このレビューはネタバレを含みます
度肝を抜かれてしまった。
初代機動戦士ガンダムの設定を踏襲しつつも、あえて外すような展開に唸る。
タイトルにあるジーク◯◯という響きにも何やら色々と含みがありそう。
恐らく自分はそういった作品全体か>>続きを読む
ただただ純粋な青さが眩しくて、もしかしたら自分にもあったのかも知れない青春というものに涙してしまった。
共通点など何もないと思い込んでいるような立場の人ともどこかで自分が繋がっている。そういう実感を持>>続きを読む
試練にも思える出来事の数々と、とにかく真正面から受け止めるあんの姿。この対比が身につまされすぎて、少しも泣けやしない。なんて物を見てしまったのか。
彼女が精一杯生きた証とも言える日記帳、その1ページが>>続きを読む
映画やドラマ、小説などの物語に触れるとき、仕事で成功する、スポーツでチャンピオンになるなどその中で何かしらの成果を求める風潮が近年はある気がする。
本来的に人が持つ温かみでもって作品世界を表現するのは>>続きを読む
こういう切り口か!へぇ〜いいねぇ!と序盤は余裕すら感じていたが、次第に作中に自分が溶け込み、映画を見ているという感覚が戦場の最中にいるような気持ちへと変容していった。知らぬ間に息を殺していたし、強張る>>続きを読む
悪意を持つ人間は笑顔で近づく。
作品を通して主要なキャラクターはすべて自身のプライドを守るための戦いをしており、それが単なる保身だったり、仕事にかける美学や仲間への思いだったりと多様に描かれている。>>続きを読む
誰しも生きていればいつしかふたつの自分というものに心を傷ませることがあるのだと思う。作品中に描かれる葛藤は人間に通底するものではないかなぁと。
自分が思う自分から乖離していく人物像に対してそれも自分>>続きを読む
断片的な情報と鑑賞者個人個人のフィーリングが織りなす解釈の幅が魅力であると捉えている作品だが、Filmarksの見解は少し違うようだ。それはさておき、はじめてスクリーンでの鑑賞に至った今回の企画には感>>続きを読む
狙っているのか、狙わずしてか、ナンセンスさが終始作品を支配する。こんな映画は見たことがない。作品中に起こることの無軌道さ・おかしみがなんとも言えない。妙も妙だ。
人死にが出ようが「まぁ、仕方ないか」と>>続きを読む
原作未見。
無秩序な街という舞台設定とリングを降りた元格闘家(つまりルールに従う必要がない)という構図に、頼れるのは己の肉体と信念のみ、というシンプルなプロットが良い。こういう作品に時折ノイズとなる湿>>続きを読む
一つの旅を通じて周りで起こる事柄に懐かしみと内省が入り混じる様子が非常に味わい深い。また、自身の今までやそこから連想されるものが夢という形をもって顕れるのが乙。
人生を振り返る感覚を追体験する稀有で美>>続きを読む
ダイスケリチャード絵師のイラストそのままの雰囲気で動き出すのには感激してしまった。それも、おおよそ段取り芝居というものが存在しておらず、ひとりひとりが画面の上で息をしているようにフレッシュ。アニメキャ>>続きを読む
アクションのために作られた映画といえばそうなのだが、物語がもう少しアクションのためのエッセンスになってくれれば、と。
子供に洗脳を施して兵士として仕立てる組織という設定をするなら、政治的安定性が欠け治>>続きを読む
とにかく味わい深い。
夫婦でなかなか悪辣なことをやっているのだが、人間臭くて憎めないし、同情してしまう。
段々と作業としてこなれていくのを見てる内に「もうそろそろ手を引いた方が」とハラハラしてしまい、>>続きを読む
東京藝大への受験を通して、プリミティブな欲求を徹底的に突き詰めていく姿が胸を打つ。
何かを創造したいと思った時、そこに限界など存在しない。この作品は表現者へのエールだ。
人からお金を掠め取る兄、世間体と打算だけで暮らす両親。
倫子はそういった近しい存在と対比するものとして描かれつつも、
最後の最後で自分の身を守ろうとしたところから、結局のところ同じ穴の狢であると、
そ>>続きを読む
劇中では極端な表現とはなっているが、昨今の情報化社会化の影響か昨日の理屈が今日は通用しないことは多々あるので、彼ら夫婦に起こったようなことはこの作品を見ている我々にも起こり得るし、こういう状況はある意>>続きを読む
狂言誘拐を企てた夫も、依頼された二人組も、どいつもこいつもとぼけたような人物だらけ。常に場当たり的で馬鹿らしくなるような犯行の様子を見て行くうちに、因果応報を考えずにいられなくなる。ジョエルコーエンに>>続きを読む
深い内省と、許しの物語であるように思う。
とても赤の他人とは思えず、その生きづらさが手に取るようにわかってしまった。それだけに、温かい人に助けてもらって社会との繋がりを取り戻していく三上の姿に嗚咽。>>続きを読む
さまざまな文脈から人物像の輪郭を浮き上がらせていく手腕が見事で、ディーンフジオカの好演もあり「いるなぁこういう人」という魅力的な"ピュア・ジャパニーズ"を描き出していた。
他方で、作品としては凡作…と>>続きを読む
人の記憶とは感情によってゆらいでしまう非常に曖昧なものであるということをつづっている。
と私は感じたが、これはだいぶ解釈の余地がある作品で百人見れば百人の見方がありそう。
キャラクターを端的に表現し>>続きを読む
パニック物の金字塔といってもいいくらいの出来。お約束要素も盛りに盛られていて、そういった意味でとにかく豪華。
かといって作りが大味になることなく、プロットが練りに練られている。ストレスなく且つワクワク>>続きを読む
身の丈をわきまえて焦らず、辛抱強く機会を待てば必ず幸せは訪れる。じっくりと掘り下げていく人物像と含蓄ある言い伝えの合わせ技に人生の縮図を見た。
オフビートな会話を楽しむ人であれば自然と受け入れられる>>続きを読む
イェーガー出動の一連のシーケンスは、何度見ても子供の頃の気持ちが蘇り鼻の奥がツンとしてしまう。戦隊物、あるいはロボットアニメのバンクシーンに目を輝かせた経験は大多数の大人(国内においては)が持っている>>続きを読む
互いを大切に思うが、どこか遠慮がちになってしまう二人。ひとつの楽曲を彼女らの気持ちのメタファーにして上質に、しっとりと描き上げている。
鑑賞中はため息が出てしまうような気分で「この時間がずっと続けば>>続きを読む
ニールは根っからが生粋の役者であり、父親からの言葉は死刑宣告同様だったのでないかなぁ、と思いを巡らせた。一応は劇を観にくるという子の親らしい所も見せるが、現実主義者にはお遊びにしか映らないのが関の山だ>>続きを読む
再生数やらコメントやら制作に関しての小手先だけのテクニックやら、余計な要素を入れてとっ散らかってしまっており、肝心のシナリオから力が抜けている。本筋がご都合主義的で陳腐。
主人公とヒロインが二人だけで>>続きを読む
自分の力量を相対化するという経験がないと、人は成長することができない。自信が音を立てて崩れていくような出来事ではあるが、すごく大事なことだと思う。
タイトル含めてとにかく美しい。ドラマが凝縮されており>>続きを読む
誰かに諭されたり、あるいは説教されたりしても、自身の内側から湧き出る気持ちがない限り人というのはそんなにたやすく変わるものではない。
はじめは水と油のように感じていたふたりの関係性が変わっていく様子に>>続きを読む
言うことなし。心が熱くなるようなエンターテイメント。
ブロムカンプらしいメカフェチも過不足なくレース描写に活かされている。
実際のところ人間関係はこのくらいふわふわしたものだろうな、というふうに感じた。今泉監督作品は会話の自然さや物事に白黒つけない姿勢にすごく好感が持てる。
懐かしさと温かみに溢れた作品。「生まれや境遇はどうであれ、居場所と生き方は自分で決めていい」という教訓を描きながらも、押し付けがましくない自然な感じが心地良い。
「受け入れがたいものを無理やり押し込めていく」という心理的に非常に辛い状況がエスカレートしていく様を、つぶさなビジュアルで表現していく手腕が見事。自らの過去と向き合い、踏み出していくプロットにも深く頷>>続きを読む
人物像やエピソードの膨らませ方が弱いように感じた。その一方で説明過多なところがあり、非常にバランスが悪い。
また、不快な描写にはそれとセットで某かの因果関係がほしい。これだけ見せていて「単なる悪人でし>>続きを読む