JP2000127891A - 車両用乗員保護装置の点火制御方法 - Google Patents
車両用乗員保護装置の点火制御方法Info
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- JP2000127891A JP2000127891A JP10302897A JP30289798A JP2000127891A JP 2000127891 A JP2000127891 A JP 2000127891A JP 10302897 A JP10302897 A JP 10302897A JP 30289798 A JP30289798 A JP 30289798A JP 2000127891 A JP2000127891 A JP 2000127891A
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- Japan
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- vehicle
- occupant
- rollover
- collision
- airbag
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Abstract
(57)【要約】
【課題】本発明は、乗員の状況に応じて最適なタイミン
グでロールオーバ用乗員拘束装置を展開させる車両用乗
員保護装置の点火制御方法を提供することを目的とす
る。 【解決手段】本発明の点火制御方法では、車両のロール
オーバが単独で発生したと判断される場合は、そのロー
ル角θがしきい値S1以上になった時に頭部保護用エア
バッグ24、26を展開させる。一方、車両の前突又は
側突後にロールオーバが発生したと判断される場合は、
しきい値S1より小さなしきい値S2を適用し、車両の
ロール角θがしきい値S2以上になった時に、頭部保護
用エアバッグ24、26を展開させる。従って、前突又
は側突後には、頭部保護用エアバッグ24、26の展開
タイミングが車両のロールオーバが単独で発生した場合
よりも早められ、乗員の頭部が適切に保護される。
グでロールオーバ用乗員拘束装置を展開させる車両用乗
員保護装置の点火制御方法を提供することを目的とす
る。 【解決手段】本発明の点火制御方法では、車両のロール
オーバが単独で発生したと判断される場合は、そのロー
ル角θがしきい値S1以上になった時に頭部保護用エア
バッグ24、26を展開させる。一方、車両の前突又は
側突後にロールオーバが発生したと判断される場合は、
しきい値S1より小さなしきい値S2を適用し、車両の
ロール角θがしきい値S2以上になった時に、頭部保護
用エアバッグ24、26を展開させる。従って、前突又
は側突後には、頭部保護用エアバッグ24、26の展開
タイミングが車両のロールオーバが単独で発生した場合
よりも早められ、乗員の頭部が適切に保護される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用乗員保護装
置の点火制御方法に関し、特に、車両のロールオーバ発
生時に、該車両内における乗員の状況に応じたロールオ
ーバ用乗員拘束装置の点火制御を行なう点火制御方法に
関する。
置の点火制御方法に関し、特に、車両のロールオーバ発
生時に、該車両内における乗員の状況に応じたロールオ
ーバ用乗員拘束装置の点火制御を行なう点火制御方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】車両用乗員保護装置の一種であるエアバ
ッグには、車両の前面衝突(以下、前突と称す)時に展
開される前突用エアバッグや車両の側面衝突(以下、側
突と称す)時に展開される側突用エアバッグ、更に、車
両の横転(ロールオーバ)時に展開されるロールオーバ
用エアバッグ等がある。
ッグには、車両の前面衝突(以下、前突と称す)時に展
開される前突用エアバッグや車両の側面衝突(以下、側
突と称す)時に展開される側突用エアバッグ、更に、車
両の横転(ロールオーバ)時に展開されるロールオーバ
用エアバッグ等がある。
【0003】一般に、ロールオーバ用エアバッグは、車
両内に独立して設けられたロールオーバ検知用センサが
所定値以上のロール角速度(ロールレート)又はロール
角を検知した時に展開される。例えば、特開平9−24
0399号公報には、車両のロールレートを検出するロ
ール角速度センサを備えた車両用乗員姿勢補助装置が開
示されている。この乗員姿勢補助装置によれば、ロール
角速度センサが検出したロールレートに基づき車両のロ
ール角が算出される。そして、検出されたロールレート
とロール角が予め設定された固定値を超える場合に、車
両にロールオーバが発生したと判断され、ロールオーバ
用エアバッグが展開される。
両内に独立して設けられたロールオーバ検知用センサが
所定値以上のロール角速度(ロールレート)又はロール
角を検知した時に展開される。例えば、特開平9−24
0399号公報には、車両のロールレートを検出するロ
ール角速度センサを備えた車両用乗員姿勢補助装置が開
示されている。この乗員姿勢補助装置によれば、ロール
角速度センサが検出したロールレートに基づき車両のロ
ール角が算出される。そして、検出されたロールレート
とロール角が予め設定された固定値を超える場合に、車
両にロールオーバが発生したと判断され、ロールオーバ
用エアバッグが展開される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、通常、車両の
ロールオーバは、単独で発生することは少なく、前突や
側突の直後に発生する場合が多い。具体的には、例え
ば、車高の高い車両と車高の低い車両がオフセット前突
して、車高の高い車両が車高の低い車両に乗り上げた後
にロールオーバしたり、車高の高い車両が車高の低い車
両に側突された後にロールオーバする場合等がある。
ロールオーバは、単独で発生することは少なく、前突や
側突の直後に発生する場合が多い。具体的には、例え
ば、車高の高い車両と車高の低い車両がオフセット前突
して、車高の高い車両が車高の低い車両に乗り上げた後
にロールオーバしたり、車高の高い車両が車高の低い車
両に側突された後にロールオーバする場合等がある。
【0005】このような場合、ロールオーバ発生前の前
突又は側突時の衝撃によって乗員が車両内で移動してし
まう。従って、車両のロールオーバ発生に伴い増加する
ロールレート又はロール角が、予め設定した固定値を超
えてからロールオーバ用のエアバッグが展開されても、
乗員の適切な保護が図れない場合がある。特に、乗員が
シートベルトを着用していない場合は、ロールオーバ発
生前の前突又は側突時における乗員の移動量が大きいた
め、その後のロールオーバ時に、より早いタイミングで
ロールオーバ用のエアバッグを展開させる必要がある。
突又は側突時の衝撃によって乗員が車両内で移動してし
まう。従って、車両のロールオーバ発生に伴い増加する
ロールレート又はロール角が、予め設定した固定値を超
えてからロールオーバ用のエアバッグが展開されても、
乗員の適切な保護が図れない場合がある。特に、乗員が
シートベルトを着用していない場合は、ロールオーバ発
生前の前突又は側突時における乗員の移動量が大きいた
め、その後のロールオーバ時に、より早いタイミングで
ロールオーバ用のエアバッグを展開させる必要がある。
【0006】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、乗員の状況に応じて最適なタイミングでロール
オーバ用乗員拘束装置を展開させる車両用乗員保護装置
の点火制御方法を提供することを目的とする。
であり、乗員の状況に応じて最適なタイミングでロール
オーバ用乗員拘束装置を展開させる車両用乗員保護装置
の点火制御方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、請求項1
に記載する如く、車両のロール角及びロール角速度の少
なくとも一方が所定のしきい値を超えた場合に、ロール
オーバ用乗員拘束装置を作動させる車両用乗員保護装置
の点火制御方法であって、車両の前突又は側突の発生の
有無を判別する衝突判別ステップと、車両の前突又は側
突があった場合は、車両の前突又は側突がなかった場合
に比して、前記所定のしきい値を小さな値に設定するし
きい値設定ステップとを備えることを特徴とする点火制
御方法により達成される。
に記載する如く、車両のロール角及びロール角速度の少
なくとも一方が所定のしきい値を超えた場合に、ロール
オーバ用乗員拘束装置を作動させる車両用乗員保護装置
の点火制御方法であって、車両の前突又は側突の発生の
有無を判別する衝突判別ステップと、車両の前突又は側
突があった場合は、車両の前突又は側突がなかった場合
に比して、前記所定のしきい値を小さな値に設定するし
きい値設定ステップとを備えることを特徴とする点火制
御方法により達成される。
【0008】このような点火制御方法では、車両の前突
又は側突の直後にロールオーバが発生した場合、ロール
角とロール角速度の少なくとも一方と比較されるしきい
値は、車両の前突又は側突がなかった場合に比して小さ
な値に設定される。このため、車両の前突又は側突後の
ロールオーバ発生時には、ロールオーバが単独で発生し
た場合よりも早いタイミングでロールオーバ用乗員拘束
装置が作動する。
又は側突の直後にロールオーバが発生した場合、ロール
角とロール角速度の少なくとも一方と比較されるしきい
値は、車両の前突又は側突がなかった場合に比して小さ
な値に設定される。このため、車両の前突又は側突後の
ロールオーバ発生時には、ロールオーバが単独で発生し
た場合よりも早いタイミングでロールオーバ用乗員拘束
装置が作動する。
【0009】また、上記の目的は、請求項2に記載する
如く、車両のロール角及びロール角速度の少なくとも一
方が所定のしきい値を超えた場合に、ロールオーバ用乗
員拘束装置を作動させる車両用乗員保護装置の点火制御
方法であって、車両内での乗員の移動量を推定する移動
量推定ステップと、該推定された移動量に応じて前記所
定のしきい値を変更するしきい値変更ステップとを備え
ることを特徴とする点火制御方法により達成される。
如く、車両のロール角及びロール角速度の少なくとも一
方が所定のしきい値を超えた場合に、ロールオーバ用乗
員拘束装置を作動させる車両用乗員保護装置の点火制御
方法であって、車両内での乗員の移動量を推定する移動
量推定ステップと、該推定された移動量に応じて前記所
定のしきい値を変更するしきい値変更ステップとを備え
ることを特徴とする点火制御方法により達成される。
【0010】このような点火制御方法では、車両の衝突
等に伴う乗員の移動量に応じてしきい値が変更される。
従って、車両のロールオーバ発生時に、乗員の移動量に
応じた適切なタイミングでロールオーバ用乗員拘束装置
を作動させることができる。また、上記の目的は、請求
項3に記載する如く、請求項1又は2記載の車両用乗員
保護装置の点火制御方法において、乗員がシートベルト
を着用しているか否かを判別する着用判別ステップと、
乗員がシートベルトを着用していない場合は、乗員がシ
ートベルトを着用している場合に比して、前記所定のし
きい値を小さな値に設定するしきい値設定ステップとを
備えることを特徴とする点火制御方法により達成され
る。
等に伴う乗員の移動量に応じてしきい値が変更される。
従って、車両のロールオーバ発生時に、乗員の移動量に
応じた適切なタイミングでロールオーバ用乗員拘束装置
を作動させることができる。また、上記の目的は、請求
項3に記載する如く、請求項1又は2記載の車両用乗員
保護装置の点火制御方法において、乗員がシートベルト
を着用しているか否かを判別する着用判別ステップと、
乗員がシートベルトを着用していない場合は、乗員がシ
ートベルトを着用している場合に比して、前記所定のし
きい値を小さな値に設定するしきい値設定ステップとを
備えることを特徴とする点火制御方法により達成され
る。
【0011】乗員がシートベルトを未着用である場合、
車両の衝突等が発生した時の乗員の移動量は、乗員がシ
ートベルトを着用している時よりも大きくなる。そこ
で、本発明の点火制御方法では、乗員がシートベルトを
未着用である場合は、乗員がシートベルトを着用してい
る場合に比して、しきい値を小さな値に設定する。この
ため、乗員がシートベルトを未着用である場合でも、よ
り早く適切なタイミングでロールオーバ用乗員拘束装置
を作動させることができる。
車両の衝突等が発生した時の乗員の移動量は、乗員がシ
ートベルトを着用している時よりも大きくなる。そこ
で、本発明の点火制御方法では、乗員がシートベルトを
未着用である場合は、乗員がシートベルトを着用してい
る場合に比して、しきい値を小さな値に設定する。この
ため、乗員がシートベルトを未着用である場合でも、よ
り早く適切なタイミングでロールオーバ用乗員拘束装置
を作動させることができる。
【0012】また、上記の目的は、請求項4に記載する
如く、請求項1又は2記載の車両用乗員保護装置の点火
制御方法において、助手席に乗員が存在するか否かを判
別する乗員判別ステップと、助手席に乗員が存在する場
合は、助手席に乗員が存在しない場合に比して、助手席
側のロールオーバ用乗員拘束装置に対する前記所定のし
きい値を小さな値に設定するしきい値設定ステップとを
備えることを特徴とする点火制御方法により達成され
る。
如く、請求項1又は2記載の車両用乗員保護装置の点火
制御方法において、助手席に乗員が存在するか否かを判
別する乗員判別ステップと、助手席に乗員が存在する場
合は、助手席に乗員が存在しない場合に比して、助手席
側のロールオーバ用乗員拘束装置に対する前記所定のし
きい値を小さな値に設定するしきい値設定ステップとを
備えることを特徴とする点火制御方法により達成され
る。
【0013】このような点火制御方法では、助手席に乗
員が存在する場合、しきい値は、助手席に乗員が存在し
ない場合に比して小さな値に設定される。従って、助手
席に乗員が存在する場合には、助手席に乗員が存在しな
い場合よりも、車両のロールオーバ発生時により早いタ
イミングで助手席側のロールオーバ用乗員拘束装置が作
動する。
員が存在する場合、しきい値は、助手席に乗員が存在し
ない場合に比して小さな値に設定される。従って、助手
席に乗員が存在する場合には、助手席に乗員が存在しな
い場合よりも、車両のロールオーバ発生時により早いタ
イミングで助手席側のロールオーバ用乗員拘束装置が作
動する。
【0014】
【発明の実施の形態】先ず、本発明の一実施例である車
両用乗員保護装置の点火制御方法を実現する点火制御シ
ステム及び点火制御により制御される乗員保護装置の構
成について説明する。図1は、点火制御システム及び乗
員保護装置の車内配置図である。
両用乗員保護装置の点火制御方法を実現する点火制御シ
ステム及び点火制御により制御される乗員保護装置の構
成について説明する。図1は、点火制御システム及び乗
員保護装置の車内配置図である。
【0015】図1に示すように、乗員保護装置は、運転
席及び助手席の前側にそれぞれ配置された前突用エアバ
ッグ12、14、車両衝突時に運転席及び助手席のシー
トベルトに張力を付与するプリテンショナー16、1
8、運転席及び助手席の側面に配置された側突用エアバ
ッグ20、22、及び、運転席側及び助手席側のフロン
トピラーからルーフサイドレールにわたって配置された
頭部保護用エアバッグ24、26等から構成される。
席及び助手席の前側にそれぞれ配置された前突用エアバ
ッグ12、14、車両衝突時に運転席及び助手席のシー
トベルトに張力を付与するプリテンショナー16、1
8、運転席及び助手席の側面に配置された側突用エアバ
ッグ20、22、及び、運転席側及び助手席側のフロン
トピラーからルーフサイドレールにわたって配置された
頭部保護用エアバッグ24、26等から構成される。
【0016】また、点火制御システムは、エアバッグ制
御装置28を備えている。このエアバッグ制御装置28
の本体部分は、フロントフロアセンタートンネル内部に
収納されている。また、エアバッグ制御装置28は、ロ
ールオーバ用センサ30、側突用センサ32、34、前
突用センサ36、38、シートベルト着用センサ40、
42、及び、助手席用の着座センサ44、及び、カット
オフスイッチ46等を備えている。
御装置28を備えている。このエアバッグ制御装置28
の本体部分は、フロントフロアセンタートンネル内部に
収納されている。また、エアバッグ制御装置28は、ロ
ールオーバ用センサ30、側突用センサ32、34、前
突用センサ36、38、シートベルト着用センサ40、
42、及び、助手席用の着座センサ44、及び、カット
オフスイッチ46等を備えている。
【0017】ロールオーバ用センサ30は、エアバッグ
制御装置28本体の近傍に配置され、車両に生じたロー
ルオーバ及びその方向(右回りか左回りか)を検知す
る。側突用センサ32、34は、それぞれ、プリテンシ
ョナー16、18の後部近傍に配置され、車両に発生し
た横方向の加速度により車両の側突を検知する。前突用
センサ36、38は、エンジンルーム内に配置され、車
両に発生した前後方向の加速度により車両の前突を検知
する。
制御装置28本体の近傍に配置され、車両に生じたロー
ルオーバ及びその方向(右回りか左回りか)を検知す
る。側突用センサ32、34は、それぞれ、プリテンシ
ョナー16、18の後部近傍に配置され、車両に発生し
た横方向の加速度により車両の側突を検知する。前突用
センサ36、38は、エンジンルーム内に配置され、車
両に発生した前後方向の加速度により車両の前突を検知
する。
【0018】シートベルト着用センサ40、42は、そ
れぞれ図示しない運転席と助手席のシートベルトのバッ
クル内に配置され、各シートベルトが装着されたことを
検知する。また、着座センサ44は、助手席のシートク
ッション内に配置され、シートに対する荷重を検出する
ことにより、乗員の着座を検知する。カットオフスイッ
チ46は、運転席前のインストルメントパネル48に配
置され、前突用エアバッグ12、14、側突用エアバッ
グ20、22、及び、頭部保護用エアバッグ24、26
のうち、乗員により選択されたエアバッグを展開禁止状
態とする。
れぞれ図示しない運転席と助手席のシートベルトのバッ
クル内に配置され、各シートベルトが装着されたことを
検知する。また、着座センサ44は、助手席のシートク
ッション内に配置され、シートに対する荷重を検出する
ことにより、乗員の着座を検知する。カットオフスイッ
チ46は、運転席前のインストルメントパネル48に配
置され、前突用エアバッグ12、14、側突用エアバッ
グ20、22、及び、頭部保護用エアバッグ24、26
のうち、乗員により選択されたエアバッグを展開禁止状
態とする。
【0019】エアバッグ制御装置28は、詳しくは後述
するように、ロールオーバ用センサ30、側突用センサ
32、34、前突用センサ36、38、シートベルト着
用センサ40、42、着座センサ44、及び、カットオ
フスイッチ46等からの入力信号に基づき、対応するエ
アバッグを展開させ、かつ、プリテンショナー16、1
8を作動させる。
するように、ロールオーバ用センサ30、側突用センサ
32、34、前突用センサ36、38、シートベルト着
用センサ40、42、着座センサ44、及び、カットオ
フスイッチ46等からの入力信号に基づき、対応するエ
アバッグを展開させ、かつ、プリテンショナー16、1
8を作動させる。
【0020】図2は、運転席側の展開した側突用エアバ
ッグ20及び頭部保護用エアバッグ24の斜視図であ
る。頭部保護用エアバッグ24は、展開前は、フロント
ピラーからルーフサイドレールにわたった格納されてい
る。また、フロントピラーの下方には、車両の側突又は
ロールオーバ時に頭部保護用エアバッグ24を展開させ
るインフレータ50が内蔵されている。車両に側突又は
ロールオーバが生じた際に、インフレータ50からガス
が供給されることにより、頭部保護用エアバッグ24
は、車両側面の窓に沿って展開し、乗員の頭部と車両側
面との直接接触を防止する。なお、助手席側の頭部保護
用エアバッグ26についても運転席側と同様の構成にな
っている。
ッグ20及び頭部保護用エアバッグ24の斜視図であ
る。頭部保護用エアバッグ24は、展開前は、フロント
ピラーからルーフサイドレールにわたった格納されてい
る。また、フロントピラーの下方には、車両の側突又は
ロールオーバ時に頭部保護用エアバッグ24を展開させ
るインフレータ50が内蔵されている。車両に側突又は
ロールオーバが生じた際に、インフレータ50からガス
が供給されることにより、頭部保護用エアバッグ24
は、車両側面の窓に沿って展開し、乗員の頭部と車両側
面との直接接触を防止する。なお、助手席側の頭部保護
用エアバッグ26についても運転席側と同様の構成にな
っている。
【0021】図3は、点火制御システムが備えるエアバ
ッグ制御装置28の回路構成図である。図3に示すよう
に、エアバッグ制御装置28は、上述のロールオーバ用
センサ30、側突用センサ32、34、前突用センサ3
6、38、シートベルト着用センサ40、42、及び、
着座センサ44の他、その本体内部に電源端子54、バ
ックアップコンデンサ56、前突セーフィングセンサ5
8、右側突セーフィングセンサ60、左側突セーフィン
グセンサ62、ロールオーバセーフィングセンサ64、
前後Gセンサ66、左右Gセンサ68、CPU70、及
び、点火回路100等を有する。
ッグ制御装置28の回路構成図である。図3に示すよう
に、エアバッグ制御装置28は、上述のロールオーバ用
センサ30、側突用センサ32、34、前突用センサ3
6、38、シートベルト着用センサ40、42、及び、
着座センサ44の他、その本体内部に電源端子54、バ
ックアップコンデンサ56、前突セーフィングセンサ5
8、右側突セーフィングセンサ60、左側突セーフィン
グセンサ62、ロールオーバセーフィングセンサ64、
前後Gセンサ66、左右Gセンサ68、CPU70、及
び、点火回路100等を有する。
【0022】エアバッグ装置28には、電源端子54を
介して接続された電源回路52から所定の電源電圧が与
えられる。また、電源端子54には、バックアップコン
デンサ56が接続されている。バックアップコンデンサ
56は、エアバッグ制御装置28がプリテンショナー及
びエアバッグからなる乗員保護装置を作動させるための
電力を供給する。
介して接続された電源回路52から所定の電源電圧が与
えられる。また、電源端子54には、バックアップコン
デンサ56が接続されている。バックアップコンデンサ
56は、エアバッグ制御装置28がプリテンショナー及
びエアバッグからなる乗員保護装置を作動させるための
電力を供給する。
【0023】電源端子54には、更に、前突セーフィン
グセンサ58、右側突セーフィングセンサ60、左側突
セーフィングセンサ62、及び、ロールオーバセーフィ
ングセンサ64が接続されている。前突セーフィングセ
ンサ58、右側突セーフィングセンサ60、左側突セー
フィングセンサ62及びロールオーバセーフィングセン
サ64は、それぞれ常開型の機械式センサである。前突
セーフィングセンサ58は、車両の前後方向に所定値を
超える加速度が生じた場合に閉状態となり、右側突セー
フィングセンサ60及び左側突セーフィングセンサ62
は、それぞれ所定値を超える車両横方向の加速度が生じ
た場合に閉状態となり、ロールオーバセーフィングセン
サ64は、車両に所定値を超えるロール角速度が生じた
場合に閉状態となる。前突セーフィングセンサ58、右
側突セーフィングセンサ60、左側突セーフィングセン
サ62及びロールオーバセーフィングセンサ64は、点
火回路100に接続されている。
グセンサ58、右側突セーフィングセンサ60、左側突
セーフィングセンサ62、及び、ロールオーバセーフィ
ングセンサ64が接続されている。前突セーフィングセ
ンサ58、右側突セーフィングセンサ60、左側突セー
フィングセンサ62及びロールオーバセーフィングセン
サ64は、それぞれ常開型の機械式センサである。前突
セーフィングセンサ58は、車両の前後方向に所定値を
超える加速度が生じた場合に閉状態となり、右側突セー
フィングセンサ60及び左側突セーフィングセンサ62
は、それぞれ所定値を超える車両横方向の加速度が生じ
た場合に閉状態となり、ロールオーバセーフィングセン
サ64は、車両に所定値を超えるロール角速度が生じた
場合に閉状態となる。前突セーフィングセンサ58、右
側突セーフィングセンサ60、左側突セーフィングセン
サ62及びロールオーバセーフィングセンサ64は、点
火回路100に接続されている。
【0024】前後Gセンサ66は、車両に発生した前後
方向の加速度を検出し、左右Gセンサ68は、車両に発
生した横方向の加速度を検出する。前後Gセンサ66、
左右Gセンサ68による検出信号はCPU70に与えら
れる。また、CPU70には、エアバッグ制御装置28
の本体外に配置されたロールオーバ用センサ30、側突
用センサ32、34、前突用センサ36、38、シート
ベルト着用センサ40、42、及び、着座センサ44か
らの検出信号も与えられる。そして、CPU70は、詳
しくは後述するように、各センサから与えられた検出信
号に基づき、点火回路100内の対応するスイッチング
素子をオン状態とする。
方向の加速度を検出し、左右Gセンサ68は、車両に発
生した横方向の加速度を検出する。前後Gセンサ66、
左右Gセンサ68による検出信号はCPU70に与えら
れる。また、CPU70には、エアバッグ制御装置28
の本体外に配置されたロールオーバ用センサ30、側突
用センサ32、34、前突用センサ36、38、シート
ベルト着用センサ40、42、及び、着座センサ44か
らの検出信号も与えられる。そして、CPU70は、詳
しくは後述するように、各センサから与えられた検出信
号に基づき、点火回路100内の対応するスイッチング
素子をオン状態とする。
【0025】図4は、点火回路100の回路構成図であ
る。図4に示すように、前突セーフィングセンサ58に
は、ダイオード102を介してスイッチング素子10
6、108が接続されている。ダイオード102は、前
突セーフィングセンサ58側からスイッチング素子10
6、108側へ向かう電流のみを許容する。スイッチン
グ素子106、108には、それぞれスクイブ110、
112が接続されている。スクイブ110、112は、
点火されることにより、それぞれ、運転席側の前突用エ
アバッグ12、助手席側の前突用エアバッグ14を展開
させる。スクイブ110、112は、それぞれ、スイッ
チング素子114、116を介してアースラインに接続
されている。
る。図4に示すように、前突セーフィングセンサ58に
は、ダイオード102を介してスイッチング素子10
6、108が接続されている。ダイオード102は、前
突セーフィングセンサ58側からスイッチング素子10
6、108側へ向かう電流のみを許容する。スイッチン
グ素子106、108には、それぞれスクイブ110、
112が接続されている。スクイブ110、112は、
点火されることにより、それぞれ、運転席側の前突用エ
アバッグ12、助手席側の前突用エアバッグ14を展開
させる。スクイブ110、112は、それぞれ、スイッ
チング素子114、116を介してアースラインに接続
されている。
【0026】前突セーフィングセンサ58には、また、
ダイオード118を介してスイッチング素子120、1
22が接続されている。ダイオード118は、前突セー
フィングセンサ58側からスイッチング素子120、1
22側へ向かう電流のみを許容する。スイッチング素子
120、122には、それぞれ、スクイブ124、12
6が接続されている。スクイブ124、126は、点火
されることにより、それぞれ、運転席側のプリテンショ
ナー16、助手席側のプリテンショナー18を作動させ
る。スクイブ124、126は、それぞれ、スイッチン
グ素子128、130を介してアースラインに接続され
ている。
ダイオード118を介してスイッチング素子120、1
22が接続されている。ダイオード118は、前突セー
フィングセンサ58側からスイッチング素子120、1
22側へ向かう電流のみを許容する。スイッチング素子
120、122には、それぞれ、スクイブ124、12
6が接続されている。スクイブ124、126は、点火
されることにより、それぞれ、運転席側のプリテンショ
ナー16、助手席側のプリテンショナー18を作動させ
る。スクイブ124、126は、それぞれ、スイッチン
グ素子128、130を介してアースラインに接続され
ている。
【0027】上記の構成によれば、前突セーフィングセ
ンサ58が閉状態である状況下で、スイッチング素子1
06及び114がオン状態となることによりスクイブ1
10が点火され、スイッチング素子108及び116が
オン状態となることによりスクイブ112が点火され、
スイッチング素子120及び128がオン状態となるこ
とによりスクイブ124が点火され、スイッチング素子
122及び130がオン状態となることによりスクイブ
126が点火される。
ンサ58が閉状態である状況下で、スイッチング素子1
06及び114がオン状態となることによりスクイブ1
10が点火され、スイッチング素子108及び116が
オン状態となることによりスクイブ112が点火され、
スイッチング素子120及び128がオン状態となるこ
とによりスクイブ124が点火され、スイッチング素子
122及び130がオン状態となることによりスクイブ
126が点火される。
【0028】右側突セーフィングセンサ60には、ダイ
オード132を介してスイッチング素子134が接続さ
れ、ダイオード136を介してスイッチング素子138
が接続されている。ダイオード132は、右側突セーフ
ィングセンサ60側からスイッチング素子134側へ向
かう電流のみを許容し、ダイオード136は、右側突セ
ーフィングセンサ60側からスイッチング素子138側
へ向かう電流のみを許容する。スイッチング素子13
4、138は、それぞれ、スクイブ140、142に接
続されている。スクイブ140は、点火されることによ
り、運転席側の側突用エアバッグ20を展開させる。ま
た、スクイブ142は、点火されることにより、運転席
側の頭部保護用エアバッグ24を展開させる。スクイブ
140、142は、それぞれ、スイッチング素子14
4、146を介してアースラインに接続されている。
オード132を介してスイッチング素子134が接続さ
れ、ダイオード136を介してスイッチング素子138
が接続されている。ダイオード132は、右側突セーフ
ィングセンサ60側からスイッチング素子134側へ向
かう電流のみを許容し、ダイオード136は、右側突セ
ーフィングセンサ60側からスイッチング素子138側
へ向かう電流のみを許容する。スイッチング素子13
4、138は、それぞれ、スクイブ140、142に接
続されている。スクイブ140は、点火されることによ
り、運転席側の側突用エアバッグ20を展開させる。ま
た、スクイブ142は、点火されることにより、運転席
側の頭部保護用エアバッグ24を展開させる。スクイブ
140、142は、それぞれ、スイッチング素子14
4、146を介してアースラインに接続されている。
【0029】右側突セーフィングセンサ60は、また、
ダイオード148を介して上記したダイオード118と
スイッチング素子120、122との接続部に接続され
ている。ダイオード148は、右側突セーフィングセン
サ60側からスイッチング素子120、122側へ向か
う電流のみを許容する。上記の構成によれば、右側突セ
ーフィングセンサ60が閉状態である状況下で、スイッ
チング素子134及び144がオン状態となることによ
りスクイブ140が点火され、スイッチング素子138
及び146がオン状態となることによりスクイブ142
が点火され、スイッチング素子120及び128がオン
状態となることによりスクイブ124が点火され、スイ
ッチング素子122及び130がオン状態となることに
よりスクイブ126が点火される。
ダイオード148を介して上記したダイオード118と
スイッチング素子120、122との接続部に接続され
ている。ダイオード148は、右側突セーフィングセン
サ60側からスイッチング素子120、122側へ向か
う電流のみを許容する。上記の構成によれば、右側突セ
ーフィングセンサ60が閉状態である状況下で、スイッ
チング素子134及び144がオン状態となることによ
りスクイブ140が点火され、スイッチング素子138
及び146がオン状態となることによりスクイブ142
が点火され、スイッチング素子120及び128がオン
状態となることによりスクイブ124が点火され、スイ
ッチング素子122及び130がオン状態となることに
よりスクイブ126が点火される。
【0030】左側突セーフィングセンサ62には、ダイ
オード150を介してスイッチング素子152が接続さ
れ、ダイオード154を介してスイッチング素子156
が接続されている。ダイオード150は、左側突セーフ
ィングセンサ62側からスイッチング素子152側へ向
かう電流のみを許容し、ダイオード154は、左側突セ
ーフィングセンサ62側からスイッチング素子156側
へ向かう電流のみを許容する。スイッチング素子15
2、156は、それぞれ、スクイブ158、160に接
続されている。スクイブ158は、点火されることによ
り、助手席側の側突用エアバッグ22を展開させる。ま
た、スクイブ160は、点火されることにより、助手席
側の頭部保護用エアバッグ26を展開させる。スクイブ
158、160は、それぞれ、スイッチング素子16
2、164を介してアースラインに接続されている。
オード150を介してスイッチング素子152が接続さ
れ、ダイオード154を介してスイッチング素子156
が接続されている。ダイオード150は、左側突セーフ
ィングセンサ62側からスイッチング素子152側へ向
かう電流のみを許容し、ダイオード154は、左側突セ
ーフィングセンサ62側からスイッチング素子156側
へ向かう電流のみを許容する。スイッチング素子15
2、156は、それぞれ、スクイブ158、160に接
続されている。スクイブ158は、点火されることによ
り、助手席側の側突用エアバッグ22を展開させる。ま
た、スクイブ160は、点火されることにより、助手席
側の頭部保護用エアバッグ26を展開させる。スクイブ
158、160は、それぞれ、スイッチング素子16
2、164を介してアースラインに接続されている。
【0031】左側突セーフィングセンサ62は、また、
ダイオード166を介して上記したダイオード118、
148とスイッチング素子120、122との接続部に
接続されている。ダイオード166は、左側突セーフィ
ングセンサ62側からスイッチング素子120、122
側へ向かう電流のみを許容する。上記の構成によれば、
左側突セーフィングセンサ62が閉状態である状況下
で、スイッチング素子152及び162がオン状態とな
ることによりスクイブ158が点火され、スイッチング
素子156及び164がオン状態となることによりスク
イブ160が点火され、スイッチング素子120及び1
28がオン状態となることによりスクイブ124が点火
され、スイッチング素子122及び130がオン状態と
なることによりスクイブ126が点火される。
ダイオード166を介して上記したダイオード118、
148とスイッチング素子120、122との接続部に
接続されている。ダイオード166は、左側突セーフィ
ングセンサ62側からスイッチング素子120、122
側へ向かう電流のみを許容する。上記の構成によれば、
左側突セーフィングセンサ62が閉状態である状況下
で、スイッチング素子152及び162がオン状態とな
ることによりスクイブ158が点火され、スイッチング
素子156及び164がオン状態となることによりスク
イブ160が点火され、スイッチング素子120及び1
28がオン状態となることによりスクイブ124が点火
され、スイッチング素子122及び130がオン状態と
なることによりスクイブ126が点火される。
【0032】ロールオーバセーフィングセンサ64は、
ダイオード168を介して上記したダイオード136と
スイッチング素子138との接続部に接続されている。
ダイオード168は、ロールオーバセーフィングセンサ
64側からスイッチング素子138側に向かう電流のみ
を許容する。ロールオーバセーフィングセンサ64は、
また、ダイオード170を介して上記したダイオード1
54とスイッチング素子156との接続部に接続されて
いる。ダイオード170は、ロールオーバセーフィング
センサ64側からスイッチング素子156側に向かう電
流のみを許容する。ロールオーバセーフィングセンサ6
4は、更に、ダイオード172を介して上記したダイオ
ード118、148、166とスイッチング素子12
0、122との接続部に接続されている。ダイオード1
72は、ロールオーバセーフィングセンサ64側からス
イッチング素子120、122側に向かう電流のみを許
容する。
ダイオード168を介して上記したダイオード136と
スイッチング素子138との接続部に接続されている。
ダイオード168は、ロールオーバセーフィングセンサ
64側からスイッチング素子138側に向かう電流のみ
を許容する。ロールオーバセーフィングセンサ64は、
また、ダイオード170を介して上記したダイオード1
54とスイッチング素子156との接続部に接続されて
いる。ダイオード170は、ロールオーバセーフィング
センサ64側からスイッチング素子156側に向かう電
流のみを許容する。ロールオーバセーフィングセンサ6
4は、更に、ダイオード172を介して上記したダイオ
ード118、148、166とスイッチング素子12
0、122との接続部に接続されている。ダイオード1
72は、ロールオーバセーフィングセンサ64側からス
イッチング素子120、122側に向かう電流のみを許
容する。
【0033】上記の構成によれば、ロールオーバセーフ
ィングセンサ64が閉状態である状況下で、スイッチン
グ素子138及び146がオン状態となることによりス
クイブ142が点火され、スイッチング素子156及び
164がオン状態となることによりスクイブ160が点
火され、スイッチング素子120及び128がオン状態
となることによりスクイブ124が点火され、スイッチ
ング素子122及び130がオン状態となることにより
スクイブ126が点火される。
ィングセンサ64が閉状態である状況下で、スイッチン
グ素子138及び146がオン状態となることによりス
クイブ142が点火され、スイッチング素子156及び
164がオン状態となることによりスクイブ160が点
火され、スイッチング素子120及び128がオン状態
となることによりスクイブ124が点火され、スイッチ
ング素子122及び130がオン状態となることにより
スクイブ126が点火される。
【0034】上記のように、点火回路100内にダイオ
ード102、118、132、136、148、15
0、154、166、168、170、172を設ける
ことにより、各スクイブの誤点火が防止される。例え
ば、ダイオード148、166、172により、前突セ
ーフィングセンサ58が閉状態、右側突セーフィングセ
ンサ60、左側突セーフィングセンサ62及びロールオ
ーバセーフィングセンサ64が開状態である状況下で、
電源電圧が前突セーフィングセンサ58を介してスクイ
ブ140、158、142、160側へ供給されること
が防止されている。従って、この状況下で電気的ノイズ
等によりスイッチング素子134、144、152、1
62、138、146、156、164の何れがオン状
態とされてもスクイブ140、158、142、160
は点火されない。このため、車両の前突発生時に、側突
用エアバッグ20、22及び頭部保護用エアバッグ2
4、26の不必要な展開が防止される。
ード102、118、132、136、148、15
0、154、166、168、170、172を設ける
ことにより、各スクイブの誤点火が防止される。例え
ば、ダイオード148、166、172により、前突セ
ーフィングセンサ58が閉状態、右側突セーフィングセ
ンサ60、左側突セーフィングセンサ62及びロールオ
ーバセーフィングセンサ64が開状態である状況下で、
電源電圧が前突セーフィングセンサ58を介してスクイ
ブ140、158、142、160側へ供給されること
が防止されている。従って、この状況下で電気的ノイズ
等によりスイッチング素子134、144、152、1
62、138、146、156、164の何れがオン状
態とされてもスクイブ140、158、142、160
は点火されない。このため、車両の前突発生時に、側突
用エアバッグ20、22及び頭部保護用エアバッグ2
4、26の不必要な展開が防止される。
【0035】図3で示したCPU70は、前突用センサ
36、38及び前後Gセンサ66から与えられる検出信
号に基づき、前突の発生の有無を検知する。そして、C
PU70は、車両の前突の発生を検知すると、スイッチ
ング素子106、114、108、116をオン状態と
することにより、スクイブ110、112の点火を図る
と共に、スイッチング素子120、128、122、1
30をオン状態とすることにより、スクイブ124、1
26の点火を図る。
36、38及び前後Gセンサ66から与えられる検出信
号に基づき、前突の発生の有無を検知する。そして、C
PU70は、車両の前突の発生を検知すると、スイッチ
ング素子106、114、108、116をオン状態と
することにより、スクイブ110、112の点火を図る
と共に、スイッチング素子120、128、122、1
30をオン状態とすることにより、スクイブ124、1
26の点火を図る。
【0036】前突セーフィングセンサ58は、CPU7
0が車両の前突の発生を検知する加速度よりも低いレベ
ルの加速度で閉状態となるように構成されている。従っ
て、CPU70が前突の発生を適正に検知した状況下で
は、前突セーフィングセンサ58は閉状態となってい
る。この場合、スイッチング素子106、114、10
8、116及びスイッチング素子120、128、12
2、130がオン状態とされることで、スクイブ11
0、112及びスクイブ124、126が点火され、前
突用エアバッグ12、14が展開すると共にプリテンシ
ョナー16、18が作動してシートベルトの弛み分を瞬
時に巻き取り、乗員の移動量を最小限に止める。
0が車両の前突の発生を検知する加速度よりも低いレベ
ルの加速度で閉状態となるように構成されている。従っ
て、CPU70が前突の発生を適正に検知した状況下で
は、前突セーフィングセンサ58は閉状態となってい
る。この場合、スイッチング素子106、114、10
8、116及びスイッチング素子120、128、12
2、130がオン状態とされることで、スクイブ11
0、112及びスクイブ124、126が点火され、前
突用エアバッグ12、14が展開すると共にプリテンシ
ョナー16、18が作動してシートベルトの弛み分を瞬
時に巻き取り、乗員の移動量を最小限に止める。
【0037】一方、例えば、電気的ノイズ等の影響で、
前突が生じていないにもかからわずCPU70が前突を
誤検知した場合には、前突セーフィングセンサ58は開
状態に保持されている。この場合、スイッチング素子1
06、114、108、116及びスイッチング素子1
20、128、122、130がオン状態とされても、
スクイブ110、112及びスクイブ124、126が
点火されることはない。
前突が生じていないにもかからわずCPU70が前突を
誤検知した場合には、前突セーフィングセンサ58は開
状態に保持されている。この場合、スイッチング素子1
06、114、108、116及びスイッチング素子1
20、128、122、130がオン状態とされても、
スクイブ110、112及びスクイブ124、126が
点火されることはない。
【0038】従って、上記のような構成によれば、前突
セーフィングセンサ58が閉状態となり、かつ、車両の
前突に対応するスイッチング素子がオン状態とされた場
合に限り、スクイブが点火されるため、電気的ノイズ等
に起因する頭部保護用エアバッグ24、26及びプリテ
ンショナー16、18の誤動作を防止することができ
る。
セーフィングセンサ58が閉状態となり、かつ、車両の
前突に対応するスイッチング素子がオン状態とされた場
合に限り、スクイブが点火されるため、電気的ノイズ等
に起因する頭部保護用エアバッグ24、26及びプリテ
ンショナー16、18の誤動作を防止することができ
る。
【0039】また、CPU70は、側突用センサ32、
34及び左右Gセンサ68から与えられる検出信号に基
づき、側突の発生の有無を検知する。そして、CPU7
0は、例えば、車両の右側での側突の発生を検知する
と、スイッチング素子134、144、138、146
をオン状態とすることにより、スクイブ140、142
の点火を図ると共に、スイッチング素子120、12
8、122、130をオン状態とすることにより、スク
イブ124、126の点火を図る。
34及び左右Gセンサ68から与えられる検出信号に基
づき、側突の発生の有無を検知する。そして、CPU7
0は、例えば、車両の右側での側突の発生を検知する
と、スイッチング素子134、144、138、146
をオン状態とすることにより、スクイブ140、142
の点火を図ると共に、スイッチング素子120、12
8、122、130をオン状態とすることにより、スク
イブ124、126の点火を図る。
【0040】側突セーフィングセンサ60は、CPU7
0が車両右側での側突の発生を検知する加速度よりも低
いレベルの加速度で閉状態となるように構成されてい
る。従って、CPU70が側突の発生を適正に検知した
状況下では、側突セーフィングセンサ60は閉状態とな
っている。この場合、スイッチング素子134、14
4、138、146及びスイッチング素子120、12
8、122、130がオン状態とされることで、スクイ
ブ140、142及びスクイブ124、126が点火さ
れ、運転席側の側突用エアバッグ20と頭部保護用エア
バッグ24が展開すると共にプリテンショナー16、1
8が作動する。
0が車両右側での側突の発生を検知する加速度よりも低
いレベルの加速度で閉状態となるように構成されてい
る。従って、CPU70が側突の発生を適正に検知した
状況下では、側突セーフィングセンサ60は閉状態とな
っている。この場合、スイッチング素子134、14
4、138、146及びスイッチング素子120、12
8、122、130がオン状態とされることで、スクイ
ブ140、142及びスクイブ124、126が点火さ
れ、運転席側の側突用エアバッグ20と頭部保護用エア
バッグ24が展開すると共にプリテンショナー16、1
8が作動する。
【0041】一方、例えば、電気的ノイズ等の影響で、
車両右側で側突が生じていないにもかからわずCPU7
0が側突を誤検知した場合には、側突セーフィングセン
サ60は開状態に保持されている。この場合、スイッチ
ング素子134、144、138、146及びスイッチ
ング素子120、128、122、130がオン状態と
されても、スクイブ140、142及びスクイブ12
4、126が点火されることはない。
車両右側で側突が生じていないにもかからわずCPU7
0が側突を誤検知した場合には、側突セーフィングセン
サ60は開状態に保持されている。この場合、スイッチ
ング素子134、144、138、146及びスイッチ
ング素子120、128、122、130がオン状態と
されても、スクイブ140、142及びスクイブ12
4、126が点火されることはない。
【0042】従って、上記のような構成によれば、側突
セーフィングセンサ60が閉状態となり、かつ、車両右
側の側突に対応するスイッチング素子がオン状態とされ
た場合に限り、スクイブが点火されるため、電気的ノイ
ズ等に起因する運転席側の側突用エアバッグ20、頭部
保護用エアバッグ24及びプリテンショナー16、18
の誤動作を防止することができる。
セーフィングセンサ60が閉状態となり、かつ、車両右
側の側突に対応するスイッチング素子がオン状態とされ
た場合に限り、スクイブが点火されるため、電気的ノイ
ズ等に起因する運転席側の側突用エアバッグ20、頭部
保護用エアバッグ24及びプリテンショナー16、18
の誤動作を防止することができる。
【0043】また、CPU70は、車両の左側での側突
の発生を検知した場合、スイッチング素子152、16
2、156、164をオン状態とすることにより、スク
イブ158、160を点火させて、助手席側の側突用エ
アバッグ22と頭部保護用エアバッグ26を展開させる
と共に、スイッチング素子120、128、122、1
30をオン状態とすることにより、スクイブ124、1
26を点火させて、プリテンショナー16、18を作動
させる。
の発生を検知した場合、スイッチング素子152、16
2、156、164をオン状態とすることにより、スク
イブ158、160を点火させて、助手席側の側突用エ
アバッグ22と頭部保護用エアバッグ26を展開させる
と共に、スイッチング素子120、128、122、1
30をオン状態とすることにより、スクイブ124、1
26を点火させて、プリテンショナー16、18を作動
させる。
【0044】側突セーフィングセンサ62は、側突セー
フィングセンサ60と同様に、CPU70が車両左側で
の側突の発生を検知する加速度よりも低いレベルの加速
度で閉状態となるように構成されている。従って、CP
U70が車両左側での側突を誤検知した場合には、側突
セーフィングセンサ62は開状態に保持されているの
で、スクイブ158、160及びスクイブ124、12
6の誤点火が防止される。
フィングセンサ60と同様に、CPU70が車両左側で
の側突の発生を検知する加速度よりも低いレベルの加速
度で閉状態となるように構成されている。従って、CP
U70が車両左側での側突を誤検知した場合には、側突
セーフィングセンサ62は開状態に保持されているの
で、スクイブ158、160及びスクイブ124、12
6の誤点火が防止される。
【0045】従って、上記のような構成によれば、側突
セーフィングセンサ62が閉状態となり、かつ、車両左
側の側突に対応するスイッチング素子がオン状態とされ
た場合に限り、スクイブが点火されるため、電気的ノイ
ズ等に起因する助手席側の側突用エアバッグ22、頭部
保護用エアバッグ26及びプリテンショナー16、18
の誤動作を防止することができる。
セーフィングセンサ62が閉状態となり、かつ、車両左
側の側突に対応するスイッチング素子がオン状態とされ
た場合に限り、スクイブが点火されるため、電気的ノイ
ズ等に起因する助手席側の側突用エアバッグ22、頭部
保護用エアバッグ26及びプリテンショナー16、18
の誤動作を防止することができる。
【0046】また、CPU70は、ロールオーバ用セン
サ30から与えられる検出信号に基づき、車両のロール
オーバの発生の有無及びその方向を検知する。そして、
CPU70は、車両のロールオーバの発生を検知する
と、スイッチング素子120、128、122、130
をオン状態とすることにより、スクイブ124、126
の点火によるプリテンショナー16、18の作動を図
る。同時に、ロールオーバの方向に応じてスイッチング
素子138、146、又は、スイッチング素子156、
164をオン状態とすることにより、スクイブ142又
はスクイブ160の点火を図る。すなわち、右回り(運
転席側が下になる向き)のロールオーバが発生している
場合には、CPU70は、スクイブ142の点火による
運転席側の頭部保護用エアバッグ24の展開を図る。一
方、左回り(助手席が下になる向き)のロールオーバが
発生している場合には、CPU70は、スクイブ160
の点火による助手席側の頭部保護用エアバッグ26の展
開を図る。
サ30から与えられる検出信号に基づき、車両のロール
オーバの発生の有無及びその方向を検知する。そして、
CPU70は、車両のロールオーバの発生を検知する
と、スイッチング素子120、128、122、130
をオン状態とすることにより、スクイブ124、126
の点火によるプリテンショナー16、18の作動を図
る。同時に、ロールオーバの方向に応じてスイッチング
素子138、146、又は、スイッチング素子156、
164をオン状態とすることにより、スクイブ142又
はスクイブ160の点火を図る。すなわち、右回り(運
転席側が下になる向き)のロールオーバが発生している
場合には、CPU70は、スクイブ142の点火による
運転席側の頭部保護用エアバッグ24の展開を図る。一
方、左回り(助手席が下になる向き)のロールオーバが
発生している場合には、CPU70は、スクイブ160
の点火による助手席側の頭部保護用エアバッグ26の展
開を図る。
【0047】なお、上記構成において、プリテンショナ
ー16、18の動作タイミングは、頭部保護用エアバッ
グ24、26の展開と同時としたが、頭部保護用エアバ
ッグ24、26の展開よりも先行させてもよい。また、
ロールオーバ発生時は、そのロール方向に対応した頭部
保護用エアバッグを展開させ、更に、車両のロール角θ
が所定値(例えば、θ=180°)を超えた時点で反対
側の頭部保護用エアバッグも展開させる構成としてもよ
い。また、ロールオーバ発生時は、左右の頭部保護用エ
アバッグ24、26を同時に展開させる構成としてもよ
い。
ー16、18の動作タイミングは、頭部保護用エアバッ
グ24、26の展開と同時としたが、頭部保護用エアバ
ッグ24、26の展開よりも先行させてもよい。また、
ロールオーバ発生時は、そのロール方向に対応した頭部
保護用エアバッグを展開させ、更に、車両のロール角θ
が所定値(例えば、θ=180°)を超えた時点で反対
側の頭部保護用エアバッグも展開させる構成としてもよ
い。また、ロールオーバ発生時は、左右の頭部保護用エ
アバッグ24、26を同時に展開させる構成としてもよ
い。
【0048】ロールオーバセーフィングセンサ64は、
CPU70が車両のロールオーバの発生を検知するロー
ル角速度よりも低いレベルの角速度で閉状態となるよう
に構成されている。従って、CPU70がロールオーバ
の発生を適正に検知した状況下では、ロールオーバセー
フィングセンサ64は閉状態となっている。従って、こ
の時、スイッチング素子120、128、122、13
0がオン状態とされることで、スクイブ124、126
が点火され、プリテンショナー16、18が作動する。
また、スイッチング素子138、146がオン状態とさ
れると、スクイブ142が点火され、運転席側の頭部保
護用エアバッグ24が展開し、スイッチング素子15
6、164がオン状態とされると、スクイブ160が点
火され、助手席側の頭部保護用エアバッグ26が展開す
る。
CPU70が車両のロールオーバの発生を検知するロー
ル角速度よりも低いレベルの角速度で閉状態となるよう
に構成されている。従って、CPU70がロールオーバ
の発生を適正に検知した状況下では、ロールオーバセー
フィングセンサ64は閉状態となっている。従って、こ
の時、スイッチング素子120、128、122、13
0がオン状態とされることで、スクイブ124、126
が点火され、プリテンショナー16、18が作動する。
また、スイッチング素子138、146がオン状態とさ
れると、スクイブ142が点火され、運転席側の頭部保
護用エアバッグ24が展開し、スイッチング素子15
6、164がオン状態とされると、スクイブ160が点
火され、助手席側の頭部保護用エアバッグ26が展開す
る。
【0049】一方、例えば、電気的ノイズ等の影響で、
ロールオーバが生じていないにもかからわずCPU70
がロールオーバを誤検知した場合には、ロールオーバセ
ーフィングセンサ64は開状態に保持されている。この
場合、スイッチング素子138、146、156、16
4及びスイッチング素子120、128、122、13
0がオン状態とされても、スクイブ142、160及び
スクイブ124、126が点火されることはない。
ロールオーバが生じていないにもかからわずCPU70
がロールオーバを誤検知した場合には、ロールオーバセ
ーフィングセンサ64は開状態に保持されている。この
場合、スイッチング素子138、146、156、16
4及びスイッチング素子120、128、122、13
0がオン状態とされても、スクイブ142、160及び
スクイブ124、126が点火されることはない。
【0050】従って、上記のような構成によれば、ロー
ルオーバセーフィングセンサ64が閉状態となり、か
つ、車両のロールオーバに対応するスイッチング素子が
オン状態とされた場合に限り、スクイブが点火されるた
め、電気的ノイズ等に起因する頭部保護用エアバッグ2
4、26及びプリテンショナー16、18の誤動作を防
止することができる。
ルオーバセーフィングセンサ64が閉状態となり、か
つ、車両のロールオーバに対応するスイッチング素子が
オン状態とされた場合に限り、スクイブが点火されるた
め、電気的ノイズ等に起因する頭部保護用エアバッグ2
4、26及びプリテンショナー16、18の誤動作を防
止することができる。
【0051】本実施例において、CPU70は、車両の
ロール角θ、又は、ロール角速度Rが所定のしきい値S
を超えた時に車両のロールオーバの発生を検知し、頭部
保護用エアバッグ24、26を展開させる。しかし、前
突又は側突後にロールオーバが発生した場合、前突又は
側突の衝撃によって乗員が車両内で移動してしまうの
で、しきい値Sが固定値とされると頭部保護用エアバッ
グ24、26の展開が間に合わず、乗員の適切な保護が
図れない可能性がある。
ロール角θ、又は、ロール角速度Rが所定のしきい値S
を超えた時に車両のロールオーバの発生を検知し、頭部
保護用エアバッグ24、26を展開させる。しかし、前
突又は側突後にロールオーバが発生した場合、前突又は
側突の衝撃によって乗員が車両内で移動してしまうの
で、しきい値Sが固定値とされると頭部保護用エアバッ
グ24、26の展開が間に合わず、乗員の適切な保護が
図れない可能性がある。
【0052】これに対して、本実施例の点火制御方法
は、車両の前突又は側突後にロールオーバが発生した場
合に、ロールオーバを判定する際のしきい値を低い値に
変えて、ロールオーバが単独で発生する時に比べて早い
タイミングで頭部保護用エアバッグ24、26を展開さ
せ、かつ、プリテンショナー16、18を作動させる点
に特徴を有している。
は、車両の前突又は側突後にロールオーバが発生した場
合に、ロールオーバを判定する際のしきい値を低い値に
変えて、ロールオーバが単独で発生する時に比べて早い
タイミングで頭部保護用エアバッグ24、26を展開さ
せ、かつ、プリテンショナー16、18を作動させる点
に特徴を有している。
【0053】図5は、本実施例において、本実施例にお
いて、車両のロールオーバ時に頭部保護用エアバッグ2
4、26を展開させるべく、CPU70が実行するルー
チンを示すフローチャートである。なお、図5に示すル
ーチンは、一定時間間隔で起動される定時割り込みルー
チンである。図5に示すルーチンが起動されると、先
ず、ステップ200において、車両に前突又は側突が発
生したか否かが判別される。ステップ200において、
車両の前突及び側突の発生が検知されない場合、続く、
ステップ202において、しきい値がS1に設定され
る。そして、次に、ステップ204の処理が実行され
る。
いて、車両のロールオーバ時に頭部保護用エアバッグ2
4、26を展開させるべく、CPU70が実行するルー
チンを示すフローチャートである。なお、図5に示すル
ーチンは、一定時間間隔で起動される定時割り込みルー
チンである。図5に示すルーチンが起動されると、先
ず、ステップ200において、車両に前突又は側突が発
生したか否かが判別される。ステップ200において、
車両の前突及び側突の発生が検知されない場合、続く、
ステップ202において、しきい値がS1に設定され
る。そして、次に、ステップ204の処理が実行され
る。
【0054】ステップ204では、車両のロール角θが
しきい値S1以上になっているか否かが判別される。ス
テップ204において、θ≧S1が不成立ならば、頭部
保護用エアバッグ24、26を展開させる必要のあるロ
ールオーバが車両に発生していないと判断され、今回の
ルーチンは終了となる。一方、ステップ204におい
て、θ≧S1が成立するならば、頭部保護用エアバッグ
24、26を展開させる必要のあるロールオーバが車両
に発生したと判断され、続く、ステップ206におい
て、ロール方向に応じてスイッチング素子138、14
6又はスイッチング素子156、164がオン状態とさ
れ、頭部保護用エアバッグ24又は26が展開される。
しきい値S1以上になっているか否かが判別される。ス
テップ204において、θ≧S1が不成立ならば、頭部
保護用エアバッグ24、26を展開させる必要のあるロ
ールオーバが車両に発生していないと判断され、今回の
ルーチンは終了となる。一方、ステップ204におい
て、θ≧S1が成立するならば、頭部保護用エアバッグ
24、26を展開させる必要のあるロールオーバが車両
に発生したと判断され、続く、ステップ206におい
て、ロール方向に応じてスイッチング素子138、14
6又はスイッチング素子156、164がオン状態とさ
れ、頭部保護用エアバッグ24又は26が展開される。
【0055】一方、ステップ200において、車両の前
突及び側突の発生が検知された場合、続く、ステップ2
08において、しきい値がS1よりも小さな値のS2に
設定される。そして、次に、ステップ210の処理が実
行される。ステップ210では、車両のロール角θがし
きい値S2以上になっているか否かが判別される。ステ
ップ210において、θ≧S2が不成立ならば、頭部保
護用エアバッグ24、26を展開させる必要のあるロー
ルオーバが車両に発生していないと判断され、今回のル
ーチンは終了となる。一方、ステップ210において、
θ≧S2が成立するならば、頭部保護用エアバッグ2
4、26を展開させる必要のあるロールオーバが車両に
発生したと判断され、続く、ステップ206において、
ロール方向に応じてスイッチング素子138、146又
はスイッチング素子156、164がオン状態とされ、
頭部保護用エアバッグ24又は26が展開される。な
お、上記のしきい値S1、S2は、車両の種類等を考慮
してロールオーバ時に乗員を確実に保護できるような値
に設定されるものとする。
突及び側突の発生が検知された場合、続く、ステップ2
08において、しきい値がS1よりも小さな値のS2に
設定される。そして、次に、ステップ210の処理が実
行される。ステップ210では、車両のロール角θがし
きい値S2以上になっているか否かが判別される。ステ
ップ210において、θ≧S2が不成立ならば、頭部保
護用エアバッグ24、26を展開させる必要のあるロー
ルオーバが車両に発生していないと判断され、今回のル
ーチンは終了となる。一方、ステップ210において、
θ≧S2が成立するならば、頭部保護用エアバッグ2
4、26を展開させる必要のあるロールオーバが車両に
発生したと判断され、続く、ステップ206において、
ロール方向に応じてスイッチング素子138、146又
はスイッチング素子156、164がオン状態とされ、
頭部保護用エアバッグ24又は26が展開される。な
お、上記のしきい値S1、S2は、車両の種類等を考慮
してロールオーバ時に乗員を確実に保護できるような値
に設定されるものとする。
【0056】上記のように、図5に示すルーチンによれ
ば、車両の前突又は側突の直後にロールオーバが発生し
た場合、しきい値がS1からより小さな値のS2に変更
される。このため、車両の前突又は側突後のロールオー
バ発生時には、ロールオーバが単独で発生した場合より
も早いタイミングで頭部保護用エアバッグ24、26が
展開される。従って、本実施例の点火制御方法によれ
ば、車両の前突又は側突後にロールオーバが発生して
も、頭部保護用エアバッグ24、26の展開が遅れるこ
となく、乗員の頭部が適切に保護される。
ば、車両の前突又は側突の直後にロールオーバが発生し
た場合、しきい値がS1からより小さな値のS2に変更
される。このため、車両の前突又は側突後のロールオー
バ発生時には、ロールオーバが単独で発生した場合より
も早いタイミングで頭部保護用エアバッグ24、26が
展開される。従って、本実施例の点火制御方法によれ
ば、車両の前突又は側突後にロールオーバが発生して
も、頭部保護用エアバッグ24、26の展開が遅れるこ
となく、乗員の頭部が適切に保護される。
【0057】次に、本発明の第2実施例について説明す
る。本実施例の点火制御方法は、車両内における乗員の
移動量に応じた最適なしきい値を設定する点に特徴を有
している。図6は、本実施例において、車両のロールオ
ーバ時に頭部保護用エアバッグ24、26を展開させる
べく、CPU70が実行するルーチンを示すフローチャ
ートである。なお、図6に示すルーチンは、一定時間間
隔で起動される定時割り込みルーチンである。
る。本実施例の点火制御方法は、車両内における乗員の
移動量に応じた最適なしきい値を設定する点に特徴を有
している。図6は、本実施例において、車両のロールオ
ーバ時に頭部保護用エアバッグ24、26を展開させる
べく、CPU70が実行するルーチンを示すフローチャ
ートである。なお、図6に示すルーチンは、一定時間間
隔で起動される定時割り込みルーチンである。
【0058】図6に示すルーチンが起動されると、先
ず、ステップ300の処理が実行される。ステップ30
0では、前後Gセンサ66が検知した前後方向の加速度
Gx と、左右センサ68が検知した左右方向の加速度G
y に基づき、所定値以上の加速度が車両に発生したこと
による乗員の前後及び左右方向の推定移動量Dx 、Dy
が算出される。例えば、加速度Gx 、Gy により乗員が
移動しても、一定時間が経過すると乗員は元の位置に戻
ると考えられる。従って、推定移動量Dx 、Dyは、直
前の所定時間t0(例えば500ms)にわたって加速
度Gx 、Gy を積分する次式(1)、(2)により求め
ることができる。
ず、ステップ300の処理が実行される。ステップ30
0では、前後Gセンサ66が検知した前後方向の加速度
Gx と、左右センサ68が検知した左右方向の加速度G
y に基づき、所定値以上の加速度が車両に発生したこと
による乗員の前後及び左右方向の推定移動量Dx 、Dy
が算出される。例えば、加速度Gx 、Gy により乗員が
移動しても、一定時間が経過すると乗員は元の位置に戻
ると考えられる。従って、推定移動量Dx 、Dyは、直
前の所定時間t0(例えば500ms)にわたって加速
度Gx 、Gy を積分する次式(1)、(2)により求め
ることができる。
【0059】
【数1】
【0060】なお、移動量Dx 、Dy を求める式は、上
記式(1)、(2)に限らない。例えば、乗員が移動す
ることなく耐え得る前後及び左右方向の加速度をそれぞ
れG x0、Dy0とすると、この加速度Gx0、Dy0を超える
加速度分が乗員の移動として反映されると考えられるの
で、移動量Dx 、Dy を以下の式(3)、(4)によっ
て求めてもよい。
記式(1)、(2)に限らない。例えば、乗員が移動す
ることなく耐え得る前後及び左右方向の加速度をそれぞ
れG x0、Dy0とすると、この加速度Gx0、Dy0を超える
加速度分が乗員の移動として反映されると考えられるの
で、移動量Dx 、Dy を以下の式(3)、(4)によっ
て求めてもよい。
【0061】Dx =∫(Gx −Gx0)dt・・・(3) Dy =∫(Gy −Gy0)dt・・・(4) ステップ300の処理が終了すると、次に、ステップ3
02の処理が実行される。ステップ302では、算出さ
れた移動量Dx 、Dy に基づき、移動量Dx 、Dy の増
加に応じて大きくなる数値Sxyが算出される。ここで、
k0 を定数とすると、数値Sxyは、例えば、以下の式
(5)によって求められる。
02の処理が実行される。ステップ302では、算出さ
れた移動量Dx 、Dy に基づき、移動量Dx 、Dy の増
加に応じて大きくなる数値Sxyが算出される。ここで、
k0 を定数とすると、数値Sxyは、例えば、以下の式
(5)によって求められる。
【0062】
【数2】
【0063】ステップ302の処理により数値Sxyが算
出されると、次に、ステップ304の処理が実行され
る。ステップ304では、車両のロールオーバ発生時
に、頭部保護用エアバッグ24、26を展開させるか否
かの判断基準となる2つのしきい値S3、S4が設定さ
れる。ここで、固定値をF1、F2とし、数値Sxyに応
じて値が定まる関数をf1(Sxy)、f2(Sxy)、と
すると、しきい値S3、S4は、例えば、以下の式
(6)、(7)により求められる。
出されると、次に、ステップ304の処理が実行され
る。ステップ304では、車両のロールオーバ発生時
に、頭部保護用エアバッグ24、26を展開させるか否
かの判断基準となる2つのしきい値S3、S4が設定さ
れる。ここで、固定値をF1、F2とし、数値Sxyに応
じて値が定まる関数をf1(Sxy)、f2(Sxy)、と
すると、しきい値S3、S4は、例えば、以下の式
(6)、(7)により求められる。
【0064】S3=F1−f1(Sxy)・・・(6) S4=F2−f2(Sxy)・・・(7) なお、しきい値S3はしきい値S4より大きな値であ
る。また、関数f1(S xy)、f2(Sxy)は、それぞ
れ数値Sxyの増加に応じて大きな値になるように設定さ
れている。従って、上記式(5)より、数値Sxyは移動
量Dx 、Dy の増加に応じて大きな値となるので、車両
に発生した加速度Gx 、Gy が大きく、その時の乗員の
車両内における移動量Dx 、Dy が大きい程、しきい値
S3、S4は小さな値に設定される。
る。また、関数f1(S xy)、f2(Sxy)は、それぞ
れ数値Sxyの増加に応じて大きな値になるように設定さ
れている。従って、上記式(5)より、数値Sxyは移動
量Dx 、Dy の増加に応じて大きな値となるので、車両
に発生した加速度Gx 、Gy が大きく、その時の乗員の
車両内における移動量Dx 、Dy が大きい程、しきい値
S3、S4は小さな値に設定される。
【0065】なお、しきい値S3、S4を求める式は、
上記式(6)、(7)に限らない。例えば、k1 、
k2 、k3 、k4 、k5 を定数として、以下の式
(8)、(9)のように移動量Dx 、Dy に基づきしき
い値S3、S4を求めるようにしてもよい。 S3=k1 −k2 Dx −k3 Dy ・・・(8) S4=S3−k4 Dx −k5 Dy ・・・(9) ここで、固定値F1、F2、定数k1 、k2 、k3 、k
4 、k5 の値や式(1)〜(9)、関数f1(Sxy)、
f2(Sxy)は、車両の種類等に応じて、しきい値S
3、S4が最適なタイミングで頭部保護用エアバッグ2
4、26を展開させるための基準となるように設定され
るものとする。
上記式(6)、(7)に限らない。例えば、k1 、
k2 、k3 、k4 、k5 を定数として、以下の式
(8)、(9)のように移動量Dx 、Dy に基づきしき
い値S3、S4を求めるようにしてもよい。 S3=k1 −k2 Dx −k3 Dy ・・・(8) S4=S3−k4 Dx −k5 Dy ・・・(9) ここで、固定値F1、F2、定数k1 、k2 、k3 、k
4 、k5 の値や式(1)〜(9)、関数f1(Sxy)、
f2(Sxy)は、車両の種類等に応じて、しきい値S
3、S4が最適なタイミングで頭部保護用エアバッグ2
4、26を展開させるための基準となるように設定され
るものとする。
【0066】ステップ304の処理により、しきい値S
3、S4が算出されると、次に、ステップ306の処理
が実行される。ステップ306では、ロールオーバ用セ
ンサ30から与えられる検出信号に基づき、車両のロー
ル角θが算出される。そして、次に、ステップ308に
おいて、運転席側のシートベルト着用センサ40からの
検出信号に基づき運転席側のシートベルトが着用されて
いるか否かが判別される。ステップ308において、運
転席側のシートベルトが着用されていると判断されるな
らば、次に、ステップ310の処理が実行される。一
方、ステップ308において、運転席側のシートベルト
が着用されていないと判断されるならば、次に、ステッ
プ312の処理が実行される。
3、S4が算出されると、次に、ステップ306の処理
が実行される。ステップ306では、ロールオーバ用セ
ンサ30から与えられる検出信号に基づき、車両のロー
ル角θが算出される。そして、次に、ステップ308に
おいて、運転席側のシートベルト着用センサ40からの
検出信号に基づき運転席側のシートベルトが着用されて
いるか否かが判別される。ステップ308において、運
転席側のシートベルトが着用されていると判断されるな
らば、次に、ステップ310の処理が実行される。一
方、ステップ308において、運転席側のシートベルト
が着用されていないと判断されるならば、次に、ステッ
プ312の処理が実行される。
【0067】ステップ310では、先に算出した車両の
ロール角θがしきい値S3以上になっているか否かが判
別される。ステップ310において、θ≧S3が成立す
るならば、運転席側の頭部保護用エアバッグ24を展開
させる必要のあるロールオーバが車両に発生したと判断
され、次に、ステップ314の処理が実行される。ま
た、ステップ310において、θ≧S3が不成立なら
ば、運転席側の頭部保護用エアバッグ24を展開させる
必要のあるロールオーバが車両に発生していないと判断
され、次に、ステップ318の処理が実行される。
ロール角θがしきい値S3以上になっているか否かが判
別される。ステップ310において、θ≧S3が成立す
るならば、運転席側の頭部保護用エアバッグ24を展開
させる必要のあるロールオーバが車両に発生したと判断
され、次に、ステップ314の処理が実行される。ま
た、ステップ310において、θ≧S3が不成立なら
ば、運転席側の頭部保護用エアバッグ24を展開させる
必要のあるロールオーバが車両に発生していないと判断
され、次に、ステップ318の処理が実行される。
【0068】一方、ステップ312では、先に算出した
車両のロール角θがしきい値S4以上になっているか否
かが判別される。ステップ312において、θ≧S4が
成立するならば、運転席側の頭部保護用エアバッグ24
を展開させる必要のあるロールオーバが車両に発生した
と判断され、次に、ステップ314の処理が実行され
る。また、ステップ312において、θ≧S4が不成立
ならば、運転席側の頭部保護用エアバッグ24を展開さ
せる必要のあるロールオーバが車両に発生していないと
判断され、次に、ステップ318の処理が実行される。
車両のロール角θがしきい値S4以上になっているか否
かが判別される。ステップ312において、θ≧S4が
成立するならば、運転席側の頭部保護用エアバッグ24
を展開させる必要のあるロールオーバが車両に発生した
と判断され、次に、ステップ314の処理が実行され
る。また、ステップ312において、θ≧S4が不成立
ならば、運転席側の頭部保護用エアバッグ24を展開さ
せる必要のあるロールオーバが車両に発生していないと
判断され、次に、ステップ318の処理が実行される。
【0069】ステップ314では、インストルメントパ
ネル48に配置されたカットオフスイッチ46により運
転席側の頭部保護用エアバッグ24が展開禁止とされて
いるか否かが判別される。ステップ314において、運
転席側の頭部保護用エアバッグ24が展開禁止とされて
いる場合、運転席側の頭部保護用エアバッグ24は展開
されず、次に、ステップ318の処理が実行される。一
方、ステップ314において、運転席側の頭部保護用エ
アバッグ24が展開禁止とされていない場合、次に、ス
テップ316の処理が実行される。
ネル48に配置されたカットオフスイッチ46により運
転席側の頭部保護用エアバッグ24が展開禁止とされて
いるか否かが判別される。ステップ314において、運
転席側の頭部保護用エアバッグ24が展開禁止とされて
いる場合、運転席側の頭部保護用エアバッグ24は展開
されず、次に、ステップ318の処理が実行される。一
方、ステップ314において、運転席側の頭部保護用エ
アバッグ24が展開禁止とされていない場合、次に、ス
テップ316の処理が実行される。
【0070】ステップ316では、スイッチング素子1
38、146がオン状態とされ、スクイブ142の点火
により、運転席側の頭部保護用エアバッグ24が展開さ
れる。これにより、運転手の頭部の適切な保護が図られ
る。ステップ316の処理が終了すると、次に、ステッ
プ318の処理が実行される。ステップ318では、助
手席側のシートベルト着用センサ42からの検出信号に
基づき助手席側のシートベルトが着用されているか否か
が判別される。ステップ318において、助手席側のシ
ートベルトが着用されていると判断されるならば、次
に、ステップ320の処理が実行される。一方、ステッ
プ318において、助手席側のシートベルトが着用され
ていないと判断されるならば、次に、ステップ322の
処理が実行される。
38、146がオン状態とされ、スクイブ142の点火
により、運転席側の頭部保護用エアバッグ24が展開さ
れる。これにより、運転手の頭部の適切な保護が図られ
る。ステップ316の処理が終了すると、次に、ステッ
プ318の処理が実行される。ステップ318では、助
手席側のシートベルト着用センサ42からの検出信号に
基づき助手席側のシートベルトが着用されているか否か
が判別される。ステップ318において、助手席側のシ
ートベルトが着用されていると判断されるならば、次
に、ステップ320の処理が実行される。一方、ステッ
プ318において、助手席側のシートベルトが着用され
ていないと判断されるならば、次に、ステップ322の
処理が実行される。
【0071】ステップ320では、先に算出した車両の
ロール角θがしきい値S3以上になっているか否かが判
別される。ステップ320において、θ≧S3が成立す
るならば、助手席側の頭部保護用エアバッグ26を展開
させる必要のあるロールオーバが車両に発生したと判断
され、次に、ステップ324の処理が実行される。ま
た、ステップ320において、θ≧S3が不成立なら
ば、助手席側の頭部保護用エアバッグ26を展開させる
必要のあるロールオーバが車両に発生していないと判断
され、助手席側の頭部保護用エアバッグ26は展開され
ずに今回のルーチンは終了となる。
ロール角θがしきい値S3以上になっているか否かが判
別される。ステップ320において、θ≧S3が成立す
るならば、助手席側の頭部保護用エアバッグ26を展開
させる必要のあるロールオーバが車両に発生したと判断
され、次に、ステップ324の処理が実行される。ま
た、ステップ320において、θ≧S3が不成立なら
ば、助手席側の頭部保護用エアバッグ26を展開させる
必要のあるロールオーバが車両に発生していないと判断
され、助手席側の頭部保護用エアバッグ26は展開され
ずに今回のルーチンは終了となる。
【0072】一方、ステップ322では、先に算出した
車両のロール角θがしきい値S4以上になっているか否
かが判別される。ステップ322において、θ≧S4が
成立するならば、助手席側の頭部保護用エアバッグ26
を展開させる必要のあるロールオーバが車両に発生した
と判断され、次に、ステップ324の処理が実行され
る。また、ステップ322において、θ≧S4が不成立
ならば、助手席側の頭部保護用エアバッグ26を展開さ
せる必要のあるロールオーバが車両に発生していないと
判断され、助手席側の頭部保護用エアバッグ26は展開
されずに今回のルーチンは終了となる。
車両のロール角θがしきい値S4以上になっているか否
かが判別される。ステップ322において、θ≧S4が
成立するならば、助手席側の頭部保護用エアバッグ26
を展開させる必要のあるロールオーバが車両に発生した
と判断され、次に、ステップ324の処理が実行され
る。また、ステップ322において、θ≧S4が不成立
ならば、助手席側の頭部保護用エアバッグ26を展開さ
せる必要のあるロールオーバが車両に発生していないと
判断され、助手席側の頭部保護用エアバッグ26は展開
されずに今回のルーチンは終了となる。
【0073】ステップ324では、インストルメントパ
ネル48に配置されたカットオフスイッチ46により助
手席側の頭部保護用エアバッグ26が展開禁止とされて
いるか否かが判別される。ステップ324において、助
手席側の頭部保護用エアバッグ26が展開禁止とされて
いる場合、助手席側の頭部保護用エアバッグ26は展開
されずに今回のルーチンは終了となる。一方、ステップ
324において、助手席側の頭部保護用エアバッグ26
が展開禁止とされていない場合、次に、ステップ326
の処理が実行される。
ネル48に配置されたカットオフスイッチ46により助
手席側の頭部保護用エアバッグ26が展開禁止とされて
いるか否かが判別される。ステップ324において、助
手席側の頭部保護用エアバッグ26が展開禁止とされて
いる場合、助手席側の頭部保護用エアバッグ26は展開
されずに今回のルーチンは終了となる。一方、ステップ
324において、助手席側の頭部保護用エアバッグ26
が展開禁止とされていない場合、次に、ステップ326
の処理が実行される。
【0074】ステップ326では、スイッチング素子1
56、164がオン状態とされ、スクイブ160の点火
により、助手席側の頭部保護用エアバッグ26が展開さ
れる。これにより、助手席の乗員の頭部の適切な保護が
図られる。ステップ326の処理が終わると、今回のル
ーチンは終了となる。上記のように、CPU70が図6
に示すルーチンを実行する点火制御方法では、車両内に
おける乗員の移動量Dx 、Dy が大きい程、しきい値S
3、S4が小さな値に設定される。このため、車両のロ
ールオーバ発生時には、乗員の移動量Dx 、Dy が大き
い程、より早いタイミングで頭部保護用エアバッグ2
4、26が展開される。従って、本発明の点火制御方法
によれば、車両の衝突発生等に伴って乗員が車両内で移
動した場合でも、車両のロールオーバ時に頭部保護用エ
アバッグ24、26の展開が遅れることなく、乗員の頭
部が適切に保護される。
56、164がオン状態とされ、スクイブ160の点火
により、助手席側の頭部保護用エアバッグ26が展開さ
れる。これにより、助手席の乗員の頭部の適切な保護が
図られる。ステップ326の処理が終わると、今回のル
ーチンは終了となる。上記のように、CPU70が図6
に示すルーチンを実行する点火制御方法では、車両内に
おける乗員の移動量Dx 、Dy が大きい程、しきい値S
3、S4が小さな値に設定される。このため、車両のロ
ールオーバ発生時には、乗員の移動量Dx 、Dy が大き
い程、より早いタイミングで頭部保護用エアバッグ2
4、26が展開される。従って、本発明の点火制御方法
によれば、車両の衝突発生等に伴って乗員が車両内で移
動した場合でも、車両のロールオーバ時に頭部保護用エ
アバッグ24、26の展開が遅れることなく、乗員の頭
部が適切に保護される。
【0075】また、乗員がシートベルトを未着用の時
は、しきい値S3よりも低い値のしきい値S4が頭部保
護用エアバッグ24、26の展開タイミングの基準とさ
れる。従って、車両の衝突発生時に、乗員がシートベル
トを未着用のために大きく移動する場合でも、車両のロ
ールオーバ時における頭部保護用エアバッグ24、26
の展開タイミングが更に早められるので、頭部保護用エ
アバッグ24、26の展開が遅れることなく、乗員の頭
部が適切に保護される。
は、しきい値S3よりも低い値のしきい値S4が頭部保
護用エアバッグ24、26の展開タイミングの基準とさ
れる。従って、車両の衝突発生時に、乗員がシートベル
トを未着用のために大きく移動する場合でも、車両のロ
ールオーバ時における頭部保護用エアバッグ24、26
の展開タイミングが更に早められるので、頭部保護用エ
アバッグ24、26の展開が遅れることなく、乗員の頭
部が適切に保護される。
【0076】次に、本発明の第3実施例について説明す
る。本実施例の点火制御方法は、車両のロールオーバ発
生時にCPU70が以下のルーチンに従って助手席の乗
員の有無に応じた頭部保護用エアバッグ26の展開制御
を行なう点に特徴を有している。図7は、本実施例にお
いて、車両のロールオーバ時に頭部保護用エアバッグ2
4、26を展開させるべく、CPU70が実行するルー
チンを示すフローチャートである。なお、本実施例のル
ーチンにおいて、図6に示すルーチンと同じ処理につい
ては同一のステップ番号を付し、その説明を省略する。
る。本実施例の点火制御方法は、車両のロールオーバ発
生時にCPU70が以下のルーチンに従って助手席の乗
員の有無に応じた頭部保護用エアバッグ26の展開制御
を行なう点に特徴を有している。図7は、本実施例にお
いて、車両のロールオーバ時に頭部保護用エアバッグ2
4、26を展開させるべく、CPU70が実行するルー
チンを示すフローチャートである。なお、本実施例のル
ーチンにおいて、図6に示すルーチンと同じ処理につい
ては同一のステップ番号を付し、その説明を省略する。
【0077】図7に示すルーチンが起動され、上述の第
2実施例と同一のステップ300〜316の処理が終了
すると、次に、ステップ328の処理が実行される。ス
テップ328では、助手席の着座センサ44からの検知
信号に基づき、助手席に乗員が乗っているか否かが判別
される。ステップ328において、助手席に乗員が存在
しないと判断されるならば、次に、ステップ330の処
理が実行される。一方、ステップ328において、助手
席に乗員が存在すると判断されるならば、次に、ステッ
プ332の処理が実行される。
2実施例と同一のステップ300〜316の処理が終了
すると、次に、ステップ328の処理が実行される。ス
テップ328では、助手席の着座センサ44からの検知
信号に基づき、助手席に乗員が乗っているか否かが判別
される。ステップ328において、助手席に乗員が存在
しないと判断されるならば、次に、ステップ330の処
理が実行される。一方、ステップ328において、助手
席に乗員が存在すると判断されるならば、次に、ステッ
プ332の処理が実行される。
【0078】ステップ330では、先に算出された車両
のロール角θがしきい値S3以上になっているか否かが
判別される。ステップ330において、θ≧S3が成立
するならば、助手席側の頭部保護用エアバッグ26を展
開させる必要のあるロールオーバが車両に発生したと判
断され、次に、ステップ334の処理が実行される。ま
た、ステップ330において、θ≧S3が不成立なら
ば、助手席側の頭部保護用エアバッグ26を展開させる
必要のあるロールオーバが車両に発生していないと判断
され、助手席側の頭部保護用エアバッグ26は展開され
ずに今回のルーチンは終了となる。
のロール角θがしきい値S3以上になっているか否かが
判別される。ステップ330において、θ≧S3が成立
するならば、助手席側の頭部保護用エアバッグ26を展
開させる必要のあるロールオーバが車両に発生したと判
断され、次に、ステップ334の処理が実行される。ま
た、ステップ330において、θ≧S3が不成立なら
ば、助手席側の頭部保護用エアバッグ26を展開させる
必要のあるロールオーバが車両に発生していないと判断
され、助手席側の頭部保護用エアバッグ26は展開され
ずに今回のルーチンは終了となる。
【0079】一方、ステップ332では、先に算出され
た車両のロール角θがしきい値S4以上になっているか
否かが判別される。ステップ332において、θ≧S4
が成立するならば、助手席側の頭部保護用エアバッグ2
6を展開させる必要のあるロールオーバが車両に発生し
たと判断され、次に、ステップ334の処理が実行され
る。また、ステップ332において、θ≧S4が不成立
ならば、助手席側の頭部保護用エアバッグ26を展開さ
せる必要のあるロールオーバが車両に発生していないと
判断され、助手席側の頭部保護用エアバッグ26は展開
されずに今回のルーチンは終了となる。
た車両のロール角θがしきい値S4以上になっているか
否かが判別される。ステップ332において、θ≧S4
が成立するならば、助手席側の頭部保護用エアバッグ2
6を展開させる必要のあるロールオーバが車両に発生し
たと判断され、次に、ステップ334の処理が実行され
る。また、ステップ332において、θ≧S4が不成立
ならば、助手席側の頭部保護用エアバッグ26を展開さ
せる必要のあるロールオーバが車両に発生していないと
判断され、助手席側の頭部保護用エアバッグ26は展開
されずに今回のルーチンは終了となる。
【0080】ステップ334では、インストルメントパ
ネル48に配置されたカットオフスイッチ46により助
手席側の頭部保護用エアバッグ26が展開禁止とされて
いるか否かが判別される。ステップ334において、助
手席側の頭部保護用エアバッグ26が展開禁止とされて
いる場合、助手席側の頭部保護用エアバッグ26は展開
されずに今回のルーチンは終了となる。一方、ステップ
334において、助手席側の頭部保護用エアバッグ26
が展開禁止とされていない場合、次に、ステップ336
の処理が実行される。
ネル48に配置されたカットオフスイッチ46により助
手席側の頭部保護用エアバッグ26が展開禁止とされて
いるか否かが判別される。ステップ334において、助
手席側の頭部保護用エアバッグ26が展開禁止とされて
いる場合、助手席側の頭部保護用エアバッグ26は展開
されずに今回のルーチンは終了となる。一方、ステップ
334において、助手席側の頭部保護用エアバッグ26
が展開禁止とされていない場合、次に、ステップ336
の処理が実行される。
【0081】ステップ336では、スイッチング素子1
56、164がオン状態とされ、スクイブ160の点火
により、助手席側の頭部保護用エアバッグ26が展開さ
れる。これにより、助手席の乗員の頭部が適切に保護さ
れる。ステップ336の処理が終わると、今回のルーチ
ンは終了となる。上記のように、CPU70が図7に示
すルーチンを実行する点火制御方法では、助手席に乗員
が存在する場合にはしきい値S4が適用される。従っ
て、助手席に乗員が存在する車両のロール角S4以上の
ロールオーバ時には、助手席側の頭部保護用エアバッグ
26が展開され、助手席の乗員の頭部が適切に保護され
る。また、助手席に乗員が存在しない場合には、しきい
値S4より大きなしきい値S3が適用される。従って、
助手席に乗員が存在しない車両のロール角S3未満のロ
ールオーバ時には、助手席側の頭部保護用エアバッグ2
6の不必要な展開が防止される。更に、助手席に乗員が
存在しない場合でも、車両のロール角S3以上のロール
オーバ時には、助手席側の頭部保護用エアバッグ26が
展開される。従って、ロール角S3以上の大きな車両の
ロールオーバに伴って、運転者が助手席側に移動する場
合には、助手席側の頭部保護用エアバッグ26で運転者
が適切に保護される。
56、164がオン状態とされ、スクイブ160の点火
により、助手席側の頭部保護用エアバッグ26が展開さ
れる。これにより、助手席の乗員の頭部が適切に保護さ
れる。ステップ336の処理が終わると、今回のルーチ
ンは終了となる。上記のように、CPU70が図7に示
すルーチンを実行する点火制御方法では、助手席に乗員
が存在する場合にはしきい値S4が適用される。従っ
て、助手席に乗員が存在する車両のロール角S4以上の
ロールオーバ時には、助手席側の頭部保護用エアバッグ
26が展開され、助手席の乗員の頭部が適切に保護され
る。また、助手席に乗員が存在しない場合には、しきい
値S4より大きなしきい値S3が適用される。従って、
助手席に乗員が存在しない車両のロール角S3未満のロ
ールオーバ時には、助手席側の頭部保護用エアバッグ2
6の不必要な展開が防止される。更に、助手席に乗員が
存在しない場合でも、車両のロール角S3以上のロール
オーバ時には、助手席側の頭部保護用エアバッグ26が
展開される。従って、ロール角S3以上の大きな車両の
ロールオーバに伴って、運転者が助手席側に移動する場
合には、助手席側の頭部保護用エアバッグ26で運転者
が適切に保護される。
【0082】なお、図7に示す第3実施例のルーチン
は、助手席の乗員の有無に加えて、更に、図6に示す第
2実施例のルーチンのように助手席の乗員のシートベル
トの着用状況に応じて助手席側の頭部保護用エアバッグ
26の展開タイミングを変える構成にしてもよい。な
お、上記図6、7に示すルーチンのステップ306で
は、ロールオーバ用センサ30からの検知信号に基づき
ロール角速度Rが算出され、図5〜図7に示すステップ
204、210、310、312、320、322、3
30、332では、ロール角θの代わりにロール角速度
Rが対応するしきい値S1、S2、S3、S4と比較さ
れる構成にしてもよい。また、ロール角θとロール角速
度Rのそれぞれにしきい値を設定し、ロール角θとロー
ル角速度Rの何れか一方が、それぞれに設定されたしき
い値を超えた場合に頭部保護用エアバッグ24、26を
展開させる構成としてもよい。更に、図8に示すような
マップ10を用いて、ロール角θとロール角速度Rから
定まるマップ10上の点の位置からCPU70が頭部保
護用エアバッグ24、26を展開させる必要性の有無を
判断する構成としてもよい。例えば、車両の前突又は側
突後にロール角θ1、ロール角速度R1のロールオーバ
が発生したとすると、図8に示すマップ10において、
発生したロールオーバを示す点P1は、しきい値S2
(S4)を超えて頭部保護用エアバッグ24、26の展
開許可領域A内にある。従って、この場合、CPU70
はロール方向に応じて頭部保護用エアバッグ24、26
の何れか一方を展開させる。
は、助手席の乗員の有無に加えて、更に、図6に示す第
2実施例のルーチンのように助手席の乗員のシートベル
トの着用状況に応じて助手席側の頭部保護用エアバッグ
26の展開タイミングを変える構成にしてもよい。な
お、上記図6、7に示すルーチンのステップ306で
は、ロールオーバ用センサ30からの検知信号に基づき
ロール角速度Rが算出され、図5〜図7に示すステップ
204、210、310、312、320、322、3
30、332では、ロール角θの代わりにロール角速度
Rが対応するしきい値S1、S2、S3、S4と比較さ
れる構成にしてもよい。また、ロール角θとロール角速
度Rのそれぞれにしきい値を設定し、ロール角θとロー
ル角速度Rの何れか一方が、それぞれに設定されたしき
い値を超えた場合に頭部保護用エアバッグ24、26を
展開させる構成としてもよい。更に、図8に示すような
マップ10を用いて、ロール角θとロール角速度Rから
定まるマップ10上の点の位置からCPU70が頭部保
護用エアバッグ24、26を展開させる必要性の有無を
判断する構成としてもよい。例えば、車両の前突又は側
突後にロール角θ1、ロール角速度R1のロールオーバ
が発生したとすると、図8に示すマップ10において、
発生したロールオーバを示す点P1は、しきい値S2
(S4)を超えて頭部保護用エアバッグ24、26の展
開許可領域A内にある。従って、この場合、CPU70
はロール方向に応じて頭部保護用エアバッグ24、26
の何れか一方を展開させる。
【0083】なお、上記実施例において、頭部保護用エ
アバッグ24、26が特許請求の範囲に記載のロールオ
ーバ用乗員拘束装置に対応し、図5のステップ200及
びステップ208における処理がそれぞれ特許請求の範
囲に記載の衝突判別ステップ及びしきい値設定ステップ
に対応する。また、図6のステップ300及びステップ
302、304における処理が特許請求の範囲に記載の
移動量推定ステップ及びしきい値変更ステップに対応
し、図6のステップ308、318における処理が特許
請求の範囲に記載の着用判別ステップ対応し、図6のス
テップ312、322における処理が特許請求の範囲に
記載のしきい値設定ステップに対応する。更に、図7の
ステップ328における処理が特許請求の範囲に記載の
乗員判別ステップに対応し、ステップ332における処
理が特許請求の範囲に記載のしきい値設定ステップに対
応する。
アバッグ24、26が特許請求の範囲に記載のロールオ
ーバ用乗員拘束装置に対応し、図5のステップ200及
びステップ208における処理がそれぞれ特許請求の範
囲に記載の衝突判別ステップ及びしきい値設定ステップ
に対応する。また、図6のステップ300及びステップ
302、304における処理が特許請求の範囲に記載の
移動量推定ステップ及びしきい値変更ステップに対応
し、図6のステップ308、318における処理が特許
請求の範囲に記載の着用判別ステップ対応し、図6のス
テップ312、322における処理が特許請求の範囲に
記載のしきい値設定ステップに対応する。更に、図7の
ステップ328における処理が特許請求の範囲に記載の
乗員判別ステップに対応し、ステップ332における処
理が特許請求の範囲に記載のしきい値設定ステップに対
応する。
【0084】
【発明の効果】上記の如く、請求項1記載の発明によれ
ば、車両の前突又は側突の直後にロールオーバが発生し
た場合、ロールオーバ用乗員拘束装置の作動の判断の基
準となるしきい値は、車両の前突又は側突がなかった場
合に比して小さな値に設定される。このため、車両の前
突又は側突後のロールオーバ発生時には、ロールオーバ
が単独で発生した場合よりも早いタイミングでロールオ
ーバ用乗員拘束装置が作動する。従って、車両の前突又
は側突により乗員が移動した状態でロールオーバが発生
しても、ロールオーバ用乗員拘束装置の作動が遅れるこ
となく、乗員を適切に拘束することができる。
ば、車両の前突又は側突の直後にロールオーバが発生し
た場合、ロールオーバ用乗員拘束装置の作動の判断の基
準となるしきい値は、車両の前突又は側突がなかった場
合に比して小さな値に設定される。このため、車両の前
突又は側突後のロールオーバ発生時には、ロールオーバ
が単独で発生した場合よりも早いタイミングでロールオ
ーバ用乗員拘束装置が作動する。従って、車両の前突又
は側突により乗員が移動した状態でロールオーバが発生
しても、ロールオーバ用乗員拘束装置の作動が遅れるこ
となく、乗員を適切に拘束することができる。
【0085】また、請求項2記載の発明によれば、車両
の衝突等に伴う乗員の移動量に応じてしきい値が変更さ
れる。このため、車両のロールオーバ発生時に、乗員の
移動量に応じた適切なタイミングでロールオーバ用乗員
拘束装置が作動する。従って、車両の衝突等に伴って乗
員が移動してもロールオーバ用乗員拘束装置の作動が遅
れることなく、乗員を適切に拘束することができる。
の衝突等に伴う乗員の移動量に応じてしきい値が変更さ
れる。このため、車両のロールオーバ発生時に、乗員の
移動量に応じた適切なタイミングでロールオーバ用乗員
拘束装置が作動する。従って、車両の衝突等に伴って乗
員が移動してもロールオーバ用乗員拘束装置の作動が遅
れることなく、乗員を適切に拘束することができる。
【0086】また、請求項3記載の発明によれば、乗員
がシートベルトを未着用である場合、しきい値は、乗員
がシートベルトを着用している場合に比して小さな値に
設定される。従って、車両の衝突等に伴って、車両内で
シートベルトを未着用の乗員が大きく移動した場合で
も、ロールオーバ時に早いタイミングでロールオーバ用
乗員拘束装置が作動するので、乗員を適切に拘束するこ
とができる。
がシートベルトを未着用である場合、しきい値は、乗員
がシートベルトを着用している場合に比して小さな値に
設定される。従って、車両の衝突等に伴って、車両内で
シートベルトを未着用の乗員が大きく移動した場合で
も、ロールオーバ時に早いタイミングでロールオーバ用
乗員拘束装置が作動するので、乗員を適切に拘束するこ
とができる。
【0087】更に、請求項4記載の発明によれば、助手
席に乗員が存在する場合、しきい値は、助手席に乗員が
存在しない場合に比して小さな値に設定される。このた
め、助手席に乗員が存在する場合には、助手席に乗員が
存在しない場合よりも、車両のロールオーバ発生時によ
り早いタイミングで助手席側のロールオーバ用乗員拘束
装置を作動する。従って、ロールオーバ用乗員拘束装置
の作動が遅れることなく、助手席の乗員を適切に拘束す
ることができる。また、助手席に乗員が存在しない場合
でも、所定値以上のロール角時に助手席側のロールオー
バ用乗員拘束装置が作動する。従って、大きなロール角
を有する車両のロールオーバに伴って運転手が助手席側
に移動しても、助手席側のロールオーバ用乗員保護装置
で適切に拘束することができる。
席に乗員が存在する場合、しきい値は、助手席に乗員が
存在しない場合に比して小さな値に設定される。このた
め、助手席に乗員が存在する場合には、助手席に乗員が
存在しない場合よりも、車両のロールオーバ発生時によ
り早いタイミングで助手席側のロールオーバ用乗員拘束
装置を作動する。従って、ロールオーバ用乗員拘束装置
の作動が遅れることなく、助手席の乗員を適切に拘束す
ることができる。また、助手席に乗員が存在しない場合
でも、所定値以上のロール角時に助手席側のロールオー
バ用乗員拘束装置が作動する。従って、大きなロール角
を有する車両のロールオーバに伴って運転手が助手席側
に移動しても、助手席側のロールオーバ用乗員保護装置
で適切に拘束することができる。
【図1】本発明の点火制御方法を実現する点火制御シス
テム及び乗員保護装置の車内配置図である。
テム及び乗員保護装置の車内配置図である。
【図2】運転席側の展開した側突用エアバッグ及び頭部
保護用エアバッグの斜視図である。
保護用エアバッグの斜視図である。
【図3】点火制御システムが備えるエアバッグ制御装置
の回路構成図である。
の回路構成図である。
【図4】点火回路の回路構成図である。
【図5】本発明の第1実施例のルーチンを示すフローチ
ャートである。
ャートである。
【図6】本発明の第2実施例のルーチンを示すフローチ
ャートである。
ャートである。
【図7】本発明の第3実施例のルーチンを示すフローチ
ャートである。
ャートである。
【図8】ロールオーバを判別するためのマップを示す図
である。
である。
12、14 前突用エアバッグ 16、18 プリテンショナー 20、22 側突用エアバッグ 24、26 頭部保護用エアバッグ 28 エアバッグ制御装置 30 ロールオーバ用センサ 32、34 側突用センサ 36、38 前突用センサ 40、42 シートベルト着用センサ 44 着座センサ 46 カットオフスイッチ 66 前後Gセンサ 68 左右Gセンサ 70 CPU 100 点火回路
Claims (4)
- 【請求項1】 車両のロール角及びロール角速度の少な
くとも一方が所定のしきい値を超えた場合に、ロールオ
ーバ用乗員拘束装置を作動させる車両用乗員保護装置の
点火制御方法であって、 車両の前突又は側突の発生の有無を判別する衝突判別ス
テップと、 車両の前突又は側突があった場合は、車両の前突又は側
突がなかった場合に比して、前記所定のしきい値を小さ
な値に設定するしきい値設定ステップとを備えることを
特徴とする点火制御方法。 - 【請求項2】 車両のロール角及びロール角速度の少な
くとも一方が所定のしきい値を超えた場合に、ロールオ
ーバ用乗員拘束装置を作動させる車両用乗員保護装置の
点火制御方法であって、 車両内での乗員の移動量を推定する移動量推定ステップ
と、 該推定された移動量に応じて前記所定のしきい値を変更
するしきい値変更ステップとを備えることを特徴とする
点火制御方法。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の車両用乗員保護装
置の点火制御方法において、 乗員がシートベルトを着用しているか否かを判別する着
用判別ステップと、 乗員がシートベルトを着用していない場合は、乗員がシ
ートベルトを着用している場合に比して、前記所定のし
きい値を小さな値に設定するしきい値設定ステップとを
備えることを特徴とする点火制御方法。 - 【請求項4】 請求項1又は2記載の車両用乗員保護装
置の点火制御方法において、 助手席に乗員が存在するか否かを判別する乗員判別ステ
ップと、 助手席に乗員が存在する場合は、助手席に乗員が存在し
ない場合に比して、助手席側のロールオーバ用乗員拘束
装置に対する前記所定のしきい値を小さな値に設定する
しきい値設定ステップとを備えることを特徴とする点火
制御方法。
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JP10302897A JP2000127891A (ja) | 1998-10-23 | 1998-10-23 | 車両用乗員保護装置の点火制御方法 |
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Family Applications (1)
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