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弾丸登山

夜通しで富士山頂を目指し、すぐに下山する登山形態

弾丸登山(だんがんとざん)とは、山小屋などで十分な休息をとらないで一気に頂上を目指す登山のことである[1]。この用語に明確な定義はない[2]。日本で一番高く人気のある富士登山で特に問題視される[1][3]

夜の登山
(富士山)
登山道の渋滞
(富士山)

富士山における概要

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富士山の弾丸登山とは、「五合目を夜間に出発し、山小屋に泊まらず、夜通しで一気に富士山頂を目指し、すぐに下山する登山形態(0泊2日や日帰り登山)」である[4][5]

富士山弾丸登山の動機は、頂上でのご来光(日の出)を見るためである[1][3]。だが、富士山のような高山で、十分な休息の無い弾丸登山を行うと、身体が高度順応する余裕が無いため、高山病を発症しやすい[1][5]。夜間の登山は、事故の危険が多い[1][5]。あるいは、登山道の渋滞を招くこともある[1][3]

2011年夏、研究者の調査では、富士下山者の3割が弾丸登山だった[4]。同年、「富士山環境保全協力金協議会」が弾丸登山のツアーを自粛するよう、富士山ツアーを企画する旅行業界に求めた[1]。次いで2013年6月5日、富士山が世界文化遺産に登録されるということで富士山が注目を浴び、登山者が増えることを予想して、山梨県と静岡県が、富士山への弾丸登山の自粛を呼び掛けるよう、観光庁に要請書を提出した[4][5]。これについて、観光庁長官(当時)の井手憲文は「リスクを負った登山は望ましくない」と述べている[6]。山梨県の資料より、少なくとも2015年までそういう弾丸登山が主流な登山方式だったとは言える[7]

環境省などが運営する「富士山オフィシャルサイト」では、「安全で快適な登山を楽しむために、途中で1泊するようなゆとりある登山行程」を薦めている[3]

ふじさんミュージアム(富士吉田市民俗博物館)の文献調査によると、山名政胤の『富士山行記』(1709年(宝永6年))や浜松の武士・和久田寅の『冨岳雪譜』(1803年(享和3年))など江戸時代の資料から、日の出を見るための夜の登山は、山頂までは登っていないことが判っている[8]

脚注

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外部リンク

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