ロックよ、静かに流れよ
『ロックよ、静かに流れよ』(ロックよ、しずかにながれよ)は、1984年7月に径書房より出版された、吉岡紗千子による同名手記[1]、及び1988年に公開された、プルミエ・インターナショナル、ジャニーズ事務所製作、東宝配給の映画である。監督は長崎俊一、男闘呼組主演作品。
概要
編集- ロックが好きな高校生の青春群像を描く、吉岡紗千子原作の同名手記であり、吉岡の長野県松本市で起きた実話を小説としたものである。1988年に同名で映画化され。その後「ロックよ、静かに流れよ PART2 人間ってやり直せるんだねミネさ!」が出版されている。
あらすじ
編集一人の友人の死。非行少年と目された仲間たちは追悼コンサートを計画する。そのなかで彼らは見事に成長していく。胸の奥底に輝く宝石を秘め、力強く生きる少年たちの姿を描いた痛快読み物[2]。
映画
編集ロックよ、静かに流れよ | |
---|---|
監督 | 長崎俊一 |
脚本 |
長崎俊一 北原陽一 |
原作 | 吉岡紗千子 |
製作 |
ジャニー喜多川 増田久雄 |
出演者 | 男闘呼組 |
音楽 | 義野裕明 |
主題歌 |
男闘呼組 「CROSSIN' HEART」 |
撮影 | 杉村博章 |
編集 | 大島ともよ |
配給 | 東宝 |
公開 | 1988年2月20日 |
上映時間 | 100分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
概要
編集- 吉岡紗千子原作の同名手記の映画化で、男闘呼組として初主演映画となる。(前田のみ「いとしのエリー」にて映画の主演歴がある。)脚本は「九月の冗談クラブバンド」の長崎俊一と、北原陽一が共同で執筆。監督は同作の長崎俊一、撮影は「パッセンジャー 過ぎ去りし日々」の杉村博章がそれぞれ担当した。
- 原作は長野県松本市で起きた実話がとなっているが、同県安曇野市(旧豊科町)も映画のロケ地となっている。この映画公開後、男闘呼組は何度か松本市でライブを行っている。
- 映画公開30周年記念イベントとして、2019年5月10日に池袋HUMAXシネマズにて記念上映と、長崎俊一と岡本健一によるスペシャルトークショーが行われた。岡本はトークショーにて、「男闘呼組っていうのは、この映画をやったことによって男闘呼組ができたというか。もともと、自分たちは、トンダとミネサと俊介、トモ、本当にああいう人たちだったんですよ(笑)。長崎監督とやって、『ああ、こうやって生きていいんだ』っていうのを解放されて『ああ、俺らはずっとこの路線でいこう』と、この映画で決まりましたね。」と話し、男闘呼組においてターニングポイントとなる作品である旨を語った。またサプライズで岡本がギターの弾き語りで「不良」と「LONELY…」を披露、当時芸能活動から引退していた成田昭次から、このイベントに向けてのコメントがあったと発表した[3]。
- 2021年2月16日〜5月5日に実施された国立映画アーカイブの上映企画「1980年代日本映画――試行と新生」において、本映画が2021年2月21日、3月12日、4月22日の3回上映された(一部予定)。3月12日にはプロデューサーである増田久雄が上映前挨拶に登場した。
あらすじ
編集両親の離婚がもとで、母と妹とともに東京から長野県松本市へと引っ越してきた高校生の俊介。転校早々、“ツッパリ”のミネさとトンダからケンカを売られるが、それもいつしか友情へと変わっていった。そこへ仲間のトモを加えた4人はロックという共通の夢で強く結びついていく。やがて、4人はバンドを結成することにするのだが……[4]。
キャスト
編集- 片岡俊介:岡本健一
- 大峰武(ミネさ):成田昭次
- 戸田務(トンダ):高橋一也
- 友成拓也(トモ):前田耕陽
- 片岡沙代:あべ静江
- 片岡みどり:磯崎亜紀子
- 大峰和子:内田あかり
- 秋山:渡辺正行
- 由美:大寶智子
- 島崎:魁三太郎
- 野村先生:内藤剛志
- 大川先生:清水幹雄
- 石田先生:諏訪太朗
- 校長先生:鈴木瑞穂
- 磯山:寺尾聰
- 代々木公園の少年たち:光GENJI
- 青木和代、木村翠、寺島進 ほか
スタッフ
編集- 監督:長崎俊一
- 製作者:ジャニー喜多川、増田久雄
- 脚本:長崎俊一、北原陽一
- 原作:吉岡紗千子
- 撮影:杉村博章
- 美術:尾関龍生
- 音楽:義野裕明
- 音楽プロデューサー:蛎崎広柾
- 録音:宮内一男
- 照明:佐藤勝彦
- 編集:大島ともよ
- 助監督:崎田憲一、小林のぞみ
- 音響効果:帆刈幸雄、円雄二
- 制作担当:磯村達也
- 制作デスク:綾井てるみ、飯島三智(ジャニーズ事務所)
- 視覚効果:白組
- カースタント:タケシレーシング
- 楽曲提供:ジャニーズ出版
- MA:アオイスタジオ
- 現像:IMAGICA
- プロデュース:佐倉寛二郎
- ロケ協力:豊科町
主題歌
編集- 男闘呼組「CROSSIN' HEART」(発売元:BMGビクター)
- 映画公開時は本楽曲はまだレコードおよびCD化されておらず、エンディングテロップでの表記タイトルは 「CROSSIN' HEART」であった。また、ボーカル分担は後のレコード音源とは一部異なるものが使用された。当時、ポニーキャニオンの協力を得て、プロモーション用の非売品EP(品番:PR-118)が『ロックよ、静かに流れよ -CROSSIN' HEART-』のタイトルで制作された。カップリング曲は映画の挿入歌『LONELY...』。そして1988年8月24日に男闘呼組のデビューシングル『DAYBREAK』のカップリング曲として、『ロックよ静かに流れよ -Crossin' Heart-』のタイトルで発売された。
挿入曲
編集- 男闘呼組「LONELY...」(エンディング)、「ROLLIN' IN THE DARK」、「ルート・17」
- 光GENJI「ガラスの十代」
受賞歴
編集映像作品
編集- VHSビデオ(東宝ビデオ TG1777)
- レーザーディスク (東宝ビデオディスク TLL2069)
- 音楽イメージビデオ『BEST FRIEND』(ポニーキャニオン V58M 1539)
同時上映
編集脚注
編集- ^ “ロックよ、静かに流れよ”. 紀伊国屋書店[1]
- ^ “ロックよ、静かに流れよ”. ReaderStore[2]
- ^ “岡本健一がサプライズで「不良」と「LONELY…」をギターで弾き語り!”. TV LIFE web. (2019年5月4日)[3]
- ^ “ロックよ、静かに流れよ”. allcinema. (2019年5月4日)
外部リンク
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