...うなだれた木の葉に習(そよ)との風もなく...
石川啄木 「鳥影」
...木材を与えられし上に善き気候を与えられました...
内村鑑三 「デンマルク国の話」
...いま、ぼくに口蓋(ハッチ)をあけさせて、青木さんは、いったい、なにを見たの?」「し、島だ……」「島を見ただけなら、なにもそんなにおどろくことはないじゃありませんか」「と、ところが、あたり前じゃないんだ」と、青木学士のことばは、すぐとぎれてしまいます...
海野十三 「豆潜水艇の行方」
...震災前までも木造の粗末な建物であった...
高浜虚子 「丸の内」
...・おもふことなく枯木をひろひあるきつつ茶の花のちりしくところ寒菊の花・こちらがあゆめばあちらもうごく小春雲・すゝきをばながほほけたままに住みなれた・ゆふ月が...
種田山頭火 「其中日記」
...私は木が可愛くて/\伐らうと思ひませんからまだ古い家に居ります云々』仙臺地方の農家では『お刈り上げ』といつて舊暦十月一日收穫祝ひに餅をついて地主や知人に配る行事がある...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...文学の思想性(例、三木清、戸坂潤など)や作家其の他の教養(長谷川如是閑、谷川徹三)などの問題が持ち出された所以である...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...椎の木の下へ、木戸をあけてはいっていっても、誰も余り口をきかなかった...
豊島与志雄 「椎の木」
...庭の木の葉に斜陽が輝いていた...
豊島与志雄 「塩花」
...山一面の木の枝に真白に咲いた樹氷の花...
中谷宇吉郎 「樹氷の科学」
...キャタピラが木の根ッ子でもひき抜くようにして一角へ集めるあとから...
久生十蘭 「春雪」
...一番(いちばん)いちじるしいのがぶなの木(き)です...
本多靜六 「森林と樹木と動物」
...それにこの土地ではネブタの木という合歓木かまたは竹へ...
柳田国男 「年中行事覚書」
...ほとんど一戸として燈籠の木を立てぬ家はない...
柳田国男 「雪国の春」
...甘木三枝嬢こと女優天川呉羽をスターとする一座を組織し...
夢野久作 「二重心臓」
...これを見た楠木方の物見は...
吉川英治 「私本太平記」
...木戸があったりするからだ...
吉川英治 「新書太閤記」
...地方事情にうとい中央の役人は、公平を期するつもりか何かで、山木方の訴えと、北条家の中し分とを、書類のうえで見較べながら、日を過しているらしく察しられるのだった...
吉川英治 「源頼朝」
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