松江市の島根原子力発電所で3月4日、万一の緊急事態に備える総合防災訓練が行われました。
今年1月の2号機再稼働後では初めての大規模訓練です。
4日の総合防災訓練は最大震度6強の大地震が発電所付近の海域で発生し、原子炉を冷却するために必要な注水機能が停止したという想定で行われ、原子力発電所の所員など合わせて約720人が参加しました。
雨が降る中、発電所内にある緊急時対策所には重大トラブル発生の数分後に職員が集まり、ただちに対策本部を立ち上げ、原子炉の状況や避難状況の確認などを進め対応方針を決めました。
一方、現場周辺ではポンプ車準備の指示を受け、貯水槽から水を引き上げるためのマンホールが開けられ、原子炉近くまで水を運ぶための手順が確認されました。
島根原子力本部広報部・吉川正克部長:
「設備面も当然ですが、維持管理をしっかりして信頼性をあげるとともに、要員の力量についても繰り返し訓練をして対応能力の向上を図りながら発電所の安全性向上に向けて努めていきたいと思っております」
島根原発では、稼働中の2号機で2月末、重大事故の発生時に原子炉格納容器の中を監視するモニターが一部表示されなくなるトラブルが発生するなどしていて、さらなる安全確保の取り組みが求められています。