...逸子は其の固い決心から実行に移るべく...
伊藤野枝 「惑ひ」
...この早稲田本を早大に移る以前に抄録解説したのが饗庭篁村(あえばこうそん)氏の『馬琴日記抄』であって...
内田魯庵 「八犬伝談余」
...【3】1.彼は敵側に移る...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...かねてから師匠が立ち退(の)きの用心の家を一軒持っていた其家(それ)へ引き移ることにしたのであった...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...これから暗殺の場面へ移るのだが...
谷譲次 「踊る地平線」
...いま言ったふたつの窓硝子(ガラス)をとおして町に移る陰影のうごきを眺める場合だけだ...
谷譲次 「踊る地平線」
...今日成願寺(じょうがんじ)に移る...
田山花袋 「田舎教師」
...ぜひ拝借しますよ……(踊る)百八十ルーブリ……(広間へ移る)ヤーシャ (そっと口ずさむ)「きみ知るや...
アントン・チェーホフ 神西清訳 「桜の園」
...真ッ平だ」「あんな船に乗移ると...
寺島柾史 「怪奇人造島」
...われわれはちょうどあるシンフォニーでパッショネートな一楽章から急転直下 Attacca subita il seguente に明朗なフィナーレに移るときと同じような心持ちを味わうのである...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...儂は儂の住居が水草を逐うて移る天幕(てんと)であらねばならぬことを知らぬでは無かった...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...うんあなたの移る処ならどこでも移ります...
夏目漱石 「倫敦消息」
...大事な花火玉に火の移るのを防いだといふ話もあるくらゐだ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ロンドンに移るんですな...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...それによって二人が跳び移るのをはばんだのだった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「流刑地で」
...ラベ・ド・レペ街に移る...
堀辰雄 「リルケ年譜」
...亀沢町の家に渋江氏の移るのと同時であった...
森鴎外 「渋江抽斎」
...この草庵へ移る時に...
吉川英治 「親鸞」
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