Microsoft PowerPoint
Microsoft PowerPoint (マイクロソフト パワーポイント)は、マイクロソフトがWindows、macOS、iOSおよびAndroid向けに開発・販売しているMicrosoft Officeに含まれるプレゼンテーションソフトウェアである。
開発元 | マイクロソフト |
---|---|
最新版 | |
対応OS | Microsoft Windows 10以降、OS X Yosemite以降、iOS 10以降 |
種別 | プレゼンテーションソフトウェア |
ライセンス | プロプライエタリ |
公式サイト |
www |
概要
編集もともとアメリカ合衆国のForethought社によってMacintosh用のアプリケーションソフトウェア "Presenter" として開発されたものであるが、1987年にPowerPoint 1.0 がリリースされた後、会社ごとマイクロソフトによって買収された[1]。
2016年現在、Windows版、macOS版、iOS版の基本的インターフェイスは統一されているが、互換性のあるバージョンであっても、いくらかの違いがあり、同じファイルを開いても、特にアニメーションなど含む複雑なスライドほど、異なる挙動結果になることがある。
PowerPointはOffice Personal Editionには含まれないため、市販のPCにプリインストールされていることは稀であったが、プレゼンテーション用ソフトウェアとして普及している。またOffice 2007ではOEM版にPersonal with PowerPointというエディションも登場し、Office 2010以降は代替としてHome and Business(OneNoteも含まれている)のOEMも増えたため、プリインストールされている機種も増えつつはある。Office上位パッケージに含まれているほか、単体でも販売され、使用期限を設けて価格を抑えたパッケージの販売もされている。
macOS版Microsoft Officeでは、単体での販売はされていないが、すべてのエディションにPowerPointが含まれている。
本来の使い方とは異なるが、大量の図形を組み合わせることで絵を描くことも可能である[2]。
バージョン
編集- バージョン 1
- Forethougt が1987年にMacintosh向けにリリースしたもの。
- バージョン 2
- Macintosh版は1988年にリリースされ、Windows版はWindows 3.0用で1990年にリリースされた。
- バージョン 3
- Macintosh版は1992年にリリースされ、Windows版はWindows 3.1用にMacintosh版と同じ年にリリースされた。
- バージョン 4
- Windows版の PowerPoint 4.0 は1993年にリリースされ、Macintosh版のPowerPoint 4.0は1994年にリリースされた。
- バージョン 7
- 他のOfficeソフトウェアとバージョン番号が統一されたため、バージョン番号が3繰り上がった。このバージョンはPowerPoint 95としてWindows版のみリリースした。日本語版はこのバージョンから用意された。
- バージョン 8
- Windows版のPowerPoint 97が1997年にリリースされ、Macintosh版のPowerPoint 98は1998年にリリースされた。
- バージョン 9
- Windows版のPowerPoint 2000が1999年にリリースされ、最後のMac OS 9版PowerPoint 2001は2000年にリリースされた。
- PowerPoint 2000では従来アウトライン画面・スライド画面・ノート画面を別々の画面で操作していたものを、一つの画面で操作できるようになったことで、プレゼンテーション制作の生産性を大幅に向上させた。
- バージョン 10
- Windows版のPowerPoint 2002が2001年にリリースされ、初のMac OS X版のPowerPoint Xも同年にリリースされた。
- バージョン 11
- Windows版のPowerPoint 2003が2003年にリリースされ、Mac OS X版のPowerPoint 2004は2004年にリリースされた。
- バージョン 12
- Windows版のPowerPoint 2007が2007年にリリースされ、Mac OS X版のPowerPoint 2008は2008年にリリースされた。
- ファイルフォーマットのOffice Open XML移行によってPowerPointの標準のファイル保存形式が変更され、PowerPoint 97から2003まで使用していた形式からOpenXML Presentation形式に変更された。後にOpenDocument Presentation形式にも対応した。
- 図形や書式に対する基本機能の強化が行われ、以前に比べより多彩で、魅力的なプレゼンテーション作成が可能となった。
- バージョン 14
- Windows版のPowerPoint 2010が2010年にリリースされ、Mac OS X版のPowerPoint 2011も同年にリリースされた。
- 写真やビデオの編集が可能で、背景の削除などの効果を行えるようになった。PowerPoint 2010ではDirectX 9[注釈 1]経由でGPUを用い、ページの切り替えやアニメーション機能などにハードウェアアクセラレーションを利用するようになった[3]。また、ファイルを動画ファイルとして保存することが可能になった。
- バージョン 15
- Windows版のPowerPoint 2013が2013年にリリースされた。
- バージョン 16
- Windows版、OS X版、iOS版のPowerPoint 2016が2015年にリリースされた。
- バージョン2019
- 2018年に法人用、2019年に一般用が販売された。
- バージョン2021
- 2021年に販売された[4]。
閲覧方法
編集以前はActiveXを利用したMicrosoft PowerPoint Animationと言う閲覧専用ソフトウェアもあったが、現在は配布を終了している。このソフトウェアは拡張子が .ppz のファイルの再生専用であり、このファイル自体はPowerPoint本体、OpenOffice.org Impress、PowerPoint Viewerで開くことができない。
そのほか、Internet ExplorerでPowerPoint 2002/2003のWebプレゼンテーションを閲覧するためのアドインとして、「Office アニメーション ランタイム」が提供されている[5]。
Windows版のみであるが閲覧用の単独アプリケーションとしてPowerPoint Viewerがマイクロソフトから無償で提供されていた。Microsoft PowerPointで作成されたプレゼンテーションの表示・印刷などに限られる。2018年4月に更新およびダウンロード提供が終了し、Office MobileやOffice Onlineなどへの移行が案内されている[6]。
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ Beginnings of PowerPoint http://archive.computerhistory.org/resources/access/text/2012/06/102745695-01-acc.pdf
- ^ 株式会社インプレス (2022年2月15日). “サントリー、パワポで作った“加工できるアイドル”「PowerPops」”. PC Watch. 2022年2月15日閲覧。
- ^ ASCII.jp:マルチコアCPUにGPU、64bitにも対応したOffice 2010 (2/3)|ここが変わった! 早わかりOffice 2010特集
- ^ PowerPoint 2021 | Microsoft Docs
- ^ Download PowerPoint 2003 アドイン: Office アニメーション ランタイム from Official Microsoft Download Center
- ^ Office Viewer 製品の提供終了について – Office Support Team Blog JAPAN
関連項目
編集- プレゼンテーションソフトウェア
- Microsoft Producer for PowerPoint
- Keynote - PowerPointファイルの読み書きができる。
- WPS Office - WPS PresentationというPowerPoint互換ソフトウェアが含まれている。