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JP2001259882A - 大・中型スチールホイールのリムの製造方法 - Google Patents

大・中型スチールホイールのリムの製造方法

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Publication number
JP2001259882A
JP2001259882A JP2000080284A JP2000080284A JP2001259882A JP 2001259882 A JP2001259882 A JP 2001259882A JP 2000080284 A JP2000080284 A JP 2000080284A JP 2000080284 A JP2000080284 A JP 2000080284A JP 2001259882 A JP2001259882 A JP 2001259882A
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JP
Japan
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rim
laser
manufacturing
steel wheel
heat source
Prior art date
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Pending
Application number
JP2000080284A
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English (en)
Inventor
Hisao Aoki
尚夫 青木
Satoru Miyashita
悟 宮下
Yasuo Takagi
靖夫 高木
Osamu Ebihara
治 海老原
Masaaki Takaoka
昌晃 高岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Topy Industries Ltd
Original Assignee
Topy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大・中型スチールホイールの、突合せ溶接、
トリミング後に接合部に残っている形状的欠陥を除去で
きるリムの製造方法の提供。 【解決手段】 リム素材1を環状に丸めて端部をフラッ
シュバット溶接する工程と、溶接部2のバリ3をトリミ
ングする工程と、高エネルギー密度熱源を溶接線と直交
する方向に往復動させて、バリトリミング後の溶接部の
表面部を再溶融する工程と、からなる大・中型スチール
ホイールのリムの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大・中型(トラッ
ク、バス用)スチールホイールのリムの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】大・中型(たとえば、トラック用)ホイ
ールのリムは、平板形状もしくは異形圧延リムバーを所
定長さに切断後、丸めて環状に成形され、その後、リム
端部が溶接接合される。このリム断面の溶接方法とし
て、従来より、溶接能率が良好なフラッシュバット溶接
やDCバット溶接などの抵抗溶接法が用いられることが
多い。リム断面溶接過程におけるフラッシュ〜アプセッ
ト工程で押し出されるバリは、その後のロール成形上の
問題や溶接部外観上の問題を生じないように、トリミン
グされる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のリム断
面溶接にはつぎの問題があった。 フラッシュ溶接部の美観上の問題点 大・中型スチールホイールのリム溶接部に要求される品
質として、溶接部外観が挙げられる。すなわち、バリを
トリミングで削除した後の形状の良し悪しが外観的な課
題となる。通常、バリは、平板リムでは半径方向に比較
的均一にトリミングされ外観的にも美麗な形状を確保し
うる。一方、異形圧延リムは異形断面のため、半径方向
にトリミングすることは困難なため、軸方向に分割した
切削金型でトリミングされるが、平板リムのトリミング
に比べ不揃いとなりやすい。このため、圧延リム溶接部
はトリミング後、グラインダー研削などで仕上げられて
おり、生産効率を阻害する要因となっている。 フラッシュ溶接部の疲労強度上の問題点 燃費軽減もしくはCO2 削減化の背景から、大・中型ス
チールホイールに対しても軽量化ニーズがますます高ま
りつつある。このため、リム用材料にも高張力鋼を使用
し、質量軽減化の取組みが進展してきている。一方、大
・中型スチールホイールは走行中の変動応力による疲労
を受けるため、疲労強度設計が必要な重量保安部品であ
り、リム溶接部に対しても溶接継手の疲労設計が必要と
なる。 フラッシュバット溶接部の欠陥と疲労強度への影響 フラッシュバット溶接部ならびにバリトリミング後に段
差や折れ込みなどの形状的欠陥が発生することが多く、
これらの欠陥は切り欠きによる応力集中をもたらし、疲
労強度を低下させる要因になる。特に、材料がハイテン
化されるほどその低下度合いが悪影響を受けやすい。現
状のフラッシュバット溶接法では、上記の段差や折れ込
みの形状的欠陥を皆無にすることが極めて困難であり、
ハイテン化による軽量化の進展を阻害している要因とな
っている。本発明の目的は、大・中型スチールホイール
の、突合せ溶接、トリミング後に溶接部に残っている凹
凸、段差。折れ込みなどの形状的欠陥を、従来のグライ
ンダー研削に比べて高効率、高品質で除去でき、リムの
疲労強度を向上させることができる、大・中型スチール
ホイールのリムの製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明はつぎの通りである。 (1) リム素材を環状に丸めて端部をフラッシュバッ
ト溶接する工程と、溶接部のバリをトリミングする工程
と、高エネルギー密度熱源を溶接線と直交する方向に往
復動させて、前記バリトリミング後の溶接部の表面部を
再溶融する工程と、からなる大・中型スチールホイール
のリムの製造方法。 (2) 前記高エネルギー密度熱源がレーザである
(1)記載の大・中型スチールホイールのリムの製造方
法。 (3) 前記再溶融の範囲が深さ方向に表面から2mm
以内である(1)記載の大・中型スチールホイールのリ
ムの製造方法。 (4) 前記リム素材が異形圧延鋼である(1)記載の
大・中型スチールホイールのリムの製造方法。
【0005】上記(1)の大・中型スチールホイールの
リムの製造方法では、フラッシュバット溶接と高エネル
ギー密度熱源による溶接との複合溶接であるので、フラ
ッシュバット溶接部にトリミング後に、凹凸、段差、折
れ込みなどの形状的欠陥が残っていても、高エネルギー
密度熱源による再溶融工程で形状的欠陥が溶融され結果
的に除去される。この溶融除去は、従来のグラインダー
研削に比べて高能率、高品質であり、生産性、品質が向
上する。また、高エネルギー密度熱源を溶接線と直交す
る方向に往復動させるので、広い幅にわたっての、形状
的欠陥の溶融、除去を行うことができる。上記(2)の
大・中型スチールホイールのリムの製造方法では、高エ
ネルギー密度熱源としてレーザを用いるので、実用的で
ある。本製造方法では、接合はフラッシュバット溶接に
より、レーザー光照射は欠陥溶融、除去に効果的に働
く。したがって、レーザによる溶融は、全板厚にわたっ
て溶け込む必要はなく(全板厚にわたって溶け込むと溶
け落ちなどが生じた場合にかえってエア漏れなどの問題
が生じるのでよくない)、耐久上問題となる欠陥が生じ
やすい表面部のみを再溶融させればよい。上記(3)の
大・中型スチールホイールのリムの製造方法では、レー
ザによる再溶融の範囲を深さ方向にレーザ照射側表面か
ら2mm以内とすることで肉圧芯部への熱の逃げで表面
部の急冷が可能となり、それによって表面部の硬さと強
度および耐久強度を上昇させることができる。また、表
面部の耐久強度上昇によって、リム素材にハイテン材を
用いることも可能になる。上記(4)の大・中型スチー
ルホイールのリムの製造方法では、リム素材が異形圧延
鋼である場合には、高い寸法精度で環状に曲げることが
難しいためリム接合部に段差、折れ込みなどの形状欠陥
部が生じやすいが、そのような場合に本発明はとくに有
効であ。ただし、リム素材はスチールの平板であっても
よい。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明実施例の大・中型スチール
ホイールのリムの製造方法は、図1に示す如く、リム素
材1を環状に丸めて端部をフラッシュバット溶接する工
程10と、フラッシュバット溶接部2(以下、単に溶接
部2という)のバリ3をトリミングする工程20と、高
エネルギー密度熱源4を溶接線と直交する方向に往復動
させて、バリトリミング後の溶接部2の表面部を再溶融
する工程30と、からなる。すなわち、本発明実施例の
大・中型スチールホイールのリムの製造方法は、リム素
材をフラッシュバット溶接し、アプセット後のバリ3を
トリミングした後に、溶接部2を高エネルギー密度熱源
4により表面を再溶融する、フラッシュバットと高エネ
ルギー密度熱源4による、複合溶接方法である。
【0007】高エネルギー密度熱源4を用いる理由は、
往復動させることが容易であり、再溶融する幅と深さを
精度良く制御できるためである。再溶融の幅はバリ3の
幅より大であり、バリ幅が約3.0mmの場合、再溶融
の幅は約8mmである。再溶融の深さ範囲は板厚表面か
ら約2.0mm以内に制御されることが望ましい。全板
厚にわたって再溶融しない理由は、溶融部に溶け落ちが
生じて貫通すると、タイヤ内エアの洩れが生じるから、
それを防止することと、表面の溶融部から非溶融の肉厚
芯部に熱が逃げて溶融部が凝固する時に溶融部に一種の
焼入れが生じて表面部の硬さ、強度が向上されるからで
ある。また、段差、折れ込みなどの形状的欠陥は、ほぼ
2.0mm以内の表面層に存在するため、それを再溶融
すれば疲労強度低下の要因を除くことができるからでも
ある。
【0008】高エネルギー密度熱源4としては、レー
ザ、または電子ビーム、プラズマなどがあるが、レーザ
(高エネルギー密度熱源4と同じ符号4を付す)は特に
適する。バリトリミング後の疲労強度に悪影響を及ぼす
段差、折れ込みなどの形状的欠陥をレーザなどの光エネ
ルギー密度熱源4にて再溶融して完全に再溶融せしめ、
かつ、溶接部外観も向上せしめることができる。この欠
陥除去は、従来のグラインダー研削に比べて高能率(人
手で研削する場合に比べてレーザで溶融するだけ)、高
品質(欠陥除去洩れがない)であり、しかも自動化が可
能である。
【0009】リム接合部の表面部のみをレーザ4で再溶
融すると、板厚中央部に熱が逃がされて表面部が急速に
冷却されるので、表面部の加熱溶融部に焼入れ効果(組
織のマルテンサイト化)が生じ、表面の硬さと強度が上
がる。その結果、表面部の疲労強度が上がり、耐久性も
向上する。ただし、板厚中央部は焼入れ効果は生じない
ので、靱性が維持される。この意味で、表面部の溶融は
レーザ照射側の表面から2mm以内程度の深さ範囲とす
るのがよい。通常、材料がハイテン材の場合は、切り欠
き感受性が高く、大・中型スチールホイールのリム素材
のハイテン化とそれによる軽量化の促進が妨げられてき
たが、本発明の再溶融による表面硬度と表面強度の上昇
により、ハイテン材のリム素材への使用も可能になり、
車両の軽量化、燃費の向上に寄与できる。
【0010】レーザ4はリム溶接線と直交する方向に往
復動される。往復動は、レーザ4をリム軸方向に送りつ
つ行ってもよく、その場合はレーザ軌跡は正弦波状とな
る。往復動は、レーザ4をリム軸方向に止めて行い1往
復した時にレーザ4をリム軸方向に送ってもよい。どち
らを選択してもよい。能率上は、正弦波状を選択するの
がよい。往復動では、レーザ4をリム溶接部2の全幅よ
り大きな幅にわたって往復動させる。これによって、リ
ム溶接部を全幅にわたって欠陥除去できるとともに、リ
ム溶接部と母材部との境界の段差、凹凸もなめらかにし
て除去できる。なお、再溶融する部分は外観を重視する
場合は全線にわたって溶融してもよいが、製品完成後応
力が集中する部分のみに行ってもよい。往復動において
は、レーザ4の照射円がフラッシュバット溶接部をもれ
なく走査できるように、レーザ4の送りのピッチと照射
円径との関係を決定する。
【0011】リム素材1は、異形断面をもつ圧延材であ
ってもよいし、平板状の圧延材であってもよい。バス・
トラックに装着されるホイールのリムの場合は、通常
は、異形断面素材である。異形断面素材の場合は、精度
よく環状に巻くのが難しく、突合せ溶接部に段差、折れ
込みが残りやすいので、本発明のレーザ4による段差、
折れ込み除去は特に有効である。
【0012】
【実施例】本発明の効果を確認する試験を行った。 1.レーザ発振機 10KWCO2 レーザ発振機を用いた。 2.レーザ条件 3KW。送り速度2000mm/min、DF=10〜
15mm。レーザ走査パターンは振り幅8mm、ピッチ
1mmのウィービングとした(図2参照)。 3.リム素材 56Kg/mm2 ハイテン材からなる異形断面リム素材
を用いた。溶接部位での板厚は4mmとした。フラッシ
ュバット溶接幅は3mmであった。 4.試験結果 ・レーザ再溶接品の外観には、段差、凹凸は確認できな
かった(図3参照)。 ・レーザ再溶接品の断面を切断して調べたところ、レー
ザ照射側表面から約1mmの部分が再溶融していた(図
4参照)。 ・断面硬度分布を調べたところ、図5に示すように、表
面部は板厚中央部に比べて約HV100の硬さ上昇が見
られた。
【0013】
【発明の効果】請求項1の大・中型スチールホイールの
リムの製造方法によれば、フラッシュバット溶接されト
リミングされたリム溶接部に、凹凸、段差、折れ込みな
どの形状的欠陥が残っていても、高エネルギー密度熱源
による溶接部表面の再溶融工程で形状的欠陥が溶融され
結果的に除去される。この欠陥溶融除去は、従来のグラ
インダー研削に比べて高能率、高品質であり、生産性、
品質が向上する。また、溶接線と直交する方向にレーザ
を往復動させるので溶接部の全幅および母材との境界部
の全欠陥を高能率で除去できる。請求項2の大・中型ス
チールホイールのリムの製造方法によれば、高エネルギ
ー密度熱源としてレーザを用いるので、実用的である。
レーザーによる溶融は、耐久上問題となる欠陥が生じや
すいリム溶接部表面部のみでよく、短時間の溶融が可能
であり、生産性がよい。請求項3の大・中型スチールホ
イールのリムの製造方法によれば、深さ方向の再溶融の
範囲をレーザ照射側表面から2mm以内とすることで表
面部の急冷が可能となり、それによって表面部の硬さと
強度と耐久強度を上昇させることができる。また、表面
部の耐久強度上昇によって、リム素材にハイテン材を用
いることも可能になる。請求項4の大・中型スチールホ
イールのリムの製造方法によれば、リム素材が異形圧延
鋼である場合には、リム接合部に段差、折れ込みなどの
欠陥部が生じやすいが、本発明は段差、折れ込みの溶
融、除去にも有効なため、異形圧延鋼の場合に特に有効
である。ただし、リム素材はスチールの平板であっても
よい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の大・中型スチールホイールのリムの製
造方法の工程図である。
【図2】本発明の試験におけるレーザの往復動のパター
ンの平面図である。
【図3】本発明の試験におけるレーザ再溶接品の外観図
である。
【図4】本発明の試験におけるレーザ再溶接品の断面図
である。
【図5】本発明の試験におけるレーザ再溶接品の断面硬
度分布のグラフである。
【符号の説明】
1 リム素材 2 (フラッシュバット)溶接部 3 バリ 4 高エネルギー密度熱源(たとえば、レーザ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B60B 21/00 B60B 21/00 P (72)発明者 高木 靖夫 東京都千代田区四番町5番地9 トピー工 業株式会社内 (72)発明者 海老原 治 東京都千代田区四番町5番地9 トピー工 業株式会社内 (72)発明者 高岡 昌晃 東京都千代田区四番町5番地9 トピー工 業株式会社内 Fターム(参考) 4E068 AH01 CE02 DA02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リム素材を環状に丸めて端部をフラッシ
    ュバット溶接する工程と、 溶接部のバリをトリミングする工程と、 高エネルギー密度熱源を溶接線と直交する方向に往復動
    させて、前記バリトリミング後の溶接部の表面部を再溶
    融する工程と、からなる大・中型スチールホイールのリ
    ムの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記高エネルギー密度熱源がレーザであ
    る請求項1記載の大・中型スチールホイールのリムの製
    造方法。
  3. 【請求項3】 前記再溶融の範囲が深さ方向に表面から
    2mm以内である請求項1記載の大・中型スチールホイ
    ールのリムの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記リム素材が異形圧延鋼である請求項
    1記載の大・中型スチールホイールのリムの製造方法。
JP2000080284A 2000-03-22 2000-03-22 大・中型スチールホイールのリムの製造方法 Pending JP2001259882A (ja)

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