JP2000502468A - コンパクトドキュメントスキャナー又はプリンターエンジン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 媒体（１３４）の面（１３２）を光ビーム（１０６）でスキャン（走査）するコンパクトな媒体スキャナー（１００）。この面は、媒体移動機構（２０２，２０６）により、媒体移動経路に沿いスキャンニング（走査）機構（１０８）を通って前進せしめられる。光源（１０４）が発生する平行ビーム（１０６）は、微細加工された捩りスキャナー（走査器）（１０８）の鏡面板（１１２）に入射する。鏡面板（１０８）は、捩りスキャナー（１０８）の中にあって一対の捩り棒（３０４）により支持され、鏡面駆動機構（３０６．３１２）により捩り棒（３０４）の周りに回転される。鏡面板（１１２）が駆動機能（３０６、３１２）により一回往復運動すると、光ビーム（１０６）は鏡面板（１１２）上の事実上固定された頂点（１２８）のある扇形領域に亘って屈折する。この扇形領域の光ビーム（１０６）をスキャナー光学素子（１１６，１２２）がその時走査機構内にある媒体（１３４）の面（１３２）に向け、それにより光ビーム（１０６）による媒体（１３４）に跨る走査が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】 コンパクトドキュメントスキャナー又はプリンターエンジン 発明の分野 本発明は一般に書類（ドキュメント）、光感応面等の媒体の面を光ビームでス キャン（走査）する技術分野、特にドキュメントスキャナー（書類走査器）を体 積、重量又はあしまわりが重要考慮要素であるキーボードや他の構造体に装置集 積（一体化）するのを可能にする極めて薄い構成に関する。 背景技術 現在ドキュメントスキャナーは、レターサイズ（８．５ｘ１１インチ）全体を スキャンするものでは、かなり嵩ばるものである。いま商業的に入手が可能で、 レターサイズの書類を処理できる最小のポータブルドキュメントスキャナーは、 形状が一般に方形又は矩形で、その寸法は高さが４インチ、奥行きが３インチ、 幅が９〜１０インチ程度である。使用においては、かかるドキュメントスキャナ ーは一般にデスクトップ又は他の作業面、例えばパーソナルコンピュータ（ＰＣ ）のキーボードとディスプレーの間に置かれる。動作において、書類は入り口ス リットに入れられるとドキュメントスキャナー内で１〜２インチ径の円弧状に曲 がり、反転後ドキュメントスキャナーを上横下に沿って外出する。 図１は、一般参照符号２０で表したかかるドキュメントの断面構造を示す。書 類（ドキュメント）２２はドキュメントスキャナー２０の格納体２４に入り、ロ ーラー２６ａ及び２６ｂにより曲面経路２７に沿って案内されドラム２８を通る 。 ドラム２８内に位置するスキャナーヘッド３２が書類２２を照射し、ドラム２８ 内の光ダイオードアレーが書類上にある画像を表すピクセル（画素）データを生 成する。スキャナーヘッド３２を通った後、書類は引き続き曲面経路２７に沿っ て進み、格納体２８をそれが入ってきたときとは殆ど反対の方向に外出する。か かるスキャナー２０内に設けられるスキャナーヘッド３２は、ファックス機に使 われているものと同じだが、一般に高さが約２インチで、書類を照射する発光グ イオード（ＬＥＤ）のアレーと書類を突き合わせ光ダイオードアレー上に画像化 する漸変屈折率（ＧＲＩＮ）レンズを備える。ＬＥＤ照射アレー、ＧＲＩＮレン ズアレー及び光ダイオードアレーはみな、幅が紙より広くしてある。 ＰＣに用いられる他の形式のドキュメントスキャナーは平床式である。平床式 ドキュメントスキャナーでは、一枚の紙が透明で平らなガラス板に載り、ドキュ メントスキャナーは電荷結合デバイス（ＣＣＤ）又は他の画像化システムを書類 を通して移動し書類上の画像を表す画素データを得る。平床式ドキュメントスキ ャナーは一般に、解像度と質が図１に示されたドキュメントスキャナーより高い が、嵩ばるものである。平床式ドキュメントスキャナーは一般に、作業面上にか なりの空間を占め、輪郭が走査される書類の寸法の１．５〜２倍となる。 現在広く用いられている上記二形式のドキュメントスキャナーに加えて、他の 良く認められる類のドキュメントスキャナーは飛点走査（フライングスポットス キャニング）を用いる。飛点式ドキュメントスキャナーでは、光検出器が書類面 から散乱又は反射する光に応答して画素データを生成する間、光のドットが書類 面上のラスターを追跡（掃引）する。飛点式ドキュメントスキャナーは一般に前 記の装置より高い質の走査を提供するが、かかるスキャナーは比較的大型で高価 となる傾向があるためＰＣでは広く用いられていない。 飛点式ドキュメントスキャナーはＰＣでは広く用いられていないが、飛点式走 査技術はかかるコンピュータ用のレーザープリンターに広く用いられている。レ ーザープリンターでは、強度変調飛点が光電導性面を走査し、それにより印刷書 類上に現像される潜像を形成する光電導性面上の潜像を印刷書類上の画像に変換 するレーザープリンター内の諸プロセスは、ゼログラフィーに用いられている諸 プロセスと同一ではないとしても、類似する。従って、ドキュメントスキャナー の飛点走査器部は、印刷される書類の画像を形成するレーザープリンターに直ぐ 用いられ得るものであることが直ちに分かる。 発明の開示 本発明の目的は、軽量でコンパクトなディジタルコンピューター用媒体スキャ ナーを提供することにある。 本発明の他の目的は、コンピューター自体を含む種々のディジタルコンピュー タユニット又はキーボードと一体化（に集積）される程度にコンパクトな媒体ス キャナーを提供することにある。 本発明の他の目的は、そのあしまわりを増大せずラップトップ式ディジタルコ ンピュータと一体化（に集積）される程度までコンパクトな媒体スキャナーを提 供することにある。 本発明の他の目的は、設計が容易な媒体スキャナーを提供することにある。 本発明の他の目的は、より簡単なコンパクト媒体スキャナーを提供することに ある。 本発明の他の目的は、コストパフォーマンスが高く、製造が容易で経済的で且 つ保守が容易な媒体スキャナーを提供することにある。 簡単に云うと、本発明は光ビームで媒体の面を走査するのに適したコンパクト な媒体スキャナーである。この媒体スキャナーは、媒体の面を媒体スキャナー内 の走査機構（装置）を通して媒体移動経路に沿って前進させる媒体移動機構を具 備する。媒体スキャナーはまた、平行（コリメート）光ビームを生成する光源を 含む。光ビームは、微細加工された捩り走査器の鏡面板に入射する。鏡面板の対 向する二辺の側に一つ一つ配置された一対の同軸状配向捩りバー（棒）が、微細 加工された捩り走査器内で鏡面板を支持する。捩りバーと鏡面板は好ましくは、 シリコンウェーハから微細加工して一体に形成される。このコンパクトドキュメ ントスキャナーは、鏡面板を静止位置から捩りバーの周りに回転する鏡面駆動手 段を具備する。微細加工捩り走査器の鏡面板を駆動装置により往復運動すると、 一回の往復運動の一時間の間に、光ビームが微細加工捩りバー上に事実上固定さ れた頂点をもつ扇形領域に亘って屈折する。スキャナーの光学素子は扇形領域光 ビームを走査機構内にある媒体の面に向け、それにより光ビームによる媒体に跨 った走査が行われる。 本発明によるコンパクトドキュメントスキャナーは、レターサイズの書類を走 査するために、ラップトップ式ＰＣのあしまわり内にフィットする程度に小型化 することができる。或いは、このコンパクトスキャナーはキーボード、デスクト ップ式ＰＣ又はタワー型ＰＣ内に囲繞されるようにしてもよい。名刺を走査する のに適したコンパクトドキュメントスキャナーは、バーソナルコンピューター内 に囲繞される程度まで小型にすることができる。 これ等及び他の特徴、目的及び利点は、以下添付する図面を参照して記述され る好ましい実施例の詳細な記載から、当業者に理解され、明らかになろう。 図面の簡単な説明 図１は、従来のコンパクトドキュメントスキャナーを例示する断面側立面図で あるある。 図２は、本発明によるコンパクトドキュメントスキャナーを例示する断面平面 図である。 図３は、図２の線３−３に沿って取られた、本発明によるコンパクトドキュメ ントスキャナーを例示する断面側立面図である。 図４は、図３の線４−４に沿って取られた、本発明によるコンパクトスキャナ ーを例示する拡大断面側立面図である。 図５は、図２に示されたコンパクトドキュメントスキャナーに用いられる光ダ イオードアレーの一部を示す平面図である。 図６は、本発明によるドキュメントスキャナーに底部が固定されたポータブル ＰＣの前立面図である。 図６ａは、図６の線６ａ−６ａに沿って取られたポータブルＰＣの平面図であ る。 図７は、本発明によるドキュメントスキャナーを組み込むＰＣ用キーボードの 平面図である。 図７ａは、図７の線７ａ−７ａに沿って取られたキーボードの前立面図である 。 図８は、その後部に書類を挿入できる、本発明によるドキュメントスキャナー を組み込んだＰＣ用キーボードの平面図である。 図８ａは、図８の線８ａ−８ａの沿って取られたキーボードの側平面図である 。 図９は、本発明によるドキュメントスキャナーに底部が固定されたデスクトッ プ式ＰＣの前立面図である。 図９ａは、図９の線９ａ−９ａに沿って取られたデスクトップ式ＰＣの平面図 である。 図１０は、本発明によるドキュメントスキャナーに底部が固定されたデスクト ップ式ＰＣの前立面図である。 図１０ａは、図１０の線１０ａ−１０ａに沿って取られたデスクトップ式ＰＣ の平面図である。 図１１は、本発明による小型ドキュメントスキャナーを組み込んだディジタル パーソナルオーガナイザーの平面図である。 図１１ａは、図１１の線１１ａ−１１ａに沿って取られたディジタルパーソナ ルオーガナイザーの前平面図である。 図１２は、本発明によるドキュメントスキャナーに側部が固定されたデスクの 前平立図である。 図１２ａは、図１２の線１２ａ−１２ａに沿って取られたデスクの平面図であ る。 図１３は、図２に示されたコンパクトドキュメントスキャナー内に含まれるよ うな捩りスキャナーである。 図１４は、図１３の線１４−１４に沿って取られた捩りスキャナーの断面立面 図である。 図１５は、図１３の線１５−１５に沿って取られた捩りスキャナーに含まれる 捩りセンサの拡大平面図である。 好ましい実施例の詳細な記載 図２は、一般参照番号１００が付された、本発明によるコンパクトドキュメン トスキャナーの好ましい実施例を示す。コンパクトドキュメントスキャナー１０ ０はハウジング１０２を備え、該ハウジングは光源１０４、好ましくはレーザー ダイオードとレーザーダイオードが発する光ビーム１０６をコリメートする光学 素子を囲繞する。特定の用途に対し、光源１０４は光ビームをオン・オフする強 度変調器を備えてもよい。 また、ハウジング１０２内には、往復運動をする鏡面板１１２を備えたシリコ ン製微細加工捩り走査器１０８が固定されている。光ビーム１０６は好ましくは 、光源１０４を出ると鏡面板１１２に入射する。捩り走査器１０８は好ましくは 、アーモンド・ピー・ニューカーマンズとティモシー・ジー・スレーターにより １９９８年１０月１８日に提出された「微細加工捩り走査器」と題するアメリカ 合衆国特許出願第０８／１３９３９７号（以下３９７特許出願）に記載のように 構成される。３９７特許出願は、この引用によりここに完全に記述されているも のとして挿入される。鏡面板１１２の光反射率は好ましくは、シリコン材料をア ルミ（Ａ１）等の高反射性材料で被覆することにより、捩り走査器が加工製作さ れ るシリコン材料のものより高くする。アーモンド・ピー・ニューカーマンズとテ ィモシー・ジー・スレーターにより１９９６年２月６日に提出された「一体化セ ンサを備えたモノリシックシリコンレートジャイロ」と題する米国アメリカ合衆 国特許出願に付いて付与された米国特許第５４８８８６２号（以下８６２特許） に詳細に記載されているように、捩り走査器１０８はまた、鏡面板１１２を捩り 走査器１０８内に支持する一対の共線捩りバーの中少なくとも一つに集積（と一 体化）されるセンサを含むものである（図２では特に図示せず）。捩りバーに集 積されたセンサが発生する電気信号（要すれば、適切に温度補正された）により 、ハウジング１０２に対する鏡面板１１２の角度位置が符号化される。８６２特 許は上記引用によりここに完全に記載されたものとして挿入される。 ６９７特許出願及び８６２特許に詳細に記載されているように、捩り走査器１ ０８内で鏡面板１１２に静電力及び／又は電磁力を加えられると、鏡面板１１２ はハウジング１０２に対して回転する。一般に鏡面板１１２は、静電力又は電磁 力が加わらないときそれが戻る静止位置から±２２．５゜程度回転してよい。こ のように、ドキュメントスキャナー１１０の動作中に鏡面板１１２は、その静止 位置のいずれかの側で加えられた静電力及び／又は電磁力に応答して前後に往復 運動をする。６９７特許出願及び８６２特許に詳細に記載されているように、か かる鏡面板１１２の往復運動はその主捩り振動モードに等しい周波数で正弦波の 自己振動モードで、或いは大幅に低い周波数でガルバノ計量（検流）モードで駆 動されてよい。ガルバノ計量モードで動作するとき、鏡面板１１２の往復運動を 最大程度以下の周波数で殆ど任意におこなうことができる。即ち、ガルバノ計量 モードでは鏡面板１１２は、周知のように、鋸波又は三角波のいずれかの様式で 往復運動することができる。 鏡面板１１２から反射して、光ビーム１０６は好ましくはプラスチック型込め 非球面レンズ１１６を通る。光ビーム１０６は非球面レンズを通過後、回転ミラ ー１２２に入射する。図２で回転ミラー１２２の対向端の近傍に位置する一対の 光ダイオード１２３により発生された電気信号は、回転ミラー１２２に跨る光ビ ーム１０６の各走査の開始と終了を表示する。斯くして、光ダイオード１２３か らの電気信号は、鏡面板１１２を支持する捩りバーに集積されたセンサが表示す る光ビーム位置とは独立した光ビーム１０６の位置基準を提供する。鏡面板１１ ２の単一往復運動のある期間中、鏡面板１１２は光ビーム１０６を実質的に平面 状の、図２において破線１２４ａ及び１２４ｂを境とする扇形領域に亘って屈折 する。鏡面板１１２は一般に、例えば２０〜５０ミクロンと極めて薄く、また鏡 面板１１２は捩り走査器１０８内に鏡面板１１２を支持する一対の共線捩りバー の共通軸の周りに回転するので、光ビーム１０６は破線１２４ａ及び１２４ｂを 境とする扇形領域を掃引するに際し、捩り走査器１０８の鏡面板１１２上に事実 上固定された頂点をもつ。 捩り走査器１０８の鏡面板１１２が提供する固定頂点は、本発明のドキュメン トスキャナーをＰＣレーザープリンターに用いられるような従来の回転多角形ミ ラースキャナーから区別する一つの特徴である。回転多角形ミラースキャナーの 鏡面は回転軸から有意の距離、例えば２７００ミクロンの位置にあるので、光ビ ームが回転多角形ミラーに入射する入射点は、多角形回転軸に対して前後に往復 する。同様に、従来のガルバノ計量計はミラー面が、回転多角形ミラーとは違う が回転軸から約５００〜２０００ミクロンの距離にあって、光ビームをガルバノ 計の回転軸に対して前後に往復させる。 図３及び４に示されているように、回転ミラー１２２は光ビーム１０６の向き を往復運動する鏡面板１１２が光ビーム１０６を掃引する扇形領域から或角度、 変更する。光ビーム１０６は、焦点１３１で書類１３４の面１３２に当たって種 々の方向に散乱する。面１３２から散乱される光ビーム１０６の或ものは光収集 円柱状レンズ１３８を通り、このレンズはかかる散乱光を検出器１４２上でほぼ 収束させる。回転ミラー１２２が光ビーム１０６の向きを変える角度は円柱レン ズ１３８により最大の光収集が得られるように最適化され、検出器１４２に収束 される。 円柱レンズ１３８は径が１から数ｍｍの単純なガラス又はプラスチックでよい 。 円柱レンズ１３８は書類１３４が散乱する光の３５〜４０％を集め、かかる散乱 光を検出器１４２に向ける。書類１３４の面１３２を走査するとき光ビーム１０ ６が散乱すると、検出器１４２に受光される光の量は、面１３２による光ビーム １０６の吸収に依存して変化する。検出器１４２に入射するこの変化する光量は 検出器１４２内に比例変化光電流を発生し、次いで、この光電流が検出器１４２ に接続された周知の電子機器により増幅、ディジタル化、処理される。 検出器１４２は好ましくは、図５に示されているように検出器１４２の長さに 沿って端部と端部が突き合わされた極狭シリコン光検出器１４６のアレーを含む 。 検出器１４２の全長は、走査光ビーム１０６の経路に沿う書類１３４の幅に等し いか、これを僅かに越えるものである。検出器１４２を形成する光検出器１４６ は全て、平行に結線され、光が当たる光検出器１４６の面にインピーグンス低下 表面金属ストリップ１４８を含む。各光検出器１４６の典型的寸法は、幅が０． ３〜１．０ｍｍ、長さが約２．０ｍｍである。斯くして、レターサイズの書類を 走査するドキュメントスキャナ−１００は、アレーを形成する約１１個の光検出 器１４６を要しよう。これ等の寸法は重要ではなく、光検出器１４６の加工製作 中に最大歩留まりを生ずる、従って検出器１４６のコストを最低にするように最 適化することができる。光検出器１４６には通常、非結晶（アモルファス）シリ コン又は太陽電池品位の材料が適している。 スポット１３１における光ビーム１０６の焦点は円柱レンズ１３８の前面１０ ０ミクロンのところにあって、検出器１４２は円柱レンズ１３８により集められ た最大光量を受容するように位置付けられる。検出器１４２の位置は、円柱レン ズ１３８が集める散乱光の殆どが検出器１４２に達する限り重要ではない。光損 失が比較的少ないときでも光検出器１４６に別途機械的支持を常時要しないない ように、検出器１４２は円柱レンズ１３８に接触するようにしてもよい。 検出器１４２は代替物を用いてもよいが、これは好適度が少なくても円柱レン ズ１３８と光検出器１４６の代わりにドキュメントスキャナーに組み込まれ得る ものである。かかる代替構造は、図２に示されているように、円柱レンズ１３８ の代わりに細長い透明なガラス又はプラスチック棒１５２を用いる。棒１５２は 全長が、走査光ビーム１０６の経路に沿った書類１３４の幅に等しいか、これを 僅かに越えるものである。長い拡散反射面ストリップ１５４が、光ビーム１０６ のスポット１３１の直径反対側にある棒１５２の後面に接触する。光検出器１４ ６のアレーを用いる代わりに、この検出器１４２の代替的構造は棒１５２の対向 端に位置付けられる二つの単純な光ダイオード１５８ａと１５８ｂを用いる。こ の検出器１４２の代替構造では、反射面ストリップ１５４が棒１５２に入る光を 散乱し、次いで棒１５２が反射面ストリップ１５４により散乱された光を、それ が光ダイオード１５８ａ及び１５８ｂに当たる棒１５２の対向両端に側路する。 光ダイオード１５８ａ及び１５８ｂからの出力信号は、光検出器１４６からの出 力信号と同様に合計、処理される。この代替構造の一利点は、光ダイオード１５ ８ａ及び１５８ｂに当たる光量はより好ましい検出器１４２の光ダイオード１４ ６に当たる光量よりずっと少なくて済むことである。 光源１０４、捩り走査器１０８、非球面レンズ１１６及び回転ミラー１２２を 上記のように配列すると、図２〜４の例では書類１３４とする媒体がどのような ものであっても、提供されるスキャナーはコンパクトになる。光源１０４、捩り 走査器１０８、非球面レンズ１１６及び非球面レンズ１１６は光ビーム１０６を 径が書類１３４の全幅に跨ってほぼ一定なスポット１３１に収束する。光ビーム １０６が書類１３４上に収束されるとき、その径は一般に全走査幅に亘って一定 な５０から１５０ミクロンの範囲にあってよい。このスポット１３１の径は、Ｐ Ｃレーザープリンターに用いられる走査ビームに通常用いられるものと同じであ る。鏡面板１１２を往復運動する単純な運動は、ＰＣレーザープリンターに一般 に用いられる回転多角形と比較して、球面レンズ１１６の設計をより簡単にし、 非球面レンズ１１６の面を製作する工具整備をより低コストにする。 さてＰＣへの入力に適した画素データを発生するドキュメントスキャナー１０ ０の全動作を考えると、光ビーム１０６が面１３２を走査するとき発生される光 検出器１４６からの光電流と、鏡面板１１２を支持する捩りバーに集積されたセ ンサからの電気信号が提供する光ビーム１０６の面１３２上の位置とを同時に、 図示されないドキュメントスキャナー１００内の通常の電子回路により、画素デ ータに符号化することができる。従って、捩り走査器１０８と検出器１４２は、 画素データをＰＣに送るのに必要な全データを提供する。 ドキュメントスキャナー１００はまた、書類フィーダーロールとモーター２０ ２を含む、書類１３４をハウジング１０２に移動する駆動機構を具備する。ドキ ュメントスキャナー１００内の書類検出器２０４は、書類１３４がハウジング１ ０２内に挿入されるのを感知し、光源１０４、捩り走査器１０８、検出器１４２ とロール及びモーター２０２並びにデータをＰＣに送って交換するのに要する電 子回路を直ちに動作開始する。書類検出器２０４は、ＬＥＤ／光トランジスタの 対等の光学的なもの、マイクロスイッチ等の機械的なもの又は他のどんな適切な 装置でもよい。ロール及びモーター２０２は、書類を僅かに異なる速度でハウジ ングを通して駆動することにより、書類を緊張状態に保持する。ロール及びモー ター２０２のより好ましい実施例は、ディジタルコンピュータのプロット用具に 用いられているようなサンドペーパー含有グリットホイールローラーである。テ フロン（登録商標）等の低摩擦材料の薄層で被覆された一般に指状突起フィンガ ー形式の静電クランプ２０６の一対を、ハウジング１０２と書類１３の間に位置 付ける。静電クランプ２０６に加えられる電位を調整して、書類をハウジング１ ０２の底部に軽く押し付け、書類１３４の面１３２を光ビーム１０６の焦点面に 保持する。こうして、ロール及びモーター２０２と静電クランプ２０６は、書類 １３４をハウジング２０２を通る媒体駆動経路に沿って移動する媒体駆動機構を 提供する。 書類１３４がロール及びモーター２０２により駆動され、光ビーム１０６の下 を移動するに従って、ドキュメントスキャナー１００は面１３２に跨って前後に 反復走査しながら書類１３４全体を符号化する。ハウジング１０２を通る書類１ ３４の移動を書類１３４の幅に跨った光ビーム１０６の移動に整合するため、鏡 面板１１２を支持する捩りバーに集積されたセンサが発生する信号が、書類１３ ４をロール及びモーター２０２で進めるクロック信号として用いられる。 図２〜４に示されたドキュメントスキャナー１００の全光学的構成素子、特に 捩り走査器１０８は極めて小さく、従来の走査器に比べて低廉である。図示され ない印刷回路（ＰＣ）基板は極めて薄く、ハウジング１０２の頭部に取り付ける ことができる。ＰＣ基板上の電子部品は極めて短く、ハウジング１０２を５．０ ｍｍ又はそれ以下と極めて薄くできる。ハウジング１０２の幅は幅が８〜１．５ インチの標準的書類を収容できる９インチより若干短く、書類移動方向に沿った ハウジング１０２の長さは６．１インチ程度に短くできる。 図１３は、３９７特許出願に詳細に記載された微細加工捩りスキャナー１０８ を示す。捩り走査器１０８は微細加工された箱型枠の鏡面板１１２を含み、後者 は一対の同軸状の対向する捩りバー３０４により外枠３０２内に支持されている 。３９７特許出願に詳細に記載されているように、鏡面板１１２、外枠３０２及 び捩りバー３０４は好ましくはシリコンウェーハを微細加工することにより一体 に形成される。また、３９７特許出願に詳細に記載されているように鏡面板１１ ２は、主捩り振動モードを含む複数の振動モードを示すものである。 ３９７特許出願に詳細に示されているように、鏡面板１１２は鏡面板１１２に 加えられ静電力又は電磁力により、静止位置から捩りバー３０４の周りに回転す るようにしてよい。ドキュメントスキャナー１００内の捩り走査器１０８は、図 １４に示された電磁駆動装置を用いる。即ち、捩り走査器１０８は外枠３０２の 上下に配置された外枠３０２の対向側に位置する永久磁石３０６の複数対を含む 。 永久磁石３０６は図１４に矢線で表されている磁場Ｂを設定する。導電性コイル ３１２が鏡面板１１２を囲繞し、導電性コイル３１２のリード線３１４が捩りバ ー３０４の一方に跨って通る。リード線３１４を通して導電性コイル３１２に加 えられる交流電流（ＡＣ）は永久磁石３０６の磁場と相互作用し、外枠３０２に 対して鏡面板１１２の捩りバー３０４の周りの往復回転を誘導する。 他の捩りバー３０４は、８６２特許に詳細に記載された形式の捩れセンサ３１ ６を坦持する。電流が、図１５に詳細に示された捩れセンサ３１６のセンサ入力 リード線３２２ａと３２２ｂに加えられる。捩りバー３０４の捩れは電流に直角 な電圧を発生する。電流に直角な電圧は、センサ出力リード線３２４ａと３２４ ｂに跨って現れる。この捩りバー３０４からの出力電圧は捩りバー３０４内の剪 断（又は捩り）応力、従って外枠３０２に対する鏡面板１１２の捩りバー３０４ の周りの角回転に比例する。産業上の適用性 図６及び６ａはポータブルＰＣ２１２を示し、その下には図２に示されたドキ ュメントスキャナー１００が取り付けられている。ドキュメントスキャナー１０ ０はポータブルＰＣ２１２の一体部分か、取り外し自在のスナップオン付属物の 何れでもよい。ポータブルＰＣは殆どが幅９インチ、奥行き１１インチである。 図６に示されているように、前記ドキュメントスキャナー１００の小型寸法はド キュメントスキャナー１００をポータブルＰＣの下に取り付け又は一体化するの を許容する。スナップオン取付ドキュメントスキャナー１００は、コンピュータ の底部にある図示しない専用プラグを通して電力を受容又はポータブルＰＣへの 他の接続をすることができる。書類１３４はハウジング１０２の前部にある入力 スリット２１４を通して挿入され、後部にある出口スリット２１６を通して出外 する。ドキュメントスキャナー１００の小型寸法は、要すればポータブルＰＣ２ １２に対しその向きを９０゜まで回転するのを許容する。ドキュメントスキャナ ー１００のポータブルＰＣ２１２との何れの構成をとっても、ドキュメントスキ ャナーはポータブルＰＣ２１２のあしまわり内に設けることができる。ポータブ ルＰＣ２１２がファックスモデムを備えるものであれば、ドキュメントスキャナ ー１００をポータブルＰＣ２１２に含めれば、このポータブルＰＣ２１２はポー タブルファクシミリ送信装置として機能できる。 図７、７ａ、８及び８ａは、ドキュメントスキャナー１００をＰＣのキーボー ド２２２に集積できる代替的仕様を示す。これ等の図はコンパクトドキュメント スキャナーをキーボード２２２の右端に位置付けられるように示しているが、ド キュメントスキャナー１００は特定用途に対し最適とする判断により、キーボー ド２２２の左、右又は中央に位置させてよい。図７及び７ａはドキュメントスキ ャナー１００をキーボード２２２の前部からドキュメントスキャナー１００に挿 入する例を示す。これはキーボード２２２の後部のワークステーションに充分な スペースがある場合、これ等の構成に適している。図８及び８ａに示された構成 では、キーボード２２２の後部に紙案内装置を置くと書類１３４はキーボード２ ２２の後部に殆ど垂直に挿入できる。図８及び８ａの構成に含まれる紙案内装置 は、ユーザーのワークステーションのキーボード２２２の後ろには殆どスペース が無い場合に、図８及び８ａのキーボード２２２を使えるものにする。ドキュメ ントスキャナー１００を備えたキーボード２２２の両構成は通常のキーボード２ ２２のあしまわり内にドキュメントスキャナーを設け得るようにし、従ってドキ ュメントスキャナー１００がユーザーのワークステーションに負荷的スペースを 占めないようにする。 図９及び９ａは、デスクトップ式ＰＣ２４２にはドキュメントスキャナー１０ ０をどう組み込んだらようかを示す。ポータブルＰＣ２１２の場合と同様に、ド キュメントスキャナー１００は好ましくはデスクトップ式ＰＣの底部に集積され る。ドキュメントスキャナー１００をデスクトップＰＣ２４２の底部に位置付け ると、デスクトップ式ＰＣが戴置する作業面を用いて書類１３４を走査後トレー ２４４内に案内できるようになる。図９に更に示されているドキュメントスキャ ナー１００の代替的構成では、ドキュメントスキャナー１００はデスクトップ式 ＰＣ２４２に固定される。かかる設置では、ドキュメントスキャナー１００はデ スクトップ式ＰＣと一体化される必要はなく、既存のデスクトップ式ＰＣ２４２ にドキュメントスキャナー１００を容易にレトロフィットできる。デスクトップ 式ＰＣ２４２に含まれるドキュメントスキャナー１００の構成により、ドキュメ ントスキャナーはデスクトップ式ＰＣ２４２のあしまわり内に設けられるように なり、従ってドキュメントスキャナー１００がユーザーのワークステーションに 負荷的スペースを占めないようにする。 図１０及び１０ａは、ドキュメントスキャナー１００をタワー型ＰＣ２５２に 組み込む構成を示す。ドキュメントスキャナー１００は好ましくは、タワー型Ｐ Ｃ２５２の底部に集積（と一体化）される。書類１３４を入力スリット２１４に 入れるのにガイド２５４が用いられ、ドキュメントスキャナー１００は書類１３ ４を走査後トレー２４４に載せる。タワー式ＰＣ２５２に含まれるドキュメント スキャナー１００の構成により、ドキュメントスキャナーはタワー型ＰＣ２５２ のあしまわり内に設けられるようになり、従ってドキュメントスキャナー１００ がユーザーのワークステーションに負荷的スペースを占めないようにする。デス クトップ型ＰＣ２４２の場合と同様に、ドキュメントスキャナー１００は図１０ に示されているように、タワー型ＰＣ２５２の側に一体化されてよい。ドキュメ ントスキャナー１００はタワー型ＰＣ２５２に一体化される必要はないので、ド キュメントスキャナー１００は現存のタワー型ＰＣ２５２を容易にレトロフィッ トできる。 図１１及び１１ａは、幅が８．５インチより短い書類を処理するのに適したド キュメントスキャナー１００を示す。即ち、図１１及び１１ａは、ディジタルパ ーソナルオーガナイザー（電子手帳）２６２に集積され、幅が２．２５ｘ３．５ インチの名剌を走査するドキュメントスキャナー１００を示す。パーソナルオー ガナイザー２６２に含まれるドキュメントスキャナー１００では、走査幅は短く なり、ロール及びモーター２０２と静電クランプ２０６から成る媒体移動機構は 省力できる。他の点では、ドキュメントスキャナー１００の動作は図２〜５に関 して記述されたものと同じである。矢線で示されたように、名剌２６４は、要す れば手動で、緩やかに挿入する。ローラー２５８は、名刺２６４に接触し、図示 しない極小の光学的エンコーダー（又は廉価な小型角度エンコーダーの何れか） に連結されて、カードがドキュメントスキャナー１００を通って移動する距離を 簡単に符号化する。かかる手動送りでは、名剌２６４はエンコーダーの各継続位 置で繰り返し走査され、画像を再生（構築）するのに充分な情報を得ることがで きる。パーソナルオーガナイザー（電子手帳）２６２に含まれるドキュメントス キャナー１００では、例えばインチ当たり２００画素の媒体解像度のみが要求さ れるに過ぎない。 ドキュメントスキャナー１００はまた、支え無しに用いることもできる。図１ ２及び１２ａはかかる構成を示す。特に、図１２及び１２ａは、机２７２の片側 に沿って懸架し、机２７２上のドキュメントスキャナー１００のあしまわりを最 小にするドキュメントスキャナー１００を示す。かかる構成では、書類１３４は 、破線１２４ａと１２４ｂを境とする扇形領域に対して９０゜の角度で入力スリ ット２１４に入る。こうして、ドキュメントスキャナー１００は書類１３４を印 刷面１３２が机２７２に面する机２７２の面から直接受け取る。図１２及び１２ ａに示すドキュメントスキャナー１００では、目転ミラー１２２は省略され、光 ビーム１０６は捩り走査器１０８から直接、面１３２に入射する。光ビーム１０ ６により走査された後、書類１３４はローラー２７６ａ及び２７６ｂにより９０ ゜゜の角度、旋回され、ドキュメントスキャナー１００に隣接して配置されたパ ウチ２７８に入る。図１２及び１２ａに示されたドキュメントスキャナー１００ は、図２〜５に関し前に詳細に記述した光学的検出器１４２の構成の何れかを用 いるものである。 以上本発明を現在の処好ましい実施例に付いて述べてきたが、かかる開示は純 粋に例示的であり、限定的に解釈されるべきでないものと理解されるべきである 。 ドキュメントスキャナーの以上の記載は書類１３４を走査する文脈において光源 １０４、捩りバー１０８、非球面レンズ１１６、回転ミラー１２２及び検出器か ら成る媒体スキャナーの使用に焦点を当てているが、この媒体スキャナーが光感 応性又は光導電性面１３２の何れかに跨って強度変調光ビーム１０６を走査し、 その潜像を形成するのに用いられることは当業者には直ちに分かることである。 従って、以下に記述する請求項は本発明の真の精神及び範囲に入る全ての変更、 修正又は代替を包括するものと解釈されるべきと意図するものである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．媒体の面を走査するコンパクトな媒体スキャナーであって、 媒体スキャナー内に位置付けられた走査装置を通り媒体移動経路に沿っ て媒体を前進させる媒体移動機構と 光ビームを生成する光源と 上記光ビームが入射し且つ往復運動をする鏡面板と、該鏡面板の対向す る二辺の側に一つ一つ配置された一対の同軸状整列捩りバーとをもつ微細加工さ れた捩り走査器と 上記鏡面板を静止位置から上記捩りバーの周りに回転する鏡面板駆動手 段と 上記光ビームを上記走査装置にある上記媒体面に向け、収束し、それに より該媒体面に跨って上記光ビームによる走査を行う走査光学素子とを具備し、 上記微細加工捩り走査器の鏡面板の往復運動は上記光ビームを、単一往 復運動の時間中に、上記微細捩り走査器の鏡面板に事実上固定された頂点がある 扇形領域に亘って屈折し、 上記鏡面板は上記一対の微細加工された捩りバーにより、上記微細加工 された捩り走査器内に支持され、且つ 上記捩りバーと鏡面板は一体である構成を特徴とするコンパクトな媒体 スキャナー。 ２．前記光源は強度変調器を備え、前記媒体面は光感応性であることを特徴とす る請求項１に記載のコンパクトな媒体スキャナー。 ３．前記光源は強度変調器を備え、前記媒体面は光導電性であることを特徴とす る請求項１に記載のコンパクトな媒体スキャナー。 ４．前記捩りバーの少なくとも一方は、前記静止位置から捩りバーの周りに回る 鏡面板の角回転を表した電気信号を発生する捩れセンサを備えたことを特徴とす る請求項１に記載のコンパクトな媒体スキャナー。 ５．前記微細加工された捩り走査器の鏡面板の往復運動は、正弦波様であること を特徴とする請求項４に記載のコンパクトな媒体スキャナー。 ６．前記捩りセンサからの電気信号は、前記鏡面板駆動手段に帰還され、鏡面板 の主捩り振動モードに等しい周波数で該鏡面板を正弦波様往復運動させるように 構成されることを特徴とする請求項５に記載のコンパクトな媒体スキャナー。 ７．前記微細加工された捩り走査器の鏡面板の往復運動は非正弦波様であるよう に構成されることを特徴とする請求項４に記載のコンパクトな媒体スキャナー。 ８．前記微細加工された捩り走査器の鏡面板の往復運動は鋸波様であるように構 成されることを特徴とする請求項７に記載のコンパクトな媒体スキャナー。 ９．前記捩りセンサからの電気信号は、前記鏡面板駆動手段に帰還され、前記鏡 面板の非正弦波様往復運動を制御するように構成されることを特徴とする請求項 ７に記載のコンパクトな媒体スキャナー。 １０．前記媒体移動機構は媒体を鏡面板の往復運動と同期して前進させるように 構成されることを特徴とする請求項１に記載のコンパクトな媒体スキャナー。 １１．前記媒体は、表面が入射する光ビームを散乱するドキュメントであり、媒 体スキャナーは更に、 上記媒体から散乱された光ビームの少なくとも一部を受け取り、それに 応答して電気信号を発生する光検出器 を具備することを特徴とする請求項１に記載のコンパクトな媒体スキャナー。 １２．前記光検出器により発生される電気信号は画素データである構成を特徴と する請求項１１に記載のコンパクトな媒体スキャナー。 １３．前記光検出器は光ダイオードの線形アレーである構成を特徴とする請求項 １１に記載のコンパクトな媒体スキャナー。 １４．前記扇形領域は実質的に平面状であり、前記走査光学素子は該扇形領域が 当たり光ビームを該光ビームが前記媒体面に入射する前に屈折する回転ミラーを 備える構成を特徴とする請求項１に記載のコンパクトな媒体スキャナー。 １５．前記媒体移動経路は実質的に線形であり、前記扇形領域は回転ミラーに当 たる前に該媒体移動経路の実質的に平行に向けられる構成を特徴とする請求項１ ４に記載のコンパクトな媒体スキャナー。 １６．媒体スキャナーはレターサイズのドキュメントを走査するのに適合され、 更に、媒体スキャナー上に配置されるラップトップ式パーソナルコンピューター （ＰＣ）を具備し、該ラップトップＰＣのあしまわり内に媒体スキャナーを装着 させる構成を特徴とする請求項１５に記載のコンパクトな媒体スキャナー。 １７．媒体スキャナーはレターサイズのドキュメントを走査するのに適合され、 更に、媒体スキャナーを囲繞するキーボードを具備する構成を特徴とする請求項 １５に記載のコンパクトな媒体スキャナー。 １８．媒体スキャナーはレターサイズのドキュメントを走査するのに適合され、 更に、媒体スキャナーを囲繞するデスクトップ式ＰＣを具備する構成を特徴とす る請求項１５に記載のコンパクトな媒体スキャナー。 １９．媒体スキャナーはレターサイズのドキュメントを走査するのに適合され、 更に、媒体スキャナーを囲繞するタワー型ＰＣを具備する構成を特徴とする請求 項１５に記載のコンパクトな媒体スキャナー。 ２０．媒体スキャナーはレターサイズのドキュメントを走査するのに適合され、 更に、媒体スキャナーを囲繞するパーソナルオーガナイザーを具備する構成を特 徴とする請求項１５に記載のコンパクトな媒体スキャナー。 ２１．前記媒体移動経路は実質的に線形である構成を特徴とする請求項１に記載 のコンパクトな媒体スキャナー。 ２２．媒体スキャナーは、前記光ビームにより媒体に跨って行う走査の開始及び 終了をそれぞれ表示する電気信号を発生する一対のセンサを具備する構成を特徴 とする請求項１に記載のコンパクトな媒体スキャナー。