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== 開発・運用 ==
[[Image:Brewster SBN.jpg|thumb|200px|ブリュースター SBN]]
[[1934年]]に[[アメリカ海軍]]は新しい複座の艦上索敵/爆撃機の試作を航空機メーカー各社に発注したが、[[1932年]]に創立されたばかりのブリュースター社も1機の発注を受けた。この試作機は'''XSBA-1'''と名づけられ、[[1936年]][[4月]]に初飛行した。本機がブリュースター社にとって初の自社開発機であった。
 
XSBA-1は全金属製の中翼単葉機で、油圧式の引き込み脚([[F2A (航空機)|F2A]]と同じ仕組みである)、2翅可変ピッチ[[プロペラ]]、爆弾倉等を有した、当時としては非常に近代的な機体であった。[[エンジン]]は当初750hpの[[ライト R-1820]]-4を装備していたが、後に950hpのR-1820-22に換装して、最大速度は424km/hを記録した。これは、当時の艦上爆撃機の中で最速であった。
 
試作機が高い性能を示したため、海軍は[[1938年]]9月に'''SBA-1'''として量産型30機の発注を行った。しかし、この時ブリュースター社には大規模な生産工場がなく量産能力が無かったため、本機の生産は海軍航空機工廠で行うことになり、制式名も海軍航空機工廠製を表す'''SBN'''と改められた。<br>
量産型の'''SBN'''はエンジンをR-1820-38に換装したため、エンジンカウリングの形状が変わっている。また3翅プロペラに変更され、[[高揚力装置|フラップ]]は細かい穴のあいたダイブブレーキ兼用となった。この他、風防や垂直尾翼の形状も変更された。
 
しかし、海軍航空機工廠に生産が移された後も本機の生産は遅れ、量産1号機が完成したのは発注から2年も後の[[1940年]][[11月]]だった。生産の遅延の原因は不明だが、その後も生産は遅々として進まず、30機目の最終生産機が完成したのは[[1942年]][[3月]]のことだった。この時には既に新型艦上爆撃機として[[SB2C (航空機)|カーチスSB2C]]の生産が始まっており、本機は明らかに時代遅れの機体になっていた。完成した30機は実戦で使われることなく、2つの部隊で訓練用に利用された。