...演出者は威厳を整えるひまがあったら愛嬌を作ることに腐心せよということになる...
伊丹万作 「演技指導論草案」
...この大きな変調を整えるには...
伊藤野枝 「「別居」について」
...そしてわたしも彼がわたしの戸口に坐りこんで釣糸を整えるのを同じくよろこんだ...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...さりげなく整えるなんて芸当は僕には出来ない...
太宰治 「正義と微笑」
...あるいはしわくちゃのハンケチを持った手を絞り消して絞り明けると白いばらの花束を整える手に変わる...
寺田寅彦 「映画芸術」
...僕は手筈を整えるため舞い戻ったわけだ...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「ボヘミアの醜聞」
...無理に文句の長短とか調子とかを整えるようなことさえある...
豊島与志雄 「戯曲を書く私の心持」
...けれども幕府や藩々の枢要の人達は油断なく戦備を整えるのであった...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...お静は手早く仕度を整えるのでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...石段をのぼるにも玄関をあがつても細君が食膳の上を整える間も樽野はしやべり続けてゐた...
牧野信一 「鶴がゐた家」
...富士山の美容を整えるその希望の一つは何んであるかというと富士山の姿をもっと佳(よ)くする事だ...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...みだす力としてより整える力として発露して...
宮本百合子 「異性の間の友情」
...よろめけばよろめく方から打って来る拳に歯をくいしばって体勢を整える...
宮本百合子 「歌集『集団行進』に寄せて」
...そのように強力な敵に対しては万端の準備を整えることがはなはだ困難であることを強調し...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ちゃんと一と通りの身なりを整えるのに幾つの品が要るのか...
柳宗悦 「陸中雑記」
...外敵に対する闘争態勢を整える必要から...
矢部貞治 「政治学入門」
...旅の垢(あか)を落したり髪を整える備えもある...
吉川英治 「宮本武蔵」
...驚愕の新事実によるショックの第一波を浴びた我々は息を整えるために暫し足を止めざるを得なくなり...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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