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西武2000系電車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
西武2000系から転送)

西武2000系電車(せいぶ2000けいでんしゃ)は、1977年昭和52年)に登場した西武鉄道通勤型電車である。

本系列は1977年から1993年にかけて製造されているが、1988年に登場した4両編成からはデザインが大きく変更され、これらの車両は「2000N系」「新2000系」などと呼ばれる。

本項では1988年まで製造された初期デザインの車両を「旧2000系」、1988年以降に製造された新デザインの車両を「新2000系」、両グループをあわせて「2000系」と記す[注 1]

また個別の編成については「N編成(N=編成中の最若番車両の番号[注 2])」の表記とする。

複数編成を連結した編成については、飯能・西武新宿方から「2405編成+2011編成」のように記載し、また廃車・譲渡に関する記述においても連結状態で回送・輸送が行われた場合は同様の表記を用いる。

2000系

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西武2000系電車
2000系(更新車)
(2021年4月 東伏見駅 - 武蔵関駅間)
基本情報
運用者 西武鉄道
製造所 西武所沢車両工場
製造年 1977年 - 1988年
製造数 130両
運用開始 1977年
主要諸元
編成 2・6・8両編成
軌間 1,067 mm(狭軌
電気方式 直流1,500V
架空電車線方式
最高運転速度 105 km/h
設計最高速度 110 km/h
起動加速度 2.6 km/h/s(MT比6M2T)
減速度(常用) 3.5 km/h/s
減速度(非常) 4.0 km/h/s
車両定員 136人(座席48人)[先頭車]
*車椅子スペース非設置車
144人(座席54人)[中間車]
自重 40.0 t(クモハ2401)
全長 20,000 mm
全幅 2,849.5 mm
全高 4,246 mm
車体 普通鋼
台車 軸箱守(ペデスタル)方式 + 軸ばね方式空気ばね台車
住友金属工業FS372A, FS072)
主電動機 直流複巻電動機
主電動機出力 130 kW
駆動方式 中空軸平行カルダン
歯車比 85:16 (5.31)
制御方式 (抵抗制御・直並列組合せ制御及び)界磁チョッパ制御
制御装置 日立製作所 MMC-HTR-20D系
(5次車はMMC-HTR-20G系)
制動装置 回生ブレーキ併用電気指令式ブレーキ
保安装置 西武形ATS
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概要

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それまで西武は通勤形に3扉車を投入していたが、駅間距離の短い新宿線用として乗降時分を短縮できる4扉車を製造することとなり、登場したのが本系列である。西武の4扉車は国鉄63系譲渡車の初代401系以来となった。

また西武の通勤車両としては初めて形式称号を末尾0起番とし、これまでの「X01系(形)」(付随車および制御車はこれに1000を足して「1X01系(形)」)のような形式称号とは異なる方式を採用した。

本系列は老朽化した451系などの赤電を置き換えた。新2000系と異なり、全車西武所沢車両工場製である。

車両の特徴

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前面形状は、従来製造されていた湘南スタイルや切妻スタイルではなく、パノラミックウィンドウに非常用貫通扉を組み合わせたものとなった[注 3]。また、西武では初めて界磁チョッパ制御回生ブレーキ併用全電気指令式ブレーキ(HRD-1R)を採用した。いずれの設備も登場当時は西武の標準から外れた異端的な存在であった。

客室側窓は下段上昇・上段下降の2段式で、上段はフリーストップ式、下段はツマミによる操作となる[注 4]車側灯もこれまで個別に設置されていたものが一体化され、縦1列の配置となった。この構造は新101系にも採用されている。

電動車は2両ユニット構成となっており、奇数車に集電装置や主制御器をはじめとする主回路機器を、偶数車に補助電源装置や空気圧縮機等を搭載する。なお8両編成に存在する2300番台の偶数車はこれらの機器を搭載しておらず、奇数側もBF(母線ヒューズ)が省略されている。

2両編成は偶数側がクハとなっているが、機器構成はモハ2101形のユニットと同様である。主制御器も同一仕様であるものの、電動車が1両のみであるため並列制御ができず(直列制御のみ可能)、特性が異なる。また当初は2両ともクモハとする構想があり、クハも電動台車(駆動装置なし)を装着しているほか、床面の主電動機点検蓋も備えられている。

主制御器は日立製作所製のMMC-HTR-20D[注 5]で、弱め界磁起動1段、直列13段、並列11段、弱め界磁は他励界磁チョッパ制御による連続制御である。勾配抑速ブレーキは備えていない。5次車ではMMC-HTR-20G[注 6]に変更された。

台車は101系5000系に引き続き住友金属工業製の空気ばね台車を採用、電動台車は改良を加えたFS372A[注 7]、付随台車は従来通りのFS072となっている。主電動機は出力130kWとなっている。歯車比は1:5.31で、主制御器とともに東京急行電鉄8000系8500系と共通する。

補助電源装置は西武標準の三菱製電動発電機MG)で、6両編成では120kVAのMG-114系[注 8]を編成に2台搭載、8両編成では150kVAのMG-117系[注 9]に変更されている。2両編成では日立製作所製のブラシレスタイプ (BL-MG) が採用され、70kVAのHG77443系を1台搭載する。さらに5次車では6両編成においてもブラシレスタイプが採用され、2031編成が東洋電機製造製TDK3350-A、2033編成が日立製作所製HG77445系をそれぞれ搭載する。どちらも容量は140kVA。

空気圧縮機 (CP)は、6両編成においては大容量である日本エヤーブレーキ製のHB-2000を初採用。編成に2台搭載し、8両編成でもそのまま用いられている。2両編成は従来通りのAK3を装備した。

屋根上には集中式の冷房装置(当初はCU72B)を各車1台備えるほか、グローブ型の通風器を搭載する。冷房装置は増備途上で変更されており、互換グループ内での載せ替えが多々行われている。通風器は5次車から角型に変更された。

沿革

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1977年に6両編成から登場、1983年には新宿線の各駅停車8両化のため2両編成が新製され、組替えにより8両編成も登場した。1986年の田無事故に伴い廃車が発生したが、1987年には代替車の増備が行われ、最終的に6両12本・2両9本・8両4本の計122両の布陣となった。これらの旧2000系はほぼ一貫して新宿線系で運用されている。

2015年より置き換えが開始され、2024年4月現在では最終増備車にあたる2両編成2本が在籍するのみとなっている。

池袋線での営業運転

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池袋線系での運転実績もいくつか存在し、新2000系導入に先立つ試験的な運用のほか、イベントや野球開催時の臨時列車(とその間合い運用)、また車両不足や増発時の応援などによる短期間の貸出がこれにあたる[注 10]

1990年平成2年)1月には初めて池袋線で営業運転が行われた。2両編成と6両編成を連結した8両編成(2405編成+2011編成)が使用され、池袋線への新2000系導入(後述)を前に、データ収集のため一か月程度ダイヤ限定で池袋 - 小手指間で運転された[注 11]

その後1997年(平成9年)10月12日には横瀬車両基地での「西武トレインフェスティバルin横瀬」にあわせて運転された池袋 - 西武秩父間の臨時列車に旧2000系2両+新2000系6両(2409編成+2053編成)の組成で充当された。

ここまでは上記の他に池袋線での運転実績は(西武球場前への臨時直通列車等を除いて)皆無であったが、2009年11月23日に2005編成が池袋線系で運転されている[1]。また2010年代中頃には、2両編成が池袋線へ貸出の上運用されることが度々あった[2][3][4]

製造時期による差異

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1次車(2001 - 2013編成 / 1976 - 1977年度製造)

  • 当初は屋根の空調脇のランボードが鋼板組立品であった。1989年よりFRP製のもの(4次車以降同等品)に交換されている[5]
  • 2005編成までの3編成は貫通扉のワイパーが勝手違いとなっている。
  • モハ2101のみ、パンタ脇のランボードのうち長いものが分割されておらず、脚配置も異なる[6](東急製の車両に近い外観)。

2次車(2015 - 2029編成 / 1978 - 1979年度製造)

  • 空調脇のランボードがFRP製に変更された[6][5]

3次車(2031・2033編成(ともに初代) / 1979年度製造)

  • 側面・妻面の扉の窓ガラスがHゴム支持から金属抑えに変更された[6][5]
  • 3次車はいずれも後に編成を解かれ、先頭車は2両編成用、中間車は既存編成の8両化用にそれぞれ転用されている。
2403編成の車内(更新後)
線路方向の吊手棒が一直線状になっているのが特徴。

4次車(2401 - 2407編成、クモハ2409・2411・2413・2415 / 1982 - 1983年度製造)

  • 側灯のうち戸閉灯を縦長に変更[6][5]、側面乗務員扉脇に扉の点検蓋を取付(後に既存車も実施)[6][5]、空調装置をCU72Cへ変更[5]、貫通扉の取っ手を変更[6]、予備灯を独立したものから室内灯兼用のインバータ蛍光灯へ変更[6]、屋根のランボード[注 12][6]、表示幕の検知方式[注 13][7]、など、多数の変更が加えられた。当初より電気連結器を備える[6]。Hゴムや戸当たりゴムは前面を除いて灰色から黒色へ変更された[5]
  • また、2401編成・2403編成で試験的にドア付近へのつり革の増設が行われた[6]。2401編成は枕木方向、2403編成は線路方向に配置され[注 14]、後の8次車より前者の方式が本採用された[6]

5次車(2031・2033編成(ともに二代目)、2417・2419編成 / 1987 - 1988年度製造)

  • 3000系・新2000系の仕様が随所に取り入れられている。
  • 通風器を角型に変更したほか[6]、ワイパーが車掌台側にも備えられた[6]。また当初より連結器胴受が湾曲型で、側面の表示器も設置されている(6連は準備工事のみ:窓を車体色の板で塞いだ状態)[6]。側面表示器の設置に伴って表示の指令器と前面の表示器も変更され、同時に幕は黒地白文字を基調とするデザインとなった[6]。室内では空調吹き出し口がスポット式からラインフロー式に変更[6]。機器面では屋根のヒューズ箱[注 15]、床下の主制御器・抵抗器・補助電源装置[注 16]・ブレーキ制御装置、台車の揺れ枕形状[注 17]が変更、これらはブレーキ制御装置を除き3000系と同仕様で、いずれも新2000系に引き継がれている。このほか細部では尾灯と戸閉車側灯がLED化[6]され、また屋根の手掛とパンタ受台が新2000系と同じものとなっている。側灯についてはレンズの表が平面になったのが特徴で、既存車も追って交換された。ゴム類は全て黒色となっている[6]

改造工事

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編成組替え(1983年)

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1983年、新宿線の各駅停車8両化のため、2031・2033編成の編成を解除、これらを新造車や他の6両編成と組み合わせて2両編成・8両編成を組成した。

同2編成の中間車8両(モハ2131 - 2134・2231 - 2234)は2001 - 2007編成の4本に2両ずつ、編成中央に2300番台(モハ2301 - 2308)として組み込んだ。3000系や新2000系の8両編成とは車両番号の百位の配列が異なるが、編成中の機器配置は同一となっており、組み込みに際して2300番台となるユニットはMGやCP、BF等が撤去されている。

8両編成化に際する車両番号等の遷移(番号は2001編成の場合)
クハ2001
(Tc1)
モハ2101
(M1)
モハ2102
(M2)
モハ2131
(M1)
モハ2132
(M2)
モハ2201
(M3)
モハ2202
(M4)
クハ2002
(Tc2)
クハ2001
(Tc1)
モハ2101
(M1)
モハ2102
(M2)
モハ2301
(M3)
モハ2302
(M4)
モハ2201
(M5)
モハ2202
(M6)
クハ2002
(Tc2)

先頭車4両(クハ2031 - 2034)はクハ2401形に改造、全て本川越向きに揃えた上で2400番台(クハ2410・2412・2414・2416)とし、新製のクモハ4両と組み合わせて2両編成を組成した。クハ2401形への改造にあたってはMGやCPの取付を行ったほか、車体を4次車相当に改造[5]、また元奇数車には貫通扉を追設している。台車については当初FS072のままだったが、1985年にFS372Aに揃えられた(詳細は#台車の転用を参照)。

車号変更一覧
改番時期 1983年6月 1983年10月 1983年11月
旧車号 クハ2031 クハ2032 モハ2131 モハ2132 モハ2231 モハ2232
新車号 クハ2410 クハ2412 モハ2301 モハ2302 モハ2303 モハ2304
改番時期 1983年7月 1983年11月 1983年12月
旧車号 クハ2033 クハ2034 モハ2133 モハ2134 モハ2233 モハ2234
新車号 クハ2414 クハ2416 モハ2305 モハ2306 モハ2307 モハ2308

車体更新工事

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更新後の車内
更新後の車内
新設された車椅子スペース (西武新宿寄り先頭車)
新設された車椅子スペース
(西武新宿寄り先頭車)
車椅子スペース (本川越寄り先頭車)
車椅子スペース
(本川越寄り先頭車)

室内のリフレッシュ等を図るため、1996年度から2006年度にかけて全編成に実施された。特別修繕工事とも呼ばれる[6]。基本的な内容を以下に示す。編成ごとの状態は形態表を参照のこと。

  • 前面下部への排障器(スカート)の設置[6]
  • 側引戸のガラス支持方式変更(1・2次車のみ)[6]。扉ごと3次車以降同等品へ交換する(扉は701系・101系の廃車発生品、一部は本工事の前に実施)か、同じく窓が複層ガラスの扉(新品)への交換、もしくはアルミ枠支持への改造と、3つのパターンがある[8]
  • パンタグラフ削減(8両編成のみ、詳細後述)[6]
  • ワイパーの電動化(運転台側)[6]。新2000系と同じもの(黒色で若干大きい)へ交換され、またウィンドウウォッシャーが取り付けられた。
  • 屋根から妻面にかけての塗り分け位置を変更。
  • 雨樋・床キーストンをステンレス材に取替[6]
  • 化粧板・床面を新2000系や9000系と同じデザイン(カラー)へ変更[6]。従来アルミ地のままだった側扉の点検蓋も化粧板張りに変更された[6]
  • 座席モケットを9000系と同じ区分模様付きのものへ変更[6](一部編成は区分模様なしの新2000系同等品)。
  • カーテンをベージュ系に変更(一部編成を除く)[6]
  • つり革の増設(ドア付近枕木方向)[6]
仕様変更
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施工時期により、改造内容に多数の変更が存在する。それらを以下に示す。なお各編成の施工時期は形態表を参照のこと。

1999年度施工分より、電子警笛を設置、予備灯を変更[注 18]、また種別・行先表示器のLED化準備を実施[9]。空調装置をCU72D-2に変更。空調についてはマイコン制御に変更されたほか暖房機能が追加されており[6]、従来品との互換性がなくなった[9]

2000年度施工分より、表示器のLED化を実施。

2001年度施工分より、空調装置をCU721に変更。代替フロンを使用し環境に配慮[10]されている。

2003年度施工分より、先頭車[注 19]に車椅子スペースを設置。座席との間には板状の袖仕切りが設置され、また隣接する窓は固定化された。非常通報器も増設。このほか座席をバケットシート化[注 20]し、スタンションポールを設置。さらにパンタグラフの電磁カギ外し化も実施(詳細後述)。また6両編成ではCPもHS20Kに交換。

2004年度施工分より、パンタグラフのシングルアーム化を実施。PT7116-B1を採用。

5次車への施工
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5次車の更新後の車内
5次車の更新後の車内
優先席のモケットは紫色を採用
優先席のモケットは紫色を採用
新設された車椅子スペース
新設された車椅子スペース

2005・2006年度に施工された5次車の4編成では改造内容が大きく変更された。新101系更新車との共通点が多々存在し、本グループのみを指して「リニューアル車」「更新車」と呼ばれることもある。前年度施工分からの主な変更点を以下に示す。

  • 車体側面の車両番号表記をプレート化。
  • 転落防止放送装置を搭載。本川越(池袋)方先頭車のスカートにスピーカーが設置されている。
  • 床面デザインを変更。ベージュ系の3色を通路部・ドア前・その他で分けて用いている。
  • 化粧板・カーテンを白色系に変更。
  • 座席モケットを変更。一般部は青色系・優先席部は紫色系で、それぞれ模様が入っている。
  • 非常通報装置を通話可能なものへ更新、通報器の数を1両あたり2か所に統一[注 21]。車掌台右に受報器を設置。
  • 消火器を車両床下から車内妻面(箱内)へ移設。
  • つり革をドア付近線路方向にも増設、優先席部のつり革を低位置化。
  • LED式車内案内表示器の設置(千鳥配置)、扉開閉案内装置(ドアの開閉表示と、誘導音を含むドアチャイム)の設置。
  • 自動放送装置の設置、放送増幅器、運転士マイクの更新。
  • 案内系の設定器・指令器をタッチパネルで設定するタイプへ変更、両先頭車へ搭載。
  • 側面行先表示器の走行中の消灯機能を追加。
  • ドア一部締切機能の追加。
  • 2・6両編成ともにCPの取替を実施。
  • パンタグラフのカギ外し線のヒューズを屋上設置へ変更。

なお、最初に施工された2031編成のみは全てのワイパーが新2000系仕様に交換、加えてCPも交流化されている。また車内妻部の車番プレートも独特な書体のものとなった。

2006年度以降の動き

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2006年度以降、主に初期に車体更新工事を実施した車両に対して、再度の改良が実施されている。

座席のバケットシート化、つり革の増設(ドア付近線路方向)[注 22]、ドア一部締切機能の追加、非常通報装置の受報器取付が全編成に実施されたほか、スタンションポール設置、転落防止放送装置[注 23]の取付が一部編成で実施されている。

その他の改造等

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  • つり革の交換
    • 1983年から1992年頃までにかけて、オリジナルの三角形から3000系同様の丸いつり革への交換を実施している[注 24]
  • 電気連結器取付
    • 6両編成は1983年から、8両編成は1988年に実施した[6]。連結・解放を容易にするとともに、分割放送[注 25]への対応も実施している。
  • ゴム類の変更・乗務員扉脇の点検蓋取付
    • 固定窓を支持するHゴムや戸当たり部のゴムについては、4次車までの車両も交換によって黒色に統一されている。1985年の2001編成を皮切りに固定窓のHゴムが黒色化され[5]、戸当たりゴムや窓サッシの抑えゴムは概ね1989年から黒色化が行われた[5]
    • 3次車までの編成における側面先頭部の点検蓋の追設についても1985年から実施されており、多くはHゴムの変更と同時に行われた[5]
  • 圧着ブレーキ取付
    • 1986年に発生した田無事故を受け、1987年から1989年にかけて全車に実施。保安ブレーキ装置と一体の箱に収められた。
  • 受給電装置取付
    • 1990年頃より6・8両編成に実施[5]。これにより床下機器配置が若干変更された[5]
  • 種別・行先表示器の取替等
    • 全編成で実施したもの
      • 1988年頃、4次車までの車両は指令器と前面の表示器を5次車や新2000系と同一のものへ交換した。外観では行先が黒地白文字になるとともに、種別の色合いも一部変更されている。
      • 1989年4月から1992年4月にかけて全車[注 26]に側面行先表示器を設置した[11]
      • 2008年4月には、同年6月14日のダイヤ改正にあわせて表示内容を変更するとともにデザインを大きく変更、英字が併記された。同時に種別の「普通」が「各停」に変更されている[8]
    • 編成単位のもの
      • 車体更新工事を1999年度に受けた車両は同工事の直後にLED化[9]、2000年度以降に受けた車両は同工事と同時にLED化を実施した。これらの車両は前面右端の窓の塞ぎ板が白色から黒色へ変更されている。
      • 2008年10月、2001・2005編成がLED化された。このうち2005編成は2010年11月に前面右端の窓が黒色に変更されたが、2001編成は廃車まで白色のままであった。
      • 2012年、2009編成・2403編成が9 - 10月の検査入場時に3色LEDから幕に戻された。改造のため同時期に長期入場中だった2531・2533編成と交換する形となっている。
      • 2014年度、2031・2033編成と、2両編成のうち2403・2413編成を除いた7編成の計9編成が3色LEDからフルカラーLEDに交換された[注 27]
      • 2016年1月、2007編成が3色LEDから幕に戻された。同時期に2057・2061編成も同じく幕に戻されている。
      • 2021年7月、2401・2407・2411編成がフルカラーLEDから幕に交換された。2455・2457・2459編成とそれぞれ交換する形となっている。
  • ドアのバタつき防止金具の取付
    • 1990年代前半頃に実施。側引戸の外側中央株下部に四角い箱状のものが設置された。
  • CP取替
    • 2両編成では全編成がAK3からHS10へ交換された。2401 - 2411編成は2000年前後、2413編成は2011年に実施、2417・2419編成は車体更新工事と同時に実施している。
    • 6両編成への施工は限定的で、2003年度以降に車体更新工事を受けた4編成(2009・2027・2031・2033編成)と、2007年に実施された2019・2021編成の6編成のみである。HB2000からHS20Kへの交換が基本となるが、2031編成のみHS20-4への交換となっている。
  • 電子警笛設置
    • 警笛の2系統のうち1系統を電子ホーンに置き換えるもので、騒音対策として採用された。警笛のペダルが2段になっており、1段踏込みで電子笛のみが作動する[6]。1999年度以降に車体更新工事を受けた車両は同工事と同時に施工。全編成に実施され、いずれも20000系と同じ高音タイプを備える[12]
  • 転落防止幌(外幌)設置
    • 2001年度から2003年度にかけて[13]全車両の妻面に転落防止用の外幌が設置された。そのままでは妻面の手掛や空気配管が干渉することから、パンタグラフ隣接箇所では一部の手掛と配管を移設して対応[注 28]するとともに、外幌は昇降時に取り外せるよう脱着式を採用、パンタグラフに隣接しない箇所は手掛が撤去[注 29]された[8]。なお2003編成のみ、このとき改造した空気配管の上部がパイプの曲げにより構成されており形状が異なる。
  • パンタグラフの変更
    • 1996年から2001年にかけて、8両編成の車体更新においてパンタグラフ削減工事を併施している。編成内3ユニットで母線回路[注 30]を引き通した上で、1両あたりのパンタグラフを1基とし、同時にパンタグラフそのものもPT4320S-A-Mに交換している[6]。これに伴って母線ヒューズの大型化(M3車は新設)、パンタ台枠の黄色化(感電防止)も行われた。なお施工時期により仕様が異なり、2001・2005編成は妻面に降りる高圧配管が4本に増えたほか、M3車の撤去跡が残されていた[6]
    • 2003年、2031・2033編成のパンタグラフがKP62AからPT4320S-A-Mに変更された[8]
    • 2003年度以降に車体更新を実施した車両はパンタグラフのカギ外し装置を空気式(引棒併用)から電磁式に変更しており、これによってパンタグラフを交換(2027編成はPT44S-F-M、他の2003年度分はPT4320S-B-M、翌年度以降はシングルアーム式)するとともに、車体側の配管等も変更された。
    • 2004年度から2008年度にかけて、全編成でシングルアーム化が実施された[14]。なおこの期間に車体更新を実施した車両はこれと同時に施工している。電磁カギ外し式の編成はPT7116-B1、そうでない編成にはPT7116-C1が搭載される。
  • コーポレートシンボルマーク貼付
    • 2008年3月より、側面の乗務員室扉脇(点検蓋直下)に「コーポレートシンボル」マークを掲出している[15][8]。その後2010年代に入り、マーク下部の社名表記が「SEIBU」から「西武鉄道」へと変更された。
  • 熱線反射フィルムの貼付け
    • 2014年より実施。2・8両編成の全てと、2031・2033編成に施工された。
  • 通風器撤去(5次車)
    • 2014年から2017年にかけて、5次車の角型通風器が全て撤去された。4次車以前のグローブ型は撤去されていない。
  • 窓の固定化
    • 2015年秋頃より側面・妻面の窓のうち下段のつまみが撤去され固定化されている。

編成の状況

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編成表

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  • 製造・組替えが終了した後の状態を示す。
8両編成
 
 
形式 クハ2001
(Tc1)
モハ2101
(M1)
モハ2101
(M2)
モハ2101
(M3)
モハ2101
(M4’)
モハ2101
(M5)
モハ2101
(M6)
クハ2001
(Tc2)
備考
機器配置   CONT MG, CP CONT   CONT MG, CP  
車両番号 2001
(奇数)
2007
2101
(奇数)
2107
2102
(偶数)
2108
2301
(奇数)
2307
2302
(偶数)
2308
2201
(奇数)
2207
2202
(偶数)
2208
2002
(偶数)
2008
通常の6両編成として製造、1983年に8両化
M3・M4は初代2031・2033編成からの転用車
6両編成
 
 
形式 クハ2001
(Tc1)
モハ2101
(M1)
モハ2101
(M2)
モハ2101
(M3)
モハ2101
(M4)
クハ2001
(Tc2)
備考
機器配置   CONT MG, CP CONT MG, CP  
車両番号 2009
(奇数)
2033
2109
(奇数)
2133
2110
(偶数)
2134
2209
(奇数)
2233
2210
(偶数)
2234
2010
(偶数)
2034
2017編成分は欠番(事故廃車のため)
2023編成の5・6号車は元2017編成
2031編成・2033編成は2代目
2両編成
 
 
形式 クモハ2401
(Mc)
クハ2401
(Tc)
備考
機器配置 CONT MG, CP
車両番号 2401
(奇数)
2419
2402
(偶数)
2420
2415編成は田無事故により廃車
クハの台車はFS372A(主電動機なし)
2409 - 2415編成のクハは初代2031・2033編成から転用
凡例
  • CONT:主制御器
  • MG:電動発電機
  • CP:空気圧縮機

編成ごとの形態

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編成 両数 年次分類 集電装置 行先
表示器
車内設備
更新
更新年月
[16]
転落防止
放送装置
廃車年月 その他・備考
2001編成 8両
[* 1]
1・3次車
[* 2]
シングルアーム
[* 3]
3C-LED [* 4]
[* 5]
1997.12 2021.10 側引戸窓複層ガラス(4・5号車を除く)
M3車パンタ撤去跡残存
2003編成 3C-LED 2000.09 2021.04  
2005編成 3C-LED [* 5] 1996.11 2017.01 M3車パンタ撤去跡残存
2007編成 幕式 [* 4] 2001.08 2022.04 側引戸窓アルミ枠支持(4・5号車を除く)
4号車貫通扉窓Hゴム支持[* 6]
2009編成 6両 1次車 シングルアーム
[* 7]
幕式 2003.10 2015.10  
2011編成 幕式 [* 5] 1996.04 2016.11 側引戸窓アルミ枠支持
2013編成 幕式 [* 5] 1999.01 2015.11  
2015編成 2次車 幕式 [* 5] 1996.07 2017.03 側引戸窓アルミ枠支持
2019編成 3C-LED 1999.09 2017.03  
2021編成 3C-LED 1999.12 2019.03
2023編成 3C-LED 2004.07 2015.10 田無事故により5・6号車を2017編成と振替
2025編成 幕式 [* 4] 1998.10 2015.12 5・6号車は側引戸窓アルミ枠支持
2027編成 3C-LED 2003.07 2022.10  
2029編成 幕式 1998.03 2015.12 側扉窓複層ガラス
2031編成 5次車 FC-LED[* 8] 2006.01 2023.10 それぞれ同編成としては2代目
2031編成は東洋BLMG・交流CP装備
2033編成は日立製BLMG装備
2033編成 FC-LED[* 8] 2007.01 2022.08
2401編成 2両
[* 9]
4次車 シングルアーム
[* 10]
幕式[* 11] 2005.03 2022.02 つり革増設試験編成(枕木方向)
2403編成 幕式 2004.08 2023.03 つり革増設試験編成(線路方向)
2405編成 FC-LED 2004.06 2022.12  
2407編成 幕式[* 11] 2005.01 2021.10
2409編成 Mc:4次車
Tc:3次車
FC-LED 2004.10 2024.01
2411編成 幕式[* 11] 2004.03 2021.11
2413編成 3C-LED 2003.12 2022.06
2417編成 5次車 FC-LED[* 8] 2006.11
2419編成 FC-LED[* 8] 2007.03

※組替えにより全車両が他編成へ編入された初代2031編成・初代2033編成、田無事故により廃車となった2017編成・2415編成は省略

凡例

車内設備更新

  • △:スタンションポールなし/車椅子スペースなし
  • ○:スタンションポール有/車椅子スペースなし
  • ●:スタンションポール有/車椅子スペース有
  • ◎:大規模更新車

注釈

  1. ^ 元6両編成。4・5号車として初代2031・2033編成の中間車を組み込み。
  2. ^ 4・5号車のみ3次車
  3. ^ 8両編成は、母線配管を引通すことでパンタグラフを1両あたり1基に削減している。2001・2005編成は初期施工(妻面高圧配管4本・M3車パンタ撤去部不要機器残存)
  4. ^ a b c 座席モケット区分模様なし
  5. ^ a b c d e カーテン未更新
  6. ^ 3次車は本来金属抑え
  7. ^ 2009・2023・2027編成は電磁カギ外し
  8. ^ a b c d 走行中の側面表示消灯機能あり
  9. ^ うち2409 - 2415編成はクモハのみ新造、クハは初代2031・2033編成より転用。
  10. ^ 電磁カギ外し
  11. ^ a b c 廃車直前にFC-LEDより交換

新2000系

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西武新2000系電車
新2000系2057F
基本情報
運用者 西武鉄道
製造所 西武所沢車両工場東急車輛製造
製造年 1988年 - 1992年
製造数 314両
運用開始 1988年4月5日[17]
主要諸元
編成 2・4・6・8両編成
軌間 1,067 mm(狭軌
電気方式 直流 1,500 V
架空電車線方式
最高運転速度 105 km/h
設計最高速度 110 km/h
起動加速度 2.6 km/h/s(MT比 6M2T)
減速度(常用) 3.5 km/h/s
減速度(非常) 4.0 km/h/s
車両定員 136人(座席48人)[クモハ2451]
自重 40.0 t(クモハ2451)
全長 20,000 mm
全幅 2,849.5 mm
全高 4,246 mm
車体 普通鋼、一部高耐候性鋼板ステンレス
台車 住友金属工業 FS372A, FS072
主電動機 直流複巻電動機
かご形三相誘導電動機
主電動機出力 130 kW
155 kW(※)
駆動方式 中空軸平行カルダン
WN継手式中実軸平行カルダン
歯車比 85:16 (5.31)
制御方式 (抵抗制御・直並列組合せ制御及び) 界磁チョッパ制御
GTOサイリスタ素子によるVVVFインバータ制御(2097fのM3・M4のみ)
制御装置 日立製作所 MMC-HTR-20G系(界磁チョッパ)
三菱電機製 MAP-168-15V36(GTOサイリスタ素子によるVVVFインバータ)
制動装置 回生ブレーキ併用電気指令式ブレーキ
保安装置 西武形ATS
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老朽化した411701系の置き換えのため1988年(昭和63年)に登場した。内外装に大きな変更が加えられており、1993年(平成5年)3月までに314両が製造された。製造は西武所沢車両工場のほか、東急車輛製造も担当した。

車両の特徴

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車体は普通鋼を基本としながら腐食対策を強化し、外板(屋根板、側板・妻板など)には高耐候性鋼板を使用、側構体・妻構体と台枠の接合部は突き合わせ連続溶接構造とした[17]。腐食のおそれが高い雨樋、床板にはステンレス材を使用した[17]。乗客の体位向上に合わせ、側出入口高さを50 mm高くした1,850 mmに拡大、妻面貫通路も高さを1,830 mmに拡大した[17][18]。さらに後期車ではこれまで各車飯能・西武新宿寄りのみであった貫通扉が全ての妻面に設置されている[注 31]

前面は下部に着雪対策を目的に排障器(スカート)が装着され[注 32]、窓および種別・行先表示器の周りが黒く縁取られた[17]。側面は従来車では省略されていた戸袋窓が復活し、客室側窓は天地寸法を拡大した一枚下降窓となり、落成時から側面に行先表示器が設けられた[17][18]

車内は天井高さを10 mm高い2,245 mmに向上させ、化粧板は「ミラノクロス」模様のアイボリー色化粧板(天井は淡いクリーム色)、床敷物は淡い茶色、座席表地はカラーリングをローズマダー(赤金色)に一新した[18]。座席は座り心地と耐久性の向上を図ったものとした[17][18]。座席横の袖仕切パイプは形状を変更した[18]。また、ドアエンジンを低騒音のものへ変更している。

機器面では5次車と大きく変わらないが、パンタグラフが従来の工進精工所製KP62Aから東洋電機製造製PT4320S-A-Mに変更されたほか、空気圧縮機 (CP)がHB2000からHS20Kに変更されている。主回路機器も僅かに変更があり、断流器と界磁チョッパ装置が変更され、主制御器の形式もサフィックスが異なる[注 33]。増備途中での変更として、9次車から6・8両編成の補助電源装置が静止形インバータ (SIV)に変更、三菱電機製で容量150kVAのNC-FAT150BもしくはNC-FAT150Dが搭載されている。また空気圧縮機も9次車から交流駆動のHS20-4へと変更された。

2・4・6・8両と多彩なバリエーションで製造されており、番号は旧2000系と分けるように2両編成は2450番台、4両編成は2500番台、6・8両編成は2050番台、このうち57番以降が8両編成といった形で割り当てられていたが、6・8両編成については増備による番号枯渇を回避するため、45から54が6両編成、55以降が8両編成といった形に変化している。このときの時系列としては、6両編成は1988年度に2051 - 2055の3編成が製造されたのち、1990年度に2047・2049編成が製造された。そして1991年(平成3年)9月に2055編成が各車の番号を10減らす形で2045編成に変更されている。8両編成は初代2055編成に続く形で2057編成から登場、1992年度にかけて2097編成までが概ね番号順に製造され[注 34]、続けて年度内に2055編成(2代目)が落成。この為2055編成が2000系の最終編成となっている[16]

分類

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編成数が多く、製造所や竣工時期による形態差が多岐にわたる。中でもわかりやすい側面ドア付近の形状から、前期形・中期形・後期形の3グループに大きく分けることができる。

製造区分を下表に示す。なお車両番号は竣工時のものとし、順序は各グループごとにまとめた[注 35]

竣工時期[19] 2両編成 4両編成 6両編成 8両編成 製造所 区分[6]
1988年3月 -
5月
2451 2501 -
2507
2051   東急 6次車 前期形
1988年5月 -
6月
  2509 -
2519
    7次車
1988年9月 -
1989年5月
    2053 -
2055
2057 所沢
1988年10月 -
11月
2453 2521 -
2529
    東急
1989年8月 -
1990年3月
      2059 -
2061
所沢 8次車 中期形
1989年9月 -
1990年3月
  2531 -
2545
  2063 東急
1990年7月 -
1991年3月
      2065 -
2067
所沢 9次車
1990年9月 -
1991年2月
2455 -
2465
  2047 -
2049
2069 -
2071
東急 後期形
1991年7月 -
1992年3月
      2073 -
2075
所沢 10次車
1991年6月 -
11月
      2077 -
2085
東急
1992年5月 -
7月
      2087 -
2095
11次車
1992年6月 -
1993年3月
      2097・
2055
所沢
前期形
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6次車と7次車にあたり、2両編成の2451・2453編成、4両編成の2501 - 2529編成、6両編成の2051 - 2053編成と初代2055編成 (後の2045編成)、8両編成の2057編成が該当。

他のグループと比較して側扉窓が若干低く、また戸袋窓が小さいことが特徴である。先頭部の連結器が大型のCSD82となっているのも新2000系では本グループのみ。

増備途上で前面の貫通扉窓が大型化されており、6次車および7次車の初期グループである2451編成・2501 - 2519編成・2051編成がいわゆる小窓となる。このほか細かい点として、4両編成では6次車のみクハにも主電動機点検蓋の枠が存在する[6]。また7次車のうち所沢製の車両は冷房装置がCU72Dとなっており、後の8次車(中期形)以降で本格採用された[6]。この冷房装置については2053・2055編成分のみ肩部のメッシュがパンチ穴であった。

また、スカートについては多くの編成が装着していない状態で登場した[6]。これは両側にホームがある場合に手歯止の着脱ができなくなるためで[6]、最初の2501編成はすぐに取外しを行い[6]、以降年内の竣工分は全てスカートなしとなっている。後に地上設備が改良され、翌1989年に落成した初代2055編成よりスカート付きで登場[6]。他の編成にも順次取付が行われた[6]

1987年度から1989年度までに落成したグループで、4両編成のうち2507までの4編成は旧2000系の2419編成よりも先に落成している[注 36][16]

中期形
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8次車と9次車の一部にあたり、4両編成と8両編成のみが存在。それぞれ2531 - 2545編成と2059 - 2067編成が該当。

側扉窓・戸袋窓ともに前期形より拡大されており、特に側扉窓が角ばっているのが特徴である[20]

このグループでは先頭部の連結器がCSD90に変更、また後部標識灯のレンズが透明に変更されたほか、車内ではつり革がドア付近枕木方向に増強された[21]。さらに一部編成で試験的に電動ワイパーが採用されている[6]

東急製の8次車より貫通扉のワイパーが1本アームに変更された。またこの東急製のグループでは補機類に701系等の廃車発生品が流用され[22]、補助電源装置は三菱製の直流MG (150 kVA)、CPはHB2000といった旧2000系相当の装備となっている[20]

9次車では、補助電源装置が静止形インバータ (SIV)に、CPが交流駆動にそれぞれ変更された(SIV化は6・8両編成のみ)[21]。また運転台中央部の10点表示灯が黒色を基調としたLED式に変更[6]、電動ワイパーも本格採用されている[6]

1989年度から1990年度に落成[16]

後期形
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9次車の一部と10・11次車にあたる。2両編成の2455 - 2465編成、6両編成の2047・2049編成、8両編成の2069 - 2097編成と2代目の2055編成が該当。4両編成は存在しない。

側扉窓は前期形と同寸(位置は25mm高い[22])、戸袋窓は中期形と同寸となり、両者で天地寸法が異なることが特徴。また貫通扉が全ての妻面に設置された[23]。これらは6000系や9000系にも引き継がれており、標準的な設計といえる。細部では貫通扉窓の抑え金具が変更[6]、またドアエンジンが腰掛下から鴨居部への取付けに変更され、鴨居部の造作や開閉動作に違いが見られる[20]。さらに乗務員室にも変更があり、天井部に運転室と貫通路とを分ける形で仕切りが設けられた。このほか8両編成ではAM/FMのラジオ輻射装置が装備され、Tc2の屋根上にアンテナが設置されている[21]。また本グループはドア下のバタつき防止金具が中央だけでなく左右にも設置されている。

所沢製の11次車となる2097・2055編成では一部に6000系の仕様が取り入れられ、屋根上の通風器がステンレス製無塗装に[22]、また運転台の日除けが大型化されるなどの違いがみられる[6]。さらに2097編成のモハ2197・モハ2198のユニットは、三菱電機製のGTOサイリスタ素子によるVVVFインバータ制御とされた[6]

1990年度から1992年度に落成した[16]

運用

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1988年から導入され、1990年の2065編成を皮切りに池袋線系統にも投入された。1992年度末までに合計314両が投入されており、西武線内のほぼ全ての線区で運用されるようになった。

配置数の多い新宿線系では、新旧の2000系が2・4・6・8両を組み合わせて4・6・8・10両編成で運行される。以前は萩山駅などでの分割・併合が存在したが、2013年3月16日のダイヤ改正をもって終了した。

なお4両編成は新2000系のみの存在であるため、西武園線の運用は基本的に新2000系が用いられる。なお、同じく4両編成で運転される多摩湖線については全区間がワンマン化されているため基本的に充当されないが、ワンマン車の不足時には車掌乗務の上で運用に就くことがある。

池袋線系での運用については、抑速ブレーキを装備しないことや回生ブレーキの特性による問題点から、飯能 - 西武秩父間での運転は避けられていたが、2007年12月2日に吾野変電所および正丸変電所に環境配慮型蓄電装置が導入されたことでその問題は解決され、2010年3月のダイヤ改正からは定期列車としての運用もこなしている。

なお池袋線系は現在8両編成のみが在籍している。以前は2両編成も存在し、2010年から2021年の間は支線区向けに4両編成も在籍していたが、新車の導入や運用の変更、101系の転用などによりいずれも新宿線へ転出した。

導入後の変遷

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リニューアル工事を受けた2077編成

リニューアル工事

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車齢が20年を迎えることから、東急車輛製造にて車内のリニューアルとバリアフリー化、車体劣化部の補修などの改造工事が行われた[24]。2007年度から2011年度にかけて後期形車両10編成(6両1本、8両9本)に実施されている。名目については各所で「バリアフリー化」と「リニューアル」とが混在しており、また施工した車両については単に「更新車」とも呼ばれる。

施工内容については前年度まで実施していた旧2000系の車体更新や、これらと並行して実施している101系ワンマン車の更新工事と共通するものが多く、また一部の仕様は同年度デビューの30000系から水平展開されている。

更新車の車内 (クハ2071)
更新車の車内
(クハ2071)
更新車の優先席 (モハ2171)
更新車の優先席
(モハ2171)
新設された車椅子スペース (クハ2071)
新設された車椅子スペース
(クハ2071)
2079編成は床面の配色が異なる (クハ2080)
2079編成は床面の配色が異なる
(クハ2080)
鴨居部の案内表示器 (クハ2071)
鴨居部の案内表示器
(クハ2071)
外観・車体
戸袋窓を撤去し完全に埋め込んだほか、車両番号の表記を変更。前面の車掌台側窓下部にプレートを新設し、側面もプレート式に変更した[注 37]。またパンタグラフをシングルアーム化するとともにカギ外し装置を電磁式とした[注 38]。これらの変更により印象が大きく変わっている。なお8両編成はいずれもパンタグラフ削減後に本工事を施工している。
また各中間車の前位側の妻窓が固定化された。最初に施工された2047編成は両先頭車の妻窓も固定化されている。
このほか最初の2編成では転落防止放送装置が備えられ、Tc2のスカートにスピーカーが設置された。
車外の種別・行先表示器について、最初に入場した4編成はフルカラーLED化を実施した。以降の編成は3色LEDのままで出場したが、後年になって全編成がフルカラーLEDに交換されている。
2055編成についてはステンレス製無塗装の通風器を搭載し製造されたが、本工事に際して灰色に塗装された。
内装
化粧板を全面的に交換し、カーテンや遮光板[注 39]と共に色彩の明るいものへ変更した。床敷物は30000系に準じたゴム床材とし通路部とその他を灰色と黒色で色分けした上で、ドア付近は視認性に優れる黄色としている。このゴム床材は素材自体が滑りにくいことや万が一の火災発生時に有毒ガスの発生がしないという安全性が高いものである。天井の冷房吹き出し口は結露防止のためアルミ材から不燃性FRPのものに交換した。また、戸袋窓の廃止に伴い窓のあった個所には広告枠を新設した。
座席はバケットシートとし、大型の袖仕切りとスタンションポールを設置した。座席の表地には一般座席を青系統、優先席は紫系統の不燃性モケットを採用、いずれも101系や5次車と同様のデザインである。30000系に続いてクッション素材にSばねを採用することで座り心地の向上も図っている。スタンションポールは座席端の他に7人掛け座席と優先席に各1本設置、通路側に弧を描いた形状として握りやすいものとしている。
優先席付近ではスタンションポールを黄色の滑り止めタイプとしたほか、つり革を100mm下げることで使いやすさの向上を図っている。
先頭車には車椅子スペースを新設した。直近の非常通報器をここに移設したほか、安全手すりを設置し、窓を固定化している。設置位置は5次車に準じる。
また各車後位側の車端部[注 40]には消火器が格納されている。中間車は従来床下にあったものを移設、先頭車は新たに設置したものである[注 41]
なお、床材については後に難燃性基準を満たしていないことが発覚、2010年に発表された[25]。このことから2079編成は床材の配色が異なり、それ以前に施工した6編成は交換対応となった。
2010年度に施工された2071編成からは車内の車両番号と製造所の表記がプレートからステッカーに変更されている。
機器類・乗務員室
案内系の指令器を更新し扉開閉案内装置、LED式の車内案内表示器、自動放送装置を設置した。両先頭車に指令器とタッチパネル式の設定器が設置されたほか、客室内各ドアの鴨居部に扉開閉案内の表示器が全ての箇所に、車内表示器は千鳥配置でそれぞれ新設された。さらに側面の表示器を走行中・留置中に消灯する機能が追加されている。
また非常通報装置を対話式に更新、各車の通報器を更新するとともに車掌台右に受報器を設置。このほか乗務員室内の運転士マイクや放送増幅器、日除けが更新・変更された。
さらに空調装置も更新され、空調制御器はマイコン制御式とし、除湿運転機能と冬季の急速暖房のために予備暖房機能が追加された。冷房装置は冷媒代替フロンを使用したCU721形に更新している。
フルカラーLEDの側面表示器 (クハ2056)
フルカラーLEDの側面表示器
(クハ2056)
戸袋窓の廃止された車体側面 (モハ2378)
戸袋窓の廃止された車体側面
(モハ2378)

各編成の入出場時期を下表に示す。

編成 両数 入場年月 出場年月
2047編成 6両編成 2007.12 2008.03
2081編成 8両編成 2008.05 2008.09
2055編成 2008.09 2008.12
2093編成 2008.12 2009.03
2077編成 2009.07 2009.12
2071編成 2010.05 2010.07
2079編成 2010.08 2010.11
2091編成 2010.11 2011.03
2069編成 2011.04 2011.08
2075編成 2011.08 2011.12

その他の改造

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4両編成のクモハ2401形(2500番台奇数車)はパンタグラフを2個装備していたが、後に全編成撤去され、編成中のクモハ2401形-モハ2101形(2500番台偶数車)のユニットはモハ2101形(2600番台奇数車)から受電する方式に変更された。2012年以降、2463編成を皮切りに屋根上のベンチレータ撤去工事が行われ、2020年3月に最後までベンチレータの撤去が行われていなかった2545編成が撤去工事を受けたことで、現存しているすべての編成に施工が完了した。なお、2531・2533編成は、行先・種別表示器のLED化とクモハ2401形のパンタグラフ跡完全撤去、2515・2535・2541編成はクモハ2401形のパンタグラフ跡完全撤去も併せて行われた。2533編成は施工後しばらく新宿線に在籍したが、2531編成の工事完了と同時に新101系の代替を目的として池袋線へ転出した。また旧2000系の更新工事と前後して当形式にも長時間停車時の車内保温対策として3/4ドアカット機構が追加されている。

2002年から8両編成でパンタグラフの削減(モハ2101形奇数車の池袋・本川越寄りを撤去、2063編成を除く)と行先・種別表示器のLED化が実施されている。なお、中期車の8両編成は2006年3月の2059編成を皮切りに2063編成を除く4本に、前期車の8両編成である2057編成も2059編成とほぼ同時期に施工されている。

2003年度から前期車と中期車の4両編成車は空気圧縮機をスクリュー式又はスクロール式に、電動発電機を静止形インバータに換装[注 42]されたがスクリュー式に換装された編成は2018年頃より順次レシプロ式に再換装されている。

2003年から2004年にかけて転落防止外幌が全車の連結面に装備された。2005年度からはドア付近へのつり革増設が実施されている。

2007年2月に検査出場した2505編成では、各部の改良が行なわれた。この工事の内容は、つり手増設工事の他、スタンションポールの設置・ドア付近の床への警戒色の追加・非常通報装置の交換・消火器の床下→室内への移設・優先席部分のつり革の低位置化・本川越方先頭車スカートへの連結面注意放送用スピーカーの設置などで、2007年度には2507編成・2509編成にも施工された。以降、検査時期にあわせて順次施工されているが、編成や施工時期により若干差がある。

2008年3月には、2045編成の行先・種別表示器がフルカラーLED式に交換された。この工事は、後述する東急車輛でのリニューアル施工車のほか、他編成でも波及している。

なお、2008年4月頃から2008年6月14日のダイヤ改正に備えて幕式・LED式両方に種別・行先にローマ字表記を追加し、各駅停車の種別表示が「普通」から「各停」に変更がされた。

編成の状況

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編成表

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8両編成
 

 
形式 クハ2001
(Tc1)
モハ2101
(M1)
モハ2101
(M2)
モハ2101
(M3)
モハ2101
(M4’)
モハ2101
(M5)
モハ2101
(M6)
クハ2001
(Tc2)
備考
機器配置   CONT MG or SIV
CP
CONT   CONT MG or SIV
CP
 
車両番号 2055
(奇数)
2097
2155
(奇数)
2197
2156
(偶数)
2198
2255
(奇数)
2297
2256
(偶数)
2298
2355
(奇数)
2397
2356
(偶数)
2398
2056
(偶数)
2098
2055編成は2代目
2077・2081・2091編成は2023年度以降にM3,M4を廃車し6両編成化
6両編成
 
西武新宿東村山(国分寺線)・西武園
本川越拝島多摩湖国分寺(国分寺線) →
 
形式 クハ2001
(Tc1)
モハ2101
(M1)
モハ2101
(M2)
モハ2101
(M3)
モハ2101
(M4)
クハ2001
(Tc2)
備考
機器配置   CONT MG or SIV
CP
CONT MG or SIV
CP
 
車両番号 2045
(奇数)
2053
2145
(奇数)
2153
2146
(偶数)
2154
2245
(奇数)
2253
2246
(偶数)
2254
2046
(偶数)
2054
2045編成は元初代2055編成
2077
2081
2091
2177
2181
2191
2178
2182
2192
2377
2381
2391
2378
2382
2392
2078
2082
2092
8両編成から短縮
4両編成
 

西武新宿国分寺(多摩湖線)・西武園
形式 クモハ2401
(Mc’)
モハ2101
(M2’)
モハ2101
(M3’)
クハ2001
(Tc’)
機器配置 CONT MG or SIV
CP
CONT  
車両番号 2501
(奇数)
2545
2502
(偶数)
2546
2601
(奇数)
2645
2602
(偶数)
2646
2両編成
 

西武新宿国分寺(多摩湖線)・西武園
 
形式 クモハ2401
(Mc)
クハ2401
(Tc)
備考
機器配置 CONT SIV, CP
車両番号 2451
(奇数)
2465
2452
(偶数)
2466
クハの台車はFS372A(主電動機なし)
凡例
  • CONT:主制御器
  • MG:電動発電機
  • SIV:静止形インバータ
  • CP:空気圧縮機

編成ごとの形態

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8両編成

編成 製造所 タイプ 所属線区 集電
装置
行先
表示器
車内設備
更新
更新年月 補助電源装置/
空気圧縮機
ラジオ
輻射装置
廃車年月
(減車年月)
その他・備考
2057編成 所沢 前期形 (7次車) (新宿線) S[* 1] 幕式 2013.07 東洋BLMG /
レシプロ交流[* 2]
2023.01  
2059編成 中期形
(8次車)
[* 1] FC-LED 2008.12 2022.05
2061編成 S'[* 1] 幕式 2013.11 日立BLMG /
レシプロ直流
2023.02
2063編成 東急 (池袋線) 幕式 三菱MG /
レシプロ直流[* 3]
2021.11
2065編成 所沢 中期形
(9次車)
新宿線 S[* 4] FC-LED 2010.06 三菱SIV /
レシプロ交流
M3車パンタ撤去跡残存
2067編成 (新宿線) S'[* 1] FC-LED 2011.04 2024.03  
2069編成 東急 後期形
(9次車)
池袋線 S'[* 1] FC-LED[* 5] B 2011.08
2071編成 S'[* 1] FC-LED[* 5] B 2010.07
2073編成 所沢 後期形
(10次車)
S[* 1] FC-LED 2017.01
2075編成 S'[* 4] FC-LED[* 5] B 2011.12 M3車パンタ撤去跡残存
(2077編成) 東急 (池袋線) S'[* 1] FC-LED[* 5] B 2009.12 (2023.08)  
2079編成 新宿線 S'[* 1] FC-LED[* 5] B' 2010.11
(2081編成) (新宿線) S'[* 1] FC-LED[* 5] B 2008.09 (2023.12) 転落防止放送装置有
2083編成 新宿線 S[* 4] FC-LED 2019.09  
2085編成 S'[* 1] FC-LED 2015.07
2087編成 後期形
(11次車)
S[* 4] FC-LED 2015.10
2089編成 池袋線 S[* 1] FC-LED 2016.09
(2091編成) (池袋線) S'[* 1] FC-LED[* 5] B 2011.03 (2024.07)
2093編成 新宿線 S'[* 1] FC-LED[* 5] B 2009.03
2095編成 S[* 1] FC-LED 2014.12
2097編成 所沢 (池袋線) 3C-LED 2016.09 ステンレス製通風器搭載
M1,M2ユニットVVVF制御
2098号車前頭部保存
2055編成 新宿線 S'[* 1] FC-LED[* 5] B 2008.12 当初はステンレス製通風器搭載[* 6]
  • カッコ内の編成は6両化済であることを示し、これらの編成については6両化直前の形態を記す。

6両編成

編成 製造所 タイプ 所属線区 集電
装置
行先
表示器
車内設備
更新
更新年月 補助電源装置/
空気圧縮機
ラジオ
輻射装置
廃車年月 その他・備考
2051編成 東急 前期形 小窓
(6次車)
新宿線 S 幕式 2014.09 日立BLMG /
レシプロ直流
 
2053編成 所沢 前期形
(7次車)
菱形 2011.07
2045編成 (新宿線) S FC-LED 2013.05 2024.02 2055編成(初代)より改番
2047編成 東急 後期形
(9次車)
新宿線 S' FC-LED[* 5] B 2008.03 三菱SIV /
レシプロ交流
転落防止放送装置有
2049編成 S FC-LED 2014.07
2077編成 後期形 (10次車) S'[* 7] FC-LED[* 5] B 2009.12  
2081編成 S'[* 7] FC-LED[* 5] B 2008.09 転落防止放送装置有
2091編成 東急 後期形 (11次車) 新宿線 S[* 7] FC-LED[* 5] B 2011.03  
  • 下線の編成は元8両編成であることを示す。

4両編成

編成 タイプ 所属線区 集電
装置
行先
表示器
車内設備
更新
更新年月 補助電源
装置
空気
圧縮機
廃車年月 その他・備考
2501編成 前期形 小窓
(6次車)
(新宿線) 幕式 2010.11 日立BLMG レシプロ直流 2022.07  
2503編成 2010.08 東洋BLMG レシプロ交流
[* 8]
2022.06
2505編成 2007.01 2022.12
2507編成 新宿線 FC-LED 2007.06
2509編成 前期形 小窓
(7次車)
(新宿線) 幕式 2007.08 日立BLMG レシプロ直流 2023.06
2511編成 2007.09 2023.03
2513編成 2007.11 2023.07
2515編成 2015.03 2023.03 Mc車パンタ撤去跡なし
2517編成 2024.01  
2519編成 2022.02
2521編成 前期形
(7次車)
東洋BLMG レシプロ交流
[* 8]
2022.03
2523編成 新宿線 2008.01
2525編成 FC-LED 2007.12 Mc車パンタ撤去部高圧配管撤去
2527編成 幕式  
2529編成 (新宿線) 2008.07 2023.11
2531編成 中期形
(8次車)
新宿線 S FC-LED 2012.11 三菱MG
→東芝SIV[* 9]
レシプロ交流
[* 10]
Mc車パンタ撤去跡なし
2533編成 FC-LED 2012.10
2535編成 FC-LED 2013.01
2537編成 FC-LED  
2539編成 FC-LED スクロール
[* 10]
2541編成 S FC-LED 2014.01 Mc車パンタ撤去跡なし
2543編成 幕式  
2545編成 S レシプロ交流[* 10]
  • 4両編成は全編成とも東急車輛製造にて製造、また転落防止放送装置取付済。
  • 4両編成の中期形車両、一部の前期形車両は電動空気圧縮機をスクリュー式(RW20)またはスクロール式(MBU1600Y)に換装したが、スクリュー式の編成は全てレシプロ式(HS20-4)へ再交換されている。

2両編成

編成 タイプ 所属線区 集電
装置
行先
表示器
車内設備
更新
更新年月 補助電源
装置
空気
圧縮機
廃車年月 その他・備考
2451編成 前期形 小窓
(6次車)
新宿線 幕式 2011.08 日立BLMG
→三菱SIV[* 11]
スクロール
[* 2]
2024.10 近江鉄道へ譲渡
2453編成 前期形 (7次車) 2011.11 2024.10
2455編成 後期形
(9次車)
FC-LED 2013.08 レシプロ交流  
2457編成 FC-LED 2014.04
2459編成 FC-LED 2016.03
2461編成 幕式 2016.06
2463編成 2012.07
2465編成 2012.09
  • 2両編成は全編成とも東急車輛製造にて製造、また転落防止放送装置取付済。
  • 2両編成の前期形車両は補助電源のSIV化と同時に電動空気圧縮機のスクロール化(MBU1100Y)を実施した。

凡例

製造所

  • 所沢:西武所沢車両工場
  • 東急:東急車輛製造

集電装置

  • 菱:菱形
  • S:シングルアーム
  • S’:シングルアーム(電磁カギ外し)

車内設備更新

  • △:車体小修繕・ドアチャイムなし・非常通報器未更新
  • ○:車体小修繕・ドアチャイムなし
  • ●:車体小修繕・ドアチャイムあり
  • B:バリアフリー化
  • B':バリアフリー化(床面配色違い)

注釈

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p パンタグラフ削減車
  2. ^ a b 当初はレシプロ直流
  3. ^ CPは当初HB2000を搭載、MGと共に701系流用品。
  4. ^ a b c d 初期パンタグラフ削減車(妻面高圧配管4本・当初はM3車パンタ撤去跡残存)
  5. ^ a b c d e f g h i j k l m 走行中の側面表示消灯機能あり
  6. ^ 更新時に灰色塗装化、後に撤去
  7. ^ a b c パンタグラフ削減車(8両編成時代に施工)
  8. ^ a b 当初はレシプロ直流。またスクリュー式の搭載歴あり。
  9. ^ 三菱製MGは701系流用品、2003年から2005年にかけて検査時に交換。
  10. ^ a b c 当初は701系流用品のHB2000を搭載
  11. ^ 30000系同等品

ラッピング・塗装変更

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西武鉄道では多数のラッピング列車を運行しており、本系列も使用される。近年では以下のようなものがある。

KORO-TRAIN

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2069編成「KORO-TRAIN」
(2016年1月 西所沢駅)

2015年4月6日から、2075編成に『暗殺教室』のラッピングが施され、『殺せんせーラッピング電車』として池袋線系統で運転[26]。6月初めにデザインが一部変更され[27]、このときから「KORO-TRAIN」の愛称が用いられている。2015年6月末で終了した。

2015年12月28日から、2069編成に別デザインのラッピングが施され、池袋線系統で運行[28]。2016年2月末で終了した。

「西武鉄道×台湾鉄路管理局 協定締結記念電車」(「西武鉄道×LAIMO」ラッピング電車)

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2007編成
「西武鉄道×台湾鉄路管理局 協定締結記念電車」
(2017年3月 新狭山 - 狭山市駅間)
2405編成+2007編成
「西武鉄道×LAIMO」ラッピング電車(デザイン変更後)
(2019年3月 狭山市 - 新狭山駅間)

2017年3月18日から、2007編成に日本と台湾の主要観光地のイラストをラッピングし、「西武鉄道×台湾鉄路管理局 協定締結記念電車」として新宿線系統で運行[29]。さらに2018年2月26日からデザインをリニューアルし、「西武鉄道×LAIMO」ラッピング電車第2弾としての運行を開始した[30]。当初は2019年12月末までの運行予定であったが短縮され[31]、2019年4月下旬に終了している。

なお、2018年3月24日から6000系6158編成にもラッピングが行われており、こちらは当初の予定より延長されて2021年2月下旬まで運行された。

西武鉄道創立110周年記念トレイン

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2463編成+2069編成
「西武鉄道創立110周年記念トレイン」
当初は2両編成を連結した10両編成での運転もみられた。
(2023年3月19日 小手指駅
2069編成
「西武鉄道創立110周年記念トレイン」
3月から側面にマークが追加された。
(2023年7月23日 練馬駅

2023年1月24日から、2069編成の塗色を変更して「西武鉄道創立110周年記念トレイン」として池袋線系統で運行している[32]。西武鉄道の創立110周年を記念したもので、同社の前身である武蔵野鉄道を代表する車両「デハ5560形」を模した塗色としている。運行開始前には武蔵丘車両検修場での塗装作業等の様子が西武鉄道イベント情報公式Twitterに掲載されていた。3月20日に池袋線の2両編成が全て新宿線に転出したため、現在は8両編成での運行のみとなっている。3月末には武蔵野鉄道時代の社紋・車号イミテーションマークが両先頭車の側面に貼付された[33]

「2色塗り(黄色と茶色)」復刻ラッピング車両

[編集]
2071編成「2色塗り(黄色と茶色)」ラッピング車両
(2024年4月29日 西所沢駅
2071編成
「清瀬駅開業100周年記念トレイン」
(2024年6月13日 練馬駅

2024年4月27日から、2071編成の両先頭部にラッピングを施し「2色塗り(黄色と茶色)」復刻ラッピング車両として池袋線系統で運行している[34][35][36]。旧西武鉄道・武蔵野鉄道で1937年頃から1961年まで用いられていた標準塗装で、横瀬車両基地で保存されている351系「モハ505[注 43]」車両がモデルとなっている。清瀬駅開業100周年記念事業実行委員会の委員長である小林純也氏がデザインを担当した。このラッピングにより、2069編成の「茶色」、101系の「赤電色」「ツートンカラー」とあわせて、歴代の標準塗装の復刻車両が4種類運行されることとなる。

同年6月11日からは、清瀬駅100周年事業にまつわるラッピングを追加した上で、「清瀬駅開業100周年記念トレイン」として運行している[37][38]

機器の試用・転用

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緩衝ゴム式台車[39][注 44]

  • FS542・FS542A - 2531編成のクモハ2529・モハ2530で1989年10月頃から2001年4月まで試用。クモハ2529は新製したFS542[40]、モハ2530はFS372Aを改造したFS542A[注 45]となっている[40][6]10000系(1 - 4次車)にてFS042・FS542Bが本格採用された。

緩衝ゴム式ボルスタレス台車[39]

  • SS114 - 2057編成のモハ2158で1989年10月頃から2001年11月まで試用。6000系にてSS025・SS125等が本格採用された。

シングルアームパンタグラフ[41]

  • PT7116 - 2089編成のモハ2189で1996年6月から1998年2月まで試用[6]。パンタグラフはその後、電磁カギ外しのPT7116Aへ改造の上9108編成へ転用[42]された。20000系よりPT7116-B等が本格採用、また従来車の更新においても採用されており、2016年にはモハ2189を含む2089編成もシングルアーム化が実施された[注 46]

LED室内灯

  • 2075編成のモハ2176・モハ2276・モハ2376で2012年4月から試用。各車で異なるメーカーの照明を使用し、モハ2176は2014年頃、モハ2276は2018年頃、モハ2376は2013年頃にそれぞれ蛍光灯へ戻された[43]

LED前照灯

  • 2047編成の両先頭車でコイト電工製の多灯式タイプ(白色)を2020年8月初めから2021年3月末まで試用。LED前照灯はその後、9103編成に転用された。

台車の転用

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2409 - 2415編成の製造によるもの

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クハ2401形は本来FS372Aを装備するが、クハ2410・2412・2414はクハ2001形からの改造であるためFS072を装着していた。これを解消するため、1985年に3000系のクハ3001 - 3004からFS372A(主電動機なし・前期型)を転用している[40]。下記表1の左側下段 - 中段参照

新2000系製造時の流用

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新2000系の新造に際しては、流用品の台車が多数使用された。

クハ2001形のFS072には大半の車両で流用品が使用されており、新製した台車(後期型のFS072)を装備するのは東急製の前期形車両とクハ2053、2073編成・2085編成のみとなっている[40]

それ以外の車両は前期型のFS072となり、基本的には701系の廃車発生品を使用するが、クハ2054と2045編成は2000系2連製造による発生品(表1左側中段 - 上段)、2059編成は田無事故による廃車発生品(表2左側)となっている[40][注 47]

また一部モハのFS372Aも流用品が使用されており、田無事故による廃車発生品がモハ2540と2254、2159・2160、2161・2162に使用された(表2右側)ほか、モハ2280に予備品、またモハ2379・2380に101系VVVF試験終了による発生品が使用され(表5)、これらの車両は前期型台車となっている[40]。またモハ2261・2262・2361は台車試験開始による発生品を流用している(表3)が、後期型である[40]ため外観上はわからない。

以降の転用

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さらに台車試験終了にあたり、試験に使用されたクモハ2529・モハ2530・2158にはクハ2462・2464・2466のFS372A(後期型)があてがわれ、これらのクハ3両は101系廃車発生品のFS072(前期型)に交換された。

その後3000系と本系列の老朽廃車により、ここからの転用も発生している。具体例として、クハ2462・2464・2466は2010年代前半にFS372A(うち2462のみ前期型)に再交換、またモハ2280・2379・2380のFS372Aも全て後期型となっている。

転用の詳細

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表1(2000系2両編成関連)

1985年頃、FS072(後期型)を新製して3000系先頭車のFS372A(前期型)をこれに置き換え、外された台車をクハ2401形改造車(及び101系VVVF試験車)に転用[40]。その後、余剰となったFS072(前期型)を新造車へ流用している[40]

FS072譲受(新造車) クハ3017 クハ2054 クハ2055 (I) クハ2056 (I)
FS372A譲受・FS072供出 クハ2410 クハ2412 クハ2414 クハ2416 FS372A譲受(VVVF化) モハ145 モハ146
FS072新製・FS372A供出 クハ3001 クハ3002 クハ3003 クハ3004 FS072新造・FS372A供出 クハ3005 クハ3006

表2(田無事故関連)

事故廃車による発生品(全て前期型)を新造車へ流用[40]。なお、本来モハ2254に使用予定だったFS372A(後期型)はFS542Aに改造され、モハ2530での試験に使用された[40]

FS072譲受(新造車) クハ2059 クハ2060 FS372A譲受(新造車) モハ2159 モハ2160 モハ2161 モハ2162 モハ2540 モハ2254
廃車・FS072供出 クハ2017 クハ2024 廃車・FS372A供出 モハ2217 モハ2224 モハ2117 モハ2118 クモハ2415 クハ2416

表3新型台車試用開始

1989年、新型台車の試験をするにあたり、対象車両が当初装着していたFS372A(後期型)を取外して新造車に流用した[40]

FS372A譲受(新造車) モハ2261 モハ2262 モハ2361
台車試験開始・FS372A供出 クモハ2529 モハ2530 モハ2158

表4(新型台車試用終了)

2001年に台車の試用を終了し、対象車両はFS372Aに戻されている[40]。先にクハ2401形3両の台車を101系の廃車発生品であるFS072(前期型)に取替え、これらの車両が当初装着していたFS372A(後期型)を充てる形がとられた[40]

FS372A譲受・台車試験終了 クモハ2529 モハ2530 モハ2158
FS072譲受・FS372A供出 クハ2462 クハ2464 クハ2466
廃車・FS072供出 101系(1998年度廃車分)

表5101系VVVF試験終了ほか)

1990年に101系のVVVF試験が終了し、余剰となったFS372A(前期型)が新造車に流用された[40]。また同時に予備品も使用されている[40]

FS372A譲受(新造車) モハ2280 モハ2379 モハ2380
廃車・FS372A供出 (予備品) モハ145 モハ146

廃車

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田無事故関連

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1986年に発生した田無事故により2017編成・2023編成・2407編成・2415編成が被災し、2017編成中の2017・2117・2118・2217、2023編成中の2224・2024、2415編成 (2415・2416)の8両が廃車となった。2017編成・2023編成はあわせて6両が残存しており、1989年に2017編成側の改番(2218→2224・2018→2024)により新2023編成を組成、運用に復帰した。

老朽廃車

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2015年度より老朽化に伴い、2023編成を皮切りに6両編成の廃車が開始された[44]。いずれも横瀬車両基地まで自力回送の上、トレーラーにて解体場まで陸送される形をとっている。以前は横瀬車両基地で車体を3分割してから搬出されていたが、2019年の2021編成以降は1両そのまま運ばれている。

2015年度

2023編成・2009編成・2013編成・2029編成・2025編成の30両が廃車となった[45]

2016年度

2097編成・2011編成・2005編成・2015編成・2019編成の34両が廃車となった[46]

9月の2097編成は新2000系初、また8両編成初の廃車である。VVVF試験車であり、制御装置の混在が仇となったことが指摘される。1月の2005編成は旧2000系8両編成初の廃車となった。また3月の2015編成は同車の特徴から注目を集めていた。本年度末の2019編成を最後に2000系の廃車は一時中断、2020年度にかけて10000系9000系101系の廃車が進行した。

この時点で旧2000系は8両編成3本・6両編成4本・2両編成10本の体制となっている。

2018年度

3月に2021編成の6両が廃車となったのみ[47]

2021年度

2003編成[48]・2407編成+2001編成[49]・2411編成+2063編成[50]・2401編成+2519編成・2521編成の38両が廃車となった[51]

10月の2407編成は2両編成初の老朽廃車となっている。2両編成は横瀬までの回送に際して単独での運転は避けられており、以降全編成が同時に廃車となる8両編成・4両編成と連結しての回送となっている。

11月の2063編成は2097編成に次いで新2000系2本目の廃車で、ここから新2000系の廃車が本格化した。

2022年度

2007編成・2059編成・2503編成+2413編成・2501編成・2033編成・2027編成・2405編成+2505編成・2057編成・2061編成・2515編成・2403編成+2511編成の70両が廃車となった[52]。このころ西武グループでは中期経営計画で保有車両数の削減・適正化を掲げており[53][54]、異例な数の廃車が発生している。

2007編成は旧2000系最後の8両編成で、3月29日から引退記念ヘッドマークおよび側面ステッカーを掲出、また2つのツアー運行が企画された[55]。2つ目のツアー運行はラストラン乗車ツアーの名のものとに横瀬までの回送を団体列車化したもので、4月26日に運転されている。

8月には2033編成はいわゆるリニューアル車初の廃車である。10月の2027編成の廃車により2000系から3色LED車が消滅。これにより3色LED車は西武鉄道全体でみても10000系10112編成を残すのみとなった。また3月の2403編成の廃車により、旧2000系から幕車が消滅した。

2023年度

編成の短縮よる廃車が初めて発生。2077編成・2081編成がともに8両編成から6両編成に変更されており、これに伴いモハ2277・2278・2281・2282の計4両が廃車となった。このほか2509編成・2513編成・2031編成・2529編成・2409編成+2517編成・2045編成・2067編成が廃車となっており、計42両の廃車が出ている[56]

このうち2031編成は旧2000系最後の6両編成であることから3つのイベントが企画され、2007編成同様のラストラン乗車ツアーが10月5日に実施されている[57]。また2067編成は2000系のSIV編成で初の廃車である。

2409編成の廃車により、旧2000系は5次車の2両編成2本を残すのみとなった。

譲渡車両

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出発を待つ甲種輸送列車
(2024年10月19日 新秋津駅

近江鉄道

2451編成+2453編成(新2000系2両編成2本)が近江鉄道へ譲渡されている[58][59]。2024年10月19日に小手指車両基地を出発し、21日に彦根へ到着[59]、同日中に近江鉄道公式SNSにて導入が発表された[60][61]

2両編成2本の計4両を導入する予定となっており、今回輸送された4両は全て営業用となる見込み[62]。改造内容はワンマン化やバリアフリー対応が主となり、VVVF化の予定はないとしている[62]

保存車両等

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クハ2001

2021年10月に廃車となった2001編成のうち、クハ2001が横瀬車両基地にて保存されている。

クハ2098(カットモデル)

2016年9月に廃車となった2097編成のうち、クハ2098の前頭部が藤久ビル東5号館1階に保存されている[63]京急800形デハ812-6の前頭部と並べられ、東急7700系デハ7702も付近に設置されている。丸善池袋店として2017年8月10日にオープンした。

シミュレータ(モックアップ)

西武鉄道の鉄道係員養成所「西武研修センター」(1991年3月15日竣工)の建設に際し、2000系の運転用シミュレータが導入・設置された[64]。内部の機器は実車同様に再現されているが[64]、モックアップであるため外観は正確でない部分もあり、旧2000系の車体でありながら手摺と塗り分けが新2000系相当になっている点が特に目を引く。当初は片側の運転台(乗務員室構体)と片側の側面のみであったが、90年代中に反対側にも運転台が増設されている。

新型への置換えにより不要となり、新2000系タイプの運転台部分がエミテラス所沢(2024年9月24日グランドオープン)で展示されている[65]。なお当初より存在する旧2000系タイプの運転台部分は2018年に解体された。

関連項目

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脚注

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注釈

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  1. ^ ただし、見出しでは「2000系」の表記は不要なため省略し、「旧2000系」を「2000系」の表記とする。
  2. ^ 本系列の付番法則上、必然的に西武新宿・飯能方の先頭車となる。
  3. ^ 貫通扉の設置は、将来の地下鉄直通や新宿地下駅延伸を考慮したものとされる。
  4. ^ 表示器の直下は上段もこの方式。
  5. ^ 厳密には、2両編成はMMC-HTR-20D1
  6. ^ 2両編成はMMC-HTR-20G1
  7. ^ 主電動機に複巻電動機を採用したためこの取付部まわりが異なるほか、車軸の軸受(ベアリング)部分が太くなったことで軸箱周辺が変更されている。
  8. ^ MG-114A-S、MG-114C1-S等
  9. ^ MG-117A-S、MG-117A1-S、MG-117B-S等
  10. ^ 一般客向けの営業列車に限らなければ、武蔵丘車両検修場への入出場や横瀬車両基地への廃車回送、また団体列車での実績もある。
  11. ^ ダイヤ乱れで飯能へも入線。このとき側面の表示器は未設置であった。前面の行先は空きコマに文字を貼り付けたものであったため、表示器交換後でありながら白地黒文字となっていた。
  12. ^ 空調脇のものは脚配置を変更、パンタ脇のものは左右で長さを統一。
  13. ^ コマ番号を検知する方法が穴による接触式からバーコードによる非接触式へ変更されている。
  14. ^ 乗務員室直後は設置せず。
  15. ^ MF(主回路ヒューズ)は日立製のまま新型に変更、BF(母線ヒューズ)は三菱製から日立製に変更。
  16. ^ 補助電源装置については、2連は変更なし(新2000系も同一仕様)。
  17. ^ 側面から見て、左上の欠けが大きい後期形に変更。
  18. ^ 室内灯のうち3個を予備灯兼用のインバータ蛍光灯に変更。従来の予備灯は廃止したがケースは据置。
  19. ^ 6両編成は両先頭車、2両編成は西武新宿寄り先頭車のみ。新宿に向かって左側、運転台から数えて5 - 7席目にあたる位置に設置。座席との間には板状の袖仕切りが設置され、また隣接する窓は固定化された。非常通報器も増設。
  20. ^ 2027編成は出場直後に実施
  21. ^ 2003・2004年度施工分は車椅子スペース部に非常通報器を増設しており、その車両のみ1両に3か所となっていた。
  22. ^ 2403編成に対しても、乗務員室直後への追設が行われている。
  23. ^ 本川越寄り先頭車のスカートにスピーカーが設置され、中間連結部となった場合、開扉中に作動する。
  24. ^ ただし、1987・88年増備の4編成のみ、3000系・新2000系登場後の製造のため最初から丸いつり革で落成している。
  25. ^ 2編成を連結したときに、前の編成と後ろの編成とでそれぞれ個別に放送する機能。
  26. ^ 設置済で落成した5次車の一部を除く。
  27. ^ 2417・2419編成は2月頃に実施、その他の編成は9月に実施。なおこのうち2407編成は交換後すぐに3色LEDに戻され、再度フルカラー化されたのは2015年2月である。また2417編成は2015年3月に前面のみ3色LEDに戻され、2016年3月まで混在状態が続いた。
  28. ^ 手掛は左右3つずつ取替。配管はパンタの上昇(カギ外し)・下降に使用する空気配管を内側に移設し、付近のドアコック配管も位置を低く変更。
  29. ^ 妻面と床下のものを撤去し、屋根のものはそのままとなっている。
  30. ^ パンタグラフからの電気を補助電源装置に供給する回路。パンタグラフを介して主回路(同じく主制御器に供給する回路)とも接続される。
  31. ^ 開く向きは揃えられており、いずれも新宿に向かって右側に開く。
  32. ^ 一部編成はスカートなし(取り付け準備工事)で落成し、営業運転直後に取り付けられている。
  33. ^ 1C8MがMMC-HTR-20G2、1C4MがMMC-HTR-20G3。
  34. ^ 製造所の違いにより、編成番号と製造順序には若干のずれがある。
  35. ^ グループ単位で並べているため、編成(車両)単位での順序とはずれが生じる。例えば所沢製9次車のうち2067編成は東急製9次車の全車両より後に竣工している。
  36. ^ いずれも2417編成よりは後。
  37. ^ 5次車と異なり車体中心より少し右に設置されている。
  38. ^ 一部の8両編成は施工時点で電磁カギ外し化済。
  39. ^ 乗務員室仕切部
  40. ^ 新宿に向かって左側
  41. ^ 先頭車は従来より乗務員室内にも設置されている。
  42. ^ 前期車は対象外。
  43. ^ 除籍時は「クモハ355」であったが、後に新製当初の「モハ505」の外観に復元され、そのように扱われている。
  44. ^ 軸箱支持方式が緩衝ゴム式
  45. ^ モハ2254に使用する予定となっていた新品を改造した。
  46. ^ パンタグラフの削減と同時に実施
  47. ^ 101系も同時期に廃車が発生しているが、その時期に廃車された分は全て4000系へ流用されている。

出典

[編集]
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参考文献

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外部リンク

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