...諸磯(もろいそ)と申(もう)す漁村(ぎょそん)の方(ほう)に出(で)てまいりましたが...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...また一面には情にもろい...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「情鬼」
...おもろい奇術(てづま)を見てからにでもしたら何(ど)うや...
薄田泣菫 「茶話」
...きわめて涙もろい弱い気持ちがぴったり寄り添って拡がった...
相馬泰三 「田舎医師の子」
...世間の涙もろい人たちの間にかえって多いのであります...
太宰治 「女の決闘」
...名声には、もろいものです...
太宰治 「津軽」
...そうして所謂(いわゆる)人情には、もろい...
太宰治 「ろまん燈籠」
......
種田山頭火 「其中日記」
...風に漂う落葉のようなもろい男女のつながりだけで...
林芙美子 「晩菊」
...俺(わい)はそのほうがよっぽどおもろいね」いつもこんなことを独(ひと)りごちていた...
正岡容 「寄席」
...そうして少女小説によって頭の大部分は育てられた娘達は涙もろいしとやかな内気な人にはなれましょう...
宮本百合子 「現今の少女小説について」
...涙もろい同心が宰領してゆくことになると...
森鴎外 「高瀬舟」
...三好氏の「襲われた町」? おもろいのなら儂に残して置いてほしい...
山中貞雄 「陣中日誌(遺稿)」
...ナア」涙もろい二人は喜んで証書に印判を捺(お)したものであった...
夢野久作 「近世快人伝」
...髪に触れても刄(は)の欠けるもろい鑿(のみ)ゆゑ大事がる...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...わけても涙もろい...
吉川英治 「大岡越前」
...涙もろい瞼(まぶた)の熱きをまず覚えた...
吉川英治 「剣の四君子」
...沢庵さんに縛られたあの時の様子や先刻(さっき)からの言葉を聞けば、この人は、涙もろい、気のよわい、情けの半面すら持っている...
吉川英治 「宮本武蔵」
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