改良型「トヨタGRカローラ」の注文受け付けがスタート
2025.02.04 自動車ニュース拡大 |
トヨタ自動車は2025年2月4日、改良型「GRカローラ」の注文受け付けを開始した。同年3月3日に販売を開始する。
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今回の改良では、スーパー耐久シリーズなどのモータースポーツに参戦するなかで得られた知見を生かし、高速コーナーでの旋回性能、加速性能、冷却性能などの向上が図られた。
旋回性能については、前後のショックアブソーバーに「リバウンド側で作動するスプリング」を内蔵し、旋回時の車両姿勢と内輪の接地荷重特性を改善。旋回時の車両安定性が高められている。さらに、リアトレーリングアームの取り付けポイントを上げることで加速時のリアの沈み込みを低減。アクセル操作に対する車両姿勢変化を抑えることで、加速応答性を向上させるとともに、より安定した姿勢でのコーナリングが可能となった。
加速性能については、コーナーでの立ち上がり加速にかかわる中速域でのトルクを、従来型に対して30N・mアップ。最大トルクは400N・mにまで高められている(最高出力は304PSで据え置き)。
最新の「GRヤリス」に採用されている新開発の8段AT「GAZOO Racing Direct Automatic Transmission(GR-DAT)」が設定されたのもトピック。またGR-DAT搭載車にはエンジン始動時の暖気促進も兼ねる水冷式ATFウォーマーおよびクーラーに加え、空冷式ATFクーラーも標準で装備される。スポーツ走行への対応を考慮し、エンジン冷却を強化するサブラジエーターも備わる。
フロントまわりには、フロントブレーキを冷却するためのダクトも設置。これら冷却性能強化のために必要な各機構を追加しつつ、操縦安定性も確保できるよう、バンパーコーナー部のデザインも工夫されている。
ABSも変更されており、上下GセンサーでABS作動輪の接地荷重をモニタリングし常に安定した制動力が得られるよう改良された。そのほか、ドライバーと車両との一体感が高まるよう、以下の変更が施されている。
- ステアリングコラムとインストゥルメントパネルリインフォースメントの締結部に締結剛性の高い溝付きワッシャーボルトを採用し、直進安定性とステアリング操作に対するダイレクト感を向上。
- シャシー部品の締結ボルトの一部に締結剛性の高い特別なボルトを採用。ロアアームとロアボールジョイントの締結剛性向上はステアリング操作に対する応答性を高め、リアショックアブソーバーとボディーの締結部剛性向上はステアリング操作に対するリアのグリップ感を高める。
- クラッチシステムのトータルレバー比やクラッチカバー、ターンオーバースプリングの荷重特性を最適化することで、クラッチペダルの操作性をアップ。ピーク踏力を高めに設定し、踏みごたえのある操作フィーリングとした。また、スポーティーな操作感を目指してクラッチ特性を最適化。戻し側の荷重増加による操作時の追従性、半クラッチストロークの短縮による操作性の改善も図られた。
改良型GRカローラは「RZ」のみのモノグレードで販売され、価格は8段AT車が598万円、6段MT車が568万円。
以下の装備をセットにした、日本仕様車限定のオプション「スポーツパッケージ」(25万3000円)も用意される。
- 専用セミバケットシート (スライド&リクライニング/「GR」マーク付き)
- ウルトラスエード巻き3本スポークステアリングホイール(鋳物ブラック塗装/GRエンブレム・センターマーカー付き)
- ウルトラスエード巻きシフトノブ(アルマイトレッド加飾リング/GRロゴ付き<6段MT車のみ>)
- シフトレバーブーツ(ウルトラスエード/レッドステッチ入り)
- 手動パーキングブレーキ (ウルトラスエード巻きグリップ)
- パーキングブレーキブーツ (ウルトラスエード/ステッチ入り)
- ELR付き3点式レッドシートベルト (プリテンショナー&フォースリミッター機構付き<フロント>)
- 鋳物ブラック加飾(メータークラスター、サイドレジスター、ディスプレイオーディオサイド、センタークラスター、シフトベゼル、ドアトリムガーニッシュ、ドアスイッチベース、シートオーナメント)
さらに、「締結剛性向上ボルトセット」や「旋回性能向上サスペンションセット」など、既存のGRオーナーが今回の進化・改良を体感できるセットオプションも、2025年夏ごろにリリースされる予定。価格は、現時点では未定となっている。
(webCG)