TBS系リアルタイム配信
TBS系リアルタイム配信は日本の放送法による「放送局」ではないため、「放送する」のような言い回しの使用はせず、「配信する」のような言い回しを使用するようにしてください。(2022年4月) |
TBS系リアルタイム配信(ティービーエスけいリアルタイムはいしん)は、2022年4月11日に開始されたTBSの常時同時配信・見逃し番組配信サービスの名称である。
概要
編集TBS系列がゴールデンタイム・プライムタイムに放送している番組の動画を、TVerを通じて放送と同時に無料で配信する[1]。配信対象の番組には、TBSが全国ネット向けに制作するレギュラー・スペシャル番組等に加えて、準基幹局の毎日放送(MBS)・中部日本放送(CBC)・RKB毎日放送(RKB)等の東京支社等が全国ネット・地方のローカル等の番組向けに制作するレギュラー・スペシャル番組等も含まれている[2]。
開始まで
編集イギリス・英国放送協会(BBC)とITVが2008年からテレビ放送の同時配信サービスを開始したのを皮切りとして、世界各国の放送局が相次いで同時配信サービスを開始したが、日本では著作権法や採算上の問題、系列局(地方局)等への配慮などから、TBSを始めとする、民放各社はこれまでテレビ番組のインターネット同時配信に慎重であった[3][4]。
しかし、テレビ離れが急速に進んでいることや2020年3月に日本放送協会(NHK)がNHKプラスのサービスを開始させることを受けて、TBS等の在京民放5社でも同年秋にインターネット同時配信を始める方針で関係各所と調整していることが同年2月に報じられた[3][4]。
TBSは2021年度内に同時配信サービスを開始することで検討していることが同年9月に報じられ[5][6]、同月29日に行われた定例会見にて同局社長の佐々木卓がこの報道を認めた。2022年1月からのサービス開始を予定しており、配信媒体についてはTVerにて配信する方向で調整していると語っていた[7][8]。
その後、2022年4月11日にサービス開始することを同年3月2日に行われた定例社長会見にて発表した。サービス名は「TBS系リアルタイム配信」でゴールデン・プライム帯の番組[注釈 1][注釈 2]を中心に配信するとしている[1][11]。なお、佐々木は2020年7月の時点ではビジネスモデルや権利関係の問題点を挙げた上で「積極的に推進していこうという立場ではない」として、放送の同時配信に否定的な立場を示していた[12]。
特徴
編集配信画面
編集右上に「TBS系」と透かし(ウォーターマーク)が挿入されている。
対象機器
編集スマートフォン・タブレット・パソコン(PC)等に対応。なお、TVerのテレビアプリやAmazon Fire TV・Chromecast等を介した視聴は出来ない[11]。
脚注
編集注釈
編集- ^ 月曜日・火曜日・木曜日・金曜日等は基本として19時台から23時台までの全国ネット向け事前収録番組を対象に定めているが、水曜日は19 - 21時台がローカルセールス枠に設定されている関係で、『水曜日のダウンタウン』(22時台の全国ネット向け事前収録番組)等しか配信されない。土曜日は19時台から22時台まで、日曜日は18時台から23時台までの事前収録番組等が対象。全国ネット向けの特別番組や、MBS制作枠(配信開始の時点では月曜日22時台・木曜日19時台および日曜日22時台・23時台前半)・CBC制作枠(配信開始の時点では火曜日19時台=TBSとの共同制作枠・日曜日23時台後半→2023年4月以降は後者の時間帯)の全国ネット向けレギュラー番組も対象に含まれている(火曜日19時台・日曜日22時台の番組で2時間/木曜日19時台の番組で3時間のスペシャル版等を放送する場合にも全編を同時配信)。TBSの制作枠では、冒頭に記した時間帯における報道・情報系の生放送番組(月 - 金曜日の『NEWS23』と土曜日の『情報7daysニュースキャスター』)等が、JNN協定、映像素材に付随する権利との兼ね合い、報道・情報系の生放送番組を原則として配信しないTVerの方針等を背景に対象から除外。通常は月曜日の19・20時台に放送される『CDTV ライブ!ライブ!』(生放送の音楽番組)等についても、放送される楽曲に付随する権利との兼ね合いから、3 - 5時間の放送枠で編成されるスペシャル版等を含めて配信されない。
- ^ 上記のレギュラー番組以外でも、重大なニュースが発生した場合に編成されるJNN報道特別番組、『選挙の日』(国政選挙等の執行日である日曜日の19:57から生放送の開票特別番組)、スポーツの国際大会関連の特別番組(月曜日の19・20時台に編成された2022年世界陸上競技選手権大会総集編等)等で同時配信を実施している[9][10]。
出典
編集- ^ a b “TBS、今春スタートする地上波番組の同時配信は「GP帯の番組を中心に」番組数は最終調整中”. 日刊スポーツ (2022年3月2日). 2022年3月2日閲覧。
- ^ 民放テレビの地上波リアルタイム配信がTVerに勢ぞろい!2022年4月11日(月)夜からスタート!(毎日放送2022年4月8日付ニュースリリース)
- ^ a b “民放キー5局 今秋ネット同時配信へ 若者のテレビ離れ対応”. 東京新聞 (2020年2月2日). 2020年9月20日閲覧。
- ^ a b “日テレ同時配信開始で聞こえる電波返上の足音”. 東洋経済新報 (2020年9月17日). 2020年9月21日閲覧。
- ^ “日テレ、10月から放送と同時にネット配信 TBSなども年度内検討”. 朝日新聞 (2021年9月17日). 2021年9月17日閲覧。
- ^ “日テレ、ネット同時配信を開始 10月2日から”. 日本経済新聞 (2021年9月17日). 2021年9月17日閲覧。
- ^ “TBS帯番組を同時配信へ「コンテンツ提供のチャンス」配信媒体は検討中”. 日刊スポーツ (2021年9月29日). 2021年9月30日閲覧。
- ^ “TBS社長「来年1月から同時配信開始を検討」放送時間帯などは未定”. 日刊スポーツ (2021年10月27日). 2021年10月27日閲覧。
- ^ “TVerとNHKアプリで報道特別番組をリアルタイム配信中、安倍元首相の銃撃事件について”. ケータイ Watch (2022年7月8日). 2022年7月11日閲覧。
- ^ “民放各局系列の参議院議員選挙特番をTVerでリアルタイム配信”. TVerPLUS (2022年7月10日). 2022年7月11日閲覧。
- ^ a b “民放テレビの地上波リアルタイム配信が TVer に勢ぞろい! 2022 年 4 月 11 日(月)夜からスタート!”. 日本テレビ放送網株式会社・株式会社テレビ朝日・株式会社TBSテレビ・株式会社テレビ東京・株式会社フジテレビジョン・株式会社毎日放送・朝日放送テレビ株式会社・テレビ大阪株式会社・関西テレビ放送株式会社・讀賣テレビ放送株式会社・株式会社TVer (2022年4月8日). 2022年4月8日閲覧。
- ^ “ネット同時配信拡大、NHKに民放追随も常時化には高い壁”. 産経新聞 (2020年9月9日). 2020年9月12日閲覧。