トヨタは、「AE86」の生誕40周年を記念した「GR86」の特別仕様車「RZ“40th Anniversary Limited”」を発売すると発表した。期間限定、および200台の台数限定で販売される。価格は、MT車が3,822,000円、AT車が3,920,000円(いずれも税込)である。
トヨタ「GR86」特別仕様車の「RZ“40th Anniversary Limited”」。ボディカラーは、「スパークレッド」だ
販売については、2023年9月25日(月)〜2023年10月9日(月)の間に全国のGR Garage店頭にて商談予約の申し込み後、抽選が行われ、2023年10月25日から商談を開始。2024年2月頃に正式発売となり、以降、順次納車が開始されるという。特に、商談予約の申込期間が2週間ほどと短いことに注意が必要だ。以下に、特別仕様車の概要について解説したい。
まず、特別仕様車のベースとなっているグレードは「RZ」で、ボディカラーは「スパークレッド」もしくは「クリスタルホワイトパール」の2色展開。
特別仕様車「RZ“40th Anniversary Limited”」のフロント、リアイメージ。画像の車両には、ディーラーオプションの「40周年記念サイドデカール」や「GRトランクスポイラー」が装着されている
外装の特徴としては、「AE86」の「カローラレビン」「スプリンタートレノ」をほうふつとさせる、ブラックの2本線「40周年記念サイドデカール」(24,200円/ディーラーオプション)がボディ両サイドに施され、ブラックの「GRトランクスポイラー」(35,200円/ディーラーオプション)も用意される。
“ハチロク”をほうふつとさせる2本のライン「40周年記念サイドデカール」(24,200円/ディーラーオプション)
走りの面では、フロント4ポット、リア2ポットの「ブレンボ製ベンチレーテッドディスクブレーキ」や、「ザックス(ZF)製ショックアブソーバー」が標準装備されている。
ハードな状況下でも安定した制動力を発揮する、「ブレンボ製ベンチレーテッドディスクブレーキ」(フロント 17インチ4ポット対向キャリパー、リヤ 17インチ2ポット対向キャリパー)
減衰力を最適化し、快適性と安定性を両立させる「ザックス(ZF)製ショックアブソーバー」
インテリアでは、フロントシートのカラーが「ブラック&レッド」(ベース車はブラック)になり、ドアセンターオーナメントやステッチ色にも赤が採用されるなど、随所にレッドカラーが用いられているのが特徴的だ。そのほか、ドアトリムには「40周年記念刺繍」が施されている。
「GR86」特別仕様車「RZ“40th Anniversary Limited”」のインテリア。シートなど随所にレッドカラーが用いられることで、スポーティーさが増している
また、今回は特別仕様車の発表とともに、「GR86」の一部改良についても実施された。まず走行性能としては、前述の特別仕様車に標準装備されている「ブレンボ製ベンチレーテッドディスクブレーキ」と「ザックス(ZF)製ショックアブソーバー」が、「SZ」以上のグレードにオプションで設定できるようになった。
ほかに、電子スロットルの出力特性の変更によってコントロール性が向上しているほか、VSC制御の最適化によってコーナーリング時の走行安定性や安全性能が向上しているという。
「GR86」の一部改良では、AT車だけでなくMT車にも「アイサイト」が標準で設定され、ステアリングには「ハンズフリースイッチ」を標準装備。「ブラインドスポットモニター」が「RZ」グレードに標準装備(SZグレードに追加オプション)されるなどの変更も行われている
「GR86」は、特別仕様車だけでなく通常グレードにもブレンボブレーキやザックスダンパーが装着できるようになり、さらにはコントロール性や走行安定性が向上するなど、走りにおける魅力がさらに増したと言えそうだ。