映画を楽しみながら、ついでに懐かしい昭和の街の様子をうかがうことができるのが寅さんシリーズのいいところ。
本作公開から17年後(渥美清が亡くなった翌年)には、回想形式で再編集された特別編も公開されているので、全シリーズの中でも特別な位置付けな作品なのですね。
今回はまたあの人気のリリー(浅丘ルリ子)が登場する回。リリーが前回登場した『〜寅次郎相合い傘』('75)から5年経ったのですね。入院しているリリーを心配してはるばる沖縄まで訪ねに行くって話でした。
この作品を観た7割の鑑賞者はきっと「言え〜!!寅さん」と心の中で叫んだことでしょう。私もひろしとさくらの気持ちと完全にシンクロしてしまいました。これもお約束ですよね。
寅さんシリーズらしい笑いと人情、旅情が詰まった作品。旅の途中で出会う人々との温かな交流がどこか懐かしく、今観ても心に響く一品でした。
それにしても寅さんとさくらの絆の固さは鉄壁だ。