熊切和嘉
日本の映画監督
熊切 和嘉(くまきり かずよし、1974年9月1日 - )は映画監督。『鬼畜大宴会』で脚本家デビューを果たした
くまきり かずよし 熊切 和嘉 | |||||
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生年月日 | 1974年9月1日(50歳) | ||||
出生地 | 日本北海道帯広市 | ||||
職業 | 映画監督 | ||||
ジャンル | 映画 | ||||
活動期間 | 1998年 - | ||||
事務所 | nicolo | ||||
公式サイト | nicolo | ||||
主な作品 | |||||
『鬼畜大宴会』 『海炭市叙景』 『私の男』 『武曲 MUKOKU』 | |||||
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経歴
編集北海道帯広柏葉高等学校卒業、大阪芸術大学芸術学部映像学科卒業。卒業制作『鬼畜大宴会』が、自主映画のコンペティション「第20回ぴあフィルムフェスティバル」で準グランプリを受賞した。
2016年にアメリカのWebサイト『Taste of Cinema』が公開した「心がつぶれそうになる傑作映画20本(20 Great Soul-Crushing Films That Are Worth Your Time)」では、日本映画としては本作が唯一のランクインとなっており、第19位を獲得している[1]。
この作品の脚本は当時、教授であり映画監督の中島貞夫から学生離れした内容とあまりに長い原稿枚数に本当にやるのかと問われた。この作品は、タオルミナ国際映画祭ではグランプリを受賞。2001年、第10回PFFスカラシップ作品『空の穴』で、劇場デビュー。
2014年、モスクワ国際映画祭において、『私の男』が最優秀作品賞を受賞した[2][3]。この映画をはじめ、熊切の作品は日本国内外の映画祭に多数出品・招待されている[4][5]。2014年12月より1年間パリに留学[6]。
2023年、第25回上海国際映画祭では『658km、陽子の旅』が最優秀作品賞、最優秀脚本賞、最優秀女優賞の3賞を受賞した[7]。
作品
編集特記の無いものは監督のみ担当作品。
映画
編集- 鬼畜大宴会(1998年) - 監督、脚本、編集、照明
- 空の穴(2001年) - 監督、脚本[8][9]
- 夏の花火編〜あさがお(2003年)
- 冬の花火編〜妹の手料理(2003年)
- アカン刑事(最も危険な刑事(デカ)まつり)(2003年)[10]
- アンテナ(2003年) - 監督、脚本
- 遡河魚(2004年) - 監督した野狐禅PVを再編集
- 揮発性の女(2004年) - 監督、脚本、編集[11]
- 日野日出志のザ・ホラー怪奇劇場・第二夜 爛れた家「蔵六の奇病」より(2004年)
- フリージア(2006年)
- 青春☆金属バット(2006年)
- ノン子36歳(家事手伝い)(2008年)
- 海炭市叙景(2010年)
- 鶴園家のめまい(2010年)[12]
- 莫逆家族-バクギャクファミーリア-(2011年)
- BUNGO〜ささやかな欲望〜 人妻(2012年)
- シネマ☆インパクト 止まない晴れ(2013年)
- 夏の終り(2013年)
- 私の男(2014年)
- 光の音色 -THE BACK HORN Film-(2014年) - THE BACK HORNとのコラボレーション映画[13]
- ディアスポリス -DIRTY YELLOW BOYS- 監督、脚本
- 武曲 MUKOKU(2017年) - 監督[14]
- 多十郎殉愛記(2019年) - 監督補佐
- #マンホール(2023年)
- 658km、陽子の旅(2023年) - 監督、共同脚本(妻との脚本ユニット「浪子想」名義)
- ゼンブ・オブ・トーキョー(2024年)
テレビドラマ
編集- 東京少女・セピア編 第4話「疾走少女」
- 東京少女瓜生美咲 第3話「三角形の恋」
- BUNGO -日本文学シネマ-「魔術」
- ディアスポリス 異邦警察 第7、8話 監督、脚本
- 60 誤判対策室(2018年、WOWOW)
- 満願 最終夜「満願」(2018年、NHK総合) - 脚本・演出
その他担当作品
編集- 盲獣VS一寸法師(2001年) - 出演、メイキング撮影
- 東京ハレンチ天国 さよならのブルース - 協力
- おそいひと(2004年) - 編集
- TOKYO!「メルド」 - メイキング撮影・編集
受賞歴
編集- 鬼畜大宴会
- 第28回タオルミナ国際映画祭グランプリ
- 第20回ぴあフィルムフェスティバル PFFアワード 準グランプリ
- 第23回おおさか映画祭 自主製作賞
- 空の穴
- 第30回ロッテルダム国際映画祭 国際批評家連盟賞 スペシャルメンション(特別賞)
- ノン子36歳(家事手伝い)
- 『映画芸術』日本映画ベストテン1位(2008年)
- 海炭市叙景
- 第12回シネマニラ国際映画祭グランプリ、最優秀俳優賞
- 第13回ドーヴィル・アジア映画祭 審査員特別賞受賞
- 第25回高崎映画祭特別賞受賞
- 松本CINEMAセレクト・アワード 最優秀映画賞受賞
- 私の男
- 第36回モスクワ国際映画祭最優秀作品賞、最優秀男優賞(2014年)
- 658km、陽子の旅
- 第25回上海国際映画祭最優秀作品賞、最優秀脚本賞、最優秀女優賞(2023年)
脚注
編集- ^ “米サイト選出「心がつぶれそうになる映画20本」 : 映画ニュース”. 映画.com. 2024年3月10日閲覧。
- ^ “映画『私の男』公式サイト”. 29 Jun 2014閲覧。
- ^ 「私の男」が最優秀作品賞 モスクワ国際映画祭 浅野忠信さん最優秀男優賞(2014年6月29日)、日本経済新聞、2014年6月29日閲覧。
- ^ Kumakiri Kazuyoshi : nicolo、nicolo、2014年6月30日閲覧。
- ^ 世界の映画祭に引っ張りだこの『私の男』 注目されるその理由は!?(2014年6月12日)、THE PAGE、2014年6月30日閲覧。
- ^ “平成26年度新進芸術家海外研修制度採択一覧” (PDF). 文化庁. 2014年7月28日閲覧。
- ^ 「菊地凛子が最優秀女優賞、熊切和嘉監督『658km、陽子の旅』上海国際映画祭で3冠の快挙」 ORICON NEWS 2023年6月18日付、2023年9月4日閲覧.
- ^ “映画公式サイト”. 15 March 2022閲覧。
- ^ “SlowTrain インタビュー”. 6 July 2022閲覧。
- ^ “フォーラム@nifty 映画公式サイト”. 13 July 2022閲覧。
- ^ “Love collection”. 13 July 2022閲覧。
- ^ “plus1 vol.3”. 13 July 2022閲覧。
- ^ THE BACK HORN×熊切和嘉 映画『光の音色 -THE BACK HORN Film-』、今秋全国ロードショー決定!!(2014年6月19日)、THE BACK HORN公式サイト、2014年6月20日閲覧。
- ^ “綾野剛が熊切和嘉監督「武曲」で酒浸りの剣豪に!“ヒロイン”は村上虹郎”. 映画ナタリー. (2016年9月27日) 2016年9月29日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集- nicolo - 所属事務所のサイト
- 熊切和嘉 - allcinema
- 熊切和嘉 - KINENOTE
- 熊切和嘉 - 日本映画データベース
- Kazuyoshi Kumakiri - IMDb