「毛利小五郎」の版間の差分
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[[毛利蘭]]の父親で[[江戸川コナン]]の保護者{{refnest|group="注"|最初は[[阿笠博士]]から一時的に世話を見てくれと頼まれただけだったが、後に[[変装]]したコナンの両親([[名探偵コナンの登場人物#工藤優作|工藤優作]]・[[名探偵コナンの登場人物#工藤有希子|工藤有希子]])から養育費をもらって正式な保護者となった<ref name="江戸川コナン誘拐事件">単行本5巻File.10「見知らぬ来訪者。」 - 6巻File.1「仮面の下の真実」(アニメ43話「江戸川コナン誘拐事件」)。</ref>。}}。「毛利探偵事務所」を経営する[[探偵|私立探偵]]で、前職は[[警視庁]][[刑事部|捜査一課]]強行犯係の[[刑事]]。現在はコナンの活躍により、世間では「眠りの小五郎」と評される有名な名探偵とされている。
[[オールバック]]の髪型と[[髭|ちょび髭]]がトレードマーク<ref group="注">10年前はまだ髭を生やしていなかった。また、原作では第1話の新一のイメージと本格的初登場となる第2話の前半のみ、前髪が後の蘭のように跳ねていた。</ref>。
登場回数は蘭と同じくらいであり、劇場版でも全作品でコナン・蘭・小五郎が必ず大文字で掲載され、メインキャスト扱いとなっている<ref group="注">作品によっては大文字で表記されるメインキャストが追加されることもある([[黒羽快斗|怪盗キッド]]の登場作品と第21作以降の全作品)。該当する人物については各作品の記事を参照。</ref>。アニメクレジット順は神谷が担当していた時期はコナンに次いで2番目が多かったが、小山に交代してからは3番目表記となった<ref group="注">劇場版は基本的に第6作までと第17作・第19作以降が蘭に次いで3番目、第7作から第18作まで(第17作を除く)はコナンに次いで2番目となっている。</ref>。ドラマでは[[トメ|最後]]にクレジットされる<ref group="注">アニメでは基本的に事件の犯人が最後にクレジットされる。</ref>。なお、『[[ルパン三世VS名探偵コナン]]』では[[井上真樹夫]]、『[[ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE]]』では[[浪川大輔]]と横並びで3番目にクレジットされている<ref group="注">正確には[[栗田貫一]]、高山、[[小林清志]]、山崎、井上(浪川)の順で6番目である。</ref>。
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作中における[[コミックリリーフ]]であり、普段は「ヘボ探偵」「迷探偵」と描写されているが、徐々に切れ者としての一面も見せるようになり、それまでの経験に基づき、コナンも驚かせるような名推理を披露することもある{{R|見えない容疑者}}。[[一人称]]は基本的に「オレ」だが、身内でない人や目上の人には「私」を使う<ref group="注">初期のアニメでは神谷明のアドリブで一人称が「我輩」になることもあった。『名探偵コナン特別編』の[[丸伝次郎]]と[[阿部ゆたか]]が作画を手がけた作品では、「ワシ」という一人称を使うこともある。</ref>。周囲からの呼称は、「(小五郎の)おじさん(コナン・[[少年探偵団 (名探偵コナン)#吉田歩美|吉田歩美]]から。コナンが心の中では『(小五郎の)おっちゃん』)」、「おっちゃん(新一<ref group="注">劇場版第2作『[[名探偵コナン 14番目の標的|14番目の標的]]』では「小五郎さん」「おじさん」と呼んでいた。また、蘭や警察関係者の前では「蘭の父さん」、「蘭の親父」、「毛利探偵(探偵をする時)」と呼ぶ。そのため、劇場版第23作『[[名探偵コナン 紺青の拳|紺青の拳]]』では新一に変装した[[黒羽快斗|怪盗キッド]]から「おっちゃん」と呼ばれたことで、蘭はキッドの変装を見抜いている。</ref>・[[少年探偵団 (名探偵コナン)#小嶋元太|小嶋元太]]・[[服部平次]]・[[遠山和葉]])」、「お父さん(蘭)」、「あなた(英理<ref group="注">ドラマ版では「小五郎」と呼ぶこともある。</ref>)」、「毛利君([[目暮十三|目暮警部]]{{Refnest|group="注"|ただし、目暮からは事件遭遇率が極めて高いことから、「厄病神」・「死神」と呼ばれたことがある<ref name="名家連続変死事件">単行本15巻File.10「血染めの包帯」 - 16巻File.3「炎の絆」(アニメ77話 - 78話「名家連続変死事件」)。</ref><ref name="バスルーム密室事件">単行本20巻File.7「サヨナラ…」 - File.9「姉想い…」(アニメ121話 - 122話「バスルーム密室事件」)。</ref>。また、元上司はほぼ「毛利」と呼び捨てにする。<ref name="時代劇俳優殺人事件">単行本17巻File.10「役者が揃った」 - 18巻File.2「二つの部屋」(アニメ102話 - 103話「時代劇俳優殺人事件」)。</ref>。}}・[[阿笠博士]])、「毛利さん(他の警察関係者・他人など)」、「煙の小五郎([[名探偵コナンの登場人物#横溝重悟|横溝重悟]])」、「小五郎君(工藤有希子)」、「オッサン・ボケナス{{R|孤島の姫と龍宮城}}(悪口を言う時)(服部平次)」、「小五郎さん(遠山和葉・大和警部など)」、「(毛利の)おじさま・おじさん([[鈴木園子]])」、「毛利先生([[安室透]])」、「毛利探偵・おじさん([[灰原哀]]・[[少年探偵団 (名探偵コナン)#円谷光彦|円谷光彦]])」と呼ばれる。また、灰原はコナンと話した時「'''迷'''探偵」と呼んだことがある。
短気で粗暴な性格で、コナンが事件の捜査に介入したりすると、ゲンコツを食らわせたり<ref group="注">アニメでは、ゲンコツの代わりに別の方法で軽く痛めつけることもある。</ref>、依頼人に対して怒鳴ったりすることもある。また、平次が自分に予測できない推理を披露した<ref group="注">実際には、平次を麻酔銃で眠らせたコナンが推理を披露していた。</ref>際には納得できないことを理由に殴りつけた<ref name="ホームズフリーク殺人事件">単行本12巻File.7「マイクロフトでの集い」 - 13巻File.1「本当の姿」(アニメ57話 - 58話「ホームズフリーク殺人事件」)ことがある。</ref>なお、アニメでは周囲から褒められたり自信満々に推理を披露したりすると調子に乗って舌を出し、「ナーッハッハッハ!」という高笑いを頻繁に見せる(原作でも後に見せるようになる)が、その内容は的外れなものであることが多い。テレビ局の企画を装った犯人によってコナンと平次が無人島に拉致監禁され、無理心中に巻き込まれかけた事件では、結果的に殺人の共犯者になったとはいえ金で雇われていただけの漁師を[[拷問]]にかけ、コナンと平次の監禁場所を突きたことがある<ref name="探偵甲子園">単行本54巻File.9「東の高校生探偵」 - 55巻File.2「熱血探偵」(アニメ479話「服部平次との三日間」)。</ref>{{refnest|group="注"|ただし、拷問前には女優であるヨーコの協力を得て企画が偽物である証拠を掴んでおり、首謀者は
「妃法律事務所」を経営している弁護士の[[妃英理]]を妻に持つが、現在は別居中。出身高校は新一や蘭と同じ帝丹高校(英理や[[名探偵コナンの登場人物#工藤有希子|工藤有希子]]とは同級生){{R|似た者プリンセス}}で、大学は米花大学卒業<ref>単行本72巻File.5「ヤバイ死に様」 - File.7「偽りの足」(アニメ625話 - 626話「絶叫手術室(オペルーム)」)。</ref>。中学校の同級生に[[俳優|女優]]の'''雨城 瑠璃'''(うじょう るり、声 - [[島津冴子]])がいる<ref name="見えない容疑者">単行本37巻File.2 - File.4「小五郎の選択」(アニメ305話 - 306話「見えない容疑者」)。</ref>。本人は高校時代は「硬派で通っていた」と語っているが、中学時代を知る瑠璃曰く、その頃からスケベだったらしい。有希子と英理の[[ミス・コンテスト|ミスコン]]対決の折、当時はミスコンの「ミス」を「ミステイク(mistake)」の意味と勘違いしており、「ドジな女の方」として英理の名前を書いていたが、小五郎曰く「本当の意味が分かっていたら有希子の方に投票していた」とのことで、結局は馬鹿馬鹿しくなって投票しなかった<ref group="注">正確には、洗濯時に投票用紙がボロボロになり、できなかった。</ref>が、開票の結果は両者が1万票で引き分けたため、小五郎の持っていた残り1票の行方を巡って大混乱になり、その後にミスコンは中止になったというエピソードがある<ref name="似た者プリンセス">単行本40巻File.10「小五郎大失態」 - 41巻File.3「闇の男爵夫人(ナイトバロニス)登場!」(アニメ333話 - 334話「似た者プリンセス」)。</ref>。大学が帝丹ではなく米花なのは柔道の腕がいいためスポーツ推薦や一芸入試の可能性や、内部進学(とみられる)に必要な成績が不足していた説がある{{Sfn|コナンドリル|2003|p=151}}。
有名になってからは多数のテレビやメディア出演によりかなりの収入を得ているが、そのせいで金遣いが常軌を逸する形で荒くなっており、とある依頼で一千万円という多額の金が入る可能性が出た際は前祝いで300万円も使い込んだ挙句、競馬や競輪によって500万円もすってしまう有り得ない行動をやらかしてしまった程<ref name="似た者プリンセス">単行本40巻File.10「小五郎大失態」 - 41巻File.3「闇の男爵夫人(ナイトバロニス)登場!」(アニメ333話 - 334話「似た者プリンセス」)。</ref>。酒やギャンブル、遊興等への浪費ぶりが原因で、家計が然程潤わないのは蘭の悩みの種になっており、彼女から小遣いを厳しく管理されているようで「やりくりが大変」と窘められている。別居している妻の英理からも、彼女の弁護士としての手腕と人脈にて金銭や収入面で助けられる事がある<ref name="追いつめられた名探偵">単行本14巻File.1「写真があった!!」 - File.8「もう一人の…」(アニメ96話「追いつめられた名探偵! 連続2大殺人事件」)。</ref>。コナンがやってくるまでや以後の収入面は『コナンドリル』において報酬についての話があまりなく、調査料やメディア出演や講演などの副業収入の推計を連載年数(週刊少年サンデー2003年2号まで)で割ると少なすぎるため、事務所は2、3階が内部で繋がるメゾネットタイプながらそれぞれ別に玄関がある特殊な造りであることからこの建物は持ちビルで親から相続してテナント収入を得ていたとする考察があり{{Sfn|コナンドリル|2003|p=212-215}}、また家計は別居しているとはいえ英理くらいしか管理していると思われる人物はおらず、怠惰な生活を送っていたのは報酬を得ても一旦英理のところへいってから小遣いが渡されているためである説を提唱{{Sfn|コナンドリル|2003|p=217}}、仕事嫌いの小五郎が警察を辞めて探偵として独立したのも上司であった目暮から自分も辛いだとか英理の弁護士としてのキャリアに傷がつくなどでも言われて心情を分かり辞職、[[黒木昭雄]]が話す「家が商売をしているなど収入のアテがある刑事が辞めさせやすい」ことから目暮もそれに触れて別の道へ進むのを促した可能性を挙げた{{Sfn|コナンドリル|2003|p=218-219}}。ちなみに「眠りの小五郎」として、[[睡眠薬]]の[[コマーシャルメッセージ|CM]]の出演依頼が来
[[英語]]はあまり得意ではなく、[[ロンドン]]を訪れた際にコナンや蘭の不在中はかなり困っていた<ref name="ホームズの黙示録">単行本71巻File.3「名探偵の弟子」 - 72巻File.1「厄介な難事件」(アニメ616話 - 621話「[[名探偵コナン ホームズの黙示録|ホームズの黙示録]]」)。</ref>。また、[[文学]]作品に関する知識としては、『[[三国志]]』や『[[シャーロック・ホームズシリーズ|シャーロック・ホームズ]]』についてはコナンや蘭に比べるとあまり詳しくないようだが、『[[南総里見八犬伝]]』<ref name="炎の魔犬">単行本70巻File.7「犬伏家」 - File.11「仁義八行」(アニメ611話 - 613話「犬伏城 炎の魔犬」)。</ref>や[[武田信玄]]<ref>単行本86巻File.9「啄木鳥」 - 87巻File.2「鞭声粛々夜河を渡る」(アニメ810話 - 812話「県警の黒い闇」)。</ref>については詳しい<ref group="注">『八犬伝』はともかく、信玄に関しては武田を題材にした[[時代劇]]スペシャルドラマにヨーコが出演していたため、調べたのではないかとコナンが推理している。</ref>。コナンとは対照的に、[[シャーロック・ホームズ]]のことは好きではない。そのうえ、ホームズ愛好家たちの前で「紙の上の人間」と露骨に侮蔑した結果、睨まれている。また、[[アガサ・クリスティ]]の『[[そして誰もいなくなった]]』をタイトル名を間違えたうえに『ホームズ』シリーズの作者である[[アーサー・コナン・ドイル]]の作品と勘違いしていた{{R|ホームズフリーク殺人事件}}。ただし『[[オリエント急行の殺人|オリエント急行殺人事件]]』は気に入っているようであり、ベルツリー急行(ミステリートレイン)に乗った際には、[[エルキュール・ポアロ]]にちなみ「毛利ポア郎」と上機嫌で自己紹介をしていた{{R|漆黒の特急}}。
工藤新一のことは、有希子の一人息子であり蘭の[[幼馴染]]として幼少時からよく知っているが、新一が高校生探偵として活躍していた時は一時期、探偵の仕事を奪われたと思い込んでおり<ref group="注">第1話「ジェットコースター殺人事件」のアニメオリジナルシーンでは、事件を解決したことで新聞に記事が載った新一に八つ当たりし、蘭に呆れられていた。</ref>、あまりいい印象を持っておらず、蘭との交際についても批判的な言動が多い<ref group="注">ドラマ版では新一の名声に便乗して自分も利を得ようとするちゃっかりした面も見られ、彼との関係はやや良好のようである。</ref>。「探偵坊主」などと嫌味を込めて呼ぶことも多いが、名前の呼び方は蘭と同様「新一」。また、新一の父親であり自身の刑事時代に目暮が捜査協力を依頼していた[[名探偵コナンの登場人物#工藤優作|工藤優作]]のことも「所詮は小説家」と、目暮ほど信頼はしていなかった{{R|似た者プリンセス}}。ただし、新一の推理力の高さは認めており、蘭が新一に想いを寄せていることにも気付いている模様で、「大事な娘をたぶらかしやがって」などと文句を言いつつ内心では新一への愛情を大切に見守ってもいる<ref name="ホームズの黙示録" />{{refnest|group="注"|蘭がその場にいない新一のことで悩んだり泣いていることを知った時などは、「あの野郎、今頃どこで何やってんだ」と新一に怒りの感情を抱くこともある。}}。有希子とは高校生時代から妻の英理共々友人であり、「有希ちゃん」「小五郎くん」と呼び合うほど親しく、毛利家と工藤家は家族ぐるみの長い付き合いとなっている{{R|似た者プリンセス}}。なお、自分を陰から補佐するようなコナンの行動については何度か勘付いた<ref group="注">正体が新一であると想定するまでには至っていないが、「待てよ。お前の顔、どっかで見たことあるぞ。」と幼少期の新一の顔を思い出しかけたことは原作初期に描かれた。</ref>が、大抵は周囲の称賛を受けて忘れてしまう<ref name="テレビ局殺人事件">単行本11巻File.2「生放送中の死」 - File.4「緊急推理ショー」(アニメ31話「テレビ局殺人事件」)。</ref>か、たまたま見せたコナンの幼稚なミスに考え過ぎだと判断してしまい<ref name="赤鬼村">単行本2巻File.1「割のいい尾行」 - File.3「写真は語る」(アニメ38話「赤鬼村火祭殺人事件」)。</ref><ref name="#1">アニメ53話「謎の凶器殺人事件」(アニメオリジナル)。</ref>、現在もコナンのことを並の小学1年生とは比較にならない頭脳や知識、観察力の持ち主であると
OVA『[[名探偵コナンのOVA一覧#10年後の異邦人|10年後の異邦人]]』で描かれた10年後では現在とほとんど変わらぬ容姿で登場しているが、これはコナンの夢オチであるため実際にそうなるかは不明。「集められた名探偵!工藤新一VS怪盗キッド」<ref name="集められた名探偵">単行本30巻File.4「糾合」 - File.7「誑欺」(アニメ219話「集められた名探偵!工藤新一VS怪盗キッド」)。</ref>では[[黒羽快斗|怪盗キッド]]に、『[[ルパン三世VS名探偵コナン]]』では[[ルパン三世 (架空の人物)|ルパン三世]]にそれぞれ変装されているが、これは[[高木渉 (名探偵コナン)|高木刑事]]と並ぶ経験でもある{{Refnest|group="注"|高木刑事は「怪盗キッドと四名画」<ref>単行本53巻File.1「紅蓮」 - File.4「純白」(アニメ469話 - 470話「怪盗キッドと四名画」)。</ref>で[[黒羽快斗|怪盗キッド]]に、『[[ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE]]』でルパン三世に変装されている。}}。
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