JP2000241536A - Fm−cwレーダ装置 - Google Patents
Fm−cwレーダ装置Info
- Publication number
- JP2000241536A JP2000241536A JP11038866A JP3886699A JP2000241536A JP 2000241536 A JP2000241536 A JP 2000241536A JP 11038866 A JP11038866 A JP 11038866A JP 3886699 A JP3886699 A JP 3886699A JP 2000241536 A JP2000241536 A JP 2000241536A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- signal
- radar device
- frequency
- beat
- vehicle
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Radar Systems Or Details Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 混信防止が容易なFM−CWレーダ装置を提
供する。 【解決手段】 所定の周期で周波数変調された信号を送
信する送信系と、目標物で反射した信号を受信し、この
受信信号と前記送信信号とのビート信号を検出する受信
系と、このビート信号を処理して目標物の距離・速度を
検出する信号処理部6とを備えたFM−CWレーダ装置
において、前記周期毎に周波数変調の周波数変化範囲を
可変とし、複数の異なる周波数変化範囲を異なるコード
で表し、これらのコードを連続する複数の周期にわたり
組み合わせて該レーダ装置固有のコード列を予め設定し
ておき、このコード列に従って前記周期毎の周波数変化
範囲を変化させる。
供する。 【解決手段】 所定の周期で周波数変調された信号を送
信する送信系と、目標物で反射した信号を受信し、この
受信信号と前記送信信号とのビート信号を検出する受信
系と、このビート信号を処理して目標物の距離・速度を
検出する信号処理部6とを備えたFM−CWレーダ装置
において、前記周期毎に周波数変調の周波数変化範囲を
可変とし、複数の異なる周波数変化範囲を異なるコード
で表し、これらのコードを連続する複数の周期にわたり
組み合わせて該レーダ装置固有のコード列を予め設定し
ておき、このコード列に従って前記周期毎の周波数変化
範囲を変化させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、周波数変調信号を
目標物に反射させて周波数のずれから目標物の距離・速
度を計測するFM−CWレーダ装置に係り、特に、混信
防止が容易なFM−CWレーダ装置に関するものであ
る。
目標物に反射させて周波数のずれから目標物の距離・速
度を計測するFM−CWレーダ装置に係り、特に、混信
防止が容易なFM−CWレーダ装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、目標物との距離及び目標物の速度
(相対速度)を計測するレーダ装置として、FM−CW
レーダ装置(周波数変調連続波レーダ装置)が知られて
いる。FM−CWレーダ装置は、図3に示されるよう
に、送信系として、変調信号発生器1、電圧制御発振器
2、送信アンテナ3を備え、受信系として、受信アンテ
ナ4、ミキサ5、信号処理部6を備えている。7は、距
離・速度の検出対象である自動車等の目標物である。
(相対速度)を計測するレーダ装置として、FM−CW
レーダ装置(周波数変調連続波レーダ装置)が知られて
いる。FM−CWレーダ装置は、図3に示されるよう
に、送信系として、変調信号発生器1、電圧制御発振器
2、送信アンテナ3を備え、受信系として、受信アンテ
ナ4、ミキサ5、信号処理部6を備えている。7は、距
離・速度の検出対象である自動車等の目標物である。
【0003】まず、送信系において、変調信号発生器1
は、FM変調(周波数変調)を施すための変調用信号と
して、図4(a)に示すような繰り返し周波数(周期)
を持つ三角波信号(中心電圧V0 )を発生するものであ
る。電圧制御発振器2は、この三角波信号でFM変調す
ることにより、図4(b)に示すような周波数変化波形
を持った信号を送信変調信号(中心周波数f0 )として
出力するものである。送信アンテナ3は、この送信変調
信号を空間へ向けて送出するものである。
は、FM変調(周波数変調)を施すための変調用信号と
して、図4(a)に示すような繰り返し周波数(周期)
を持つ三角波信号(中心電圧V0 )を発生するものであ
る。電圧制御発振器2は、この三角波信号でFM変調す
ることにより、図4(b)に示すような周波数変化波形
を持った信号を送信変調信号(中心周波数f0 )として
出力するものである。送信アンテナ3は、この送信変調
信号を空間へ向けて送出するものである。
【0004】一方、受信系において、受信アンテナ4
は、主に、送信系からの送信変調信号が目標物で反射し
た反射波信号を受信するものである。ミキサ5は、目標
物からの反射波信号(受信アンテナによる受信信号)と
電圧制御発振器2からの送信変調信号の一部とをミキシ
ングすることにより、後述する反射波信号と送信変調信
号とのビート信号を検出するものである。信号処理部6
は、ミキサ5で得られたビート信号に対して高速フーリ
エ変換(FFT)などの信号処理を施すことにより、目
標物との距離及び相対速度を所定の演算にて求めるもの
である。このため、この信号処理部6は、図5に示され
るように、FFT処理部8、ピーク抽出部9、距離・速
度演算部10から構成されている。
は、主に、送信系からの送信変調信号が目標物で反射し
た反射波信号を受信するものである。ミキサ5は、目標
物からの反射波信号(受信アンテナによる受信信号)と
電圧制御発振器2からの送信変調信号の一部とをミキシ
ングすることにより、後述する反射波信号と送信変調信
号とのビート信号を検出するものである。信号処理部6
は、ミキサ5で得られたビート信号に対して高速フーリ
エ変換(FFT)などの信号処理を施すことにより、目
標物との距離及び相対速度を所定の演算にて求めるもの
である。このため、この信号処理部6は、図5に示され
るように、FFT処理部8、ピーク抽出部9、距離・速
度演算部10から構成されている。
【0005】FFT処理部8は、ミキサ5からのビート
信号に対して高速フーリエ変換を行うものであり、ピー
ク抽出部9は、FFT処理部8での演算結果をもとに、
ビート信号から距離・速度に依存する周波数を検出する
べくビート信号における周波数情報のピーク値を抽出す
るものである。そして、距離・速度演算部10は、ピー
ク抽出部9で得られた周波数から、後述する演算によっ
て目標物との距離及び相対速度を求めるものである。
信号に対して高速フーリエ変換を行うものであり、ピー
ク抽出部9は、FFT処理部8での演算結果をもとに、
ビート信号から距離・速度に依存する周波数を検出する
べくビート信号における周波数情報のピーク値を抽出す
るものである。そして、距離・速度演算部10は、ピー
ク抽出部9で得られた周波数から、後述する演算によっ
て目標物との距離及び相対速度を求めるものである。
【0006】例えば、今、送信系から図6(a)に実線
で示すような波形を持った送信変調信号が送出されたと
すると、受信系では、破線で示すような目標物との距離
に応じた時間遅延及び目標物との相対速度に応じたドッ
プラシフトを受けた信号が反射波信号として受信され
る。そして、これらの送信信号(送信変調信号)と受信
信号(反射波信号)とがミキシングされると、図6
(b)に示すような送信信号と受信信号との周波数のず
れ(ビート)を表すビート信号が得られる。信号処理部
6では、入力されたビート信号に対してFFT処理部8
によって高速フーリエ変換が行われ、ピーク抽出部9に
よってビート信号における周波数情報の各ピーク値が抽
出され、ビート信号の周波数成分から距離と相対速度と
が距離・速度演算部10で検出される。
で示すような波形を持った送信変調信号が送出されたと
すると、受信系では、破線で示すような目標物との距離
に応じた時間遅延及び目標物との相対速度に応じたドッ
プラシフトを受けた信号が反射波信号として受信され
る。そして、これらの送信信号(送信変調信号)と受信
信号(反射波信号)とがミキシングされると、図6
(b)に示すような送信信号と受信信号との周波数のず
れ(ビート)を表すビート信号が得られる。信号処理部
6では、入力されたビート信号に対してFFT処理部8
によって高速フーリエ変換が行われ、ピーク抽出部9に
よってビート信号における周波数情報の各ピーク値が抽
出され、ビート信号の周波数成分から距離と相対速度と
が距離・速度演算部10で検出される。
【0007】このFM−CWレーダ装置を搭載した車両
においては、検出された距離・速度をもとに、先行車両
への追従速度や加減速・警報等の車両制御を行うことが
できる。
においては、検出された距離・速度をもとに、先行車両
への追従速度や加減速・警報等の車両制御を行うことが
できる。
【0008】今、FM変調の中心周波数をf0 、周波数
変調幅をΔF、三角波の繰り返し周波数をfm、時間を
t、光速をc、目標物との距離をR、相対速度をVとす
ると、送信信号の周波数fT 、受信信号の周波数f
R は、それぞれ以下のように表される。
変調幅をΔF、三角波の繰り返し周波数をfm、時間を
t、光速をc、目標物との距離をR、相対速度をVとす
ると、送信信号の周波数fT 、受信信号の周波数f
R は、それぞれ以下のように表される。
【0009】 fT =f0 ±2ΔF・fm・t …(1) fR =f0 ・(1−2V/c) ±ΔF・fm・2(t−2R/c)・(1−2V/c) …(2) fb=(4・ΔF・fm/c)・R±2f0 (V/c) …(3) となる。つまり、信号処理部6では、FFT処理部8と
ピーク抽出部9とで、式(3)で表されるビート周波数
fbに対して高速フーリエ変換とピーク抽出処理とを施
すことにより、距離と速度とに応じた周波数を検出して
いるのである。そして、距離・速度演算部10で距離R
と相対速度Vとが求められる。
ピーク抽出部9とで、式(3)で表されるビート周波数
fbに対して高速フーリエ変換とピーク抽出処理とを施
すことにより、距離と速度とに応じた周波数を検出して
いるのである。そして、距離・速度演算部10で距離R
と相対速度Vとが求められる。
【0010】ところで、上述のFM−CWレーダ装置で
は、目標物との距離分解能を得るには周波数変調幅ΔF
を大きくする必要があり、例えば、距離分解能を1m以
下とするためには、周波数変調幅ΔFを75MHz以上
とする必要がある。一方、自動車用レーダに割り当てら
れている周波数帯域幅は1GHzであり、数十MHzの
周波数変調幅ΔFを必要とするFM−CWレーダ装置で
は、多くのチャンネルを取ることができない。
は、目標物との距離分解能を得るには周波数変調幅ΔF
を大きくする必要があり、例えば、距離分解能を1m以
下とするためには、周波数変調幅ΔFを75MHz以上
とする必要がある。一方、自動車用レーダに割り当てら
れている周波数帯域幅は1GHzであり、数十MHzの
周波数変調幅ΔFを必要とするFM−CWレーダ装置で
は、多くのチャンネルを取ることができない。
【0011】FM−CWレーダ装置は、多くのチャンネ
ルが取れないため、複数の車両に搭載されると、同じチ
ャンネルを使用する自車両のレーダと他車両のレーダと
の混信が問題となる。例えば、図7に示されるように、
FM−CWレーダ装置を備えた自車両11と、目標物で
ある同一車線のターゲット車両12と、FM−CWレー
ダ装置を備えた隣車線の他車両13とが存在する場合を
考える。図7において、実線矢印は自車両11のFM−
CWレーダ装置が送信し、ターゲット車両12で反射す
る信号を示し、破線矢印は他車両13のFM−CWレー
ダ装置が送信し、ターゲット車両12で反射する信号を
示す。自車両11のFM−CWレーダ装置は、自車両1
1のFM−CWレーダ装置が送信し、ターゲット車両1
2で反射する信号の他に、他車両13のFM−CWレー
ダ装置が送信し、ターゲット車両12で反射する信号を
受信することになる。この結果、自車両11のFM−C
Wレーダ装置では、同一車線にターゲット車両12以外
にも車両が存在すると判断してしまい、車両制御が正し
く行えないことになる。
ルが取れないため、複数の車両に搭載されると、同じチ
ャンネルを使用する自車両のレーダと他車両のレーダと
の混信が問題となる。例えば、図7に示されるように、
FM−CWレーダ装置を備えた自車両11と、目標物で
ある同一車線のターゲット車両12と、FM−CWレー
ダ装置を備えた隣車線の他車両13とが存在する場合を
考える。図7において、実線矢印は自車両11のFM−
CWレーダ装置が送信し、ターゲット車両12で反射す
る信号を示し、破線矢印は他車両13のFM−CWレー
ダ装置が送信し、ターゲット車両12で反射する信号を
示す。自車両11のFM−CWレーダ装置は、自車両1
1のFM−CWレーダ装置が送信し、ターゲット車両1
2で反射する信号の他に、他車両13のFM−CWレー
ダ装置が送信し、ターゲット車両12で反射する信号を
受信することになる。この結果、自車両11のFM−C
Wレーダ装置では、同一車線にターゲット車両12以外
にも車両が存在すると判断してしまい、車両制御が正し
く行えないことになる。
【0012】そこで、従来は、図8に示されるように、
FM−CWレーダ装置に、スイッチ付き変調信号発生器
14、メモリ15、予測部16、判定部17を付加する
方法がある。スイッチ付き変調信号発生器14からは連
続して変調用信号を発生するのではなく、スイッチによ
ってオン・オフを行いながら、変調用信号を発生する。
この変調用信号のオン・オフは2周期以上を1サイクル
として繰り返される。1サイクル内のオン・オフのパタ
ーンは、オンかオフかを示すコードを並べて各車両に固
有のコード列として割り当てる。信号処理部6では、変
調用信号がオンの場合にのみ、FFT演算、ピーク抽
出、距離・速度演算等の信号処理を行う。
FM−CWレーダ装置に、スイッチ付き変調信号発生器
14、メモリ15、予測部16、判定部17を付加する
方法がある。スイッチ付き変調信号発生器14からは連
続して変調用信号を発生するのではなく、スイッチによ
ってオン・オフを行いながら、変調用信号を発生する。
この変調用信号のオン・オフは2周期以上を1サイクル
として繰り返される。1サイクル内のオン・オフのパタ
ーンは、オンかオフかを示すコードを並べて各車両に固
有のコード列として割り当てる。信号処理部6では、変
調用信号がオンの場合にのみ、FFT演算、ピーク抽
出、距離・速度演算等の信号処理を行う。
【0013】図9に、従来の混信防止機能を備えたFM
−CWレーダ装置における信号を示す。これらの信号
は、図7のように、自車両11のFM−CWレーダ装置
が送信してターゲット車両12で反射する信号と、他車
両13のFM−CWレーダ装置が送信してターゲット車
両12で反射する信号とを自車両11のFM−CWレー
ダ装置が受信する場合のものである。
−CWレーダ装置における信号を示す。これらの信号
は、図7のように、自車両11のFM−CWレーダ装置
が送信してターゲット車両12で反射する信号と、他車
両13のFM−CWレーダ装置が送信してターゲット車
両12で反射する信号とを自車両11のFM−CWレー
ダ装置が受信する場合のものである。
【0014】図9(a)は、自車両及び他車両それぞれ
のFM−CWレーダ装置の送信信号を示している(説明
を簡単にするため、時間のずれはないものとする)。図
示のように、ここでは周期T1区間から周期T5区間を
1サイクルとしている。2つの送信信号は、周期T1区
間と周期T4区間とにおいてオン・オフが相違し、他の
区間では共にオンである。
のFM−CWレーダ装置の送信信号を示している(説明
を簡単にするため、時間のずれはないものとする)。図
示のように、ここでは周期T1区間から周期T5区間を
1サイクルとしている。2つの送信信号は、周期T1区
間と周期T4区間とにおいてオン・オフが相違し、他の
区間では共にオンである。
【0015】図9(b)は、自車両11のFM−CWレ
ーダ装置のミキサ5から出力されるビート信号を示して
いる。実線は、自車両11のFM−CWレーダ装置が送
信してターゲット車両12で反射した信号によるビート
信号であり、破線は、他車両13のFM−CWレーダ装
置が送信してターゲット車両12で反射した信号による
ビート信号である。また、一点鎖線は、FM−CWレー
ダ装置の信号処理部6において信号処理可能な周波数の
上限値(信号処理上限周波数)である。なお、ここで
は、簡単のため、ターゲット車両12の相対速度は0と
している。
ーダ装置のミキサ5から出力されるビート信号を示して
いる。実線は、自車両11のFM−CWレーダ装置が送
信してターゲット車両12で反射した信号によるビート
信号であり、破線は、他車両13のFM−CWレーダ装
置が送信してターゲット車両12で反射した信号による
ビート信号である。また、一点鎖線は、FM−CWレー
ダ装置の信号処理部6において信号処理可能な周波数の
上限値(信号処理上限周波数)である。なお、ここで
は、簡単のため、ターゲット車両12の相対速度は0と
している。
【0016】図9の場合、周期T1区間において、他車
両13のFM−CWレーダ装置が送信する信号は変調が
施されていないため、この信号がターゲット車両12で
反射して自車両11のFM−CWレーダ装置に受信され
ると、自車両11の送信信号とのビート信号は、信号処
理上限周波数より高い周波数となる。従って、信号処理
部6において信号処理されない。そこで、判定部17で
は、検出したビート信号が自車両11のFM−CWレー
ダ装置が送信してターゲット車両12で反射した信号に
よるビート信号であると判定し、距離・速度演算部10
で検出された距離・速度をメモリ15に記憶する。
両13のFM−CWレーダ装置が送信する信号は変調が
施されていないため、この信号がターゲット車両12で
反射して自車両11のFM−CWレーダ装置に受信され
ると、自車両11の送信信号とのビート信号は、信号処
理上限周波数より高い周波数となる。従って、信号処理
部6において信号処理されない。そこで、判定部17で
は、検出したビート信号が自車両11のFM−CWレー
ダ装置が送信してターゲット車両12で反射した信号に
よるビート信号であると判定し、距離・速度演算部10
で検出された距離・速度をメモリ15に記憶する。
【0017】次に、周期T2区間では、自車両11及び
他車両13それぞれのFM−CWレーダ装置が信号を送
信し、ターゲット車両12で反射したそれぞれ信号が自
車両11のFM−CWレーダ装置に受信されるため、周
波数の異なる2つのビート信号が検出される。予測部1
6では、メモリ15に記憶されている周期T1区間にお
ける距離・速度を基に、周期T2区間における距離・速
度の予測値を計算する。判定部17では、予測値に近い
距離・速度を得るビート信号を自車両11の送信信号に
由来するビート信号と判定し、このビート信号から距離
・速度演算部10で距離・速度を演算して、その結果を
車両制御のためのデータとする。
他車両13それぞれのFM−CWレーダ装置が信号を送
信し、ターゲット車両12で反射したそれぞれ信号が自
車両11のFM−CWレーダ装置に受信されるため、周
波数の異なる2つのビート信号が検出される。予測部1
6では、メモリ15に記憶されている周期T1区間にお
ける距離・速度を基に、周期T2区間における距離・速
度の予測値を計算する。判定部17では、予測値に近い
距離・速度を得るビート信号を自車両11の送信信号に
由来するビート信号と判定し、このビート信号から距離
・速度演算部10で距離・速度を演算して、その結果を
車両制御のためのデータとする。
【0018】以上説明した方法で、FM−CWレーダ装
置の混信防止が行われる。
置の混信防止が行われる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の混信防
止方法では、自車両11のFM−CWレーダ装置だけが
三角波変調した信号を送信する区間が必要である。図9
の場合、両車両のコード列は、周期T1区間と周期T4
区間とにおいてオン・オフが相違するように設定されて
いたが、例えば、自車両11では、オンの区間が周期T
2区間、周期T3区間で、オフの区間が周期T1区間、
周期T4区間、周期T5区間であり、他車両13では、
オンの区間が周期T2区間、周期T3区間、周期T4区
間で、オフの区間が周期T1区間、周期T5区間である
とすると、自車両11のFM−CWレーダ装置だけが変
調された信号を送信する区間がないため、2つのビート
信号の区別が不可能になり、ターゲット車両12の距離
・速度を検出できなくなる。
止方法では、自車両11のFM−CWレーダ装置だけが
三角波変調した信号を送信する区間が必要である。図9
の場合、両車両のコード列は、周期T1区間と周期T4
区間とにおいてオン・オフが相違するように設定されて
いたが、例えば、自車両11では、オンの区間が周期T
2区間、周期T3区間で、オフの区間が周期T1区間、
周期T4区間、周期T5区間であり、他車両13では、
オンの区間が周期T2区間、周期T3区間、周期T4区
間で、オフの区間が周期T1区間、周期T5区間である
とすると、自車両11のFM−CWレーダ装置だけが変
調された信号を送信する区間がないため、2つのビート
信号の区別が不可能になり、ターゲット車両12の距離
・速度を検出できなくなる。
【0020】このようなコードの重なりを防ぐために
は、コード列を長くする必要がある。しかし、コード列
を長くすることで、自車両11のFM−CWレーダ装置
だけが変調された信号を送信する区間を得ることはでき
ても、その区間に至るまではターゲット車両12の距離
・速度を検出できないため、距離・速度の検出に時間を
要することになる。その時間の間に、車両が進んでしま
うため、適切な時期に距離・速度の検出を行えないこと
がある。
は、コード列を長くする必要がある。しかし、コード列
を長くすることで、自車両11のFM−CWレーダ装置
だけが変調された信号を送信する区間を得ることはでき
ても、その区間に至るまではターゲット車両12の距離
・速度を検出できないため、距離・速度の検出に時間を
要することになる。その時間の間に、車両が進んでしま
うため、適切な時期に距離・速度の検出を行えないこと
がある。
【0021】また、従来の混信防止方法では、自車両1
1のFM−CWレーダ装置が送信してターゲット車両1
2で反射した信号によるビート信号の周波数と、他車両
13のFM−CWレーダ装置が送信してターゲット車両
12で反射した信号によるビート信号の周波数とが互い
に近い場合、前記予測値による判定を行っても、誤検出
になる可能性がある。
1のFM−CWレーダ装置が送信してターゲット車両1
2で反射した信号によるビート信号の周波数と、他車両
13のFM−CWレーダ装置が送信してターゲット車両
12で反射した信号によるビート信号の周波数とが互い
に近い場合、前記予測値による判定を行っても、誤検出
になる可能性がある。
【0022】また、自車両11の同一車線とその隣車線
とにそれぞれターゲット車両12が存在するように、タ
ーゲット車両12が複数ある場合、従来の混信防止方法
では、信号処理が複雑になる。
とにそれぞれターゲット車両12が存在するように、タ
ーゲット車両12が複数ある場合、従来の混信防止方法
では、信号処理が複雑になる。
【0023】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、混信防止が容易なFM−CWレーダ装置を提供する
ことにある。
し、混信防止が容易なFM−CWレーダ装置を提供する
ことにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、所定の周期で周波数変調された信号を送信
する送信系と、目標物で反射した信号を受信し、この受
信信号と前記送信信号とのビート信号を検出する受信系
と、このビート信号を処理して目標物の距離・速度を検
出する信号処理部とを備えたFM−CWレーダ装置にお
いて、前記周期毎に周波数変調の周波数変化範囲を可変
とし、複数の異なる周波数変化範囲を異なるコードで表
し、これらのコードを連続する複数の周期にわたり組み
合わせて該レーダ装置固有のコード列を予め設定してお
き、このコード列に従って前記周期毎の周波数変化範囲
を変化させるものである。
に本発明は、所定の周期で周波数変調された信号を送信
する送信系と、目標物で反射した信号を受信し、この受
信信号と前記送信信号とのビート信号を検出する受信系
と、このビート信号を処理して目標物の距離・速度を検
出する信号処理部とを備えたFM−CWレーダ装置にお
いて、前記周期毎に周波数変調の周波数変化範囲を可変
とし、複数の異なる周波数変化範囲を異なるコードで表
し、これらのコードを連続する複数の周期にわたり組み
合わせて該レーダ装置固有のコード列を予め設定してお
き、このコード列に従って前記周期毎の周波数変化範囲
を変化させるものである。
【0025】前記送信信号とは異なるコードに基づく受
信信号と前記送信信号とのビート信号の周波数が前記信
号処理部で処理可能なビート信号の周波数の上限を超え
てもよい。
信信号と前記送信信号とのビート信号の周波数が前記信
号処理部で処理可能なビート信号の周波数の上限を超え
てもよい。
【0026】1つ以上前の周期で検出したビート信号に
より、現在の周期で検出されるビート信号を予測し、こ
の予測したビート信号と実際に検出されたビート信号と
の比較により、この実際に検出されたビート信号を距離
・速度の検出に使用するか否かを判定してもよい。
より、現在の周期で検出されるビート信号を予測し、こ
の予測したビート信号と実際に検出されたビート信号と
の比較により、この実際に検出されたビート信号を距離
・速度の検出に使用するか否かを判定してもよい。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を添付
図面に基づいて詳述する。
図面に基づいて詳述する。
【0028】図1に示されるように、本発明に係るFM
−CWレーダ装置は、送信系として、可変変調信号発生
器18、電圧制御発振器2、送信アンテナ3を備え、受
信系として、受信アンテナ4、ミキサ5、信号処理部6
を備えている。7は、距離・速度の検出対象である自動
車等の目標物である。信号処理部6は、FFT処理部
8、ピーク抽出部9、メモリ15、予測部16、判定部
17、距離・速度演算部10から構成されている。
−CWレーダ装置は、送信系として、可変変調信号発生
器18、電圧制御発振器2、送信アンテナ3を備え、受
信系として、受信アンテナ4、ミキサ5、信号処理部6
を備えている。7は、距離・速度の検出対象である自動
車等の目標物である。信号処理部6は、FFT処理部
8、ピーク抽出部9、メモリ15、予測部16、判定部
17、距離・速度演算部10から構成されている。
【0029】可変変調信号発生器18は、変調用信号と
して、図4(a)に示すような繰り返し周波数(周期)
を持つ三角波信号(中心電圧V0 )を発生するものであ
り、このような三角波の2周期以上を1サイクルとして
繰り返し、その1サイクル内では周期毎に電圧変化範
囲、即ち電圧振幅及び中心電圧のいずれか一方または両
方を変化させることができる。電圧制御発振器2は、可
変変調信号発生器18からの変調用信号でFM変調する
ことにより、前記三角波信号に対応する周波数変化波形
を持った信号を送信変調信号(中心周波数f0 )として
出力するものである。従って、可変変調信号発生器18
の電圧変化範囲が周期毎に可変であることにより、電圧
制御発振器2が発生する送信変調信号は、周期毎に周波
数変化範囲、即ち周波数変調幅及び中心波長のいずれか
一方または両方が可変となる。本発明では、複数の異な
る周波数変化範囲を異なるコードで表し、これらのコー
ドを1サイクル分の複数の区間(周期)にわたり組み合
わせて当該レーダ装置固有のコード列を予め設定してお
き、このコード列に従って前記周期毎の周波数変化範囲
を変化させる。電圧制御発振器2が発生する送信変調信
号は、送信アンテナ3より空間へ向けて送出される。
して、図4(a)に示すような繰り返し周波数(周期)
を持つ三角波信号(中心電圧V0 )を発生するものであ
り、このような三角波の2周期以上を1サイクルとして
繰り返し、その1サイクル内では周期毎に電圧変化範
囲、即ち電圧振幅及び中心電圧のいずれか一方または両
方を変化させることができる。電圧制御発振器2は、可
変変調信号発生器18からの変調用信号でFM変調する
ことにより、前記三角波信号に対応する周波数変化波形
を持った信号を送信変調信号(中心周波数f0 )として
出力するものである。従って、可変変調信号発生器18
の電圧変化範囲が周期毎に可変であることにより、電圧
制御発振器2が発生する送信変調信号は、周期毎に周波
数変化範囲、即ち周波数変調幅及び中心波長のいずれか
一方または両方が可変となる。本発明では、複数の異な
る周波数変化範囲を異なるコードで表し、これらのコー
ドを1サイクル分の複数の区間(周期)にわたり組み合
わせて当該レーダ装置固有のコード列を予め設定してお
き、このコード列に従って前記周期毎の周波数変化範囲
を変化させる。電圧制御発振器2が発生する送信変調信
号は、送信アンテナ3より空間へ向けて送出される。
【0030】受信アンテナ4は、主に、送信系からの送
信変調信号が目標物で反射した反射波信号を受信するも
のである。ミキサ5は、目標物からの反射波信号と電圧
制御発振器2からの送信変調信号の一部とをミキシング
することにより、ビート信号を検出するものである。信
号処理部6は、ビート信号を信号処理して目標物との距
離及び相対速度を演算にて求めるものである。
信変調信号が目標物で反射した反射波信号を受信するも
のである。ミキサ5は、目標物からの反射波信号と電圧
制御発振器2からの送信変調信号の一部とをミキシング
することにより、ビート信号を検出するものである。信
号処理部6は、ビート信号を信号処理して目標物との距
離及び相対速度を演算にて求めるものである。
【0031】メモリ15は、1区間以上前に検出された
距離・速度を記憶するものである。予測部16は、メモ
リ15に記憶されている距離・速度から現在の区間にお
けるビート周波数の予測値を計算するものである。ま
た、判定部17は、周波数の異なる2つ以上検出された
ビート信号のうちどの信号が自車両11のFM−CWレ
ーダ装置により送信されてターゲット車両12で反射さ
れた信号によるビート信号であるかを判定するものであ
る。
距離・速度を記憶するものである。予測部16は、メモ
リ15に記憶されている距離・速度から現在の区間にお
けるビート周波数の予測値を計算するものである。ま
た、判定部17は、周波数の異なる2つ以上検出された
ビート信号のうちどの信号が自車両11のFM−CWレ
ーダ装置により送信されてターゲット車両12で反射さ
れた信号によるビート信号であるかを判定するものであ
る。
【0032】以上のような構成により、FM−CWレー
ダ装置では、可変変調信号発生器18が1サイクル内で
FM−CWレーダ装置固有の電圧変化範囲を持つ三角波
を発生し、この変調用信号で変調されたFM−CWレー
ダ装置固有の周波数変化範囲を持つ送信変調信号が送信
アンテナ3から送信される。当該FM−CWレーダ装置
における周波数変化範囲と他のFM−CWレーダ装置に
おける周波数変化範囲とが異なる区間では、他のFM−
CWレーダ装置の送信変調信号に由来するビート信号の
周波数が、例えば数MHzのように高くなり、信号処理
部6において信号処理可能な周波数の上限値を(信号処
理上限周波数)を超えるため、信号処理部6において信
号処理されなくなる。この場合、検出したビート信号が
当該FM−CWレーダ装置の送信変調信号の反射信号に
由来するビート信号であると判定することができる。
ダ装置では、可変変調信号発生器18が1サイクル内で
FM−CWレーダ装置固有の電圧変化範囲を持つ三角波
を発生し、この変調用信号で変調されたFM−CWレー
ダ装置固有の周波数変化範囲を持つ送信変調信号が送信
アンテナ3から送信される。当該FM−CWレーダ装置
における周波数変化範囲と他のFM−CWレーダ装置に
おける周波数変化範囲とが異なる区間では、他のFM−
CWレーダ装置の送信変調信号に由来するビート信号の
周波数が、例えば数MHzのように高くなり、信号処理
部6において信号処理可能な周波数の上限値を(信号処
理上限周波数)を超えるため、信号処理部6において信
号処理されなくなる。この場合、検出したビート信号が
当該FM−CWレーダ装置の送信変調信号の反射信号に
由来するビート信号であると判定することができる。
【0033】一方、予測部16では、現在の可変変調信
号発生器18が発生する三角波による現在の送信変調信
号の周波数変化範囲を計算に用い、1区間以上前の距離
・速度から現在のビート信号の周波数の予測値を演算す
る。この予測値と検出されたビート周波数とを比較する
ことにより、当該FM−CWレーダ装置の送信変調信号
の反射信号に由来するビート信号であるか否かを確実に
判定部17にて判定する。
号発生器18が発生する三角波による現在の送信変調信
号の周波数変化範囲を計算に用い、1区間以上前の距離
・速度から現在のビート信号の周波数の予測値を演算す
る。この予測値と検出されたビート周波数とを比較する
ことにより、当該FM−CWレーダ装置の送信変調信号
の反射信号に由来するビート信号であるか否かを確実に
判定部17にて判定する。
【0034】次に、本発明のFM−CWレーダ装置の動
作を説明する。
作を説明する。
【0035】図7のように、FM−CWレーダ装置を備
えた自車両11と、目標物である同一車線のターゲット
車両12と、FM−CWレーダ装置を備えた隣車線の他
車両13とが存在する場合に、本発明では図2のような
信号が得られる。
えた自車両11と、目標物である同一車線のターゲット
車両12と、FM−CWレーダ装置を備えた隣車線の他
車両13とが存在する場合に、本発明では図2のような
信号が得られる。
【0036】図2(a)は、自車両11及び他車両13
それぞれのFM−CWレーダ装置の送信信号を示してい
る(説明を簡単にするため、時間のずれはないものとす
る)。図示のように、ここでは周期T1区間から周期T
5区間を1サイクルとしている。2つの送信信号は、周
期T1区間と周期T4区間とにおいて、周波数変化範
囲、即ち周波数変調幅及び中心波長が異なっている。
それぞれのFM−CWレーダ装置の送信信号を示してい
る(説明を簡単にするため、時間のずれはないものとす
る)。図示のように、ここでは周期T1区間から周期T
5区間を1サイクルとしている。2つの送信信号は、周
期T1区間と周期T4区間とにおいて、周波数変化範
囲、即ち周波数変調幅及び中心波長が異なっている。
【0037】図2(b)は、自車両11のFM−CWレ
ーダ装置のミキサ5から出力されるビート信号を示して
いる。実線は、自車両11のFM−CWレーダ装置が送
信してターゲット車両12で反射した信号によるビート
信号であり、破線は、他車両13のFM−CWレーダ装
置が送信してターゲット車両12で反射した信号による
ビート信号である。また、一点鎖線は、FM−CWレー
ダ装置の信号処理部6において信号処理可能な周波数の
上限値(信号処理上限周波数)である。なお、ここで
は、説明を簡単にするため、ターゲット車両12の相対
速度は0としている。
ーダ装置のミキサ5から出力されるビート信号を示して
いる。実線は、自車両11のFM−CWレーダ装置が送
信してターゲット車両12で反射した信号によるビート
信号であり、破線は、他車両13のFM−CWレーダ装
置が送信してターゲット車両12で反射した信号による
ビート信号である。また、一点鎖線は、FM−CWレー
ダ装置の信号処理部6において信号処理可能な周波数の
上限値(信号処理上限周波数)である。なお、ここで
は、説明を簡単にするため、ターゲット車両12の相対
速度は0としている。
【0038】まず、周期T1区間において、他車両13
のFM−CWレーダ装置が送信する信号は、周波数変化
範囲が自車両11の送信信号のものと異なるため、この
信号がターゲット車両12で反射して自車両11のFM
−CWレーダ装置に受信されると、自車両11の送信信
号とのビート信号は、信号処理上限周波数より高い周波
数となる。従って、信号処理部6において信号処理され
ない。一方、自車両11のFM−CWレーダ装置が送信
してターゲット車両12で反射した信号によるビート信
号は信号処理され、ターゲット車両12の距離・速度が
得られる。
のFM−CWレーダ装置が送信する信号は、周波数変化
範囲が自車両11の送信信号のものと異なるため、この
信号がターゲット車両12で反射して自車両11のFM
−CWレーダ装置に受信されると、自車両11の送信信
号とのビート信号は、信号処理上限周波数より高い周波
数となる。従って、信号処理部6において信号処理され
ない。一方、自車両11のFM−CWレーダ装置が送信
してターゲット車両12で反射した信号によるビート信
号は信号処理され、ターゲット車両12の距離・速度が
得られる。
【0039】次に、周期T2区間では、自車両11及び
他車両13のFM−CWレーダ装置の送信信号の周波数
変化範囲が互いに等しく複数のビート信号が信号処理可
能であるが、周期T2区間において可変変調信号発生器
18で発生する電圧は既知であるから、1つ前の区間で
ある周期T1区間で検出した距離・速度をもとに、予測
部16で周期T2区間におけるビート周波数の予測値を
計算する。判定部17では、予測値と検出されたビート
周波数とを比較することにより、どのビート信号が自車
両11のFM−CWレーダ装置の送信信号に由来するも
のかを判定する。例えば、図2(a)において自車両1
1のFM−CWレーダ装置の送信信号の周波数変調幅が
周期T2区間では周期T1区間の半分であるとすると、
自車両11のFM−CWレーダ装置の送信信号に由来す
るビート信号の周波数も、周期T2区間では周期T1区
間のほぼ半分と予測できる。
他車両13のFM−CWレーダ装置の送信信号の周波数
変化範囲が互いに等しく複数のビート信号が信号処理可
能であるが、周期T2区間において可変変調信号発生器
18で発生する電圧は既知であるから、1つ前の区間で
ある周期T1区間で検出した距離・速度をもとに、予測
部16で周期T2区間におけるビート周波数の予測値を
計算する。判定部17では、予測値と検出されたビート
周波数とを比較することにより、どのビート信号が自車
両11のFM−CWレーダ装置の送信信号に由来するも
のかを判定する。例えば、図2(a)において自車両1
1のFM−CWレーダ装置の送信信号の周波数変調幅が
周期T2区間では周期T1区間の半分であるとすると、
自車両11のFM−CWレーダ装置の送信信号に由来す
るビート信号の周波数も、周期T2区間では周期T1区
間のほぼ半分と予測できる。
【0040】周期T3区間、周期T4区間、周期T5区
間においても、同様に1つ以上前の区間で検出した距離
・速度から各区間におけるビート周波数の予測値を演算
し、予測値と検出したビート周波数とを比較することに
より、他車両13のFM−CWレーダ装置による混信の
影響を受けることなく、確実にターゲット車両12の距
離・速度を検出することができる。
間においても、同様に1つ以上前の区間で検出した距離
・速度から各区間におけるビート周波数の予測値を演算
し、予測値と検出したビート周波数とを比較することに
より、他車両13のFM−CWレーダ装置による混信の
影響を受けることなく、確実にターゲット車両12の距
離・速度を検出することができる。
【0041】本発明のFM−CWレーダ装置では、ター
ゲット車両12が複数ある場合にもビート周波数の予測
を行うことでターゲット車両12を区別することがで
き、従来のように複雑な信号処理を必要としない。
ゲット車両12が複数ある場合にもビート周波数の予測
を行うことでターゲット車両12を区別することがで
き、従来のように複雑な信号処理を必要としない。
【0042】また、従来のFM−CWレーダ装置では、
三角波変調のオンかオフかの2種類のパターンを示すコ
ードを組み合わせて固有のコード列を設定していたが、
本発明では周波数変化範囲を可変としたため、1区間
(1周期)分で多くの種類のパターンを示すコードが作
成可能となる。従って、コード列が短くても多くのFM
−CWレーダ装置に対して固有のコード列を割り当てる
ことができる。
三角波変調のオンかオフかの2種類のパターンを示すコ
ードを組み合わせて固有のコード列を設定していたが、
本発明では周波数変化範囲を可変としたため、1区間
(1周期)分で多くの種類のパターンを示すコードが作
成可能となる。従って、コード列が短くても多くのFM
−CWレーダ装置に対して固有のコード列を割り当てる
ことができる。
【0043】また、本発明のFM−CWレーダ装置で
は、自車両11のFM−CWレーダ装置に由来する受信
信号と、他車両13のFM−CWレーダ装置に由来する
受信信号との間で周波数が大きく異なるため、予測値に
よる判定が確実になる。
は、自車両11のFM−CWレーダ装置に由来する受信
信号と、他車両13のFM−CWレーダ装置に由来する
受信信号との間で周波数が大きく異なるため、予測値に
よる判定が確実になる。
【0044】
【発明の効果】本発明は次の如き優れた効果を発揮す
る。
る。
【0045】(1)混信防止が容易になるため、目標物
の距離・速度の検出がリアルタイムで可能となり、車両
制御等に有効に利用することができる。
の距離・速度の検出がリアルタイムで可能となり、車両
制御等に有効に利用することができる。
【0046】(2)目標物が複数ある場合においても複
雑な信号処理を行うことなく目標物を区別することがで
きる。
雑な信号処理を行うことなく目標物を区別することがで
きる。
【図1】本発明の一実施形態を示すFM−CWレーダ装
置の構成図である。
置の構成図である。
【図2】本発明のFM−CWレーダ装置で得られる信号
の波形図である。
の波形図である。
【図3】従来のFM−CWレーダ装置の構成図である。
【図4】FM−CWレーダ装置の変調用信号及び送信変
調信号の波形図である。
調信号の波形図である。
【図5】従来のFM−CWレーダ装置の信号処理部の構
成図である。
成図である。
【図6】FM−CWレーダ装置で得られる信号の波形図
である。
である。
【図7】FM−CWレーダ装置を搭載した車両が複数存
在する交通状態を示す平面図である。
在する交通状態を示す平面図である。
【図8】従来の混信防止機能を備えたFM−CWレーダ
装置の構成図である。
装置の構成図である。
【図9】従来の混信防止機能を備えたFM−CWレーダ
装置で得られる信号の波形図である。
装置で得られる信号の波形図である。
2 電圧制御発振器 3 送信アンテナ 4 受信アンテナ 5 ミキサ 6 信号処理部 7 目標物 8 FFT処理部 9 ピーク抽出部 10 距離・速度演算部 15 メモリ 16 予測部 17 判定部 18 可変変調信号発生器
Claims (3)
- 【請求項1】 所定の周期で周波数変調された信号を送
信する送信系と、目標物で反射した信号を受信し、この
受信信号と前記送信信号とのビート信号を検出する受信
系と、このビート信号を処理して目標物の距離・速度を
検出する信号処理部とを備えたFM−CWレーダ装置に
おいて、前記周期毎に周波数変調の周波数変化範囲を可
変とし、複数の異なる周波数変化範囲を異なるコードで
表し、これらのコードを連続する複数の周期にわたり組
み合わせて該レーダ装置固有のコード列を予め設定して
おき、このコード列に従って前記周期毎の周波数変化範
囲を変化させることを特徴とするFM−CWレーダ装
置。 - 【請求項2】 前記送信信号とは異なるコードに基づく
受信信号と前記送信信号とのビート信号の周波数が前記
信号処理部で処理可能なビート信号の周波数の上限を超
えることを特徴とする請求項1記載のFM−CWレーダ
装置。 - 【請求項3】 1つ以上前の周期で検出したビート信号
により、現在の周期で検出されるビート信号を予測し、
この予測したビート信号と実際に検出されたビート信号
との比較により、この実際に検出されたビート信号を距
離・速度の検出に使用するか否かを判定することを特徴
とする請求項1又は2記載のFM−CWレーダ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11038866A JP2000241536A (ja) | 1999-02-17 | 1999-02-17 | Fm−cwレーダ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11038866A JP2000241536A (ja) | 1999-02-17 | 1999-02-17 | Fm−cwレーダ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000241536A true JP2000241536A (ja) | 2000-09-08 |
Family
ID=12537142
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11038866A Pending JP2000241536A (ja) | 1999-02-17 | 1999-02-17 | Fm−cwレーダ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000241536A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004144665A (ja) * | 2002-10-25 | 2004-05-20 | Denso Corp | 距離予測方法、及びレーダ装置 |
JP2004264284A (ja) * | 2002-09-10 | 2004-09-24 | Thales | Fskレーダーにおけるアンビギュイティでない距離を増大させる方法 |
JP2008533495A (ja) * | 2005-03-21 | 2008-08-21 | ローベルト ボッシュ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 複数の物体の距離及び相対速度の測定のための方法及び装置 |
CN109164423A (zh) * | 2018-10-12 | 2019-01-08 | 北京麦克沃根科技有限公司 | 一种电子干扰装置、无人机及其自卫防护方法及装置 |
-
1999
- 1999-02-17 JP JP11038866A patent/JP2000241536A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004264284A (ja) * | 2002-09-10 | 2004-09-24 | Thales | Fskレーダーにおけるアンビギュイティでない距離を増大させる方法 |
JP4506132B2 (ja) * | 2002-09-10 | 2010-07-21 | タレス | Fskレーダーにおけるアンビギュイティでない距離を増大させる方法 |
JP2004144665A (ja) * | 2002-10-25 | 2004-05-20 | Denso Corp | 距離予測方法、及びレーダ装置 |
JP2008533495A (ja) * | 2005-03-21 | 2008-08-21 | ローベルト ボッシュ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 複数の物体の距離及び相対速度の測定のための方法及び装置 |
CN109164423A (zh) * | 2018-10-12 | 2019-01-08 | 北京麦克沃根科技有限公司 | 一种电子干扰装置、无人机及其自卫防护方法及装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100886437B1 (ko) | Fm-cw 레이다 처리 장치 | |
EP1619519B1 (en) | FM-CW radar system | |
JP4698036B2 (ja) | Fm−cwレーダ装置 | |
JP2004163340A (ja) | 車載用レーダ装置 | |
JP2003270336A (ja) | 周波数変調連続波レーダを使用して多重オブジェクトを検出する方法及び装置 | |
JP2004340755A (ja) | 車両用レーダ装置 | |
JP2004004120A (ja) | Fmcwレーダ装置 | |
JP2009036514A (ja) | 車載用レーダ装置 | |
US20130268173A1 (en) | Object detecting device, object detecting method, object detecting program, and motion control system | |
JP3720662B2 (ja) | 車載用レーダ装置 | |
JP2000241536A (ja) | Fm−cwレーダ装置 | |
JP2010112879A (ja) | レーダ送受信機、及びレーダ装置 | |
JP5116746B2 (ja) | レーダ装置 | |
JP4330636B2 (ja) | Fm−cwレーダ装置 | |
JP2001033546A (ja) | 探知装置および方法 | |
JP2009198272A (ja) | レーダ装置 | |
JP4330634B2 (ja) | Fm−cwレーダ装置 | |
JP3911266B2 (ja) | レーダ装置、レーダ装置の目標測定方法、およびレーダ装置の目標測定プログラム | |
JP4330635B2 (ja) | Fm−cwレーダ装置 | |
JP4330633B2 (ja) | Fm−cwレーダ装置 | |
JP2002323557A (ja) | Fm−cwレーダ装置 |