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IMAOさんの映画レビュー・感想・評価

IMAO

IMAO

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五人の賞金稼ぎ(1969年製作の映画)

4.3

簡単にいうと工藤栄一版『七人の侍』なんだけど、若山富三郎がどのショットでもカッコ良すぎる。あの身体能力の高さは、もはや人間以上!?彼の天才性に改めてシビレました^^でも戦いの虚しさ示すラストでは泣けて>>続きを読む

陪審員2番(2024年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

日本では劇場公開がなされず、我慢しきれずU-NEXTにて鑑賞。お陰で映画愛が少し復活しましたが、やっぱり劇場公開してほしい!

小さな街のタウン誌で記者をしているジャスティン・ケンプ。彼はある裁判の陪
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小学校~それは小さな社会~(2023年製作の映画)

3.6

2021年コロナ禍における、東京世田谷のある小学校に通う生徒たち、親たち、そして先生たちのドキュメンタリー。
詳しい情報は不明だが準備期間を含め相当な時間をかけて、膨大な量の素材を撮影した作品であるの
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映画を愛する君へ(2024年製作の映画)

3.7

出だしから「映画、時間、映画、アクション」って、ジル・ドゥルーズの「Cinema1&2」そのまんまやん!?って感じ。いかにもフランス的シネフィルだけれども、映画史と個人史をうまく結びつけている。デプレ>>続きを読む

石中先生行状記(1950年製作の映画)

3.8

3つのエピソードによる成瀬巳喜男のオムニバス作品。
多分、初見なんだと思うけど、二つ目のエピソードの杉葉子が手を拡げるところは観たことがあるような無いような…でも3つのエピソード、どれもほっこりできる
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I Like Movies アイ・ライク・ムービーズ(2022年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

なんか憎めない映画ですね。でも青春期の映画が『パンチ・ドランク・ラブ』って!?僕からすると、二桁違う世代だったりする感じ^^あと、この主人公がこんなに早く良い奴になるとは思えないが、そこがこの映画の良>>続きを読む

女の四季(1950年製作の映画)

3.7

僕が観てきた杉村春子の出演作で、一番嫌な役だろう。こんなに嫌な役を引き受けた杉村春子もすごいですね。でも、どうしてこれだけ嫌な人になってしまったのか?そこは描かないけれど、ラストの付け方は昔の脚本は巧>>続きを読む

波光きらめく果て(1986年製作の映画)

3.5

高樹のぶ子の原作を藤田敏八監督が映画化。壱岐の美しい海を背景に松坂慶子、大竹しのぶ、渡瀬恒彦らの、のっぴきならない大人の恋愛を描く。(ラピュタ阿佐ヶ谷のHP・佐藤洋笑の解説より引用)

まず時代がバブ
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今日もまたかくてありなん(1959年製作の映画)

4.0

1950年代、海沿いの辻堂に住む子供1人の高橋貞二と久我美子の若夫婦。ある日、旦那の会社の上役から辻堂の家を一夏有料で貸さないか?という話がもちかけれる。安月給で買ったマイホームだが、月々のローンも辛>>続きを読む

美わしき歳月(1955年製作の映画)

4.0

良い映画ですね。小林正樹の演出力もさることながら、松山善三の脚本がとても巧みだと思う。基本4人の話だが、皆戦争の傷跡をどこかに引きずっている。だが、そうした時代背景はさておき、人間関係の作り方とか構成>>続きを読む

動物界(2023年製作の映画)

4.0

途中ちょっとダレたけど、面白く観れました。この手の話は結構あるのですが(『ザ・フライ(87)』とか、漫画では手塚治虫の『きりひと讃歌』とか)時代に合わせてパンデミックやJGBTQの問題、そして発達神経>>続きを読む

ロボット・ドリームズ(2023年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

これは古今東西で描かれてきた「あの時の二人にはもう戻れない」という話の変形バージョン。ラストの二人の思い出の『September』を二人が別々の場所で聴いているが「思い出すのは同じ想い」という所がグッ>>続きを読む

震える舌(1980年製作の映画)

4.0

この映画はずっと観たくて、やっと観れました^^結構怖いけど、子を持つ親の想いがとてもよく描かれています。破傷風の話で結構オーバーに描かれているのでしょうが、どんな親だって(まともな親なら)子供が熱出し>>続きを読む

この広い空のどこかに(1954年製作の映画)

4.0

非常に興味深く観ました。街の酒屋さんの話で、この設定は成瀬の『乱れる』と似てるな〜、しかも高峰秀子が出てるし…と思ったら、元々は楠田芳子のオリジナル脚本を松山善三が潤色したそうな。(『乱れる』の脚本は>>続きを読む

噂の女(1954年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

舞台は京都島原。女手ひとつで置屋兼お茶屋をきりもりする母親と、家業が知れて恋に破れ、自殺未遂をおこした一人娘。廓風俗を背景に母娘の愛情のもつれを描いた、溝口健二監督の現代ものの小品。(ラピュタ阿佐ヶ谷>>続きを読む

湖の琴(1966年製作の映画)

3.8

余呉湖のほとりで糸取女として雇われたさく(佐久間良子)は、同郷の宇吉(中村嘉津雄)と次第に惹かれあっていく。やがて宇吉が兵役で工場を離れ、さくは有名な長唄の師匠、桐屋紋左衛門(中村鴈治郎)に見初められ>>続きを読む

あにいもうと(1953年製作の映画)

4.2

東京近郊、多摩川べりの田舎町。奉公先で身篭り暇をだされた長女・京マチ子、粗野だが家族想いの長男・森雅之、真面目で素直な末妹・久我美子──。愛憎入り混じる深い兄妹愛の世界を描いた、室生犀星の同名小説二度>>続きを読む

どついたるねん(1989年製作の映画)

4.0

公開時の時以来のスクリーン鑑賞。学生の時に確か靖国神社に特設されたテントでの上映だったかと。阪本順治は監督として、赤井英和も俳優としてこれがデビューだったから、その気合いがすごい!あれから35年も経っ>>続きを読む

にっぽん泥棒物語(1965年製作の映画)

4.0

土蔵破りが、ある夜不気味な集団を目撃。直後に列車転覆事故が勃発する──。松川事件をモチーフにした、山本薩夫流社会派エンターテインメント。三國連太郎が圧倒的な演技で笑わせ、泣かせてくれる。(ラピュタ阿佐>>続きを読む

シビル・ウォー アメリカ最後の日(2024年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

キルスティン・ダンストもケイリー・スピーニーも考えてみれば、どちらもソフィア・コッポラの映画の主演はってる女優さんですね。ケイリー・スピーニーが使ってるカメラがフィルムのNikon FM2ってあたりは>>続きを読む

涙を、獅子のたて髪に(1962年製作の映画)

4.3

日雇い港湾労務者から暴力でピンハネをしている「横浜のダニ」藤木孝。純真な少女を知ることによって、人間性をとり戻そうと焦った結果──。松竹ヌーヴェルヴァーグの1人、篠田正浩の凄惨な青春映画。本作で加賀ま>>続きを読む

私は憎まない(2024年製作の映画)

3.5

ドキュメンタリー映画の構成としては、今ひとつかもしれないけど、この主人公たるイゼルディン・アブラエーシュ博士の生き様がすごすぎる。娘3人が戦争の犠牲になっても尚、相手を憎まない!という彼の姿勢には頭が>>続きを読む

幸福はあの星の下に(1956年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

芸が看板の新橋芸者・木暮実千代は、生まれてすぐに手放した息子と十七年ぶりに対面。しかし今更ながら「生みの母より育ての母」という言葉を味わうことに──。花街を舞台に描かれる華やかな人情ドラマ(ラピュタ阿>>続きを読む

満月、世界(2023年製作の映画)

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塚田万理奈監督が、何年もかけて撮り続けているプロジェクト。今回はまだその途上段階の作品だが、カメラの前に存在する全ての物(人、風景、事物)に寄り添い、狂おしいほどまでの愛情を注いでいる事が分かる。その>>続きを読む

集団左遷(1994年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

これはもう映画として云々とうより、時代が懐かしい…というか、もうバブル後期ってすごいですね^^でも冷静に考えれば高々30年前です。この30年の間に日本も世界も激変したんだな〜というのが、良くわかる。あ>>続きを読む

霧の音(1956年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

この前観直したの『恋恋風塵』もそうだったんだけど、こういう映画はある程度年取らないと分からない部分もあるんじゃないか?と、この年になって思います。我が身を振り返ってみても、昔付き合ってた人とかで、もう>>続きを読む

非行少女(1963年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

自堕落な父親、貧しい家庭……絶望的な環境のなかで、身も心も荒みきった少女の非行と立ち直りを描いた珠玉篇。後に「女優育ての名手」と呼ばれた浦山桐郎、監督第2作では和泉雅子を演技開眼へと導く。モスクワ国際>>続きを読む

時々、私は考える(2023年製作の映画)

3.0

結構寝たんだけど、多分大枠のストーリーはわかったし、ラストの方は好き。(最近、映画観て寝た話ばかりですね)やっぱり映画ってラストで納得すると意外と「良い映画」とか思っちゃうもんです^^ラストの二人のセ>>続きを読む

恋恋風塵(れんれんふうじん)(1987年製作の映画)

4.1

実はこの映画は観るたびに寝ていて、完璧に観れたのは今回が多分初めてかも^^これで4回目くらいだから30年ちかくかけて僕の中で完成したことになる。でも、それだけ観直した映画という事は、やはりこの映画が好>>続きを読む

お国と五平(1952年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

夫の仇討ちのため復讐の旅を続ける武家の後家と奉公人。いつしか二人の間には主従を越えた愛情が芽生えるが、そんな折に目指す相手が現れてしまう。(ラピュタ阿佐ヶ谷の解説より)

これは、もうお決まりの展開な
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若い貴族たち 13階段のマキ(1975年製作の映画)

3.5

もうね〜…テレビで『キカイダー01』を見て育った世代としては、タマランですよ。あのシリーズで「ビジンダー」役の悦ちゃんがミニスカートで蹴り上げるキックは、パンチラどころかパンモロキック。少年時代の僕の>>続きを読む

雪夫人絵図(1950年製作の映画)

3.7

1950年製作の溝口健二作品。彼の映画としては、あまり長回しとかない普通な感じの演出なんだけど、それはそれで力が入りすぎてない感じが良かった。この後の後期の代表作数本が、そうした所謂「長回し」演出の映>>続きを読む

ランジュ氏の犯罪(1936年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

雑誌社を経営していた社長が借金地獄で逃げ出すが、その雑誌の看板小説を書いていた小説家・ランジェ氏と社員たちが、会社を立て直す。だが、数年後そこに社長が帰ってきて…というストーリー。
この舞台となったア
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ピクニック(1936年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ピクニックに行った家族の娘が、地元の男と恋に落ちるが、数年後に再会する。男は「ここにはよく来るんだ。思い出の場所だから」それに答えて女も「私も毎晩思い出してるの…」ただ、それだけの話だが、本当に切ない>>続きを読む

書かれた顔 4Kレストア版(1995年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

玉三郎の舞台上での素晴らしさもさることながら、インタビューを受けている素の姿もとてもチャーミングで魅力的!彼が語る様に、その人がいるだけで世界観が出来あがる様な人こそが俳優なのだ、と思う。そして彼は自>>続きを読む

Chime(2024年製作の映画)

4.0

久しぶりに黒沢汁がダダ漏れしている作品だった。ワンカットワンカット、怖すぎるし、面白すぎる。ロケ地選びもいかにも黒沢清だし、ドローンも黒沢清ならこう使うか!?って感じがしました^^もうちょっと長いと、>>続きを読む