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/dev/null 【nullデバイス】 null device

概要

/dev/null(nullデバイス)とは、LinuxなどのUNIX系OSの特殊なデバイスファイルの一種で、投入された入力を単に捨て去る機能を提供するもの。英語圏では俗に “black hole” (ブラックホール)、“bit bucket” (ビットバケツ)などと呼ばれることもある。

デバイスファイルdevice file)はコンピュータに接続された各装置への入出力手段をファイルシステム上で提供する特殊なファイルで、「/dev/」ディレクトリ配下に置かれている。このうち、対応する物理的な装置が存在しないものを「疑似デバイス」(pseudo-device)という。

/dev/nullは疑似デバイスの一種で、受け取った入力を何もせず単に破棄する。何らかの出力先の指定が必要だが何の処理もしたくない場合や、標準では画面に表示されるメッセージなどを抑止したい場合、空の入力元が必要な場合などに利用される。

標準的な疑似デバイスは他にもいくつかあり、ヌル文字(全ビット「0」のデータ)が無限に湧き出してくる「/dev/zero」、乱数を生成してくれる「/dev/random」などがよく知られる。Windowsでは/dev/nullに相当する出力先指定として「NUL」あるいは「¥DeviceNul」(日本以外では¥はバックスラッシュ)がある。

(2021.11.29更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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