太地駅
太地駅(たいじえき)は、和歌山県東牟婁郡太地町大字森浦にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)紀勢本線(きのくに線)の駅。事務管コードは▲622047[3]。
太地駅 | |
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駅舎(2023年8月) | |
たいじ Taiji | |
◄湯川 (2.1 km) (1.2 km) 下里► | |
和歌山県東牟婁郡太地町大字森浦248-1 | |
所属事業者 | 西日本旅客鉄道(JR西日本) |
所属路線 | ■紀勢本線(きのくに線) |
キロ程 |
199.9 km(亀山起点) 新宮から19.7 km |
電報略号 | タイ |
駅構造 | 地上駅(盛土上) |
ホーム | 1面1線 |
乗車人員 -統計年度- |
99人/日(降車客含まず) -2019年- |
開業年月日 | 1935年(昭和10年)7月18日[1][2] |
備考 | 無人駅(自動券売機 有) |
太地町の中心駅で、全ての特急列車が停車する。
歴史
編集1935年7月、国鉄紀勢中線の紀伊勝浦駅から下里駅までの開通と共に開業。1940年には紀勢西線の江住駅から串本駅・新宮駅から紀伊木本駅(現在の熊野市駅)の開通により紀伊木本駅から和歌山駅(現在の紀和駅)までが紀勢西線とされ、紀勢西線の駅となった。その後当駅は1959年、今の紀勢本線が全通し亀山駅と和歌山駅(現在の紀和駅)の間が紀勢本線となったのを受け国鉄紀勢本線の駅となり、さらに国鉄分割民営化を経て現在に至っている。
年表
編集- 1935年(昭和10年)7月18日:国鉄紀勢中線の駅として開業[1][2]。
- 1940年(昭和15年)8月8日:路線改称により紀勢西線の駅となる[1]。
- 1946年(昭和21年)11月10日:小口扱い貨物の取り扱いを開始[2]。
- 1959年(昭和34年)7月15日:再度の路線改称により紀勢本線の駅となる[1]。
- 1971年(昭和46年)7月1日:小口扱い貨物の取り扱いを廃止[2]。
- 1985年(昭和60年)3月14日:荷物扱い廃止[2]。無人化[4]。一部の特急「くろしお」が停車を開始。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により西日本旅客鉄道に承継[1][2]。
- 1996年(平成8年):ホームの鯨の壁画が完成。
- 2014年(平成26年)3月15日:ダイヤ改正により、全ての特急列車が停車するようになる[5]。
- 2016年(平成28年)12月17日:ICカード「ICOCA」の利用が可能となる[6]。
- 2021年(令和3年)5月31日:防災複合施設の備えた新駅舎が完成[7][8]。
駅構造
編集線路東側(新宮方面に向かって右側)に単式ホーム1面1線を有する地上駅。ホームは築堤上の高い位置に置かれ、駅舎へは階段もしくは細い坂を下る[9]。ホームの壁には太地が捕鯨の町であることにちなみ、鯨の絵が書いてある[9]。これは1996年(平成8年)に完成した。
新宮駅管理の無人駅。日常的な管理は太地町に委託されている[9]。駅舎はコンクリート平屋建てで、隣には太地町が2001年(平成13年)に建てたトイレがある。駅舎の事務室部分には社会福祉法人高瀬会の「高瀬会高齢者居宅介護JR太地駅支援センター」が入り日中は同センターの職員が駅事務室にいたが、切符類の販売は行わなかった(2008年〔平成20年〕4月1日に移転[10])。切符類は駅舎内に設置された押しボタン式の自動券売機で購入する。この自動券売機ではオレンジカードや高額紙幣が使えない簡易型で、1690円区間までの近距離乗車券を購入できる。以前は特急券を購入できたが、全車指定席化に伴い特急券の購入は車内で購入する必要になった。
2011年(平成23年)にバリアフリー化の一環で改札口からホームへ通じるエレベーターが設置された。
南紀くろしお商工会太地支所が駅舎に入居しており、太地町観光案内所を併設している[9][11]。観光案内所ではインターネットに接続したパソコンが利用可能で、レンタサイクルも行っている[11]。
利用状況
編集年度 | 1日平均 乗車人員 |
---|---|
1998年 | 205 |
1999年 | 196 |
2000年 | 191 |
2001年 | 183 |
2002年 | 182 |
2003年 | 181 |
2004年 | 175 |
2005年 | 157 |
2006年 | 159 |
2007年 | 154 |
2008年 | 156 |
2009年 | 147 |
2010年 | 131 |
2011年 | 115 |
2012年 | 122 |
2013年 | 116 |
2014年 | 112 |
2015年 | 110 |
2016年 | 119 |
2017年 | 111 |
2018年 | 107 |
2019年 | 99 |
2020年 | 83 |
2021年 | 77 |
2022年 | 80 |
駅周辺
編集駅は線路が那智勝浦町から外れて太地町に入ったところに位置し、前後の駅はいずれも那智勝浦町に属している。太地町の中心集落太地は海に突き出した小さな半島の先にあり、駅は太地町の中心部から西へかなり離れた位置に置かれている。
駅前には商店が数軒と民家が少々あるが、これは森浦湾の入り江の奥に発達した森浦集落の端に当たる部分である。森浦は1889年(明治22年)に太地村に吸収されるまでは森浦村という独立したひとつの村であった。なお、太地町中心部へはバスなどでの連絡がある[9]。
- 那智黒総本舗
- 道の駅たいじ
- 太地町営駐車場[9]
- 網干ノ鼻
- 森浦湾 - 森浦湾くじらの海構想
- 太地町役場
- 太地郵便局
- 太地町立太地小学校
- 太地町立太地中学校
- 太地湾
- 太地港
- ワールド・ドルフィン・リゾート
- 太地町立くじらの博物館(駅から約2km[9])
- 梶取崎
- 燈明崎
- 太地温泉
- くじら浜公園
- 落合博満野球記念館
バス路線
編集「太地駅」停留所にて、以下のコミュニティバスが発着する。
その他
編集隣の駅
編集※特急「くろしお」の隣の停車駅は列車記事を参照のこと。
脚注
編集- ^ a b c d e 曽根悟(監修) 著、朝日新聞出版分冊百科編集部 編『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』 25号 紀勢本線・参宮線・名松線、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2010年1月10日、18-21頁。
- ^ a b c d e f 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』(初版)JTB、1998年10月1日、376頁。ISBN 978-4-533-02980-6。
- ^ 日本国有鉄道旅客局(1984)『鉄道・航路旅客運賃・料金算出表 昭和59年4月20日現行』。
- ^ 「通報 ●福知山線石生駅ほか147駅の駅員無配置について(旅客局)」『鉄道公報号外』日本国有鉄道総裁室文書課、1985年3月12日、15-16面。
- ^ 今春のダイヤ改正 JR西日本[リンク切れ]
- ^ “和歌山県内の特急 「くろしお 」号停車駅で、ICOCAがご利用できるようになります!”. 西日本旅客鉄道 (2016年8月9日). 2022年5月12日閲覧。
- ^ “JRの駅舎、防災拠点に建て替え 和歌山・太地町、完成式典”. 共同通信. (2021年5月31日). オリジナルの2021年5月31日時点におけるアーカイブ。 2021年5月31日閲覧。
- ^ “太地駅 新駅舎完成”. 読売新聞. (2021年6月1日). オリジナルの2021年6月6日時点におけるアーカイブ。 2021年6月6日閲覧。
- ^ a b c d e f g h 神徳佳子 (2017年3月17日). “JR紀勢本線「太地駅」”. わかやま歩歩歩(ほほほ). NPO法人WACわかやま. 2017年9月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年9月5日閲覧。
- ^ “社会福祉法人高瀬会の沿革と概要”. 社会福祉法人高瀬会. 2017年9月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年9月5日閲覧。
- ^ a b “太地町観光案内所(JR太地駅構内 南紀くろしお商工会太地支所内)”. 太地町の歴史と文化を探る. 太地町. 2017年9月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年9月5日閲覧。
- ^ 『和歌山県統計年鑑』及び『和歌山県公共交通機関等資料集』
- ^ “【作品データベース】喜劇・怪談旅行”. 松竹株式会社. 2022年10月27日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集- 太地駅|駅情報:JRおでかけネット - 西日本旅客鉄道