL表
示素子に用いられる蛍光性材料のうち、赤、緑および青
色の発光色を呈する材料を本発明の製造装置を用いて、
TFT等の素子基板上にインクジェット法によりパター
ニングすることで、自発光フルカラーEL表示素子を製
造することができる。本発明には、このようなEL表示
素子、該表示素子の製造方法及びその製造装置等も含ま
れる。
【0145】本発明の製造装置は、EL材料が付着しや
すいように、樹脂レジスト、画素電極および下層となる
層の表面に対し、プラズマ処理、UV処理、カップリン
グ処理等の表面処理工程を実行するための手段を有する
ものであってもよい。
【0146】本発明の製造方法を用いて製造したEL表
示素子は、セグメント表示や全面同時発光の静止画表示
等のローインフォメーション分野にも利用できるし、点
・線・面形状をもった光源としても利用することができ
る。さらに、パッシブ駆動の表示素子をはじめ、TFT
等のアクティブ素子を駆動に用いることで、高輝度で応
答性の優れたフルカラー表示素子を得ることが可能であ
る。
【0147】以下に、本発明により製造される有機EL
素子の一例を示す。図23に、有機EL素子の積層構造
断面図を示す。図23に示す有機EL素子は、透明基板
3001、隔壁(仕切り部材)3002、発光層(発光
部)3003、透明電極3004および金属層3006
を備えている。また、3007は、透明基板3001と
透明電極3004とから構成される部分を示しており、
これを駆動基板と呼ぶ。
【0148】透明基板3001としては、EL表示素子
としての透明性や機械的強度等の必要特性を有していれ
ば特に限定されるものではなく、例えば、ガラス基板や
プラスチック基板等の光透過性の基板が適用可能であ
る。
【0149】隔壁(仕切り部材)3002は、液体付与
ヘッドから発光層3003となる材料を付与するに際し
隣接する画素間で該材料が混合しないように画素と画素
の間を隔離するための機能を有するものである。すなわ
ち、隔壁3002は混合防止壁として機能するのであ
る。また、この隔壁3002を透明基板3001上に設
けることにより、基板上には複数の凹部(画素領域)が
形成される。尚、隔壁3002は、該材料に対して親和
性の異なる多層構造であっても問題無い。
【0150】発光層3003は、電流を流すことにより
発光する材料、例えばポリフェニレンビニレン(PP
V)等公知の有機半導体材料を使用して、十分な光量が
得られる厚み、例えば0.05μm〜0.2μm程度積
層して構成される。発光層3003はインクジェット方
式によって薄膜材料液(自発光材料)を隔壁3002で
囲まれる凹部に充填し加熱処理することで形成される。
【0151】透明電極3004は、導電性がありかつ光
透過性のある材料、例えばITO等により構成されてい
る。透明電極3004は、画素単位で発光させるため
に、画素領域ごとに独立して設けられている。
【0152】金属層3006は、導電性のある金属材
料、例えばアルミニウムリチウム(Al−Li)を0.
1μm〜1.0μm程度積層して構成される。金属層3
006は、透明電極3004に対向する共通電極として
作用するように形成されている。
【0153】駆動基板3007は、図示しない薄膜トラ
ンジスタ(TFT)、配線膜および絶縁膜等が多層に積
層されており、金属層3006および各透明電極300
4間に画素単位で電圧を印加可能に構成されている。駆
動基板3007は公知の薄膜プロセスによって製造され
る。
【0154】上記のような層構造を有する有機EL素子
において、透明電極3004と金属層3006との間に
電圧が印加された画素領域では、発光層3003に電流
が流れ、エレクトロルミネッセンス現象を生じ、透明電
極3004および透明基板3001を通して光が射出さ
れるようになっている。
【0155】ここで、有機EL素子の製造工程について説
明する。
【0156】図24は、有機EL素子の製造工程の一例を
示したものである。以下、図24に沿って、各工程
(a)〜(d)について説明する。
【0157】工程(a) まず、透明基板3001としてガラス基板を用い、これ
に図示しない薄膜トランジスタ(TFT)、配線膜およ
び絶縁膜等を多層に積層したうえ、透明電極3004を
形成して画素領域に電圧を印加できるようにする。
【0158】工程(b) 次に、隔壁3002を各画素間にあたる位置に形成す
る。隔壁3002は、発光層となるEL材料液をインク
ジェット法によって付与する際に隣接する画素間でEL
材料液が混合しないようにするための混合防止壁として
機能するものであればよい。ここでは、黒色の材料を添
加したレジストを用いてフォトリソグラフィー法により
形成するが、本発明はこれには限定されず、種々の材
料、色、形成方法等が使用可能である。
【0159】工程(c) 次に、インクジェット方式よってEL材料を隔壁300
2で囲まれる凹部に充填し、その後加熱処理することで
発光層3003を形成する。
【0160】工程(d) さらに、発光層3003上に金属層3006を形成す
る。
【0161】この様な工程(a)〜(d)を経ることに
よって、簡便な工程でフルカラーのEL素子を形成する
ことが可能となる。特にカラーの有機EL素子を形成す
る場合には、赤、緑または青などの異なる発光色を有す
る発光層を形成する必要があるため、任意の位置に所望
のEL材料を吐出可能なインクジェット方式を用いるこ
とは有効である。
【0162】尚、本発明では、隔壁に囲まれる凹部内
に、表示に用いられるための材料を充填することで表示
部を形成しており、カラーフィルタであれば着色部が上
記表示部に相当し、EL素子であれば発光部が上記表示
部に相当する。上記着色部や発光部を含む表示部は、情
報の表示のために用いられる部分であり、視覚的に色を
認識するための部分でもある。
【0163】また、カラーフィルタの着色部やEL素子
の発光部は、色を生じさせる(色が発さられる)部分で
もあるため発色部というもできる。例えば、カラーフィ
ルタの場合、バックライトによる光が着色部を通過して
RGBの光が発せられ、また、EL素子の場合、発光部
が自発光することによりRGBの光が発せられる。
【0164】また、インクや自発光材料は、上記発色部
を形成するための材料であるので、発色を生じさせる材
料ということもできる。またインクや自発光材料は、液
体であるので、総称して液体材料ということもできる。
また、インクや自発光材料は、表示に用いられる表示部
を形成するための材料でもある。
【0165】また、上記では、カラーーフィルタを製造
するに際し、画素領域(第1の凹部)において混色が発
生することを起こりにくくすることができると説明し
た。一方、EL素子の製造の場合、画素領域(第1の凹
部)において複数の自発光材料が混ざり合うことを起こ
りにくくすることができる。
【0166】以上のように本発明は、隔壁により囲まれ
る複数の凹部に材料を充填して複数の表示部が形成され
た素子、例えばカラーフィルタ・EL素子等を含む表示
装置に使用される表示素子(光学素子)に適用可能であ
る。尚、この表示装置用の素子は上記カラーフィルタ及
びEL表示素子に限定されるものでなく、基板上に設け
られた凹部に液体材料を充填していくことにより形成さ
れた素子であって、表示装置に利用できる素子全般を含
むものである。
【0167】本発明は、特にインクジェット記録方式の
中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネル
ギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば電気熱
変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギーにより
インクの状態変化を生起させる方式のプリント装置につ
いて説明したが、かかる方式によれば記録の高密度化、
高精細化が達成できる。
【0168】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて膜沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさ
せて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体
(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この
気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(イン
ク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。こ
の駆動信号をパルス形状をすると、即時適切に気泡の成
長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(イン
ク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0169】このパルス形状の駆動信号としては、米国
特許第4463359号明細書、同第4345262号
明細書に記載されているようなものが適している。な
お、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許
第4313124号明細書に記載されている条件を採用
すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0170】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開
示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第
4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれ
るものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、
共通するスロットを電気熱変換体の吐出部とする構成を
開示する特開昭59-123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開口を吐出部に対応させる構成を
開示する特開昭59-138461号公報に基づいた構
成としても良い。
【0171】さらに、記録装置が記録できる最大記録媒
体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているよう
な複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満た
す構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとして
の構成のいずれでもよい。
【0172】加えて、装置本体に装着されることで、装
置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給
が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あ
るいは記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けら
れたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いてもよい。
【0173】また、本発明の記録装置の構成として設け
られる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助
手段等を付加することは本発明の効果を一層安定にでき
るので好ましいものである。これらを具体的に挙げれ
ば、記録ヘッドに対しての加圧あるいは吸引手段、電気
熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子あるいはこれら
の組み合わせによる予備加熱手段、記録とは別の吐出を
行う予備吐出モードを行うことも安定した記録を行うた
めに有効である。
【0174】以上説明した本発明実施形態においては、
インクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で
固化するインクであっても、室温で軟化もしくは液化す
るものを用いても良く、使用記録信号付与時にインクが
液状をなすものであればよい。
【0175】加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温
をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネル
ギーとして使用せしめることで積極的に防止するため、
またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し
加熱によって液化するインクを用いても良い。いずれに
しても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってイ
ンクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒
体に到達する時点では既に固化し始めるもの等のよう
な、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質の
インクを使用する場合も本発明は適用可能である。この
ような場合インクは、特開昭54-56847号公報あ
るいは特開昭60-71260号公報に記載されるよう
な、多孔質シート凹部または貫通孔に液状または固形物
として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向す
るような形態としてもよい。本発明においては、上述し
た各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰
方式を実行するものである。
【0176】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、表
示部を形成するための第1の凹部において、複数の材料
が混ざり合うことを起こりにくくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カラーフィルタの製造装置の一実施形態の構成
を示す概略図である。
【図2】カラーフィルタの製造装置の動作を制御する制
御部の構成を示す図である。
【図3】カラーフィルタの製造装置に使用されるインク
ジェットヘッドの構造を示す図である。
【図4】インクジェットヘッドのヒータに印加される電
圧波形を示した図である。
【図5】カラーフィルタの製造工程の一例を示した図で
ある。
【図6】一実施形態のカラーフィルタを組込んだカラー
液晶表示装置の基本構成の一例を示す断面図である。
【図7】一実施形態のカラーフィルタを組込んだカラー
液晶表示装置の基本構成の一例を示す断面図である。
【図8】一実施形態のカラーフィルタを組込んだカラー
液晶表示装置の基本構成の一例を示す断面図である。
【図9】液晶表示装置を情報処理装置に適用した場合の
概略構成を示すブロック図である。
【図10】液晶表示装置が使用される情報処理装置を示
した図である。
【図11】液晶表示装置が使用される情報処理装置を示
した図である。
【図12】第1の実施形態において用いた基板を示す図
である。
【図13】図12の基板に対してインクを吐出する様子
を示した図である。
【図14】第1の実施形態において製造されたカラーフ
ィルタを示す図である。
【図15】遮光部上に予備吐出されたインクが遮光部上
を自由に移動してしまい混色を発生させる場様子を示し
た図である。
【図16】カラーフィルタ54と対向基板24との間に
液晶化合物18を充填することにより形成された液晶表
示装置の断面図である。
【図17】カラーフィルタの着色工程を示すフローチャ
ートである。
【図18】予備吐出領域と表示領域の位置関係を示した
図である。
【図19】予備吐出領域と表示領域の位置関係を示した
図である。
【図20】第2の実施形態において用いた基板を示す図
である。
【図21】図20の基板に対してインクを吐出する様子
を示した図である。
【図22】第2の実施形態において製造されたカラーフ
ィルタを示す図である。
【図23】EL素子の構成の一例を示す図である。
【図24】EL素子の製造工程の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 基板 2 ブラックマトリクス 2a 隔壁 3 着色部(表示部) 8 保護層 11 偏光板 16 共通電極 17 配向膜 18 液晶化合物 19 配向膜 20 画素電極 21 ガラス基板 22 偏光板 24 対向基板 23 バックライト 30 液晶表示装置 32 凹部 32a 第1の凹部 32b 第2の凹部 35 表示領域 37 周辺領域 39 非表示部 51 装置架台 52 XYθステージ 53 カラーフィルタ基板 54 カラーフィルタ 55 インクジェットヘッド 56 テレビカメラ 58 制御コントローラ 59 ティーチングペンダント(パソコン) 60 キーボード 102 ヒータ 104 ヒータボード 106 天板 108 吐出口 110 液路 112 隔壁 114 液室 116 インク供給口 150 スペーサー 151 予備吐出インク 160 平坦性の悪い部分 163 予備吐出インクと遮光部との接触部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA12 FA03 FA04 FB01 2H048 BA11 BA45 BA48 BA57 BA64 BA66 BB01 BB02 BB24 BB37 BB44 2H091 FA03Y FA35Y FB02 FC12 GA02 GA16 LA15 LA30 5C094 AA08 AA43 AA48 BA27 BA43 CA19 CA24 DA13 EB02 ED03 ED15 FA01 GB10 JA11 5G435 AA04 AA17 BB05 BB12 CC09 CC12 FF13 GG12 KK05 KK07 (54)【発明の名称】 カラーフィルタ、その製造方法および製造装置、カラーフィルタを備えた表示装置および該表示 装置の製造方法、該表示装置を備えた装置および該装置の製造方法、表示装置用のパネル、該パ ネルの製造方法及び製造装置

Claims (75)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に設けた仕切り部材により囲まれる
    複数の凹部内にインクジェットヘッドからインクを吐出
    して複数の着色部を有するカラーフィルタを製造する方
    法であって、 表示に用いられる着色部を形成するための第1の凹部
    と、表示には用いられない非表示部を形成するための第
    2の凹部とを共に有する基板を用意する工程と、 前記基板上の前記第2の凹部に対し前記インクジェット
    ヘッドからインクを吐出した後に、前記基板上の前記第
    1の凹部に対し前記インクジェットヘッドからインクを
    吐出することで前記着色部を形成する工程と、 を備えることを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第1の凹部と前記第2の凹部とは前
    記仕切り部材を挟んで隣接していることを特徴とする請
    求項1に記載のカラーフィルタの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第1の凹部を囲んでいる仕切り部材
    と前記第2の凹部を囲んでいる仕切り部材とは接触して
    いないことを特徴とする請求項1に記載のカラーフィル
    タの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記インクは、異なる複数の色のインク
    であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記
    載のカラーフィルタの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記異なる複数の色のインクとは、赤色
    のインク、青色のインク、緑色のインクであることを特
    徴とする請求項4に記載のカラーフィルタの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記異なる複数の色のインクとは、シア
    ン色のインク、マゼンタ色のインク、イエロー色のイン
    クであることを特徴とする請求項4に記載のカラーフィ
    ルタの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第1の凹部の各々に形成される前記
    着色部の各々は、前記赤色のインク、青色のインク、緑
    色のインクのいずれかのインクにより形成され、 前記着色部の各々は、赤色、青色、緑色のいずれかの色
    を有することを特徴とする請求項5に記載のカラーフィ
    ルタの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記第1の凹部の各々に形成される前記
    着色部の各々は、前記シアン色のインク、マゼンタ色の
    インク、イエロー色のインクのいずれかのインクにより
    形成され、 前記着色部の各々は、シアン色、マゼンタ色、イエロー
    色のいずれかの色を有することを特徴とする請求項6に
    記載のカラーフィルタの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記第2の凹部に形成される前記非表示
    部は、前記第2の凹部内に吐出される少なくとも2色以
    上のインクにより形成されることを特徴とする請求項1
    乃至8のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記第2の凹部内に吐出される前記2
    色以上のインクは、前記第2の凹部内で混ざり合うこと
    を特徴とする請求項9に記載のカラーフィルタの製造方
    法。
  11. 【請求項11】 前記第2の凹部に対して吐出されるイ
    ンクは、赤色のインク、青色のインク、緑色のインクの
    3種類のインク、若しくはシアン色のインク、マゼンタ
    色のインク、イエロー色のインクの3種類のインクであ
    り、 前記第2の凹部内で前記3種類のインクが混ざり合うこ
    とにより前記非表示部が形成されることを特徴とする請
    求項9または10に記載のカラーフィルタの製造方法。
  12. 【請求項12】 前記第2の凹部に対し前記インクジェ
    ットヘッドから黒色系のインクを吐出する工程を更に備
    えることを特徴とする請求項9乃至11のいずれかに記
    載のカラーフィルタの製造方法。
  13. 【請求項13】 前記第2の凹部に形成される前記非表
    示部は、黒色に着色されていることを特徴とする請求項
    9乃至12のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方
    法。
  14. 【請求項14】 前記第2の凹部に形成される前記非表
    示部の光学濃度は1.0以上であることを特徴とする請
    求項9乃至13のいずれかに記載のカラーフィルタの製
    造方法。
  15. 【請求項15】 前記仕切り部材は、光を遮光するため
    のブラックマトリクスであることを特徴とする請求項1
    乃至14のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方
    法。
  16. 【請求項16】 前記ブラックマトリクスは、黒色の樹
    脂材料からなることを特徴とする請求項15に記載のカ
    ラーフィルタの製造方法。
  17. 【請求項17】 前記黒色の樹脂材料からなるブラック
    マトリクスの表面は發インク性であることを特徴とする
    請求項16に記載のカラーフィルタの製造方法。
  18. 【請求項18】 前記インクジェットヘッドは、熱エネ
    ルギーを利用してインクを吐出するヘッドであって、イ
    ンクに与える熱エネルギーを発生させるための熱エネル
    ギー発生体を備えていることを特徴とする請求項1乃至
    17のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
  19. 【請求項19】 前記インクジェットヘッドは、電気エ
    ネルギーが与えられることによって変位し前記変位に伴
    う圧力変化によってインクを吐出させるピエゾ素子を備
    えることを特徴とする請求項1乃至17のいずれかに記
    載のカラーフィルタの製造方法。
  20. 【請求項20】 基板上に設けた仕切り部材により囲ま
    れる複数の凹部内にインクジェットヘッドからインクを
    吐出して複数の着色部を有するカラーフィルタを製造す
    るための装置であって、 表示に用いられる着色部を形成するための第1の凹部と
    表示には用いられない非表示部を形成するための第2の
    凹部とを共に有する基板と、前記インクジェットヘッド
    とを相対的に移動させるための移動手段と、 前記移動手段によって前記基板と前記インクジェットヘ
    ッドを相対移動させながら、前記基板上の第2の凹部に
    対し前記インクジェットヘッドからインクを吐出した後
    に、前記基板上の前記第1の凹部に対し前記インクジェ
    ットヘッドからインクを吐出することで前記着色部を形
    成するように、前記インクジェットヘッドと前記移動手
    段とを制御するための制御手段と、 を備えることを特徴とするカラーフィルタの製造装置。
  21. 【請求項21】 前記第1の凹部と前記第2の凹部とは
    前記仕切り部材を挟んで隣接していることを特徴とする
    請求項20に記載のカラーフィルタの製造装置。
  22. 【請求項22】 前記第1の凹部を囲んでいる仕切り部
    材と前記第2の凹部を囲んでいる仕切り部材とは接触し
    ていないことを特徴とする請求項20に記載のカラーフ
    ィルタの製造装置。
  23. 【請求項23】 前記インクは、異なる複数の色のイン
    クであることを特徴とする請求項20乃至22のいずれ
    かに記載のカラーフィルタの製造装置。
  24. 【請求項24】 前記異なる複数の色のインクとは、赤
    色のインク、青色のインク、緑色のインクであることを
    特徴とする請求項23に記載のカラーフィルタの製造装
    置。
  25. 【請求項25】 前記異なる複数の色のインクとは、シ
    アン色のインク、マゼンタ色のインク、イエロー色のイ
    ンクであることを特徴とする請求項23に記載のカラー
    フィルタの製造装置。
  26. 【請求項26】 前記第1の凹部の各々に形成される前
    記着色部の各々は、前記赤色のインク、青色のインク、
    緑色のインクのいずれかのインクにより形成され、 前記着色部の各々は、赤色、青色、緑色のいずれかの色
    を有することを特徴とする請求項24に記載のカラーフ
    ィルタの製造装置。
  27. 【請求項27】 前記第1の凹部の各々に形成される前
    記着色部の各々は、前記シアン色のインク、マゼンタ色
    のインク、イエロー色のインクのいずれかのインクによ
    り形成され、 前記着色部の各々は、シアン色、マゼンタ色、イエロー
    色のいずれかの色を有することを特徴とする請求項25
    に記載のカラーフィルタの製造装置。
  28. 【請求項28】 前記第2の凹部に形成される前記非表
    示部は、前記第2の凹部内に吐出される少なくとも2色
    以上のインクにより形成されることを特徴とする請求項
    20乃至27のいずれかに記載のカラーフィルタの製造
    装置。
  29. 【請求項29】 前記第2の凹部内に吐出される前記2
    色以上のインクは、前記第2の凹部内で混ざり合うこと
    を特徴とする請求項28に記載のカラーフィルタの製造
    装置。
  30. 【請求項30】 前記第2の凹部に対して吐出されるイ
    ンクは、赤色のインク、青色のインク、緑色のインクの
    3種類のインク、若しくはシアン色のインク、マゼンタ
    色のインク、イエロー色のインクの3種類のインクであ
    り、 前記第2の凹部内で前記3種類のインクが混ざり合うこ
    とにより前記非表示部が形成されることを特徴とする請
    求項28または29に記載のカラーフィルタの製造装
    置。
  31. 【請求項31】 前記第2の凹部に対し前記インクジェ
    ットヘッドから黒色系のインクを吐出する工程を更に備
    えることを特徴とする請求項28乃至30のいずれかに
    記載のカラーフィルタの製造装置。
  32. 【請求項32】 前記第2の凹部に形成される前記非表
    示部は、黒色に着色されていることを特徴とする請求項
    28乃至31のいずれかに記載のカラーフィルタの製造
    装置。
  33. 【請求項33】 前記第2の凹部に形成される前記非表
    示部の光学濃度は1.0以上であることを特徴とする請
    求項28乃至32のいずれかに記載のカラーフィルタの
    製造装置。
  34. 【請求項34】 前記仕切り部材は、光を遮光するため
    のブラックマトリクスであることを特徴とする請求項2
    0乃至33のいずれかに記載のカラーフィルタの製造装
    置。
  35. 【請求項35】 前記ブラックマトリクスは、黒色の樹
    脂材料からなることを特徴とする請求項34に記載のカ
    ラーフィルタの製造装置。
  36. 【請求項36】 前記黒色の樹脂材料からなるブラック
    マトリクスの表面は發インク性であることを特徴とする
    請求項35に記載のカラーフィルタの製造装置。
  37. 【請求項37】 前記インクジェットヘッドは、熱エネ
    ルギーを利用してインクを吐出するヘッドであって、イ
    ンクに与える熱エネルギーを発生させるための熱エネル
    ギー発生体を備えていることを特徴とする請求項20乃
    至36のいずれかに記載のカラーフィルタの製造装置。
  38. 【請求項38】 前記インクジェットヘッドは、電気エ
    ネルギーが与えられることによって変位し前記変位に伴
    う圧力変化によってインクを吐出させるピエゾ素子を備
    えることを特徴とする請求項20乃至36のいずれかに
    記載のカラーフィルタの製造装置。
  39. 【請求項39】 請求項1乃至19のいずれかに記載の
    製造方法により製造されたカラーフィルタ。
  40. 【請求項40】 基板上に設けた仕切り部材により囲ま
    れる複数の凹部内にインクが充填されてなる複数の着色
    部を有するカラーフィルタであって、 表示を行うために用いられ、前記基板上の第1の凹部に
    前記インクが充填されてなる着色部と、 表示には用いられず、前記基板上の第2の凹部に前記イ
    ンクが充填されてなる非表示部と、 を有することを特徴とするカラーフィルタ。
  41. 【請求項41】前記着色部は、赤色の着色部、青色の着
    色部、緑色の着色部からなることを特徴とする請求項4
    0に記載のカラーフィルタ。
  42. 【請求項42】 前記着色部は、シアン色の着色部、マ
    ゼンタ色の着色部、イエロー色の着色部からなることを
    特徴とする請求項40に記載のカラーフィルタ。
  43. 【請求項43】 前記非表示部は、2色以上のインクが
    混ざり合うことにより形成されることを特徴とする請求
    項40または42に記載のカラーフィルタ。
  44. 【請求項44】 前記非表示部は黒色を呈していること
    を特徴とする請求項40乃至43のいずれかに記載のカ
    ラーフィルタ。
  45. 【請求項45】 前記非表示部の光学濃度は1.0以上
    であることを特徴とする請求項40乃至44のいずれか
    に記載のカラーフィルタ。
  46. 【請求項46】 基板上に設けた仕切り部材により囲ま
    れる複数の凹部内にインクが充填されてなる複数の着色
    部を有するカラーフィルタを備えた表示装置であって、 請求項39乃至45のいずれかに記載のカラーフィルタ
    と、 光量を可変とする光量可変手段と、 を備えることを特徴とする表示装置。
  47. 【請求項47】 基板上に設けた仕切り部材により囲ま
    れる複数の凹部内にインクが充填されてなる複数の着色
    部を有するカラーフィルタを用いた表示装置を備えた装
    置であって、 請求項46に記載の表示装置と、 該表示装置に画像信号を供給するための画像信号供給手
    段と、 を具備することを特徴とする、表示装置を備えた装置。
  48. 【請求項48】 基板上に設けた仕切り部材により囲ま
    れる複数の凹部内にインクが充填されてなる複数の着色
    部を有するカラーフィルタを備えた表示装置を製造する
    方法であって、 請求項1乃至19のいずれかに記載の製造方法によりカ
    ラーフィルタを製造する工程と、 前記製造されたカラーフィルタと、光量を可変とする光
    量可変手段とを一体化する工程と、 を備えることを特徴とする表示装置の製造方法。
  49. 【請求項49】 基板上に設けた仕切り部材により囲ま
    れる複数の凹部内にインクが充填されてなる複数の着色
    部を有するカラーフィルタを備えた表示装置を製造する
    方法であって、 請求項39乃至45のいずれかに記載のカラーフィルタ
    を用意する工程と、 前記用意されたカラーフィルタと、光量を可変とする光
    量可変手段とを一体化する工程と、 を備えることを特徴とする表示装置の製造方法。
  50. 【請求項50】 基板上に設けた仕切り部材により囲ま
    れる複数の凹部内にインクが充填されてなる複数の着色
    部を有するカラーフィルタを用いた表示装置を備えた装
    置を製造する方法であって、 請求項48または49に記載の製造方法により表示装置
    を製造する工程と、 表示装置に画像信号画像信号を供給するための画像信号
    供給手段と、前記製造された表示装置とを接続する工程
    と、 を具備することを特徴とする、表示装置を備えた装置の
    製造方法。
  51. 【請求項51】 基板上に設けた仕切り部材により囲ま
    れる複数の凹部内にヘッドから表示に用いられる材料を
    付与して表示部を有する表示装置用のパネルを製造する
    方法であって、 表示に用いられる前記表示部を形成するための第1の凹
    部と、表示には用いられない非表示部を形成するための
    第2の凹部とを共に有する基板を用意する工程と、 前記基板上の前記第2の凹部に対し前記ヘッドから前記
    材料を付与した後に、前記基板上の前記第1の凹部に対
    し前記ヘッドから前記材料を付与することで前記表示部
    を形成する工程と、 を備えることを特徴とする表示装置用パネルの製造方
    法。
  52. 【請求項52】 前記第1の凹部と前記第2の凹部とは
    前記仕切り部材を挟んで隣接していることを特徴とする
    請求項51に記載の表示装置用パネルの製造方法。
  53. 【請求項53】 前記第1の凹部を囲んでいる仕切り部
    材と前記第2の凹部を囲んでいる仕切り部材とは接触し
    ていないことを特徴とする請求項52に記載の表示装置
    用パネルの製造方法。
  54. 【請求項54】 前記材料は、電圧を印加したときに発
    光する自発光材料であることを特徴とする請求項51乃
    至53のいずれかに記載の表示装置用パネルの製造方
    法。
  55. 【請求項55】 前記自発光材料とは、EL材料である
    ことを特徴とする請求項54に記載の表示装置用パネル
    の製造方法。
  56. 【請求項56】 前記第1の凹部に形成される前記表示
    部は、前記EL材料により形成される発光層であること
    を特徴とする請求項55に記載の表示装置用パネル製造
    方法。
  57. 【請求項57】 前記発光層は、赤色を発光するための
    発光層、青色を発光するための発光層、緑色を発光する
    ための発光層からなることを特徴とする請求項56に記
    載の表示装置用パネルの製造方法。
  58. 【請求項58】 前記表示装置用パネルは、EL素子で
    あることを特徴とする請求項51乃至57のいずれかに
    記載の表示装置用パネルの製造方法。
  59. 【請求項59】 前記ヘッドは、熱エネルギーを利用し
    て液体を吐出するヘッドであって、液体に与える熱エネ
    ルギーを発生させるための熱エネルギー発生体を備えて
    いることを特徴とする請求項51乃至58のいずれかに
    記載の表示装置用パネルの製造方法。
  60. 【請求項60】 前記ヘッドは、電気エネルギーが与え
    られることによって変位し前記変位に伴う圧力変化によ
    って液体を吐出させるピエゾ素子を備えることを特徴と
    する請求項51乃至58のいずれかに記載の表示装置用
    パネルの製造方法。
  61. 【請求項61】 基板上に設けた仕切り部材により囲ま
    れる複数の凹部内にヘッドから表示に用いられる材料を
    付与して表示部を有する表示装置用のパネルを製造する
    ための装置であって、 表示に用いられる前記表示部を形成するための第1の凹
    部と表示には用いられない非表示部を形成するための第
    2の凹部とを共に有する基板と、前記ヘッドとを相対的
    に移動させるための移動手段と、 前記移動手段によって前記基板と前記ヘッドを相対移動
    させながら、前記基板上の第2の凹部に対し前記ヘッド
    から前記材料を付与した後に、前記基板上の前記第1の
    凹部に対し前記ヘッドから前記材料を付与することで前
    記表示部を形成するように、前記ヘッドと前記移動手段
    とを制御するための制御手段と、 を備えることを特徴とする表示装置用パネルの製造装
    置。
  62. 【請求項62】 前記第1の凹部と前記第2の凹部とは
    前記仕切り部材を挟んで隣接していることを特徴とする
    請求項61に記載の表示装置用パネルの製造装置。
  63. 【請求項63】 前記第1の凹部を囲んでいる仕切り部
    材と前記第2の凹部を囲んでいる仕切り部材とは接触し
    ていないことを特徴とする請求項61に記載の表示装置
    用パネルの製造装置。
  64. 【請求項64】 前記材料は、電圧を印加したときに発
    光する自発光材料であることを特徴とする請求項61乃
    至63のいずれかに記載の表示装置用パネルの製造装
    置。
  65. 【請求項65】 前記自発光材料とは、EL材料である
    ことを特徴とする請求項64に記載の表示装置用パネル
    の製造装置。
  66. 【請求項66】 前記第1の凹部に形成される前記表示
    部は、前記EL材料により形成される発光層であること
    を特徴とする請求項65に記載の表示装置用パネルの製
    造装置。
  67. 【請求項67】 前記発光層は、赤色を発光するための
    発光層、青色を発光するための発光層、緑色を発光する
    ための発光層からなることを特徴とする請求項66に記
    載の表示装置用パネルの製造装置。
  68. 【請求項68】 前記表示装置用パネルは、EL素子で
    あることを特徴とする請求項61乃至67のいずれかに
    記載の表示装置用パネルの製造装置。
  69. 【請求項69】 前記ヘッドは、熱エネルギーを利用し
    て液体を吐出するヘッドであって、液体に与える熱エネ
    ルギーを発生させるための熱エネルギー発生体を備えて
    いることを特徴とする請求項61乃至68のいずれかに
    記載の表示装置用パネルの製造方法。
  70. 【請求項70】 前記ヘッドは、電気エネルギーが与え
    られることによって変位し前記変位に伴う圧力変化によ
    って液体を吐出させるピエゾ素子を備えることを特徴と
    する請求項61乃至68のいずれかに記載の表示装置用
    パネルの製造装置。
  71. 【請求項71】 請求項51乃至60のいずれかに記載
    の製造方法により製造された表示装置用パネル。
  72. 【請求項72】 前記表示装置用のパネルは、EL素子
    であることを特徴とする請求項71に記載の表示装置用
    パネル。
  73. 【請求項73】 基板上に設けた仕切り部材により囲ま
    れる複数の凹部内に表示に用いられる材料が充填されて
    なる表示部を有する表示装置用のパネルであって、 表示を行うために用いられ、前記基板上の第1の凹部に
    前記材料が充填されてなる表示部と、 表示には用いられず、前記基板上の第2の凹部に前記材
    料が充填されてなる非表示部と、 を有することを特徴とする表示装置用パネル。
  74. 【請求項74】 前記材料は、EL材料であることを特
    徴とする請求項73に記載の表示装置用パネル。
  75. 【請求項75】 前記表示装置用パネルは、EL素子で
    あることを特徴とする請求項73または74に記載の表
    示装置用パネル。
JP2000208175A 2000-07-10 2000-07-10 カラーフィルタ、カラーフィルタの製造方法および製造装置、カラーフィルタを備えた表示装置の製造方法、表示装置を備えた装置の製造方法 Expired - Fee Related JP3814468B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000208175A JP3814468B2 (ja) 2000-07-10 2000-07-10 カラーフィルタ、カラーフィルタの製造方法および製造装置、カラーフィルタを備えた表示装置の製造方法、表示装置を備えた装置の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000208175A JP3814468B2 (ja) 2000-07-10 2000-07-10 カラーフィルタ、カラーフィルタの製造方法および製造装置、カラーフィルタを備えた表示装置の製造方法、表示装置を備えた装置の製造方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004343353A Division JP2005056865A (ja) 2004-11-29 2004-11-29 表示装置用のパネル、該パネルの製造方法及び製造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002022923A true JP2002022923A (ja) 2002-01-23
JP3814468B2 JP3814468B2 (ja) 2006-08-30

Family

ID=18704803

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000208175A Expired - Fee Related JP3814468B2 (ja) 2000-07-10 2000-07-10 カラーフィルタ、カラーフィルタの製造方法および製造装置、カラーフィルタを備えた表示装置の製造方法、表示装置を備えた装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3814468B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005296851A (ja) * 2004-04-13 2005-10-27 Toshiba Corp 基板処理方法および基板処理装置
JP2007241219A (ja) * 2005-05-26 2007-09-20 Toshiba Matsushita Display Technology Co Ltd 液晶表示装置およびその製造方法
JP2010039366A (ja) * 2008-08-07 2010-02-18 Toshiba Mobile Display Co Ltd アレイ基板及び液晶表示パネル

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005296851A (ja) * 2004-04-13 2005-10-27 Toshiba Corp 基板処理方法および基板処理装置
JP2007241219A (ja) * 2005-05-26 2007-09-20 Toshiba Matsushita Display Technology Co Ltd 液晶表示装置およびその製造方法
JP2010039366A (ja) * 2008-08-07 2010-02-18 Toshiba Mobile Display Co Ltd アレイ基板及び液晶表示パネル

Also Published As

Publication number Publication date
JP3814468B2 (ja) 2006-08-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2839133B2 (ja) カラーフィルタの製造方法及び製造装置及び液晶表示装置の製造方法及び液晶表示装置を備えた装置の製造方法
JP3124722B2 (ja) カラーフィルタの製造方法及び製造装置及びカラーフィルタの区画された領域間の混色の低減方法及びカラーフィルタの区画された領域へのインク付与位置の精度向上方法及びカラーフィルタの区画された領域の着色ムラ低減方法
JP3814469B2 (ja) カラーフィルタ、カラーフィルタの製造方法および製造装置、カラーフィルタを備えた表示装置の製造方法、表示装置を備えた装置の製造方法
JP3124718B2 (ja) カラーフィルタの製造方法及び製造装置及びカラーフィルタのフィルタエレメント列内の着色ムラを低減する方法
KR100401316B1 (ko) 컬러 필터 제조 방법 및 장치, 디스플레이 디바이스 제조방법, 디스플레이 디바이스를 구비한 장치를 제조하는방법, 및 디스플레이 디바이스 패널 제조 방법 및 장치
JP3059678B2 (ja) カラーフィルタの製造方法及び製造装置
JP3058257B2 (ja) カラーフィルタの製造方法、カラーフィルタの製造装置、表示装置の製造方法及び表示装置を備えた装置の製造方法
JPH09101412A (ja) カラーフィルタの製造方法及びその装置と、前記カラーフィルタを用いた表示装置及びその表示装置を備えた電子機器
JP2001228320A (ja) カラーフィルタの製造方法及び製造装置
JP2001228321A (ja) カラーフィルタの製造方法、製造装置、カラーフィルタを備えた表示装置の製造方法及び該表示装置を備えた装置の製造方法
JP2941247B2 (ja) インク吐出密度設定方法及びカラーフィルタの製造方法及び表示装置の製造方法及び表示装置を備えた装置の製造方法
JP3332854B2 (ja) カラーフィルタの製造方法
JP3332812B2 (ja) カラーフィルタの製造方法及び表示装置の製造方法及び表示装置を備えた装置の製造方法
JP2002055220A (ja) 表示装置用パネル、表示装置用パネルの製造方法及び製造装置、表示装置用パネルを備えた液晶表示装置および該液晶表示装置の製造方法、該液晶表示装置を備えた装置および該装置の製造方法、複数の凹部を有する基板、該基板の製造方法および製造装置、カラーフィルタ、該カラーフィルタの製造方法および製造装置
JP4438039B2 (ja) カラーフィルタの製造方法及び製造装置、液晶パネルの製造方法、表示装置の製造方法、表示装置用パネルの製造方法
JP3814468B2 (ja) カラーフィルタ、カラーフィルタの製造方法および製造装置、カラーフィルタを備えた表示装置の製造方法、表示装置を備えた装置の製造方法
JP2001133622A (ja) カラーフィルタの製造方法及び製造装置及びカラーフィルタの画素間の混色低減方法及びカラーフィルタの画素へのインク着弾位置の精度向上方法及び表示装置の製造方法
JP2005056865A (ja) 表示装置用のパネル、該パネルの製造方法及び製造装置
JP2005063980A (ja) 表示装置用のパネルの製造方法及び製造装置
JPH112711A (ja) カラーフィルタの製造方法及びカラーフィルタ及び表示装置及びこの表示装置を備えた装置
JPH1177990A (ja) カラーフィルタの製造方法及び製造装置及びカラーフィルタ及び表示装置及びこの表示装置を備えた装置及びノズル穴面積の決定方法
JP3352335B2 (ja) カラーフィルタの製造方法及び製造装置及びカラーフィルタ及び表示装置及びこの表示装置を備えた装置
JP3106104B2 (ja) カラーフィルタの製造方法及び製造装置及びカラーフィルタ及び表示装置及びこの表示装置を備えた装置及び表示装置の製造方法
JP2003232911A (ja) カラーフィルタの製造方法および製造装置、カラーフィルタを有する液晶表示装置の製造方法、表示装置用パネルの製造方法および製造装置
JPH1130713A (ja) カラーフィルタの製造方法及び製造装置及びカラーフィルタ及び表示装置及びこの表示装置を備えた装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040330

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040928

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041129

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20041221

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050221

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060425

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060605

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090609

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100609

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110609

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120609

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120609

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130609

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees