見立絵
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見立絵(みたてえ)とは、歴史上の出来事や故事・古典を、同時代の人々が理解しやすい題材に託して描いた絵のことである。特に、江戸時代には、浮世絵等で趣向を凝らしたものが多く見られ、さまざまな階層の人々に親しまれた。
見立涅槃図
江戸期に書かれた「変わり涅槃図」のうち、「見立涅槃図」に分類される作品がある。代表的なものには伊藤若冲晩年の作『果蔬涅槃図』があり、二股に分かれた大根を横たえた図を、釈迦入滅に見立てている。こうした作品は、「追悼等を笑いの対象とするような作品群の一つと考えられて」おり[注釈 1][1]、機知や揶揄に富んだ見立のひとつのあらわれである。他の例に、英一蝶作「業平涅槃図」[2]、鈴木芙蓉作「芭蕉涅槃図」[3] 、「死絵」等の「役者涅槃図」、「鯨涅槃図」が挙げられる。
代表的な作品
- 『雨夜の宮詣で』 (鈴木春信)
- 『果蔬涅槃図』 (野菜涅槃図) (伊藤若冲)
ギャラリー
脚注
注釈
- ^ “伊藤信博「果蔬涅槃図」と描かれた野菜・果物について” (PDF). 2012年5月閲覧。