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| 英文社名 = VAIO Corporation
| 英文社名 = VAIO Corporation
| ロゴ = [[File:Vaio.svg|200px]]
| ロゴ = [[File:Vaio.svg|200px]]
| 画像 = [[File:VAIO HQ.jpg|270px]]
| 画像 = [[File:VAIO HQ.jpg|300px]]
| 画像説明 = 本社
| 画像説明 = 本社
| 種類 = [[株式会社]]
| 種類 = [[株式会社 (日本)|株式会社]]
| 市場情報 = 非上場
| 市場情報 = <!-- 株式非公開会社において「非上場」などと書く必要はありません -->
| 略称 =
| 略称 =
| 国籍 = {{JPN}}
| 国籍 = {{JPN}}
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| 設立 = [[2014年]]（[[平成]]26年）[[7月1日]]
| 設立 = [[2014年]]（[[平成]]26年）[[7月1日]]
| 業種 = 3650
| 業種 = 3650
| 法人番号 = 4010001208356
| 法人番号 =
| 統一金融機関コード =
| 統一金融機関コード =
| SWIFTコード =
| SWIFTコード =
| 事業内容 = PC及びPC関連製品の企画、設計、開発、製造及び販売
| 事業内容 = PC及びPC関連製品の企画、設計、開発、製造及び販売
| 代表者 = 山野 正樹（代表取締役執行役員社長）
| 代表者 = 山野正樹（代表取締役執行役員社長）
| 資本金 = 5億1300万円
| 資本金 = 15億5200万円
| 発行済株式総数 =
| 発行済株式総数 =
| 売上高 = * 421億2,800万円
|売上高 = 218億7800万円<br>（2021年05月31日時点）<ref name="fy">[https://catr.jp/settlements/15b6c/227948 VAIO株式会社 第2期決算公告]</ref>
（2024年5月期）<ref name="fy2024">[https://catr.jp/companies/852a5/83654/settlements/dce0b/379029 VAIO株式会社 第5期決算公告]</ref>
|営業利益 = 14億1600万円<br>（2021年05月31日時点）<ref name="fy" />
|経常利益 = 13億1800万円<br>（2021年05月31日時点）<ref name="fy" />
| 営業利益 = * 16億3,700万円
|純利益 = 9億4300万円<br>（2021年05月31日時点）<ref name="fy" />
（2024年5月期）<ref name="fy2024" />
| 経常利益 = * 11億4,400万円
⚫
|純資産 =
|総資産 = 191億2500万円<br>（2021年05月31日時点）<ref name="fy" />
（2024年5月期）<ref name="fy2024" />
| 純利益 = * 9億8,400万円
⚫
| 従業員数 = 約280名(2021年6月1日現在)
（2024年5月期）<ref name="fy2024" />
⚫
| 純資産 =
| 総資産 = * 344億7,000万円
（2024年5月31日現在）<ref name="fy2024" />
⚫
| 従業員数 = 約340名（2024年4月1日現在）<ref>[https://vaio.com/corporate/]</ref>
| 決算期 =
| 決算期 =
| 主要株主 = {{plainlist|
| 主要株主 = {{plainlist|
* VJホールディングス3株式会社 (91.7%)
* VJホールディングス3株式会社 91.4%
* [[ソニーグループ|ソニーグループ株式会社]] (4.7%)
* [[ソニーグループ|ソニーグループ株式会社]] 4.7%
* 役職員/その他 3.6%<ref>[https://vaio.com/corporate/ 企業情報 | VAIO]</ref>
* 役職員・その他 3.9%<ref>[https://vaio.com/corporate/ 企業情報 | VAIO]</ref>
}}
}}
|主要子会社 = VFR株式会社
| 主要子会社 = VFR株式会社<ref>[https://vaio.com/news/drone_200409/ https://vaio.com/news/drone_200409/]</ref>
| 関係する人物 = {{plainlist|
| 関係する人物 = {{plainlist|
* [[大田義実]]（2代目社長、黒字化を達成）
* [[関取高行]]（初代社長）
* [[吉田秀俊]]（3代目社長）
* [[大田義実]]（2代社長、黒字化を達成）
* 山本知弘（4代目社長）
* [[吉田秀俊]]（3代社長）
* 山本知弘（4代社長）
* 山野正樹（5代社長）
* [[平井一夫]]（元ソニーCEO）
* [[平井一夫]]（元ソニーCEO）
}}
}}
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| 特記事項 =
| 特記事項 =
}}
}}
'''VAIO株式会社'''（バイオ、VAIO Corporation）は、[[長野県]][[安曇野市]]に本社を置き、主に[[パーソナルコンピュータ|パソコン]]の製造、販売と[[EMS (製造業)|EMS]]を手がける[[電機メーカー]]である。
'''VAIO株式会社'''（バイオ、{{Lang-en-short|VAIO Corporation}}）は、[[長野県]][[安曇野市]]に本社を置き、主に[[パーソナルコンピュータ|パソコン]]の製造、販売を手がける[[電機メーカー]]である。<ref>{{Cite web |title=企業情報 - VAIO公式サイト |url=https://vaio.com/corporate/ |website=VAIO公式サイト - VAIO株式会社は、ソニーからPC事業を継承し2014年に設立した、長野県安曇野市に本社・工場を持つPCメーカーです。DNAである機能美に加え、高品質で堅牢なプレミアムモバイルをお届けしています。 |date=2023-12-01 |access-date=2024-02-05 |language=ja}}</ref><ref name="itmedia">{{Cite web |title=VAIOは成長フェーズへ PC事業への回帰で周辺デバイスやリファービッシュ品も投入 VAIO Pの後継モデルも!? |url=https://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/2304/28/news021_3.html |website=ITmedia PC USER |access-date=2024-02-05 |language=ja}}</ref>


== 概要 ==
== 概要 ==
[[2014年]]（[[平成]]26年）[[7月1日]]に、[[ソニー]]が「[[VAIO]]」ブランドで展開していたパソコン事業が[[日本産業パートナーズ]] (JIP) に譲渡されることに伴い発足<ref name="SONY">{{Cite press release |title=PC事業の譲渡に関する正式契約の締結について |publisher=[[ソニー|ソニー株式会社]] |date=2014-05-02 |url=https://www.sony.com/ja/SonyInfo/News/Press/201405/14-0502/ |accessdate=2014-05-04}}</ref><ref name="JIP">{{Cite press release |title=PC事業の譲渡に関する正式契約の締結について |publisher=[[日本産業パートナーズ|日本産業パートナーズ株式会社]] |date=2014-05-02 |url=http://jipinc.com/release/PressRelease140502.pdf |format=PDF |accessdate=2014-05-04}}</ref>。本社はVAIOの生産拠点である旧[[ソニーグローバルマニュファクチャリング&オペレーションズ|ソニーイーエムシーエス]]長野テクノロジーサイトに置かれた{{r|SONY|JIP}}。
[[2014年]]（[[平成]]26年）[[7月1日]]に、[[ソニー]]が「[[VAIO]]」ブランドで展開していたパソコン事業を[[日本産業パートナーズ]] (JIP) に譲渡したことに伴い発足<ref name="SONY">{{Cite press release |和書 |title=PC事業の譲渡に関する正式契約の締結について |publisher=[[ソニー|ソニー株式会社]] |date=2014-05-02 |url=https://www.sony.com/ja/SonyInfo/News/Press/201405/14-0502/ |accessdate=2014-05-04}}</ref><ref name="JIP">{{Cite press release |和書 |title=PC事業の譲渡に関する正式契約の締結について |publisher=[[日本産業パートナーズ|日本産業パートナーズ株式会社]] |date=2014-05-02 |url=http://jipinc.com/release/PressRelease140502.pdf |format=PDF |accessdate=2014-05-04}}</ref>。本社はVAIOの生産拠点である旧・[[ソニーグローバルマニュファクチャリング&オペレーションズ|ソニーイーエムシーエス]]長野テクノロジーサイトに置かれた{{r|SONY|JIP}}。


販売は、引き続きソニーが携わる形で[[ソニーマーケティング]]が行っており、VAIO OWNER MADEモデル及び法人モデルは[[ソニーストア]]（ソニー時代は[[ソニーショップ]]でも取扱っていた）でも販売される。[[2015年]][[3月6日]]からは、購入後すぐに持ち帰れる「個人向け標準仕様モデル」が一部機種に設定され、全国の大型家電量販店で販売が開始された<ref>{{Cite press release |title=「個人向け標準仕様」モデルの販売を大型家電量販店で開始 |publisher=VAIO株式会社 |date=2015-03-06 |url=https://vaio.com/news/pdfdata/pr09.pdf |format=PDF |accessdate=2015-03-06}}</ref>。
2014年設立当初、販売は、引き続きソニーが携わる形で[[ソニーマーケティング]]が行っており、VAIO OWNER MADEモデル及び法人モデルは[[ソニーストア]]（ソニー時代は[[ソニーショップ]]でも取扱っていた）で販売されていたが、2022年5月、ソニーストアでの法人モデルの取り扱いは終了し、個人向けのみとなった。[[2015年]][[3月6日]]からは、購入後すぐに持ち帰れる「個人向け標準仕様モデル」が一部機種に設定され、全国の大型家電量販店で販売が開始された<ref>{{Cite press release |和書 |title=「個人向け標準仕様」モデルの販売を大型家電量販店で開始 |publisher=VAIO株式会社 |date=2015-03-06 |url=https://vaio.com/news/pdfdata/pr09.pdf |format=PDF |accessdate=2015-03-06}}</ref><ref>{{Cite web |title=法人向け {{!}} ［法人向け］VAIO（パーソナルコンピューター） {{!}} ソニー |url=https://www.sony.jp/vaio-biz/ |website=ソニー製品情報・ソニーストア |access-date=2024-02-05 |language=ja |first=Sony Marketing (Japan) |last=Inc}}</ref>。VAIO株式会社は2015年12月に個人向け直営オンラインストアであるVAIOストア、2016年12月に法人向け直営オンラインストアである、VAIOストアビジネスでの販売を開始した<ref>{{Cite web |url=https://vaio.com/news-a/pdfdata/pr25.pdf |title=VAIO株式会社直営オンラインストア「VAIO STORE（VAIOストア）」オープンのお知らせ |access-date=2024-02-05 |publisher=VAIO CORPORATION}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://vaio.com/news-a/pdfdata/pr42.pdf |title=VAIO株式会社　法人のお客さま向け専用Webサイトをオープン |access-date=2024-02-05 |publisher=VAIO CORPORATION}}</ref>。2023年1月現在、法人向けの販売は、VAIO株式会社が直接エンドユーザもしくは大手ディストリビュータ、販売店を通じて販売。<ref>{{Cite web |title=Function and feel, the VAIO difference |url=https://www.theworldfolio.com/interviews/-function-and-feel-t/5387/ |website=Theworldfolio |access-date=2024-02-05 |language=en |first=The |last=Worldfolio}}</ref>


当社の生産分には「VAIO」ロゴの入った青紫色のメッセージカードが封入される。このカードに押されている「安曇野FINISH」（後述）のスタンプは全て手押し<ref>[https://sonyshop-satouchi.blog.ss-blog.jp/2014-08-11 VAIO(株)製のPro13が到着！開梱レビューをお届けします。：ソニーな、お店が大阪にあった！] - ソニーショップさとうちの店員によるブログ、2014年8月11日のエントリー</ref>。
当社の生産分には「VAIO」ロゴの入った青紫色のメッセージカードが封入される。このカードに押されている「安曇野FINISH」（後述）のスタンプは全て手押し<ref>[https://sonyshop-satouchi.blog.ss-blog.jp/2014-08-11 VAIO(株)製のPro13が到着！開梱レビューをお届けします。：ソニーな、お店が大阪にあった！] - ソニーショップさとうちの店員によるブログ、2014年8月11日のエントリー</ref>。


2017年現在は、企業向け ([[BtoB]]) パソコンとEMSが事業の柱。社員の多くが元ソニーの技術者という点や、PCの技術者が手が空いた時はすぐEMSや新規事業の立ち上げに回るなどといった意思決定の速さ、および技術者が営業に回っていることから「営業が技術を解る」ことを売りとしている<ref>[https://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/ichiran/20170420-OYT8T50040/ ソニーが売却したVAIO、「V字回復」のワケ : 深読みチャンネル] : 読売新聞 (YOMIURI ONLINE)</ref>。
2017年以降は、企業向け ([[BtoB]]) パソコンと[[EMS (製造業)|EMS]]が事業の柱となった。社員の多くが元ソニーの技術者という点や、PCの技術者が手が空いた時はすぐEMSや新規事業の立ち上げに回るなどといった意思決定の速さ、および技術者が営業に回っていることから「営業が技術を解る」ことを売りとしている<ref>[https://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/ichiran/20170420-OYT8T50040/ ソニーが売却したVAIO、「V字回復」のワケ : 深読みチャンネル] : 読売新聞 (YOMIURI ONLINE)</ref>。

2021年、山野正樹が代表に就任以後はEMS事業を終了。企業向け (BtoB) パソコンが事業の柱となり、全体の約4分の3が法人ビジネスとなっている<ref>{{Cite web |title=メイド・イン・ジャパンの高品質パソコンを再び世界に――山野正樹（VAIO代表取締役社長）【佐藤優の頂上対決】（全文） |url=https://www.dailyshincho.jp/article/2022/11080555/ |website=デイリー新潮 |date=2022-11-08 |access-date=2024-02-05 |language=ja}}</ref>{{R|"itmedia"}}。


== 歴史 ==
== 歴史 ==
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『VAIO』は、インターネット黎明期である1996年の発売から17年以上の歴史を刻んできた国産パソコンのブランドであったが、2005年にはソニーのエレクトロニクス部門において[[AIBO]]や[[CLIE]]などに続き収益改善が見込まれない製品群とされていた。
『VAIO』は、インターネット黎明期である1996年の発売から17年以上の歴史を刻んできた国産パソコンのブランドであったが、2005年にはソニーのエレクトロニクス部門において[[AIBO]]や[[CLIE]]などに続き収益改善が見込まれない製品群とされていた。


2014年2月1日 - [[日本経済新聞]]朝刊1面と[[NHKニュース]]で「[[レノボ]]グループと合弁会社を設立し、パーソナルコンピュータ (VAIO) の海外向け事業を移管し、国内事業についても民族系[[プライベート・エクイティ・ファンド|企業再生ファンド]]の'''日本産業パートナーズ'''から出資を受ける交渉に入った」と報道された。ソニーは報道を受けて交渉は否定するも事業の再編については検討していると一部容認するコメントを同日発表した。
* 2014年2月1日 - [[日本経済新聞]]朝刊1面と[[NHKニュース]]で「[[レノボ]]グループと合弁会社を設立し、パーソナルコンピュータ（VAIO）の海外向け事業を移管し、国内事業についても民族系[[プライベート・エクイティ・ファンド|企業再生ファンド]]の[[日本産業パートナーズ]]（JIP）から出資を受ける交渉に入った」と報道された。報道を受け、ソニーは同日、交渉は否定するも、事業の再編については検討していると一部容認するコメントを発表した。
⚫
* 2014年2月6日 - ソニーは全世界でのパーソナルコンピュータ事業を終息し、生産や企画に携わる拠点（ソニーEMCS長野テック）・従業員を含めた同事業全てをJIPが設立する[[特別目的会社]]に譲渡し、2014年夏モデル以降はVAIOブランドを維持した上で新会社が担うことを発表。ソニーは新会社への出資を僅か5%に留め、同事業から実質的に撤退することになった。

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2014年2月6日 - ソニーは全世界でのパーソナルコンピュータ事業を終息し、生産や企画に携わる拠点（ソニーEMCS安曇野テック）・従業員を含めた同事業全てをJIPが設立する[[特別目的会社]]に譲渡し、2014年夏モデル以降はVAIOブランドを維持した上で新会社が担うことを発表。ソニーは新会社への出資を僅か5%に留め、同事業から実質的に撤退することになった。


ソニーが発売するVAIOは同年2月上旬までに順次発売された2014年春モデルが最終製品となり、[[ソニーストア]]での『VAIOオーナーメイド（CTO方式）モデル』の発売は2014年4月20日に受注終了。カスタマイズ（完成）済みの『VAIOオーナーメイド速配仕様モデル』と家電量販店などで市販される『店頭販売モデル』は在庫が無くなり次第販売終了となる予定である。ソニー発売分のアフターサービスに関してはソニーマーケティングが担当する。
ソニーが発売するVAIOは同年2月上旬までに順次発売された2014年春モデルが最終製品となり、[[ソニーストア]]での『VAIOオーナーメイド（CTO方式）モデル』の発売は2014年4月20日に受注終了。カスタマイズ（完成）済みの『VAIOオーナーメイド速配仕様モデル』と家電量販店などで市販される『店頭販売モデル』は在庫が無くなり次第販売終了となる予定である。ソニー発売分のアフターサービスに関してはソニーマーケティングが担当する。


=== VAIOの設立 ===
=== VAIOの設立 ===
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2014年5月2日 - パーソナルコンピュータ事業を承継する新会社について詳細が発表され、同年7月1日付けで同事業を譲渡し、会社名はVAIO株式会社<ref>[https://www.sony.com/ja/SonyInfo/News/Press/201405/14-0502/ PC事業の譲渡に関する正式契約の締結について] - ソニー ニュースリリース</ref>に移管されることが公表。

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2014年7月1日　当社に正式に移管。当面、日本国内向けの製品開発を進める計画で、[[Windows]]を搭載したノートパソコンに製品を絞る。上位モデルは長野県安曇野市にある本社工場での生産を継続し、低価格のエントリーモデルは[[EMS (製造業)|EMS]]方式で生産するが日本の本社工場での検品を通す「安曇野FINISH（あづみのフィニッシュ）」によって品質を確保する。

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販売戦略は、ソニーの子会社であるソニーマーケティングが当社の販売総代理店を請け負い、ソニー直営店と直販サイト「ソニーストア」を販売の中心とする方針に転換し、家電量販店での販売は一部の機種とオーナーメイド受付のみとする<ref>[https://www.nikkei.com/article/DGXNASFK01H0B_R00C14A7000000/ パソコン新機軸打ち出せるか VAIO新会社] 2014年7月1日 日本経済新聞</ref>。

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2015年6月 - [[日本産業パートナーズ]]から送り込まれた[[双日]]元常務の企業再生専門家[[大田義実]]が社長に就任<ref>[https://net.keizaikai.co.jp/archives/16897 「VAIO新社長にファンドのプレッシャーか　垣間見える成長への焦り」] 経済界 2015年8月24日</ref><ref>[https://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ08IE9_Y5A600C1TJC000/ 「VAIO社長に元双日の大田氏　関取氏は副会長に」] 日本経済新聞 2015/6/8付</ref>。2015年12月に[[東芝]]と[[富士通]]との3社によるパソコン事業を統合する検討に入ったと報じられ、実現すれば日本シェア首位のパソコン企業が誕生する<ref>https://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ03HSY_T01C15A2MM8000/</ref>ところであったが、2016年4月に統合交渉は白紙に戻った<ref>https://mainichi.jp/articles/20160420/k00/00m/020/046000c</ref>。

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2016年7月 - 初の営業黒字を達成したと発表<ref>[https://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ15HRX_V10C16A7TI5000/ 「VAIO、初の営業黒字に　16年5月期 」] 日本経済新聞電子版 2016/7/15</ref>。


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* 2014年5月2日 - ソニーがパーソナルコンピュータ事業を承継する新会社について詳細を発表。同年7月1日付けで同事業を譲渡し、VAIO株式会社<ref>[https://www.sony.com/ja/SonyInfo/News/Press/201405/14-0502/ PC事業の譲渡に関する正式契約の締結について] - ソニー ニュースリリース</ref>に移管することを公表。
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2017年6月 - 2017年2期連続の黒字により、黒字定着化が実現したとして、元[[日本ビクター]]社長の[[吉田秀俊]]に社長が交代した<ref>[https://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/ichiran/20170420-OYT8T50040/ 「ソニーが売却したVAIO、「Ｖ字回復」のワケ」] 読売新聞 2017年04月21日</ref><ref>[https://toyokeizai.net/articles/-/187566 VAIO､3代目プロ社長｢小規模だから勝てる｣] 東洋経済オンライン 2017年09月07日</ref>。2019年8月27日まで就任。
* 2014年7月1日 - 当社に正式に移管。
** 当面、日本国内向けの製品開発を進める計画で、[[Windows]]を搭載したノートパソコンに製品を絞る。
⚫
** 上位モデルは長野県安曇野市にある本社工場での生産を継続。低価格のエントリーモデルは[[EMS (製造業)|EMS]]方式で生産するが日本の本社工場での検品を通す「安曇野FINISH（あづみのフィニッシュ）」によって品質を確保する。
⚫
** 設立当初、販売戦略は、ソニーの子会社であるソニーマーケティングが当社の販売総代理店を請け負い、ソニー直営店と直販サイト「ソニーストア」を販売の中心とする方針に転換し、家電量販店での販売は一部の機種とオーナーメイド受付のみとする<ref>[https://www.nikkei.com/article/DGXNASFK01H0B_R00C14A7000000/ パソコン新機軸打ち出せるか VAIO新会社] 2014年7月1日 日本経済新聞</ref>。
** 2024年1月現在の販路：<ref>{{Cite web |title=ストア情報総合ページ - VAIO公式サイト |url=https://vaio.com/store/ |website=VAIO公式サイト - VAIO株式会社は、ソニーからPC事業を継承し2014年に設立した、長野県安曇野市に本社・工場を持つPCメーカーです。DNAである機能美に加え、高品質で堅牢なプレミアムモバイルをお届けしています。 |date=2023-12-06 |access-date=2024-02-05 |language=ja}}</ref><ref>{{Cite web |title=ご購入のご案内 - VAIO公式サイト |url=https://vaio.com/business/store/ |website=VAIO公式サイト - VAIO株式会社は、ソニーからPC事業を継承し2014年に設立した、長野県安曇野市に本社・工場を持つPCメーカーです。DNAである機能美に加え、高品質で堅牢なプレミアムモバイルをお届けしています。 |date=2022-06-01 |access-date=2024-02-05 |language=ja}}</ref><ref>{{Cite web |title=Function and feel, the VAIO difference |url=https://www.theworldfolio.com/interviews/-function-and-feel-t/5387/ |website=Theworldfolio |access-date=2024-02-05 |language=en |first=The |last=Worldfolio}}</ref>
*** VAIO直営オンラインストア(個人向け） https://store.vaio.com/shop/
*** VAIO直営オンラインストア（法人向け） https://biz.vaio.com/shop/
*** ソニー公式オンラインストア https://www.sony.jp/vaio-v/
*** 大型量販店 VAIO展示・取扱店一覧 https://vaio.com/store/locator/
*** VAIOストア 楽天市場店 https://www.rakuten.ne.jp/gold/vaio-store/
*** VAIOストア Amazon店 https://www.amazon.co.jp/vaio/
*** 法人向けの販売は、当社が直接エンドユーザもしくは大手ディストリビュータ、販売店を通じて販売。
⚫
* 2015年6月 - [[日本産業パートナーズ]]から送り込まれた[[双日]]元常務の企業再生専門家[[大田義実]]が社長に就任<ref>[https://net.keizaikai.co.jp/archives/16897 「VAIO新社長にファンドのプレッシャーか　垣間見える成長への焦り」] 経済界 2015年8月24日</ref><ref>[https://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ08IE9_Y5A600C1TJC000/ 「VAIO社長に元双日の大田氏　関取氏は副会長に」] 日本経済新聞 2015/6/8付</ref>。2015年12月に[[東芝]]と[[富士通]]との3社によるパソコン事業を統合する検討に入ったと報じられ、実現すれば日本シェア首位のパソコン企業が誕生する<ref>https://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ03HSY_T01C15A2MM8000/</ref>ところであったが、2016年4月に統合交渉は白紙に戻った<ref>https://mainichi.jp/articles/20160420/k00/00m/020/046000c</ref>。
⚫
* 2016年7月 - 初の営業黒字を達成したと発表<ref>[https://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ15HRX_V10C16A7TI5000/ 「VAIO、初の営業黒字に　16年5月期 」] 日本経済新聞電子版 2016/7/15</ref>。
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* 2017年6月 - 2017年2期連続の黒字により、黒字定着化が実現したとして、元[[日本ビクター]]社長の[[吉田秀俊]]に社長が交代した<ref>[https://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/ichiran/20170420-OYT8T50040/ 「ソニーが売却したVAIO、「Ｖ字回復」のワケ」] 読売新聞 2017年04月21日</ref><ref>[https://toyokeizai.net/articles/-/187566 VAIO､3代目プロ社長｢小規模だから勝てる｣] 東洋経済オンライン 2017年09月07日</ref>。
⚫
* 2019年8月27日 - 日本産業パートナーズ（JIP）出身の[[山本知弘]]を代表取締役に迎える。
* 2020年3月 - 大阪・名古屋オフィスを開設。設立以来、本社機能に加え、設計から製造・カスタマーサポートまでものづくりの全機能を担う安曇野本社・工場と、商品企画・マーケティング・営業等の部門を設置する東京オフィスの2拠点で事業を展開していたが、東名阪エリアの営業・サポート体制を強化のため、大阪・名古屋オフィスを開設。同年12月に博多オフィスを開設<ref>{{Cite web |title=VAIOの大阪・名古屋オフィスが開設 - VAIO公式サイト |url=https://vaio.com/news/office_200303/ |website=VAIO公式サイト - VAIO株式会社は、ソニーからPC事業を継承し2014年に設立した、長野県安曇野市に本社・工場を持つPCメーカーです。DNAである機能美に加え、高品質で堅牢なプレミアムモバイルをお届けしています。 |date=2020-03-03 |access-date=2024-02-05 |language=ja}}</ref><ref>{{Cite web |title=VAIO東京オフィスを移転、新しい働き方を提案するオフィスへ - VAIO公式サイト |url=https://vaio.com/news/newoffice_201201/ |website=VAIO公式サイト - VAIO株式会社は、ソニーからPC事業を継承し2014年に設立した、長野県安曇野市に本社・工場を持つPCメーカーです。DNAである機能美に加え、高品質で堅牢なプレミアムモバイルをお届けしています。 |date=2020-12-01 |access-date=2024-02-05 |language=ja}}</ref>。
* 2021年6月1日 - 三菱商事出身の[[山野正樹]]を代表取締役に迎える<ref>{{Cite web |title=代表取締役異動および経営体制変更のお知らせ - VAIO公式サイト |url=https://vaio.com/news/hr_210531/ |website=VAIO公式サイト - VAIO株式会社は、ソニーからPC事業を継承し2014年に設立した、長野県安曇野市に本社・工場を持つPCメーカーです。DNAである機能美に加え、高品質で堅牢なプレミアムモバイルをお届けしています。 |date=2021-05-31 |access-date=2024-02-05 |language=ja}}</ref>。
* 2023年3月　商品理念・行動理念を制定<ref>{{Cite web |title=商品理念・行動理念 VAIO公式サイト |url=https://vaio.com/corporate/value/ |website=VAIO公式サイト - VAIO株式会社は、ソニーからPC事業を継承し2014年に設立した、長野県安曇野市に本社・工場を持つPCメーカーです。DNAである機能美に加え、高品質で堅牢なプレミアムモバイルをお届けしています。 |date=2023-11-10 |access-date=2024-02-05 |language=ja}}</ref><ref>{{Citation|title=2023年3月29日 VAIO 新製品発表会|url=https://www.youtube.com/watch?v=4RjbtEg1_KY|language=ja-JP|access-date=2024-02-05}}</ref>。
* 2023年夏　立川に東京開発センターを設立　PC市場の復調を見据えてPCやソフトウエアを開発するエンジニアの積極採用を推進。


=== 新規事業への参入 ===
=== 新規事業への参入 ===
⚫
2020年4月9日 - [[ドローン]]による社会インフラの革新を推進・加速する機体開発、ソリューション提供する子会社、VFR株式会社を2020年3月に設立し、4月9日より営業を開始すると発表<ref>[https://news.vaio.com/drone_200409/ VAIOがドローン事業を推進する子会社「VFR株式会社」を設立] VAIO PRESS RELEASE 2020年4月9日</ref>。


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* 2020年4月9日 - [[無人航空機|ドローン]]による社会インフラの革新を推進・加速する機体開発、ソリューション提供する子会社、VFR株式会社を2020年3月に設立し、4月9日より営業を開始すると発表<ref>[https://news.vaio.com/drone_200409/ VAIOがドローン事業を推進する子会社「VFR株式会社」を設立] VAIO PRESS RELEASE 2020年4月9日</ref>。
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2021年6月1日 - 日本産業パートナーズ株式会社出身の[[山野正樹]]を代表取締役に迎える。
* 山野正樹が社長就任以後、EMS事業によるロボット、VFRを通じたドローンなどの事業はいったん中止し、本業であるPCに力を注ぐ{{R|"itmedia"}}。


== 主要商品 ==
== 主要商品 ==
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** [[VAIO]]
** [[VAIO]]
* [[スマートフォン]]
* [[スマートフォン]]
** [[VAIO Phone]] ([[OEM|ODM]])
** [[VAIO Phone]]（[[OEM|ODM]]）
** [[VAIO Phone Biz]]
** [[VAIO Phone Biz]]
** [[VAIO Phone A]]
** [[VAIO Phone A]]


=== EMS（製造受託サービス）事業 ===
=== EMS ===
* KIROBO mini（[[トヨタ自動車]]）
* KIROBO mini（[[トヨタ自動車]]）
* [[ハロ (ガンダムシリーズ)|ガンシェルジュ ハロ]]（[[バンダイ]]）
* [[ハロ (ガンダムシリーズ)|ガンシェルジュ ハロ]]（[[バンダイ]]）
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=== 前史 ===
=== 前史 ===
* 1961年10月 - 東洋通信工業株式会社豊科工場として操業開始{{r|sai+ / 2008-10-8}}。
* 1961年10月 - 東洋通信工業株式会社豊科工場として操業開始{{r|sai+ / 2008-10-8}}。
* 1974年 - ソニー傘下に入り長野東洋通信工業株式会社に改称、ソニーオーディオ機器を主力に生産。{{r|PC Watch / 2016-4-13}}
* 1974年 - ソニー傘下入り。長野東洋通信工業株式会社に改称。ソニーオーディオ機器を主力に生産。{{r|PC Watch / 2016-4-13}}
* 1983年以降 - [[MSX]]・[[SMC-777]]・[[AX]][[パーソナルコンピュータ|PC]]・[[Mylo]]・[[Sony Tablet]]（初期）・[[NEWS (ソニー)|NEWS]]・[[AIBO]]等を生産{{r|PC Watch / 2016-4-13}}。
* 1983年以降 - [[MSX]]・[[SMC-777]]・[[AX]][[パーソナルコンピュータ|PC]]・[[Mylo]]・[[Sony Tablet]]（初期）・[[NEWS (ソニー)|NEWS]]・[[AIBO]]等を生産{{r|PC Watch / 2016-4-13}}。
* 1989年 - ソニーデジタルプロダクツ株式会社に改称{{r|PC Watch / 2016-4-13}}。
* 1989年 - ソニーデジタルプロダクツ株式会社に改称{{r|PC Watch / 2016-4-13}}。
* 1997年 - VAIO生産開始。（[[ノートPC]]のみ担当。[[デスクトップPC]]は木更津事業所が担当）{{r|PC Watch / 2016-4-13}}
* 1997年 - VAIO生産開始（[[ノートPC]]のみ担当。[[デスクトップPC]]は木更津事業所が担当）{{r|PC Watch / 2016-4-13}}。
* 2001年 - ソニーイーエムシーエス株式会社長野テックに改称{{r|sai+ / 2008-10-8}}。
* 2001年 - ソニーイーエムシーエス株式会社長野テックに改称{{r|sai+ / 2008-10-8}}。
* 2005年 - ソニーイーエムシーエス木更津テックからデスクトップPC生産移管{{r|PC Watch / 2016-4-13}}。
* 2005年 - ソニーイーエムシーエス木更津テックからデスクトップPC生産移管{{r|PC Watch / 2016-4-13}}。
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=== 社業 ===
=== 社業 ===
* [[2014年]]
* [[2014年]]
** [[7月1日]] - 設立{{r|SONY|JIP}}。[[ソニーマーケティング]]と販売総代理店契約を締結<ref>{{Cite press release |title=VAIO株式会社事業開始のお知らせ |publisher=VAIO株式会社 |date=2014-07-01 |url=https://vaio.com/news/pdfdata/pr01.pdf |format=PDF |accessdate=2014-07-01}}</ref>。
** [[7月1日]] - 設立{{r|SONY|JIP}}。[[ソニーマーケティング]]と販売総代理店契約を締結<ref>{{Cite press release |和書 |title=VAIO株式会社事業開始のお知らせ |publisher=VAIO株式会社 |date=2014-07-01 |url=https://vaio.com/news/pdfdata/pr01.pdf |format=PDF |accessdate=2014-07-01}}</ref>。
** [[12月25日]] - [[日本通信]]と協業し、スマートフォン事業に参入する予定であることを発表<ref>{{Cite web|title=VAIOと日本通信がモバイル事業で協業、VAIOブランドのスマートフォン投入へ|newspaper=[[ケータイ Watch]]|date=2014-12-25|author=川崎絵美|url=https://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/news/681865.html|accessdate=2015-02-28}}</ref>。
** [[12月25日]] - [[日本通信]]と協業し、スマートフォン事業に参入する予定であることを発表<ref>{{Cite web|和書|title=VAIOと日本通信がモバイル事業で協業、VAIOブランドのスマートフォン投入へ|newspaper=[[ケータイ Watch]]|date=2014-12-25|author=川崎絵美|url=https://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/news/681865.html|accessdate=2015-02-28}}</ref>。
* [[2015年]]
* [[2015年]]
** [[3月12日]] - 日本通信と共同で、[[Android (オペレーティングシステム)|Android]]を搭載したスマートフォン『[[VAIO Phone]]』を発表。
** [[3月12日]] - 日本通信と共同で、[[Android (オペレーティングシステム)|Android]]を搭載したスマートフォン『[[VAIO Phone]]』を発表。
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** [[7月26日]] - 香港、マカオ、マレーシア、シンガポール、台湾で販売を開始することを発表。
** [[7月26日]] - 香港、マカオ、マレーシア、シンガポール、台湾で販売を開始することを発表。
* [[2019年]]
* [[2019年]]
** [[4月2日]] - 欧州6ヶ国（ドイツ、オーストリア、スイス、英国、デンマーク、スウェーデン）で販売を開始することを発表<ref>{{Cite press release|title=VAIOが PCの全世界販売を18地域へ拡大、欧州地域にて2019年4月より順次販売開始|publisher=VAIO株式会社|url=https://news.vaio.com/europe190402/|accessdate=2019-04-02}}</ref>。
** [[4月2日]] - 欧州6ヶ国（ドイツ、オーストリア、スイス、英国、デンマーク、スウェーデン）で販売を開始することを発表<ref>{{Cite press release|和書|title=VAIOが PCの全世界販売を18地域へ拡大、欧州地域にて2019年4月より順次販売開始|publisher=VAIO株式会社|url=https://news.vaio.com/europe190402/|accessdate=2019-04-02}}</ref>。
** [[10月8日]] - 中東4ヶ国（アラブ首長国連邦、サウジアラビア王国、カタール、バーレーン）で販売を開始することを発表<ref>{{Cite press release|title=中東4ヶ国にて2019年10月よりVAIO PCの販売を開始|publisher=VAIO株式会社|url=https://news.vaio.com/middleeast191008/|accessdate=2019-10-08}}</ref>。
** [[10月8日]] - 中東4ヶ国（アラブ首長国連邦、サウジアラビア王国、カタール、バーレーン）で販売を開始することを発表<ref>{{Cite press release|和書|title=中東4ヶ国にて2019年10月よりVAIO PCの販売を開始|publisher=VAIO株式会社|url=https://news.vaio.com/middleeast191008/|accessdate=2019-10-08}}</ref>。


=== 歴代社長 ===
=== 歴代社長 ===
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# 吉田秀俊（2017年6月15日 - 2019年8月27日）
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# 山本知弘（2019年8月27日 - 2021年6月1日）
# [[山野正樹]]（2021年6月1日 - ）
# 山野正樹（2021年6月1日 - ）


== 脚注 ==
== 脚注 ==
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2024年9月20日 (金) 10:53時点における最新版

VAIO株式会社
VAIO Corporation
本社
種類 株式会社
本社所在地 日本の旗 日本
〒399-8282
長野県安曇野市豊科5432
設立 2014年（平成26年）7月1日
業種 電気機器
法人番号 4010001208356 ウィキデータを編集
事業内容 PC及びPC関連製品の企画、設計、開発、製造及び販売
代表者 山野正樹（代表取締役執行役員社長）
資本金 15億5200万円
売上高
  • 421億2,800万円
（2024年5月期）[1]
営業利益
  • 16億3,700万円
（2024年5月期）[1]
経常利益
  • 11億4,400万円
（2024年5月期）[1]
純利益
  • 9億8,400万円
（2024年5月期）[1]
総資産
  • 344億7,000万円
（2024年5月31日現在）[1]
従業員数 約340名（2024年4月1日現在）[2]
主要株主
主要子会社 VFR株式会社[4]
関係する人物
外部リンク vaio.com ウィキデータを編集
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VAIO株式会社（バイオ、英: VAIO Corporation）は、長野県安曇野市に本社を置き、主にパソコンの製造、販売を手がける電機メーカーである。[5][6]

概要

[編集]

2014年（平成26年）7月1日に、ソニーが「VAIO」ブランドで展開していたパソコン事業を日本産業パートナーズ (JIP) に譲渡したことに伴い発足[7][8]。本社はVAIOの生産拠点である旧・ソニーイーエムシーエス長野テクノロジーサイトに置かれた[7][8]。

2014年設立当初、販売は、引き続きソニーが携わる形でソニーマーケティングが行っており、VAIO OWNER MADEモデル及び法人モデルはソニーストア（ソニー時代はソニーショップでも取扱っていた）で販売されていたが、2022年5月、ソニーストアでの法人モデルの取り扱いは終了し、個人向けのみとなった。2015年3月6日からは、購入後すぐに持ち帰れる「個人向け標準仕様モデル」が一部機種に設定され、全国の大型家電量販店で販売が開始された[9][10]。VAIO株式会社は2015年12月に個人向け直営オンラインストアであるVAIOストア、2016年12月に法人向け直営オンラインストアである、VAIOストアビジネスでの販売を開始した[11][12]。2023年1月現在、法人向けの販売は、VAIO株式会社が直接エンドユーザもしくは大手ディストリビュータ、販売店を通じて販売。[13]

当社の生産分には「VAIO」ロゴの入った青紫色のメッセージカードが封入される。このカードに押されている「安曇野FINISH」（後述）のスタンプは全て手押し[14]。

2017年以降は、企業向け (BtoB) パソコンとEMSが事業の柱となった。社員の多くが元ソニーの技術者という点や、PCの技術者が手が空いた時はすぐEMSや新規事業の立ち上げに回るなどといった意思決定の速さ、および技術者が営業に回っていることから「営業が技術を解る」ことを売りとしている[15]。

2021年、山野正樹が代表に就任以後はEMS事業を終了。企業向け (BtoB) パソコンが事業の柱となり、全体の約4分の3が法人ビジネスとなっている[16][6]。

歴史

[編集]

事業の売却

[編集]

『VAIO』は、インターネット黎明期である1996年の発売から17年以上の歴史を刻んできた国産パソコンのブランドであったが、2005年にはソニーのエレクトロニクス部門においてAIBOやCLIEなどに続き収益改善が見込まれない製品群とされていた。

  • 2014年2月1日 - 日本経済新聞朝刊1面とNHKニュースで「レノボグループと合弁会社を設立し、パーソナルコンピュータ（VAIO）の海外向け事業を移管し、国内事業についても民族系企業再生ファンドの日本産業パートナーズ（JIP）から出資を受ける交渉に入った」と報道された。報道を受け、ソニーは同日、交渉は否定するも、事業の再編については検討していると一部容認するコメントを発表した。
  • 2014年2月6日 - ソニーは全世界でのパーソナルコンピュータ事業を終息し、生産や企画に携わる拠点（ソニーEMCS長野テック）・従業員を含めた同事業全てをJIPが設立する特別目的会社に譲渡し、2014年夏モデル以降はVAIOブランドを維持した上で新会社が担うことを発表。ソニーは新会社への出資を僅か5%に留め、同事業から実質的に撤退することになった。

ソニーが発売するVAIOは同年2月上旬までに順次発売された2014年春モデルが最終製品となり、ソニーストアでの『VAIOオーナーメイド（CTO方式）モデル』の発売は2014年4月20日に受注終了。カスタマイズ（完成）済みの『VAIOオーナーメイド速配仕様モデル』と家電量販店などで市販される『店頭販売モデル』は在庫が無くなり次第販売終了となる予定である。ソニー発売分のアフターサービスに関してはソニーマーケティングが担当する。

VAIOの設立

[編集]
  • 2014年5月2日 - ソニーがパーソナルコンピュータ事業を承継する新会社について詳細を発表。同年7月1日付けで同事業を譲渡し、VAIO株式会社[17]に移管することを公表。
  • 2014年7月1日 - 当社に正式に移管。
    • 当面、日本国内向けの製品開発を進める計画で、Windowsを搭載したノートパソコンに製品を絞る。
    • 上位モデルは長野県安曇野市にある本社工場での生産を継続。低価格のエントリーモデルはEMS方式で生産するが日本の本社工場での検品を通す「安曇野FINISH（あづみのフィニッシュ）」によって品質を確保する。
    • 設立当初、販売戦略は、ソニーの子会社であるソニーマーケティングが当社の販売総代理店を請け負い、ソニー直営店と直販サイト「ソニーストア」を販売の中心とする方針に転換し、家電量販店での販売は一部の機種とオーナーメイド受付のみとする[18]。
    • 2024年1月現在の販路：[19][20][21]
  • 2015年6月 - 日本産業パートナーズから送り込まれた双日元常務の企業再生専門家大田義実が社長に就任[22][23]。2015年12月に東芝と富士通との3社によるパソコン事業を統合する検討に入ったと報じられ、実現すれば日本シェア首位のパソコン企業が誕生する[24]ところであったが、2016年4月に統合交渉は白紙に戻った[25]。
  • 2016年7月 - 初の営業黒字を達成したと発表[26]。
  • 2017年6月 - 2017年2期連続の黒字により、黒字定着化が実現したとして、元日本ビクター社長の吉田秀俊に社長が交代した[27][28]。
  • 2019年8月27日 - 日本産業パートナーズ（JIP）出身の山本知弘を代表取締役に迎える。
  • 2020年3月 - 大阪・名古屋オフィスを開設。設立以来、本社機能に加え、設計から製造・カスタマーサポートまでものづくりの全機能を担う安曇野本社・工場と、商品企画・マーケティング・営業等の部門を設置する東京オフィスの2拠点で事業を展開していたが、東名阪エリアの営業・サポート体制を強化のため、大阪・名古屋オフィスを開設。同年12月に博多オフィスを開設[29][30]。
  • 2021年6月1日 - 三菱商事出身の山野正樹を代表取締役に迎える[31]。
  • 2023年3月　商品理念・行動理念を制定[32][33]。
  • 2023年夏　立川に東京開発センターを設立　PC市場の復調を見据えてPCやソフトウエアを開発するエンジニアの積極採用を推進。

新規事業への参入

[編集]
  • 2020年4月9日 - ドローンによる社会インフラの革新を推進・加速する機体開発、ソリューション提供する子会社、VFR株式会社を2020年3月に設立し、4月9日より営業を開始すると発表[34]。
  • 山野正樹が社長就任以後、EMS事業によるロボット、VFRを通じたドローンなどの事業はいったん中止し、本業であるPCに力を注ぐ[6]。

主要商品

[編集]
VAIO Fit 15E。これまでソニーのロゴが記載されていた画面下部にVAIOのロゴが入っている
「VAIO」および「VAIOの機種一覧」も参照

商品ブランド

[編集]

EMS（製造受託サービス）事業

[編集]

沿革

[編集]

前史

[編集]
  • 1961年10月 - 東洋通信工業株式会社豊科工場として操業開始[35]。
  • 1974年 - ソニー傘下入り。長野東洋通信工業株式会社に改称。ソニーオーディオ機器を主力に生産。[36]
  • 1983年以降 - MSX・SMC-777・AXPC・Mylo・Sony Tablet（初期）・NEWS・AIBO等を生産[36]。
  • 1989年 - ソニーデジタルプロダクツ株式会社に改称[36]。
  • 1997年 - VAIO生産開始（ノートPCのみ担当。デスクトップPCは木更津事業所が担当）[36]。
  • 2001年 - ソニーイーエムシーエス株式会社長野テックに改称[35]。
  • 2005年 - ソニーイーエムシーエス木更津テックからデスクトップPC生産移管[36]。
  • 2010年 - VAIO事業本部を当地に移管。VAIOの設計・開発・生産機能の一本化[36]。

社業

[編集]
  • 2014年
  • 2015年
    • 3月12日 - 日本通信と共同で、Androidを搭載したスマートフォン『VAIO Phone』を発表。
    • 8月19日 - 米国とブラジルで販売パートナー契約を結び海外進出することを発表。
  • 2016年
    • 2月4日 - Windows 10 Mobileを搭載したスマートフォン『VAIO Phone Biz』を発表。
    • 7月26日 - アルゼンチン、チリ、ウルグアイで販売を開始することを発表。
  • 2017年
    • 8月1日 - 中国で販売を開始することを発表。
  • 2018年
    • 7月26日 - 香港、マカオ、マレーシア、シンガポール、台湾で販売を開始することを発表。
  • 2019年
    • 4月2日 - 欧州6ヶ国（ドイツ、オーストリア、スイス、英国、デンマーク、スウェーデン）で販売を開始することを発表[39]。
    • 10月8日 - 中東4ヶ国（アラブ首長国連邦、サウジアラビア王国、カタール、バーレーン）で販売を開始することを発表[40]。

歴代社長

[編集]
  1. 関取高行（2014年7月1日 - 2015年6月8日）[7][8][41]
  2. 大田義実（2015年6月8日 - 2017年6月15日）[41]
  3. 吉田秀俊（2017年6月15日 - 2019年8月27日）
  4. 山本知弘（2019年8月27日 - 2021年6月1日）
  5. 山野正樹（2021年6月1日 - ）

脚注

[編集]
[脚注の使い方]
  1. ^ a b c d e VAIO株式会社 第5期決算公告
  2. ^ [1]
  3. ^ 企業情報 | VAIO
  4. ^ https://vaio.com/news/drone_200409/
  5. ^ “企業情報 - VAIO公式サイト”. VAIO公式サイト - VAIO株式会社は、ソニーからPC事業を継承し2014年に設立した、長野県安曇野市に本社・工場を持つPCメーカーです。DNAである機能美に加え、高品質で堅牢なプレミアムモバイルをお届けしています。 (2023年12月1日). 2024年2月5日閲覧。
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関連項目

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  • 後藤禎祐 - デザイナー。当社に引き継がれたVAIOのロゴをソニー時代にデザインした。

外部リンク

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