2025年3月4日に行われた高知県の公立高校入試A日程「数学」の問題と解答は下記の通りです。

【問題文】
問題1 次の(1)~(8)の問いに答えなさい。
(1) 次の①~④を計算しなさい。
① 1-(-3)-9
② (2x+y)/3 - (x-3y)/4
③ 2a^2 b × (-3b)^2 ÷ 9a^2 / 2
④ √15 + √12 ÷ √5
(2) 比例式(x-6):x = 4:7 について、xの値を求めなさい。
(3) ある生徒の3教科のテストの点数は、それぞれa点、b点、90点であり、その平均点は72点であった。このとき、bをaの式で表しなさい。
(4) 2次方程式 x^2 - 4x + 3 = 0 の2つの解の和が、xについての2次方程式 x^2 + ax - 4 = 0 の解の1つになっているとき、aの値を求めなさい。

(5) yがxに反比例するものはどれか。次のア~エからすべて選び、その記号を書きなさい。
ア 定価x円のノートを定価の30%引きで買ったとき、代金はy円である。
イ 12kmの道のりを時速xkm で進んだとき、かかった時間はy時間である。
ウ xmLのジュースを4人で均等に分けたとき、1人分のジュースの量はymLである。
エ 面積が15㎠の三角形の底辺をxcm としたとき、高さはycmである。
(6) 3辺の長さが√10cm、2√7cm、3√2cmである三角形は直角三角形であることを、言葉と式を使って説明しなさい。
(7) 1から6までの目が出る2つのさいころA、Bを同時に投げるとき、さいころAの出た目の数をa、さいころBの出た目の数をbとする。このとき、36/(a+b)が整数となる確率を求めなさい。ただし、さいころはどの目が出ることも同様に確からしいとする。
(8) 次の図のような、円Oがある。円Oの周上の点Pを通る接線を、定規とコンパスを使い、作図によって求めなさい。ただし、定規は直線をひくときに使い、長さを測ったり角度を利用したりしないこととする。なお、作図に使った線は消さずに残しておくこと。

問題2
ある中学校の3年1組の生徒20人の通学時間を調査した。右の【図】は、調査の結果をヒストグラムに表したもので、通学時間の平均値は23.0分であった。このヒストグラムでは、例えば、通学時間が5分以上10分未満の生徒が1人いることがわかる。このとき、次の(1)~(3)の問いに答えなさい。
(1) 通学時間が25分以上30分未満の階級までの累積度数を求めなさい。
(2) 【図】からわかることとして適切なものはどれか。次のア~エからすべて選び、その記号を書きなさい。
ア 通学時間が平均値以上の生徒は、8人未満である。
イ 通学時間の範囲は、20分である。
ウ 通学時間が15分以上20分未満の階級の相対度数は、0.25である。
エ 通学時間の第1四分位数は、度数が最も大きい階級に含まれている。
(3) 3年2組の生徒20人についても通学時間を調査し、結果をヒストグラムに表すと、下のア~エのいずれかになった。1組と2組のヒストグラムを比較すると、次の①~③のことがわかった。このとき、3年2組のヒストグラムとして適切なものを、下のア~エから1つ選び、その記号を書きなさい。
① 度数が最も多い階級は、1組と2組で異なる。
② 階級値が32.5分である階級の度数は、1組よりも2組が少ない。
③ 通学時間の中央値は、1組よりも2組が小さい。

問題3
のぞみさんは、昨日の数学の授業で学習した内容について、先生と話をしている。次の【会話】は、のぞみさんと先生の会話である。また、下の【のぞみさんのノート】は、のぞみさんが文字を使って正しく説明したノートの一部である。このとき、下の(1)・(2)の問いに答えなさい。
【会話】
先生:昨日の授業で、2けたの自然数と、その数の十の位の数と一の位の数を入れかえた数の和は、必ず11の倍数になることを、文字を使って学習しました。例えば、12と21、73と37の和を考えると、それぞれ33、110となって11の倍数になりますね。実は12と21をつないだ1221、73と37をつないだ7337のような、千の位の数と一の位の数が等しく、百の位の数と十の位の数が等しい4けたの自然数も11の倍数になります。
のぞみ:えっ、本当ですか。1221と7337が11の倍数かどうか、実際に計算して確かめてみます。1221を11でわると111、7337を11でわると667になります。11でわり切れるということは、1221も7337も確かに11の倍数ですね。これが必ず成り立つことを、昨日学習したように、文字を使って説明してみます。
【のぞみさんのノート】
〔説明〕
4けたの自然数の千の位の数と一の位の数をx、百の位の数と十の位の数をyとすると、4けたの自然数は〔ア〕x+〔イ〕y+10y+x と表される。
このとき、〔ア〕x+〔イ〕y+10y+x
= 〔ウ〕x+〔エ〕y
= 11(〔オ〕)
〔オ〕は整数であるから、11〔オ〕は11の倍数である。
したがって、千の位の数と一の位の数が等しく、百の位の数と十の位の数が等しい4けたの自然数は11の倍数になる。
(1) アからエに当てはまる数と、オに当てはまる文字式を、それぞれ書きなさい。
(2) 2けたの自然数には、その数から、その数の十の位の数と一の位の数を入れかえた数をひくと36になるものがいくつかあるが、このような2けたの自然数のうち、最も大きな自然数は95である。このことを、もとの自然数の十の位の数をa、一の位の数をbとして、文字を使って説明しなさい。

問題4
ある道の駅で、自転車の貸し出しを行っている。次の表は、自転車の貸し出しの料金表である。この道の駅では、借りる日の前日までに予約をすると、自転車1台につき基本料金を100円値引きしている。このとき、下の(1)・(2)の問いに答えなさい。
料金表(税込):
基本料金(3時間以内)
普通自転車: 600円
子供用自転車: 300円
延長料金
普通自転車: 1時間につき200円
子供用自転車: 1時間につき100円
※前日までの予約で、1台につき基本料金を100円値引き
(1) 普通自転車a台と子供用自転車b台を2時間半、予約をせずに当日借りたところ、料金の合計は5000円以下であった。この数量の関係を不等式で表しなさい。
(2) サイクリングに行く計画を立て、サイクリングの前日までに普通自転車4台、子供用自転車6台の合計10台の自転車を予約した。当日になって、新たに普通自転車と子供用自転車をそれぞれ何台か借り、合計16台でサイクリングをした。10時から15時まで自転車を借りたときの、料金の合計が10000円だったとき、当日新たに借りた普通自転車と子供用自転車の台数をそれぞれ求めなさい。

問題5
下の図において、アは関数y=x^2のグラフ、イは関数y=ax² (0<a<1)のグラフである。点Aはアのグラフ上にあり、点Bの座標は(0,1)で、点Cと点Dはイのグラフ上にある。また、点Aと点Cのx座標は等しく、点Dのx座標は点Cのx座標より大きい。このとき、次の(1)・(2)の問いに答えなさい。
(1) 点Aのx座標が2であり、点Bと点Cのy座標が等しいとき、次の①、②の問いに答えなさい。
①aの値を求めなさい。
②四角形OCABの面積を求めなさい。
(2) 点Aのx座標を4とする。点Aと点B、点Bと点C、点Cと点D、点Dと点Aをそれぞれ結ぶと、平行四辺形になった。このとき、aの値を求めなさい。

問題6
下の図のように、正三角形ABCの辺AB上にAD>DBとなる点D、辺AC上にAE>ECとなる点Eをとり、線分DEを折り目として頂点Aを折り返し、頂点Aが移った点をFとする。また、辺BCと線分DFとの交点をG、辺BCと線分EFとの交点をHとする。このとき、次の(1)・(2)の問いに答えなさい。
(1) △BGD ∽ △FGH を証明しなさい。
(2) 正三角形ABCの1辺の長さを16cmとし、三角形BGDの3辺の長さを、BG=8cm、GD=7cm、DB=5cmとする。このとき、線分CEの長さを求めなさい。

【解答】
問題1(配点各2点)
(1)
① -5
② (5x+13y)/12
③ 4b^3
④ (7√15)/5
(2) x=14
(3) b=126-a
(4) a=-3
(5) イ、エ
(6)
(例)(√10)^2=10、(2√7)^2=28、(3√2)^2=18
より
(√10)^2+(3√2)^2=28
(2√7)^2=28
したがって、(√10)^2+(3√2)^2=(2√7)^2 が成り立つ。
よって、3辺の長さが√10cm、2√7cm、3√2cmである三角形は直角三角形である。
(7) 4/9
(8) (図省略)
問題2(配点各2点)
(1) 14人
(2)ウ、エ
(3) ア

問題3
(1) (配点ア~エ各2点、オ1点)
ア 1000
イ 100
ウ 1001
エ 110
オ 91x+10y
(2)(配点3点)
(例)
もとの自然数の十の位の数をa、一の位の数をbとすると
もとの自然数は10a+b
入れかえた数は10b+a
と表される。
もとの自然数から入れかえた数をひくと36になることから
(10a+b)-(10b+a) =36
9a-9b=36
a-b=4
aは1から9までの自然数なので、a-b=4となるようなa、bのうち、10a+bが最も大きくなるのはa=9、b=5
のときである。
したがって、もとの自然数から入れかえた数をひくと36になる最も大きな自然数は95である。
問題4
(1) 600a+300b≦5000(配点2点)
(2) 普通自転車 2台、子供用自転車 4台(配点3点)
問題5(配点各2点)
(1) ①a=1/4
②4
(2) 5/16
問題6
(1)(配点3点)
【証明】(例)
△BGDと△FGHにおいて
三角形ABCは正三角形であり、正三角形の3つの角は等しいから
∠DBG=∠HFG…①
対頂角は等しいから
∠BGD=∠FGH…②
①、②より
2組の角がそれぞれ等しい。
したがって △BGD ∽ △FGH
(2)(配点2点)
36/5cm
(高知さんさんテレビ)