ジャンボニンニク
ジャンボニンニク(Allium ampeloprasum var. ampeloprasum)は、ネギ属に属する植物である。「無臭ニンニク」や「ジャンボリーキ」という呼称で販売されている[2][3]が、ニンニクとは別の種で、リーキと同じ種(Allium ampeloprasum)の別変種である。
ジャンボニンニク | ||||||||||||||||||||||||
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分類(APG III) | ||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||
Allium ampeloprasum L. var. ampeloprasum [1] | ||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||
elephant garlic |
概要
編集背が高く中実の花柄と広く平らな葉はリーキによく似ているが、ニンニクに似た鱗片からなる大きな鱗茎を作る。匂いはニンニクと全く同じではないが、リーキよりはニンニクに近い。刺激は少なくマイルドで、スープやサラダなどに利用される。生食の場合、口当たりがはるかによいと感じられることがある。
栽培
編集完熟した鱗茎は非常に大きな鱗片からなる。鱗片は薄皮を持ち、料理や繁殖に用いられる。鱗茎の外側には硬い皮を持つ小さい鱗片(ヒヨコの頭によく似ている)がある。使われないこともあるが、これら小さい鱗片は植えると初年には開花しない植物となり、単一の鱗片からなる鱗茎を作る。翌年にはこの単一の鱗片が分裂して複数の鱗片になる。一般には種子で繁殖されることはない。
成分
編集破砕してDARTイオン源で分析した場合、ニンニクと同じくアリシンや、ニンニクには無く、タマネギやリーキにあるsyn-プロパンチアール-S-オキシド(タマネギの催涙成分)が検出されるため、ニンニクよりリーキに近いとする分類とされている[4]。
脚注
編集- ^ "'Allium ampeloprasum var. ampeloprasum'". Tropicos. Missouri Botanical Garden. 18403973. 2012年7月7日閲覧。
- ^ 湧永化学. “ニンニクを科学する > ニンニクの化学 > 更に化学3 > 更に更に化学”. 2012年7月7日閲覧。
- ^ TCN. “無臭ニンニクの効果・効能”. 2018年1月28日閲覧。
- ^ Block E, Dane AJ, Thomas S, Cody RB (2010). “Applications of Direct Analysis in Real Time–Mass Spectrometry (DART-MS) in Allium Chemistry. 2-Propenesulfenic and 2-Propenesulfinic Acids, Diallyl Trisulfane S-Oxide and Other Reactive Sulfur Compounds from Crushed Garlic and Other Alliums”. Journal of Agricultural and Food Chemistry 58 (8): 4617–4625. doi:10.1021/jf1000106. PMID 20225897.
参考文献
編集- “Garlic and Elephant Garlic”. National Vegetable Society (UK). 2012年10月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年10月2日閲覧。